Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

歩合と給与(2)

2023年09月27日 06時30分00秒 | Weblog
 「イソ弁とは、「居候弁護士」を略した言葉です。法律事務所に雇われて働く弁護士のことを指します。
 弁護士は、「自分で事務所を経営している弁護士」と「弁護士事務所に雇用されている弁護士」とに分かれますが、後者がいわゆる「イソ弁」です。
 「ノキ弁は、「軒先弁護士」の略です。法律事務所のスペースを間借りして営業をしている弁護士のことを指します。
 イソ弁と違い、事務所に雇われているわけではないので、基本的に自ら仕事を探してきて収入を得なければなりません。
 「ソク独とは、弁護士登録後、すぐに(即)独立した弁護士の略です。
 法律事務所などに就職せず、最初から独立する道もあります。
 ノキ弁、タク弁、ケー弁の多くはソク独の弁護士です。

 歩合と給与と言えば、弁護士業界にいればおのずと敏感になる問題の一つである。
 例えば、就職する際も、待遇が「イソ弁」なのか「ノキ弁」なのかで決定的な違いがある。
  「イソ弁」だと、労働契約を結ぶので、手厚い身分保障と固定給と言う安心が得られるのに対し、「ノキ弁」だと、通常は経費負担がない(又は軽い)代わりにいつ「切られる」か分からず、収入も安定しないという不安がつきまとうことになるからである。
 ちなみに、近年では「ソクドク」が増えているらしい。
 「ノキ弁」について言えば、この言葉はややミスリーディングかもしれない。
 というのも、仄聞する限り、「ノキを借りる」だけでなく、当該事務所から(大抵は訴額が小さくて手間のかかる)事件をもらう、「業務委託契約」が存在するケースも多いようにみられるからだ。
 「ノキ」を貸す側としても、それなりのメリットを求めるのが普通であり、それが、「採算的に疑問又は不採算の事件をやってもらう」ということなのだ。
 この際の報酬は、通常「歩合」である。
 つまり、「クライアントから支払われるフィーの○○%」が「ノキ弁」に支払われるわけである。
 ちなみに、私個人としては、「ノキ弁」になるくらいなら、自宅でもいいので「ソク独」の方を選びたい。
 というのは、業務委託(完全歩合制)の場合、トラブルが起きたり、事務所経営が苦しくなったりすると、「採算の取れる事件を配点しない」というやり方で厄介払いをする陰湿な手法が、昔から行われてきているからである。
コメント
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