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トルコシリア地震,死者4万1000名-航空自衛隊政府専用機現地救援医療物資輸送と日本国際緊急援助隊活動開始

2023-02-16 07:00:32 | 防災・災害派遣
臨時情報-トルコシリア地震
 トルコ南西地震と当初称していましたが被害規模からトルコ南部地震と言い換え、しかし現状ではトルコシリア地震という1900年以来最大の被害という厳しい状況です。

 トルコシリア地震への緊急援助物資を搭載した政府専用機が14日にトルコへ到着しました。政府専用機が輸送したのは医療器材15.4tとのこと。医療器材には人工呼吸器や麻酔器とベッドなどが含まれていて、現在既に国際緊急援助隊41名が派遣されていますが、政府によれば被害の大きさと現地の状況に鑑みて、更に増勢し、75名体制を目指すようです。

 4万1000名、トルコシリア地震の死者数は15日時点で東日本大震災の倍以上という規模に達しています、現地では地震発生から200時間以上を経ているものの生存者発見の朗報はあるようです。実際問題、14日程度は生存事例がありますので、所謂“72時間の壁”というものはあるのですが、今少し生存者捜索は諦めず継続して欲しいとも考えるのです。

 国際緊急援助隊41名はトルコ南部のガジアンテプ近郊において14日から医療支援を開始しました。ガジアンテプ市は南部ガジアンテプ県の県都で人口は88万名、神戸市の人口が153万ですので半分強という規模の街です。しかし地震により大半の医療施設が機能不随に陥っているということで、日本の国際緊急援助隊は市が設置した医療拠点にはいりました。

 ガジアンテプ市郊外の職業訓練校が臨時両拠点に指定され、日本の国際緊急援助隊は内科と外科及び産婦人科などの診療に対応するとの事です。このガジアンテプは東ローマ帝国が造営した城塞都市を元に発展した都市ということですが、1500年以上維持されてきたガジアンテプ城塞も城壁や稜堡などの施設が倒壊したといい、熊本地震の熊本城を思い出す。

 トルコ国内では今回の被害を拡大させた政治の責任を問う声もでているとされますが、トルコ政府の初動については1900年以来最大規模の地震といい、阪神大震災の村山政権を思い出せば、初動に考えさせられるところはあるが、危機管理上は国軍が防災などを作戦体系に含めていない場合には限界があったのではないか、今後に活かす方が重要ともおもう。

 建築法令違反が多数の建築物倒壊に繋がったという報道もありますが、この点については耐震強度審査の自治体能力拡充と共に、耐震強度を確保した場合に中産層へどのように現実的な建築費で住宅を供給するのか公営住宅制度の拡充などが今後課題となるのかもしれません。いや、日本が出来る現時点の支援は限られていますが、復興と制度構築では貢献できるのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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