和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ぴったりの格言。

2013-03-21 | 本棚並べ
昨日は、外山滋比古氏について触れたのでした。
うん。いつかまとめて外山滋比古氏の著作を読みたいと思っている私なので、もうすこし触れて、本棚の外山氏の古本を読み直すきっかけとなればと思うのでした。

竹内政明著「『編集手帳』の文章術」(文春新書)に
外山滋比古氏が登場する箇所があります。
そこを引用。

「新聞の一面コラムは毎日たべても飽きない白いご飯が理想です。個性の味つけが強いチャーハンや五目ご飯では読者がうんざりしてしまいます。何度も繰り返し濾過して個性を取り除き、真水にする。真水にしたつもりでも、書き手特有の匂いはほのかに残る。それがほんとうの個性というものでしょう。濾過する努力もせず、『××節』などと自分の名前を冠した呼び方をされて喜んでいる記者に、まともな文章の書ける人はまずいません。英文学者、外山滋比古さんの随筆集を読んでいて、ぴったりの格言を教わりました。外山さんの自作だそうです。

 われを去る。ゆえに、われあり。
          『ことばに遊ぶ』(毎日新聞社)

デカルトの《我思う、ゆえに我あり》のもじりですが、新聞記者の文章作法にもあてはまります。・・・」(p151~152)

このあとの153ページには、敬愛する文章家を列挙されておりまして、それも興味深いのでした。
コメント
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