「「買い物に訪れていた店で、ピーコさんが万引き(窃盗罪)で逮捕されたんです。お店側は以前からピーコさんの買い物の様子が気になっていたようですが、名前のあるかただし何かの間違いだろうと考えていた。ですが万引きを繰り返していることがわかり、警察に通報したようです。本人は“代金はカードで払った”と話していましたが、クレジットカードは使用停止に陥っていて使えなくなっていました。逮捕された店だけではなく、自宅周辺の複数のお店が警察に相談していたようです」(前出・ピーコの知人) 」
おすぎ氏とピーコ氏はいずれも認知症のようだが、二人は別々の施設に入所しているという。
推測だが、これは、二人の認知症の「型」が異なることによるものではないかと思う。
高齢者の認知症は、アルツハイマー型がおよそ3分の2を占めるらしく、たいていの場合、通常の施設で十分対応が可能である。
問題は、前頭側頭型認知症である。
この型の場合、万引きや暴行など、他害的な行動が出る場合があり、通常の施設だと「お手上げ」になることもある。
そのような人が、例えば、有料老人ホームから介護療養型医療施設への移転を余儀なくされることがある。
「認知症に伴って、幻覚、妄想、徘徊等が生じ、家族による介護が困難になることがあり、時には、精神科医療による適切な診断と入院治療が必要になることがあります。このような場合の介護サービス提供の場として該当するのが老人性認知症疾患療養病棟です。 ・・・
介護療養型医療施設は、療養病棟と老人性認知症疾患療養病棟の2種類がありますが、これらの介護療養型医療施設は、2024年3月末日にて廃止される予定になっています。その受け皿の施設が、2008年に創設された「新型老健」と2018年4月に創設された「介護医療院」となります。 」
なので、おすぎ氏は通常の施設に、ピーコ氏は介護療養型医療施設に、分かれて入所している可能性がありそうだ。