大好きなヘルマン・ヘッセによれば
「私たち、年とったものにとっては、過ぎ去ったものの中にたたずむことは、
許されており、慰めにもなります。」(この詩集を持つ友に(1942年)から )
と感傷に浸ることを、大きな優しい眼差しで許してくれている
秋になると人は知らず知らず自己に沈潜することが多くなる
そんなはずではなかった、、と悔いてみたり
何故別のを選ばなかったのか とか
もう一度やり直すことが出来たなら、、、とか
今更考えてみたところでどうしようもないことも頭に浮かぶ
しかし、過去の一時期、自分は確かに何かに必死だった(シュトルム・ウント・ドランク)
そんな思いに輪をかけて焦りを誘った曲がある
井上陽水の「結詞」
アルバム「招待状のないショー」のなかの一曲で
ユニゾンで歌われたやりきれない音楽だ
そのヴァージョンはないが別のヴァージョンのものがYoutubeにアップされていた
今この曲を知る人は多分多くない
でも自分にとっては特別な曲で、旅への憧れ、何かをしなくてはならないという衝動が
勝ち目のない無謀な行動へと導いた
それが正解だったのかどうかはわからない
でも今は、諦めも混じえて思う
それでよかったのだ と
「結詞」は大切な懐メロ
でも今でも冷静に聴けない曲の一つだ