Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

アンチ・ビルドゥングス漫画

2023年04月08日 06時30分00秒 | Weblog
 「人気漫画『うる星やつら』『犬夜叉』などで知られる漫画家・高橋留美子氏が、フランス共和国より芸術文化勲章シュヴァリエを受勲したことが6日、小学館より発表された。

 まずは、おめでとうございます!
 高橋留美子先生の作品は、かねてからフランスで高い評価を受けており、2019年には、フランス・アングレーム国際漫画祭において日本人史上2人目の最優秀賞を受賞している(漫画家 高橋留美子 インタビュー~アングレーム国際漫画祭最優秀賞記念~)。
 意外なのは、「めぞん一刻」のような、"成長しない主人公"を描く漫画が、フランスで受け入れられていたことである。

 「「めぞん一刻」のあのギャグと五代のヘタレっぷりがフランスでも理解され、おそらく愛された事実が素晴らしい。誰がどう考えても、フランス人なら「五代などやめて三鷹を選べ!」と男でも女でも言うだろうに、この作品がフランスで大ヒットしたのを見ると、我々が思うほど人間には国による違いはあまり無いのかもしれない

 だが、私見では、フランスにはこの種の”アンチ・ビルドゥングス漫画”を受容する素地が十分にあった。
 というのも、フランスには「心理小説」の伝統があるわけで、その申し子ともいうべきフランソワーズ・サガンの作風(その代表例が「一年ののち」)と、髙橋先生の作風(但し、全部の作品ではない)には、似通うところがあると思うからである。
 
コメント
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