「絶大な権力を持ったとき、注意しなくてはならないのが権力の乱用である。とくに株式所有比率が高い筆頭株主になり、所有と経営が一致しているファミリービジネス(同族企業)の場合、創業者だけでなく創業者の虎の威を借る狐(子息など創業家出身者)が悪しき独裁者になる可能性がある。その典型例がビッグモーターだろう。
権力の乱用が犯罪に相当する反社会的行為に及べば、権力の誤用である。ジャニーズ事務所の創業者は、権力をちらつかせ、自身の欲望を満たすため性加害に走った。」
J事務所やB.M.社を見れば分かる通り、ファミリービジネスにおける強大な権力は、犯罪を隠蔽することすらも可能にしてしまう。
だが、「隠蔽」が継続できたのは、それを周囲の集団が「沈黙」によってアシストしてきたからである。
文春以外のマスコミしかり、損保大手しかり。
「英BBC モビーン・アザー記者 「日本のメディアが何十年もこの問題を無視し続けてきたことは、非常に問題です。事務所が何十年も力を持っていた、それは危険なことです。1つの組織や会社が何をニュースにすべきか、何に沈黙するかについて決める力を持つべきではない」 」
結局、当面は「文春頼み」ということになるのかもしれない。