曽野綾子著「不幸は人生の財産」(小学館)に、「悪魔の眼」という5頁の文があり、そこを引用したいのでした。
そのまえに、
歴史通3月号の曽野綾子・安倍昭恵対談「アッキーのスマイル対談」から、引用。対談には、こんな箇所があったのでした。
安倍】 あれが2003年で、翌年にアフリカのマダガスカルと南アフリカへ連れて行っていただきました。
曽野】 マダガスカルというのはなかなか大変な国なんです。あの時も行けない都市はありましたけど、アフリカというのが地球上で経済状態が一番悪いから、それを見ていただくのもいいかなと思いました。・・・・・(p130~131)
安倍】 ・・・マダガスカルで一人ホテルの周りを歩いて、ちょっと子どもの写真を撮ったら、その父親が怒って殴りかかられたので、ホテルまで走って戻ったことがありました。日本の感覚で何かしようとすると、痛い目に遭うんだなと実感しました。(p132)
ちょっと、対談では読み過しておりましが、
曽野綾子さんの「悪魔の眼」という文には、こうありました。
「私はアフリカに行くと、まずその土地で、赤ん坊に関心をしめしていいかどうかを必ず尋ねることにしている。いつ生まれたのか、男か女か、名前は何というのか。そして抱いてもいい? と親に許可を求めていいかどうか、土地の人にあらかじめ聞くのである。
なぜかというと、多くの現代的文明と隔絶した土地の人たちの中には、私たち外国人は『悪魔の眼』を持っていると信じられている。いくら私は悪魔ではありませんと言ってもだめだ。・・・そもそも悪魔は、幸福な状態で生きている人たち、優しい人、か弱い存在などを狙って付け入って悪さをする。だから新婚さん、赤ん坊などはそのいい標的になる。外国人が赤ん坊をじっと見つめたり、笑ったり、抱いたりする時には用心しなければならない。この現実について私に解説をしてくれた人の意見は次のようなものである。
アフリカなどでは、新生児の死亡率がかなり高い。薬品の不足、衛生知識の欠如、母子の栄養不良、など多くの問題があって、時には千人の新生児のうちの四分の一が幼時に死亡する・・・どこのうちでも、労働力としての子供は大切だ。それが生後数日で死んだりすると、姑は嫁に、『どうしてうちの大切な跡取り息子を死なせたんだ』などと言っていじめるケースもあるのである。その時困り果てた嫁は、いい言い訳を思いつく。
『産院に外国人がやって来て、私の息子を見て、にっこり笑いました。あの時、悪魔が入ったのだと思います』
国際間の穏やかな関係を築くためには、こうした庶民の末端の信条まで知悉するという努力がいる。だから私たちは、自分に善意があればそれは通るはずだなどとは、まかり間違っても思ってはならないのである。」(12年5月25日号)
ちなみに、曽野さんは対談でマダガスカルへ連れていったことを、こう語っておられたのでした。
「・・(安倍)昭恵さんなら、将来、いいところはほっておいてもいくらでもごらんになれる、バッキンガム宮殿でも、ホワイトハウスでも。でも上も下も両方ご存知ないといけないと思ったから。」
そのまえに、
歴史通3月号の曽野綾子・安倍昭恵対談「アッキーのスマイル対談」から、引用。対談には、こんな箇所があったのでした。
安倍】 あれが2003年で、翌年にアフリカのマダガスカルと南アフリカへ連れて行っていただきました。
曽野】 マダガスカルというのはなかなか大変な国なんです。あの時も行けない都市はありましたけど、アフリカというのが地球上で経済状態が一番悪いから、それを見ていただくのもいいかなと思いました。・・・・・(p130~131)
安倍】 ・・・マダガスカルで一人ホテルの周りを歩いて、ちょっと子どもの写真を撮ったら、その父親が怒って殴りかかられたので、ホテルまで走って戻ったことがありました。日本の感覚で何かしようとすると、痛い目に遭うんだなと実感しました。(p132)
ちょっと、対談では読み過しておりましが、
曽野綾子さんの「悪魔の眼」という文には、こうありました。
「私はアフリカに行くと、まずその土地で、赤ん坊に関心をしめしていいかどうかを必ず尋ねることにしている。いつ生まれたのか、男か女か、名前は何というのか。そして抱いてもいい? と親に許可を求めていいかどうか、土地の人にあらかじめ聞くのである。
なぜかというと、多くの現代的文明と隔絶した土地の人たちの中には、私たち外国人は『悪魔の眼』を持っていると信じられている。いくら私は悪魔ではありませんと言ってもだめだ。・・・そもそも悪魔は、幸福な状態で生きている人たち、優しい人、か弱い存在などを狙って付け入って悪さをする。だから新婚さん、赤ん坊などはそのいい標的になる。外国人が赤ん坊をじっと見つめたり、笑ったり、抱いたりする時には用心しなければならない。この現実について私に解説をしてくれた人の意見は次のようなものである。
アフリカなどでは、新生児の死亡率がかなり高い。薬品の不足、衛生知識の欠如、母子の栄養不良、など多くの問題があって、時には千人の新生児のうちの四分の一が幼時に死亡する・・・どこのうちでも、労働力としての子供は大切だ。それが生後数日で死んだりすると、姑は嫁に、『どうしてうちの大切な跡取り息子を死なせたんだ』などと言っていじめるケースもあるのである。その時困り果てた嫁は、いい言い訳を思いつく。
『産院に外国人がやって来て、私の息子を見て、にっこり笑いました。あの時、悪魔が入ったのだと思います』
国際間の穏やかな関係を築くためには、こうした庶民の末端の信条まで知悉するという努力がいる。だから私たちは、自分に善意があればそれは通るはずだなどとは、まかり間違っても思ってはならないのである。」(12年5月25日号)
ちなみに、曽野さんは対談でマダガスカルへ連れていったことを、こう語っておられたのでした。
「・・(安倍)昭恵さんなら、将来、いいところはほっておいてもいくらでもごらんになれる、バッキンガム宮殿でも、ホワイトハウスでも。でも上も下も両方ご存知ないといけないと思ったから。」