ふだん定期購読の雑誌はWILLのみ。
それでもって、週刊誌など買い求めると、週刊ポストにも曽野綾子さんの連載があったりして驚きます。この人連載をどのくらいもっているのだろうという驚きです。まあ、産経新聞の曽野綾子さんの週一回の連載をたのしく読んでいるから目にとまるのでしょうか。気になったのがVoice5月号でした。
その「私日記 137」の3月11日に
「午前中、食料品の買い物に出かけた。キンメはお腹を出し、イカは庭で一夜乾しにした。明日はここを来訪される方があるので、カニやお土産用の干物も買った。他のものは冷凍にして片づけたところで午後になった。
我が家としては珍しく、昼間からテレビがついていた午後二時四十六分に、緊急地震速報という奇妙な音声を聞いた。初めての体験である。数分後にどんと突き上げるような振動。その途端、停電。Mは8.8と発表される(後で9.0に訂正された)。
停電か、仕方がないなあ、と思う。この海の傍の家は、プロパンガスは各戸で持っているから燃料には困らないのだが、水は溜めたタンクから電気で上げるようになっている。しかし特別な水栓で汲みだせるようにはなっていたのですぐに、容器に貯水する。私一人が戦争とアフリカの暮らしで鍛えられているので、少しも動揺していない。幸いラジオが二台生きていたし、私は高性能のランプと懐中電灯と、それぞれに適合する予備の電池を持っていた。電話は不通。」
ここで旦那さんも登場します(笑)。
「まもなく東京の朱門から電話。大井町の日本民謡協会で理事会に出席していたという。『そこにソファくらいあるでしょう。今夜は泊めてもらってください』と言ったら返事をしなかった。果たしてこの85歳は、大井町駅で電車が止まっているのを知ると、さっさと歩いて帰って来たのである。大井町から我が家まで約10キロ。中原街道は渋滞していたので、自動車をどんどん追い越した。『電車は、人間の歩くのの四倍早いだけなんだなあ、ということがわかった』と発見したようなことを言う。」
う~ん。「戦争とアフリカの暮らし」という体験がベースにあるのか。
小説は読まないので、曽野綾子氏とは、どういう人なのか改めて思ったりするのでした。
思い浮かんだのは、漫画家の西原理恵子のイメージ。
そういえば、潮出版社「三酔人書国悠遊」という鼎談があったなあ。
そこに、「安堵のひと 曽野綾子」という題で三人が語っておりました。
そこに、こんな箇所がありました。
谷沢永一】 曽野綾子は正装してないんです。サザエさんです。
山野博史】 普段着ですね。しかし、逆に彼女の場合、平常でないときのほうがいいものが書けるということがあると思いますよ。・・・・(p181~182)
連載についても、興味深い指摘だなあという箇所。
谷沢】 この人の批評は日めくり批評だと私はいってる。ほら、あるでしょう、毎日一言、名言が書いてある日めくり。それと同じで、いつかどこかで聞いたことのある御宣託ばかり。・・・
いろいろと、あれこれ俎上にのせられて語られたあとの、しめくくりはというと。
加地伸行】 彼女、今回のような厳しい批評を受けてこなかったんじゃないかなあ。私は大ファンですけれども。
それでもって、週刊誌など買い求めると、週刊ポストにも曽野綾子さんの連載があったりして驚きます。この人連載をどのくらいもっているのだろうという驚きです。まあ、産経新聞の曽野綾子さんの週一回の連載をたのしく読んでいるから目にとまるのでしょうか。気になったのがVoice5月号でした。
その「私日記 137」の3月11日に
「午前中、食料品の買い物に出かけた。キンメはお腹を出し、イカは庭で一夜乾しにした。明日はここを来訪される方があるので、カニやお土産用の干物も買った。他のものは冷凍にして片づけたところで午後になった。
我が家としては珍しく、昼間からテレビがついていた午後二時四十六分に、緊急地震速報という奇妙な音声を聞いた。初めての体験である。数分後にどんと突き上げるような振動。その途端、停電。Mは8.8と発表される(後で9.0に訂正された)。
停電か、仕方がないなあ、と思う。この海の傍の家は、プロパンガスは各戸で持っているから燃料には困らないのだが、水は溜めたタンクから電気で上げるようになっている。しかし特別な水栓で汲みだせるようにはなっていたのですぐに、容器に貯水する。私一人が戦争とアフリカの暮らしで鍛えられているので、少しも動揺していない。幸いラジオが二台生きていたし、私は高性能のランプと懐中電灯と、それぞれに適合する予備の電池を持っていた。電話は不通。」
ここで旦那さんも登場します(笑)。
「まもなく東京の朱門から電話。大井町の日本民謡協会で理事会に出席していたという。『そこにソファくらいあるでしょう。今夜は泊めてもらってください』と言ったら返事をしなかった。果たしてこの85歳は、大井町駅で電車が止まっているのを知ると、さっさと歩いて帰って来たのである。大井町から我が家まで約10キロ。中原街道は渋滞していたので、自動車をどんどん追い越した。『電車は、人間の歩くのの四倍早いだけなんだなあ、ということがわかった』と発見したようなことを言う。」
う~ん。「戦争とアフリカの暮らし」という体験がベースにあるのか。
小説は読まないので、曽野綾子氏とは、どういう人なのか改めて思ったりするのでした。
思い浮かんだのは、漫画家の西原理恵子のイメージ。
そういえば、潮出版社「三酔人書国悠遊」という鼎談があったなあ。
そこに、「安堵のひと 曽野綾子」という題で三人が語っておりました。
そこに、こんな箇所がありました。
谷沢永一】 曽野綾子は正装してないんです。サザエさんです。
山野博史】 普段着ですね。しかし、逆に彼女の場合、平常でないときのほうがいいものが書けるということがあると思いますよ。・・・・(p181~182)
連載についても、興味深い指摘だなあという箇所。
谷沢】 この人の批評は日めくり批評だと私はいってる。ほら、あるでしょう、毎日一言、名言が書いてある日めくり。それと同じで、いつかどこかで聞いたことのある御宣託ばかり。・・・
いろいろと、あれこれ俎上にのせられて語られたあとの、しめくくりはというと。
加地伸行】 彼女、今回のような厳しい批評を受けてこなかったんじゃないかなあ。私は大ファンですけれども。