藤井七冠が八冠目を獲得するかどうかが焦点となっている王座戦第1局は、後手番の永瀬王座が勝ちを収めた。
勝因は、永瀬さんが難解な終盤で間違えなかったことである。
裏を返せば、藤井七冠が、珍しく終盤で間違えたのである。
どういうことかというと、アユムさんが指摘するように、75手目では4七玉と逃げておけば藤井七冠が有利だった(6分55秒付近)。
にもかかわらず、「玉が逃げる前にいろいろと攻めてしまった」のが藤井さんの敗着なのである。
本局では、勝ちを急ぐのではなく、「玉の早逃げ八手の得」でよかったわけだ。