和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

中国亡命漫画家

2015-07-20 | 数値・資料。
新潮45・8月号が18日に発売になっております。
辣椒(らーじゃお)さんの「中国亡命漫画家」は、
8月号で連載2回目。
7月号をご覧になれなかった方のために(笑)、
7月号に掲載された対談から一カ所だけ引用。


辣椒】 東京にいる中国人留学生が実家に電話をして、
中国共産党の悪口を言ったら、翌日警察が実家に来た
という話もあります。今や長距離電話の会話記録から
〈 敏感単語 〉をコンピュータで洗い出し、
発言者を特定することまで可能なのです。
このような規制強化の背景には習近平の方針もあるか
と思いますが、一方で取り締まる側が自分たちの予算
や人員を増やしたいという思惑も働いていると思います。
問題が多いほど、違反者を多く捕まえるほど彼らは得を
するわけで、問題のある人物が多くいるようにみせかけ
て予算を増やすわけです。治安維持の予算はすでに
国防費を超えており、まさに中国の『獅子身中の虫』に
なっていると思います。(7月号p83~84)


うん。新潮45の漫画「中国亡命漫画家」は、お薦め。
その漫画を読むための前置きとして、
たとえば、私は産経新聞の記事を引用してみます。


7月12日の総合欄に
北京・矢板明夫の署名記事。
見出しが「人権派弁護士を一斉拘束」。

7月14日にも
「弁護士らの連行 中国100人超える」
「NHK番組2分中断、検閲か」
すこし記事を引用。

「中国の著名な法律学者で元中国政法大学長の
江平氏は12日、北京市内での講演で
『弁護士が自らの人権も守れないなら、
どうして市民の人権を守れるのか』と
当局の手法を批判した。」

7月15日の総合欄には「中国不満警戒」として
「株価強硬押し上げ 市場に〈アメ〉
 拘束弁護士150人 人権派に〈ムチ〉」
という見出しで、中国全土の地図に
連行された弁護士らの人数が示されております。
たとえば北京市23名・湖南省15名・山東省14名と
詳細を地図表示。記事のはじまりは

「中国の人権派弁護士らが7月9日以降、
治安当局に相次ぎ拘束されている問題で、
14日夕方までに連行または一時拘束された人は
約150人に達したことが北京の弁護士事務所関係者
の調べで明らかになった。・・・」


『中国亡命漫画家』は、漫画ですが、
その実状を、漫画でしか表現できないような
分かりやすさでもって示してくれております。
今回で連載2回目。


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四年半前の民主党。

2015-07-20 | 産経新聞
産経の古新聞をひらく。
その6月30日に、さりげなくも
印象に残っていた記事があったので
あらためて読み直すことに。
総合欄の真ん中囲み記事。
政治部次長・船津寛氏の署名記事でした。
せっかくなので引用してみます(笑)。

はじまりは

「自民党の若手議員が開催した勉強会
『文化芸術懇話会』における発言が、
『報道機関への圧力』だとして批判されている。
新聞各紙は『自民の傲慢は度し難い』(朝日)
『言論統制の危険な風潮』(毎日)などと
怒りの拳を振り上げ・・・
そのたびに4年半前の悲しい体験を思い出す。
当時、私は政治部の『与党キャップ』という立場で
永田町にいた。民主党が政権の座に就き、
1年ちょっとたった時期だ。
・・・・・」

ここは具体的で重要な箇所ですが、
あえてカット。そのあとを引用。

「しかし、民主党はその後も、前原誠司政調会長(当時)
のことを『言うだけ番長』と書いたら、
記者会見から本紙記者を排除した。
別の記者は、菅直人首相(当時)の記者会見で
挙手しても挙手しても無視され、ついに
質問の機会を与えられなかった。
これはわが社だけが標的になったわけではないが、
松本龍復興担当相(当時)が被災地で
テレビカメラが回っているにもかかわらず、
『今の最後の言葉はオフレコです。いいですか?
皆さん。書いたらもうその社は終わりだから』
と報道陣を恫喝したこともあった。
・・・・
岡田克也代表は記者会見で、
自民党の若手議員の発言をつかまえて、
『おごりでしょうね。自分たちに権力があると、
メディアを自由に左右できるという、
そのおごりの結果の発言だと思う』と語った。
私は4年半前の民主党の『おごりっぷり』は、
今の政権の比ではなかったと思っている・・」


他の党を批判ばかりする政党が政権をとると、
まずは、批判封じにかかるという
貴重な経験を私たち日本人は持ったわけです。
この経験は何度でも反芻していいのだ。
「4年半前の民主党の『おごりっぷり』」。

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