Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

コンサートマスターの本音

2022年08月13日 06時30分59秒 | Weblog
フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2022 東京京東京交響楽団フィナーレコンサート 故郷はシェイクスピア、そして映画

 指揮者の原田さんによると、フィナーレを「ロメオとジュリエット」にすることは昨年秋の時点で決めていたそうだ。
 それはおそらく、2022年2月にリメイク版の「ウエスト・サイド・ストーリー」が公開されることになっていたからだろう。
 というのも、この映画の原作が「ロメオとジュリエット」だからである。
 さて、私が公演のプレトークで興味深いと思ったのは、原田さんとコンサートマスターの水谷さんとの、次のやり取りである(但し、私の記憶で再現しているので、実際の発言とは言い回しなどが違っているかもしれない。)。

原田「プロコフィエフって、ピアニストじゃないですか?その辺のところは、コンサートマスターとしてはどうですか?
水谷「ヴァイオリン協奏曲だと、ヴァイオリニストの助言を得たりすることも出来ると思いますが、オーケストレーションだとそれは出来ないんでしょうね。プロコフィエフの場合、ピアノみたいに『音が飛ぶ』ので、やりにくいところはあります。

 なるほど。
 ピアニストのオーケストレーションは、ヴァイオリンの演奏のしやすさのことを余り考えておらず、「音が飛ぶ」ので演奏しづらいのだ。
 このことは、実際の演奏を見ていると分かりやすい。
 ヴァイオリニストは、顎と左手で楽器本体を保持しながら、その同じ手の指を移動させ、弦を押さえることによって音程を調整している。
 なので、「音が飛ぶ」場合、手(指)を移動させる距離が大きくなり、おそらく楽器が不安定になったり、音程が不正確になったりしやすいのだろう。
 ・・・こういう話を聞くと、コンサートマスターも、「実務を知らない天下りトップのトンチンカンな指示に悩まされる生え抜き社員の悲哀」を味わっているのかと、同情したくなるのである。
コメント
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