グスタフ・マーラーの歌曲「少年の不思議な角笛」の中に
「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」というものがある
どんな曲(メロディ・歌詞)だったか忘れてしまっているが、奇妙なタイトルなので
曲名だけは覚えている
似たような事を連想させる話に、「小鳥に説教する聖フランチェスコ」がある
これは有名な話らしくてググると、
フランチェスコは、動物たちを兄弟と呼び、話しかけて心がよく通じ合ったといわれ、伝説としては、オオカミを回心させた話、小鳥に説教した話は有名で、14世紀に完成した伝記『聖フランチェスコの小さい花』の中にも、説教を聞く者がいないときは小鳥を相手に説教したという逸話がある、と紹介されている
どちらも常識的には話しかけても反応しない生き物に話しかけている
普通の人は端っから会話が成立するとは思わないから、やってみようなどという気は起きない
ところが「聖」 などの言葉がつかない人でも、反応しない生き物に話しかけられる人達がいる
それは「政治家」と言われる人たち(国会議員だけでなく市議会議員でも)
この人達はカエルに向かって演説ができる
この時期、政治家さんたちは街頭演説に近いことをする(法に触れないように)
聞く人がものすごく少なくて、白けてしまいそうでも、田舎のあぜ道でカエルしか聴いていない状態でも
何事もないかのように話すことができる
これは現場を見ると、本当にすごいと圧倒される(何故できるんだ、、、)
そしてそれは訓練の賜物とは言え、才能としか思えないような気さえする
そう言えば、反応のない中でおしゃべりをしなければならない人たちがまだ他にいた
それは吉本の若い芸人さん
昔、花月劇場に早くから出かけた時(たしか京都花月)観客は自分を含めて数名だった
(その中の1人は何か弁当みたいなものを食べていた)
時間が来れば予定通りプログラムは進んでいく
観客もいない中で登場した若い芸人さん、素人目にも話しにくそうなことは想像できた
なにしろ観客が少ないから反応が感じられない
かわいそうに、、大変だな、、、でもこうして鍛えられていくんだな、、、
芸とかパフォーマンスには関係なく、今まで記憶に残っていることはこんな事
世の中には、そうせざるを得ないとしても、この様にすごいことをやりきれてしまう人達がいるのだ
先程、才能と決めつけてしまったが、普通の人でも訓練でできるようになるんだろうか
自分はそんな訓練なんてする気なんてサラサラないし、そんな状況にも出会いたくないけど