Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

バッハ発、ワーグナー行き(3)

2024年04月07日 06時30分00秒 | Weblog
 また、バッハについてよく言われるのが、「聴くと眠くなる」ということである。
 私見では、これには大きく言うと2つの理由があると思う。
 1つ目は、「理解出来ない/難解だ」ということである。
 例えば、あくまで私見だが、「平均律」や「フーガの技法」などがその典型だと思う。
 人間には、理解出来ない/難解な対象にぶつかると、寝てしまうという自己防衛機能が備わっているようで、私も、無旋律音楽を聴くと眠くなる(「子守歌」としての無旋律音楽)
 バッハの作品は、あのモーツァルトでさえ消化するのに6年を要したくらいだから、本格的な音楽教育を受けていない人の場合、バッハを聴いているうちに寝てしまうのも不思議ではないだろう。
 2つ目は、舞踊音楽の中に「テンポがゆるい」曲が混じっていることである。
 明るいアップテンポの曲の後に、暗いスローテンポの曲が来ると、どうしても緊張がゆるみ、眠くなってしまうように思われる(眠くならないバッハ)。
 どうやら、「サラバンド」は眠りを誘う舞曲のような気がする。

◆ J.S.バッハ:
・フランス風序曲 BWV831
・平均律クラヴィア曲集第1巻より
 第4番 嬰ハ短調、第14番 嬰ヘ短調、第19番 イ長調
・フランス組曲第2番 BWV813
・平均律クラヴィア曲集第1巻より
 第15番 ト長調、第16番 ト短調
・イギリス組曲第5番 BWV810
 ■ アンコール曲
・ジョン・ブル :Myself  

 「フランス風序曲」では、5曲目に哀愁を帯びたサラバンドが、「フランス組曲第2番」では3曲目に(寺西肇さん曰く)「滴り落ちるがごとき歌心に満ちた」サラバンドが出て来る。
 比較的ドラマチックな「イギリス組曲第5番」ですら、4曲目のサラバンドは物憂げで、これが5分くらい続くとさすがに眠くなる人もいるだろう。
 こういうことを言っていると、ハンス・フォン・ビューローからこんなお叱りを受けるかもしれない。
 「バッハが分かるには、貴方はまだ若すぎます

コメント
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