和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

「居丈高」な「もみ手」。

2014-07-01 | 短文紹介
古田博司著
「醜いが、目をそらすな隣国・韓国!」(WAC)
の最後の第5章は、
唯名論・実念論・ウルトラ実念論という区分け
からはじまっておりました。その日本の箇所。

「実念論の国では、すでに空母と戦闘機が
主力の時代に、『戦艦』という言葉だけが
独り歩きして、戦艦大和を実体化してしまう
ような愚かさがある。今の日本のマスコミを
見ていると、そういうのだらけだ。」(p169)

「2013年6月27日、中国は北朝鮮の
金正恩第一書記を招き入れる前に、韓国の
朴槿惠大統領と日朝首脳会談をもった。・・
日本のマスコミは、始めから中韓は日本に
対し歴史認識で共闘するはずだという頭が
あるものだから、実念論の国らしくそれを
次々に実体化してしまう。読売の見出しは
戦艦大和級である。『日本外し、中韓蜜月』
という巨大な見出しが躍り、小見出しが、
『声明に「歴史問題」日本との摩擦念頭』
(6/28)と、ほとんど自己中心的かつ
被害妄想的でさえある。・・・・
北京で取材した記者は、記事の中で中韓の
歴史認識に対立があり、共闘がかなわなかった
事実をちゃんと書いているにもかかわらずである。
産経の黒田勝弘氏(ソウル支局)などは、
こういう社内事情は重々承知の上で、本当のことは
新聞ではなく週刊誌のほうで書く。
【今回の韓中首脳会談について日本ではもっぱら
「日本外し」「日本の孤立化」が指摘されたが、
本質は「北朝鮮外し」である。韓中両国とも、
最大の懸案は北朝鮮なのだ。】(「週刊文春」7/11)
私も、2013年の2月22日の産経新聞『正論』欄
で書いておいたのだが、北朝鮮の緩衝地帯としての
存在価値は、もはやゼロを超えてマイナスになった
ものと見ている。バッファーゾーンは韓国一国で
十分な時代に入ったのだ。
韓国はすでに経済的に半ば中国に飲みこまれた
状態であり、最近では自らそれを歓迎している
節さえ見られる。
国内では日米はもはや落伍勢力であり、それに
代わり新興の中国がこれからの世界をリード
する、これに乗り遅れるなという勢いである。
つまり韓国は、『ヘゲモニー国家の転換』という
超実念論に駆られ、現実を見誤っているのである。
日本は実念論の国だが、東アジアの三カ国は
超(ウルトラ)実念論の国々である。」(~p174)

「これからの国際政治外交の舞台において、
韓国は中国の威を借り日本に対してますます
居丈高な態度をとるようになるだろう。
韓国人がそれが間違いであることに気づくのは、
さらに先の時期ということになる。そのときに
彼らはもみ手をして近づいてくるだろうが、
日本人にそれが拒否できるかが問題である。」(p177)

ふう~。
古田博司氏の文は、端正で切れがあり、
それでもって、よく咀嚼されたところの、
手ごたえを受けます。



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