パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

自分は全く気づかなかったシーン

2024年07月24日 09時10分53秒 | あれこれ考えること

カップル同士がすれ違う時、男は隣のパートナーを気にしながらも
女を眺めるが(何となく分かる)、女もやはり女を見るらしい
どうやら服装・化粧・ヘアスタイルなどチェックをして
自分との比較を行うとのこと
それが性差のなせる技といったところだろうが
こんなことを思い出したのは「光る君へ」のFBグループで
道長が倒れ、静養している明子の家に本妻である倫子が訪れたときの
服装についてグループ内で盛り上がっていたからだ

明子と倫子の服装が被っていたのだが
本妻である倫子はそれを見てカチンときただろうという意見(心理分析)が多かった
あの服もきっと道長から贈られたものに違いなく
それが自分と同じような服であることが屈辱的だと多くの女性達は感じるらしい

同じシーンを見ても男としての自分は服装には全く関心がなかった
あの場面では本妻の倫子(黒木華)が、病気で寝ている道長のことを
源明子(瀧内公美)によろしくお願いしますと口にしたところが
どこか怖かったくらいにしか記憶にない
(あのときの女優さんの顔の演技というのはすごいものだ)

深読みというか、洞察力というか、物語はディテールにこだわるだけの
知識があるとより楽しめるものかも知れない
少なくとも被った服装でいろんな想像ができた女性たちのほうが
漠然と見過ごしている男ども(自分)よりはドラマを楽しんでいるといえる

ということで、人が死ぬような物理的戦いの少ない今年の大河ドラマ
(その分安心して見られるが)
でも実は女同士の静かな戦いが繰り返されていると感じることは
人間性一般を理解するためには役立つかも知れない



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