山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

渓谷の近傍に咲くアオホオズキ  令和4年8月21日

2022年08月22日 | 渓谷
 渓谷の遊歩道沿いにアオホオズキという珍しい花が生育しているという記事をネットで見たことがあり、何度か探してはいるのだが見つからずにいた。そもそも咲くのは5~6月ごろだと思っていたのでこの季節には歩いたことが無い。ところが、花仲間が渓谷近傍でこの花を探し出してきてくれて情報を提供してくれた。見ごろを少し過ぎているようなので急いで見に行かないと来年に持ち越しになってしまう。午前の仕事を終えて渓谷に移動するが、駐車場に着いて準備をしていると雷が鳴り出してしまう。さらに悪いことに、登山用のズボンを持って来ておらず、止む無くスラックスの裾を膝のあたりまで折り曲げて散策に出かけることとなる。


    ブロック塀に着生したホテイシダ


    橋の欄干に着生したホテイシダ


    アカバナの仲間だが花が白い。


    茎全体に短毛が生えており、これはイワアカバナと思われる。


    渓谷を見下ろすと球形の実をたくさん付けた木がある。


    これはトチノキのようである。


    先端部が切れ込むこの特徴的な葉はコハクウンボクの木。結構たくさん生えていた。


    結実したクモキリソウ。たくさん生えていた。

 途中から雨が降り出してしまい、結局スラックスをカッパに履き変えて散策することになる。教えてもらった場所あたりに到着したがなかなか見つからない。


    ちょっと変わった花が見つかった。


    ナンバンハコベ。絶滅危惧種では無いがあまりお目にかからない花。


    発見、これが探していたアオホオズキ。


    思っていた通りの大きさの花だったが、地味で発見しにくい。


    雨で濡れている。


    アオホオズキの花。薄黄緑色で花弁には細かい毛が密生している。


    別株を発見


    こちらはまだ蕾が付いている。


    たぶんこの大株もそうではないかと思うのだが、花がひとつも付いておらず確信は持てない。

 花が咲いていて確実にアオホオズキを分かるものは2株のみだったが、葉がそっくりで花を咲かせていないそれらしき株は近傍に数株あった。地味な花ではあるがなかなかお目にかかれないアオホオズキをやっと目にすることが出来て感激である。情報を提供してくれた花仲間に感謝したい。

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乙女高原に咲く花たち  令和4年8月19日

2022年08月22日 | 山に咲く花
 山上の草原ではそろそろマツムシソウが見ごろを迎えるシーズンになっている頃だろう。山梨市に出張があったので、仕事を終えた午後から乙女高原を訪れてみる。


    山上の草原に青紫色のアクセントを添えている花


    ヒメトラノオ


    葉は対生し、葉柄は無いかあっても短い。ヤマトラノオの変種とされており、葉の幅が狭い。


    シラヤマギク


    シラヤマギクは葉の形が三角形、茎が赤紫色。


    似ているがこちらはゴマナ。葉の形が披針形で茎は緑色。


    咲き始めたばかりのシモツケソウ


    見ごろはこれからだ。


    タチフウロが満開


    コオニユリ


    葉の刺が痛いアザミ


    総苞を触っても粘らない。夏から秋に咲くノハラアザミ。


    こちらも痛いアザミ。葉が密に付いている。


    まだ蕾だが総苞片が反り返っており、ホソエノアザミと思われる。


    こちらは棘が無くて痛く無いアザミ


    タムラソウ。まだ咲き始めたところで見頃はこれから。


    まだ蕾だったセイタカトウヒレン。茎にヒレがある。


    大型のハバヤマボクチ。葉に切れ込みがある。


    ハバヤマボクチの花。まだ開花していないようである。


    コウリンカは草に埋もれるようにちらほらと見かけられる。


    キオンの花。葉は細長い。ハンゴンソウもたくさんあったが撮り忘れた。


    オミナエシもたくさんある。花の白いオトコエシそれなりに咲いている。


    キンミズヒキ群生


    雄しべは6本・・・あるはずだ。


    マルバタケブキは満開


    オオバギボウシ


    結構たくさん見かけたホタルサイコ


    ホタルサイコの花。紫色になっているのは結実しかけた花のようである。


    マツムシソウが見ごろになっている。背丈は1mくらいある。


    マツムシソウの花。中央部の小花はまだ開花していない。


    中央部の小花が開花しているマツムシソウ。


    根元の部分の葉は切れ込みが浅い。


    道路脇に咲いていたヤナギラン。そろそろ終盤である。


    アカバナはほとんどが結実していた。


    草原の中に生えているヤエガワカンバ


    枝の先端に小さな花芽が出ている。


    先端部が雄花、下の葉腋に付いている芽のようなものが雌花ではないかと思う。


    別の場所にちょっと立ち寄ってみる。メタカラコウとマルバタケブキの群落がある。


    見たかったのはこのカラフトミヤマシダ。他の場所では食害で激減しているがここは無事のようである。


    元気にソーラスを付けている。

 季節を変えて様々な花が咲き誇る乙女高原であるが、アザミ類の赤い花やキオン、オミナエシなどの黄色い花が草原を彩るこの季節がいちばん賑やかなのではないかと思う。ヒメトラノオもたくさん咲いていて紫色のアクセントを添えており美しい。

 マツムシソウとタカネマツムシソウの区別がいまひとつ釈然としておらず、典型的な濃い色をしていれば判別は容易であるがそのような花は山梨県ではおそらく咲いていない。八ヶ岳の標高2,000mを越える場所に咲くマツムシソウはタカネマツムシソウとして良いのかどうか、未だに未解決のままである。

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