Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

おしゃべりクラシック

2024年04月21日 06時30分00秒 | Weblog
 「シェイクスピアの戯曲を題材にしたメンデルスゾーンの名曲『夏の夜の夢』。ウエンツ瑛士は、物語の重要な役回りを担い、進行役を務める妖精パックとして出演。夏至の頃、妖精たちが集う森で繰り広げられる妖精と人間たちの恋模様を、縦横無尽に舞台を動き、巧みに紡いで、幻想的な物語の世界へ誘う。指揮は佐渡裕、ソリストに人気と実力を誇る日本を代表する歌手陣、小林沙羅 (ソプラノ)、林美智子(メゾ・ソプラノ)を迎え、女声合唱パートは柏少年少女合唱団・流山少年少女合唱団らが務める。

 「真夏の夜の夢」は、「テンペスト」の次に私が好きなシェイクスピアの戯曲である。
 なので、クラシックだろうが、バレエだろうが、公演のニュースを聴くと反射的にチケットを買ってしまう。
 N響も来月「真夏の夜の夢」を取り上げるのだが、抜粋ということなので、新日フィルを選択した。
 新趣向は、ウェンツ氏が狂言廻し役(というより複数のキャラクターの一人芝居)をするところであるが、他方で、ちゃんと独唱・合唱(歌詞も原詩のドイツ語)が入っているのは好印象である。
 さすがだと思ったのは、この戯曲で一番ややこしい、4人の男女(2組のカップル)の関係を、冒頭でウェンツ氏が分かりやすく整理したところである。
 「何度も言うよ。駆け落ちしたカップル。これを追いかける男、さらにこれを追いかける女。ここを押さえておかないと、この後の30分がすごーく退屈になるからね
というくだりで聴衆は爆笑する。
 指揮者の佐渡さんは、音楽監督就任後2期目ということだが、「大阪のオモロいおっちゃん」そのままのキャラクターで、今回も冒頭から笑いを取りながら曲目紹介を行った。
 「真夏の夜の夢」ではオベロンを演じ、ここでも、
 「サントリーホール!ウイスキー飲みたい!
などと叫んで大きな笑いを取る。
 なんだか、彼がクラシック界の上沼恵美子のように見えてきた。
 「佐渡裕のおしゃべりクラシック」という副題がついてもよさそうである。
コメント
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