Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

トランスクリプションとパラフレーズ

2023年04月16日 06時30分00秒 | Weblog

 ナビゲーターの方によると、約700曲あるリストの作品のうち、半分近くが編曲なのだそうである。
 編曲には、原曲に忠実な「トランスクリプション」(本公演で言えば「夕星の歌」)と、原曲に着想を得てアレンジされた「パラフレーズ」(本公演で言えば「ヴァルハラ」)の2種類がある。
 ちなみに、中学時代以来のワグネリアンである私が「決定版」だと考えるトランスクリプションは、以下の2盤である。
 問題を孕んでいるのは、言うまでもなく「パラフレーズ」であり、リストはショパンの夜想曲を弾くときも、原曲にない音を沢山加えてしまい、ショパンから苦言を呈されている(楽譜の解釈(3))。
  「ドン・ジョヴァンニの回想」をモーツアルトが聴いたとすれば、ひっくり返ってしまうかもしれない。
 あのシンプルで美しいメロディが、原型をとどめないくらいに切り刻まれ、他の音が加わって、別物になってしまっているからだ。
 ・・・と思いきや、ワーグナーもフォーレの「パラフレーズ」によって、殆どパロディ化されていた!
 「バイロイトの思い出 連弾 フォーレ(メサジェとの合作)」をワーグナーが聴いたとしたら、癇癪持ちの彼の事なので、激怒したのではないだろうか?
コメント
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