池上彰著「学び続ける力」(講談社現代新書)を読みました。
「はじめに」にこんな箇所があります。
「・・父が、米寿を過ぎてから急に体が弱り、寝たきりの生活になりました。そんな折、岩波書店の『広辞苑』第四版が発売になったことを知った父は、私に買ってくるように頼みました。重い辞典を枕元に置いた父は、少しずつページを繰っては、読み進んでいました。小説ならともかく、辞書を読むなんて。その旺盛な知識欲に私は圧倒されました。父が亡くなったのは、それから間もなく。・・・私は、明日死ぬことがわかっていても、やっぱり勉強を続けたいと願っています。こんな心構えを、父は教えてくれたのでしょう。」(p4~5)
ついつい、軽薄な私は、内田魯庵著「思い出す人々」(岩波文庫)に出てくる尾崎紅葉の最後の会見を思い浮かべてしまいました(p236~)。
さてっと、池上彰さんの新書を読みすすむと、こんな記述がありました。
「気のきいたことを差しはさんだりとか、話をまとめたりとか、話を発展させようとして必死になるよりは、相手の話を面白がって聴くというのが、まず一番大事です。」(p117)
これは、
「これまでも、『こどもニュース』で小学生にニュースを解説しようとして自分が本当にわかっていないことに気づいたり、お笑い芸人にニュースを解説して、その意外な反応に学んだりしてきまいた。」(p95)以下の文にあるのでした。
もうちょっと、具体的に引用しようとすると、
イノッチと中居正広くんが登場してしまいます。
うん。ちょっと長めに引用してみます。
「テレビで共演した聴き上手といえば、イノッチこと井ノ原快彦(よしひこ)さんが思い浮かびます。イノッチは、面白がって聴いてくれることで、相手をのせて、さらにそこから話を発展させてくれます。『うわーッ、面白いですね』とうなずきながら聴いてくれると、こちらもついついしゃべってしまいます。・・・それに加えて、相手をいい気持ちにさせてくれる性格のよさがあります。気のきいたことを言おうとするのではなく、『ほう』『はあ』『へえーッ、すごいですねえ』などと、シンプルな合いの手がうまくて、そのときの顔の表情もまたいいのです。とにかく全身で受け止めて話を一所懸命聴いてくれる、そんな印象を与えるタイプです。
SMAPの中居正広さんも聴き上手です。
中居くんは私が何か言うと、それについて自分の知識を総動員して、『つまりこういうことですか?』と問いかけてきたり、私の話の展開に合わせようとしたりしてくれます。そこがとても好感を与えます。知識を総動員して話を展開させようとする。その性格のよさは素敵だと思いますし、こちらもついつい丁寧にしゃべってしまいます。
気のきいたことを差しはさんだりとか、話をまとめたりとか、話を発展させようとして必死になるよりは、相手の話を面白がって聴くというのが、まずは一番大事です。
中居くんのように、相手の話に『つまり、これはこういうことですよね』と返すのは、一歩間違えるとイヤミになりかねません。そう思わせないのは、彼のセンスと人柄だと思います。」(p116~117)
とりあげたい箇所がいろいろとありました。
それだけ、印象に残ります。
そうそう、こんな言葉がありました。
「深く感動した本や、自分にとって意味があると思った本については、次の本にすぐに行かないで、しばらく余韻に浸るということが大事なのです。その後で、著者は、何を言いたいのか、そこから自分は何を得ることがあるのかと考える時間を持たなければいけないのです。」(p150)
うん。この言葉のとおりに、この新書の余韻にしばらく浸ることにいたします。
ちなみに「おわりに」のはじまりはこうでした。
「『教養とは何だろう』ということを、大学生の頃からずっと考えてきました。」(p183)
「はじめに」にこんな箇所があります。
「・・父が、米寿を過ぎてから急に体が弱り、寝たきりの生活になりました。そんな折、岩波書店の『広辞苑』第四版が発売になったことを知った父は、私に買ってくるように頼みました。重い辞典を枕元に置いた父は、少しずつページを繰っては、読み進んでいました。小説ならともかく、辞書を読むなんて。その旺盛な知識欲に私は圧倒されました。父が亡くなったのは、それから間もなく。・・・私は、明日死ぬことがわかっていても、やっぱり勉強を続けたいと願っています。こんな心構えを、父は教えてくれたのでしょう。」(p4~5)
ついつい、軽薄な私は、内田魯庵著「思い出す人々」(岩波文庫)に出てくる尾崎紅葉の最後の会見を思い浮かべてしまいました(p236~)。
さてっと、池上彰さんの新書を読みすすむと、こんな記述がありました。
「気のきいたことを差しはさんだりとか、話をまとめたりとか、話を発展させようとして必死になるよりは、相手の話を面白がって聴くというのが、まず一番大事です。」(p117)
これは、
「これまでも、『こどもニュース』で小学生にニュースを解説しようとして自分が本当にわかっていないことに気づいたり、お笑い芸人にニュースを解説して、その意外な反応に学んだりしてきまいた。」(p95)以下の文にあるのでした。
もうちょっと、具体的に引用しようとすると、
イノッチと中居正広くんが登場してしまいます。
うん。ちょっと長めに引用してみます。
「テレビで共演した聴き上手といえば、イノッチこと井ノ原快彦(よしひこ)さんが思い浮かびます。イノッチは、面白がって聴いてくれることで、相手をのせて、さらにそこから話を発展させてくれます。『うわーッ、面白いですね』とうなずきながら聴いてくれると、こちらもついついしゃべってしまいます。・・・それに加えて、相手をいい気持ちにさせてくれる性格のよさがあります。気のきいたことを言おうとするのではなく、『ほう』『はあ』『へえーッ、すごいですねえ』などと、シンプルな合いの手がうまくて、そのときの顔の表情もまたいいのです。とにかく全身で受け止めて話を一所懸命聴いてくれる、そんな印象を与えるタイプです。
SMAPの中居正広さんも聴き上手です。
中居くんは私が何か言うと、それについて自分の知識を総動員して、『つまりこういうことですか?』と問いかけてきたり、私の話の展開に合わせようとしたりしてくれます。そこがとても好感を与えます。知識を総動員して話を展開させようとする。その性格のよさは素敵だと思いますし、こちらもついつい丁寧にしゃべってしまいます。
気のきいたことを差しはさんだりとか、話をまとめたりとか、話を発展させようとして必死になるよりは、相手の話を面白がって聴くというのが、まずは一番大事です。
中居くんのように、相手の話に『つまり、これはこういうことですよね』と返すのは、一歩間違えるとイヤミになりかねません。そう思わせないのは、彼のセンスと人柄だと思います。」(p116~117)
とりあげたい箇所がいろいろとありました。
それだけ、印象に残ります。
そうそう、こんな言葉がありました。
「深く感動した本や、自分にとって意味があると思った本については、次の本にすぐに行かないで、しばらく余韻に浸るということが大事なのです。その後で、著者は、何を言いたいのか、そこから自分は何を得ることがあるのかと考える時間を持たなければいけないのです。」(p150)
うん。この言葉のとおりに、この新書の余韻にしばらく浸ることにいたします。
ちなみに「おわりに」のはじまりはこうでした。
「『教養とは何だろう』ということを、大学生の頃からずっと考えてきました。」(p183)