北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和六年度十一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.11.16-2024.11.17)

2024-11-15 20:12:46 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 今週末は様々な行事が執り行われますが最大の注目行事といいますとやはり岐阜基地でしょうか。

 岐阜基地航空祭2024、お天気が、現在の最新の予報によれば日曜日当日は1000時頃から雨、ただ本降りにはならずにわか雨であり、そのほかはほぼ曇天という予報です。これ、航空祭予行や事前訓練はほぼほぼ快晴に恵まれていましたので、ちょっとこのお天気はもったいないなあ、と思いつつ、大雨でないだけでも僥倖、なのでしょうか。

 事前訓練について、岐阜基地航空祭は土曜日に事前訓練を行いますが、大編隊の事前訓練、予行などは14日木曜日までにほぼ完了したようで、明日はF-2戦闘機1機とT-4練習機2機による機動飛行が0945時から、1025時からF-15戦闘機と小牧基地のKC-767空中給油輸送機による空中給油飛行展示とF-015機動飛行などがおこなわれるとのこと。

 航空祭、当日は0735時から、つまり開門前だ、天候偵察が行われ、そして飛行展示は0840時からオープニングフライトとして小編隊飛行、F-15とF-2に2機のT-4という4機の小編隊による編隊飛行と機動飛行が行われ航空祭が開幕、続いて0905時からKC-767空中給油輸送機とF-15による空中給油展示、機動飛行、0950時からUH-60の救難展示が。

 編隊飛行は二回行われ、中編隊飛行が1050時から、この中編隊飛行にはC-1輸送機1機、これはC-1FTBだ、F-15戦闘機2機、F-2戦闘機1機、T-4練習機が1機参加します。一昔ではこの中編対にはC-1が参加しませんでしたので、輸送機戦闘機練習機、ちょっと規模の小さな異機種大編隊、という感じの飛行展示が午前中に行われるわけですね。

 異機種大編隊は1335時から、C-1輸送機、C-2輸送機と、F-15戦闘機3機、F-2戦闘機2機、T-4練習機2機、T-7練習機という編隊飛行と機動飛行が行われます。時間は1435時まで丸々一時間、70周年記念大編隊をはじめ、何度も編隊を組み替えて、編隊を組み替える間はほかの機体が機動飛行を行うという、工夫が凝らされた大編隊となる模様です。

 施設学校創設73周年記念勝田駐屯地祭、明日16日に予定されています。茨城県ひたちなか市の、つまり水戸市から常磐線をもう少しだけ北上した立地の駐屯地祭で、観閲式、訓練展示、装備品展示などが行われるという。施設学校は陸上自衛隊の施設科職種隊員への戦闘工兵や建設工兵任務へ幹部教育及び戦術研究、新装備開発や評価試験を行う部隊です。

 通信学校創設74周年記念久里浜駐屯地祭、17日日曜日に予定されています。通信学校、レーダー含め戦端装備がしれっと展示されていることで定評あるもので、今年度は観閲行進に加えて訓練展示も行われるという。装備が装備だけに詳細は非開示ですが、展示されているものはほかではなかなかみられない。紛れもない最先端の国産装備です。

 大村自衛隊四部隊合同行事、明日土曜日に予定されている。第16普通科連隊の大村駐屯地記念行事として駐屯地を開放、大村市内での記念市街パレードを実施するもの。大村駐屯地の行事は1000時から1400時までで、観閲式と訓練展示、体験試乗や装備品展示を行う、そしてその後に1430時から市街パレードを実施するとのことでした。

 市街パレードは大村駅近くの大村市地域交流館を起点に大村バスターミナルへ向かう経路で行われます。行進は大村駐屯地と竹松駐屯地の部隊、そこに航空自衛隊第15警戒隊などが参加し実施され、ポスターにはお隣佐世保市の水陸機動団が装備するAAV-7水陸両用車が複数参加している様子も示されていまして、比較的規模の大きな行事といえる。

 都城駐屯地創設73周年記念行事、17日日曜日に執り行われます。第43普通科連隊が駐屯していまして、この第43普通科連隊も今年度創設62周年を迎える。開門は0830時、記念式典は0940時開始、観閲行進や訓練展示が行われる。自家用車で来場されるかたは都城西高校前自衛隊訓練場が駐車場となっていてシャトルバスが運行されるとのこと。

 ゆうぎり松山港一般公開、そろそろ退役の時期が近づいている護衛艦あさぎり型の一般公開です。場所は松山港外港地区第1号埠頭で、土曜日と日曜日に一般公開が行われます。土曜日は0900時から1530時まで、日曜日も同じく0900時から1530時まで、最終受付は両日とも1515時までとのこと、中部方面特科連隊のFH-70榴弾砲も展示されます。

 水中処分母船5号鹿児島港一般公開、掃海艇事故が有りましたが、17日日曜日に実施される。場所は鹿児島港北埠頭二号岸壁で、午前と午後に分けて一般公開、午前の部は0900時から1200時まで、午後の部は1300時から1600時まで。北埠頭二号岸壁は本港新町というところにあり、それぞれ一般公開終了15分前までが受付時間となっています。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・10月16日:施設学校創設73周年記念勝田駐屯地祭
・10月17日:通信学校創設74周年記念久里浜駐屯地祭
・10月17日:岐阜基地航空祭2024
・10月16日・10月17日:ゆうぎり松山港一般公開
・10月16日:大村自衛隊四部隊合同行事
・10月17日:都城駐屯地創設73周年記念行事
・10月17日:水中処分母船5号鹿児島港一般公開

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-岐阜,岐阜基地周辺-うまい鮨を素早くランチで愉しもう

2024-11-15 07:00:53 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 予行は本日はないと岐阜基地HPに発表がありましたが明日土曜日は空中給油機や外来機の到着など。

 近いぞ岐阜基地航空祭、岐阜基地周辺グルメ特集を今回も。航空祭予行もいよいよ本番に向けての段階となっていまして、岐阜基地HPの航空祭予行情報を丹念に調べるとともに、そう、予行の際に行けるお店の情報で今回はお寿司屋さんを紹介しましょう。

 鮨ですよ鮨、切り身の鮮やかな色合いは天然色の食材で再現しているようですけれども、この日ひとつひとつを吟味して選び抜いたお寿司は、おどろくなかれランチ1200円、だがこのお寿司以外にいろいろついて1200円、サラダがつくと上ランチに。

 初寿司-各務原分店、岐阜基地へ国道21号線を進みますと大垣市に城郭のような初寿司がありますし、二十年位前にエアガン大安売りで知られたホビーショップTAMTAM本店の隣にも支店があるのですが、名鉄三柿野駅の直ぐ西側にも支店があるのですね。

 ランチは大きな烏賊さんと鰹にいろいろついている、ここはスシショクニンサンが大勢握っているので、ランチタイムが航空祭のように混雑しても直ぐに出されるメニューで飛行展示のように回転が速い、というのは言い過ぎか、でも素早いのは確か。

 細まきはきうりを避けて山芋のタンザクで巻いてもらいました、なにかこう、熱燗か清酒を冷やできゅっとやりたくなるのですが、航空祭の最中ではちょっと。あと、自動車を運転する方もきゅっとやると警察のみんなにきゅうっとなるので駄目ですよ。

 蕎麦、熱いのをきゅっとというわけではなく、熱いのでずるっとするならばこちらの方で、これも味噌汁とは別にランチについてきます、夏は冷やし蕎麦、勿論十一月は冬なので、熱いのをつけてくれる、鮨の合間に頂くか、最初にさっと手繰ってしまうか。

 デザートのプリン。いきなり洋風か、とおもわれるかもしれませんがこれも美味しい、プリンに醤油を掛ければウニの味になるか、オプションで雲丹を注文すると実験も出来るが。この初寿司さん、各務原市鵜沼三ツ池町1-141、国道21号線の川重近くにある。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【M-5撮影速報】岐阜基地航空祭2024予行,C-1FTB&C-2輸送機とF-15特別塗装機(2024-11-13)

2024-11-14 20:06:31 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■自衛隊70周年
 2024年は1954年に自衛隊創設を迎えてから70周年を迎え航空自衛隊も創設70周年を迎えました。

 岐阜基地航空祭予行です。先週までが事前訓練、今週からが予行、という感じなのかなあ、と思いつつ見ていますが。今回撮影しましたのはEOS-7DとかPowerShotG3XとともにEOS-M5と加えまして、レンズも多種多様となってもはや動くカメラ屋さん。

 飛行開発実験団は様々な機種が配備されていて、機数全体で見ればそれほど多い訳では無いのだけれども、保有航空機のかなりの割合を飛行展示に参加させてくれますので、みていて迫力があるのです。そして試験機塗装も複数有り、こんな編隊も。

 EOS-M5,今回の飛行展示はM-5速報ということで、EOS-M5を使っています。EOS-7DMark2で撮影した写真はもう少しあとに掲載することとしましょう、なにしろあればCFカード方式なのでSDカードのようにPCに直挿しできないものなのですから、ね。

 異機種大編隊、C-1FTBを先鋒に殿をC-2が固めるという、昨年はC-1FTBが川崎重工にて定期整備中に航空祭となりましたので、見れなかった編成の異機種大編隊が、今年行われるという。これも事前訓練から予行に航空祭準備が進んだ証、といえるのかな。

 M-5,これはCANONが最初に出した、数年で規格廃番になった、ミラーレスシリーズの後期に出されたもので、CANONはこのミラーレスに本気で取り組まなかった性なのかまともな望遠レンズが出ず、基本的にわたしも軽いレンズ扱いで扱っていて。

 18-150mmSTMレンズ、遂に購入しました、迷いに迷ってまもなく十年、とは行かないまでも時間がかかりました、が、やはり航空機をEFレンズにアダプターを取り付けてミラーレスのEOS-Mシリーズで撮影するのは無理がありました、ピント合わない。

 15-45mmレンズを主に使っていましたが、地上展示航空機ならばまあこのレンズで撮影できるのだけれども、飛行展示は500mm望遠林立する中、やはり45mmというのは歯が立たないものでして、従来はこういう状況ではG3Xの独壇場となっていた。

 150mmまで伸ばせる、となりますとずいぶん撮影領域がかわってくるものです、これはEOS-7DMark2に300mmF2.8という大げさなレンズとその根元に2倍テレコンを取り付けて実質600mmで撮影していて、その写真と比較してもなんとかなる、という。

 青空、カメラの話をしましたが、何よりもかによりも、結局のところ航空機を撮影するというのは天候に左右されるものだ、という認識もないではない、機材も重要ですが、天候がもっとも大事で、しかしながら今週末の天気予報、それほどよくない。

 C-1FTBとC-2輸送機初号機、いつかこの初号機はC-2FTBとして様々な機材のフライトテストベットになるのだろうなあ、とおもいつつ。C-1輸送機は初飛行が1970年、FTBがその初号機だから初飛行から54年を経てもこんなに元気に飛行できることに驚く。

 C-2輸送機という出来の良い後輩を導くような飛行は青空を背景に、なんとも気持ちよさそうに見える、そのC-1輸送機は実戦部隊では入間と美保に配備されていましたが、美保はもう何年も前にC-2機種転換完了、そして入間でももうまもなくなのだ。

 飛行開発実験団でのC-1FTB任務はもう少し続く、のだけれどもまもなくといって過言では無い、川崎重工での最後の定期整備は完了しているし、なにより50年以上前の、54年も前の航空機そのものなのだから、こういう風景は非常に貴重な記録となる。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:岐阜-岐阜基地付近,鰻は御馳走!三井山麓に安くてうまい一軒

2024-11-14 07:00:34 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 近いぞ岐阜基地航空祭ということで航空祭事前訓練は予行となっているまさに賑わう一時が続いていますが。

 近いぞ岐阜基地航空祭、岐阜基地周辺グルメ特集です。すずや、鈴谷さん提督にはぜひ行ってもらいたいところなのですが、木曽川を渡河する川島大橋が災害復旧中、大きく迂回するので自動車でさえ時間がかかる、故に今回はもうちょっと近場の。

 うなぎだ。鰻、そう日本のごちそう。ここは各務原市上戸町1-52-2の云々、というよりも一番わかりやすく言えば岐阜基地撮影名所の三井山、みついやまと読んでいたがみいやまという高台にある城址公園の麓、具体的にはファミリーマートのすぐとなり。

 阡家さん、さっきまで“せんけ”さんと読んでいましたがどうやら“せんや”さんというのが正しい読み方らしい。ここは、うなぎが美味い、というよりも、こんなに手ごろなのか、と驚くほど安い、今津駐屯地近くの西友と同じくらいお手頃で提供しています。

 西友の名前を出しましたが、いまはイートインをやめた駅前店のような、小上がり、阡家さんのほうが新しいけれども、靴を脱いであし伸ばしてゆったりできる、そんな空間で、旨い鰻を、けっこうお安く頂ける。それも戦闘機撮影名所三井山のふもとで、ね。

 メニューはうな丼と、そしてこのあたりの名物ひつまぶし。鰻をどんぶり風に頂いた後で出汁茶漬けにしていただける、という、色々な食べ方をたのしめるのですが、昨今うなぎ値上がりとインフレ影響で、ひつまぶしは並がなくなり上と特上だけ。

 どんぶりの上に鰻とタレが掛かっていて、少し頂き、いったん箸休めに御吸物をすうっと気分を一新した後で、今度はちょっぴり山椒を塗してさあ気を取り直してまた頂く、小ぶりに見える鰻も食べてみると深いどんぶりとともに並でもこれはたっぷり。

 航空宇宙博物館から自動車で、そう五分くらいか、三井山は上り下りが大変だけれども徒歩圏内、ただ、あまりゆったりしていると飛び始めるのをエンジン音で気づいて右往左往、ということもあるかもしれない、このスリルも、鰻を美味くするのかもしれないね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【京都幕間旅情】廬山寺,光る君へ-紫式部邸跡は千年を超える街並みと平安京散策著者角田文衞先生の発見

2024-11-13 20:24:35 | 写真
■光る君へ
 光る君へ、このNHK大河ドラマ放映とともに注目を集める様になりまして新しい京都観光の定番となりつつあるこの堂宇は。

 廬山寺、元々は天台宗寺院であり船岡山の南山麓に鎮座していまして、この一帯にあったころの寺院は與願金剛院という名となっていまして、開山となられました慈恵大師良源さんは、元三大師。第18代天台座主でもあり、比叡山延暦寺中興の祖、と。

 慈恵大師良源、どういう時代を生きたかと問われればこの方を取り立てたのは摂政関白として延喜の治という良政とともに朱雀天皇から村上天皇の時代まで天皇に仕えた藤原忠平が若き良源さんを見出した、かの菅原道真公の晩年の少し後に生まれています。

 二十六ヶ条起請、として比叡山の僧兵の乱暴狼藉を戒める戒律を敷くとともに、これが結果的に僧兵の指揮系統を統一したために強訴が増えたともいわれ、興福寺の祇園感神院こと八坂神社を天台宗に改宗させ京都での勢力拡大を図るなど、いろいろやった。

 元三大師、この名は没後に町衆に親しまれた名で、正月の三日に没したためにこう呼ばれるようになりましたが、角大師とも親しまれ、これは疫病神が京都において猛威を振るったころ、良源さん自身が夜叉の扮装で疫病神を祓ったという歴史に由来します。

 良源さん、疫病は京都の定番のような災害であり、この払いと共に角大師の護符は今も京都各所に報じられていて、角大師の歴史からみますと、日本で最初にコスプレで人気者になった、ということなのかもしれません。源氏物語とコスプレの寺院、というね。

 仙洞御所を下賜され移築、現在のお寺は宝永の大火、天明の大火、と京都市内を焼いた大火災により幾度も焼損していまして、現在本堂となっていますのは御所の仙洞御所を光格天皇より下賜され移築したという歴史があり、境内には皇族天皇陵墓群も。

 紫式部邸跡、現在ではこう親しまれている寺院ですが、しかし幾度も火災や再開発に見舞われた立地、当地がそうした歴史を持つという事は秀吉の京都改造の際にも知られておらず、調査により判明したのはなんと昭和時代、歴史学者角田文衞先生が発見した。

 角田文衞先生、実は手塚治虫の親戚にあたる方、という係累もありまして、いや手塚作品には何か歴史的なものの中に独特の世界観を織り交ぜたもの、火の鳥などまさにそうか、感じさせるのですが、やはり影響というものはあったのかなあ、と思ったりも。

 平安京散策、角田先生は平安京散策という著書を30年ほど前に発表されていまして、これは源氏物語と平家物語といった王朝文学の世界の、所縁ある街路の今を示している、京都散歩の際のなにか少し違ったお手元におすすめの一冊を示していたりします。

 桔梗、不思議な話ですが今年は桔梗が十月末まで美しく咲き誇っていまして、源氏庭を明るく彩っていました、桔梗というのは夏の花ですので、もうすぐ十一月という、暦の上では秋どころか冬が見えている最中にはなんとも不思議な印象でながめるものです。

 源氏庭の桔梗を異常気象に気候変動、と切り捨てるのは情緒というものを理解しますと少し勢いはなく、そう、太陽の傾きだけは既に季節は冬が近いこと示すさなか、不思議な情景、空の色と夏の花々という風情を醸しているのが、わたしはすきだなあ。

 光る君へ。NHK大河ドラマの関係で、寺院自身もこう強調しているところなのですが、ほんの二年前には、これはCOVID-19の影響もあるが、独り占めという単語当て嵌まる静かな庭園拝観を愉しめましたが、いまはこう、不思議な活気が満ちているのです。

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【京都幕間旅情】廬山寺,慈恵大師良源の寺院は源氏物語著者紫式部邸宅跡地に天台宗の教えを紡ぐ

2024-11-13 20:00:11 | 写真
■源氏物語
 文学の時間だ。

 源氏物語、今回拝観しました廬山寺は源氏物語のゆかりある寺院として知られます。先日、寂光院と平家物語の話題とともに歴史を回想した際、平家物語と来たからには次は源氏物語だろう、と考えたわけではないのですが、大原の寂光院と違い、ここは街なか。

 廬山寺、慈恵大師良源により天慶元年こと西暦938年に開かれた天台宗の寺院です。その歴史は千年以上に上り幾つかの歴史を経て天台圓淨宗天台宗系単立寺院となっていまして、現在は御所東の一角、寺町通の涼やかな風吹く一画に鎮座しています。

 阿弥陀三尊をご本尊として奉じる寺院、このご本尊は重要文化財に列せられていまして、左脇侍観音菩薩、右脇侍勢至菩薩、ともども拝観者を温かく迎えてくれます。そしてご本尊の前には源氏庭、かの源氏物語の世界を印象付ける趣向となっている。

 紫式部邸宅跡、当地は慈恵大師良源が開山となりました寺院ですが、同時にこの一帯は世界最古の恋愛小説と言われる源氏物語、これを著した紫式部邸宅跡であることが、昭和に入り分かっています。当時の遺構はありませんが、場所がここなのは確か、と。

 京都散歩、と言えば有名な定番は名所旧跡が数多並ぶ東山や北山に嵐山とやまやまやま、という風光明媚な一角があり、これ、考えれば洛中はどうしても再開発、秀吉の京都大改造もそうだし、数多あった大火により再開発を強いられた一画が多いのも確か。

 上京区寺町通広小路上ル北之辺町、今回拝観しました寺院は廬山寺といい、いや昨今は誰でも知るような有名どころになり、此処にも観光客の波、という時代を迎え、これもオーバーツーリズムではないのだけれども時代の変化を迎えている一画という。

 寺町通、そうこの寺院の前の通りは寺町通という、秀吉の京都大改造により造営された寺社仏閣が集中している、本来の京都中心部を目指した通りであるとともに、しかし大寺は当地に遷座するには手狭過ぎ、難しい寺院の集中を生んでいる不思議な一角だ。

 船岡山の南麓にありました廬山寺、天台宗寺院であった寺院なのですが、京都大改造の際に区画整備の対象となり、秀吉が寄進という名の準備した一画に遷ったのが現在の廬山寺の位置でして、そして中心部を目指すも、どうしても御所周辺は手狭過ぎた。

 オーバーツーリズムの先例からこの廬山寺は長く遠い場所に在りまして、その背景には、秀吉により遷座した先は御所の隣、いやもともと寺町通は寺社仏閣を御所防衛の緩衝地帯とするために造営した一画であるためなのですが、それだけに土地が制限されて。

 伽藍の大きさこそが寺の風格、これも寄進や信徒の規模を示すのであながち間違ってはいないのですが、観光地となるのはこういう大伽藍と歴史を誇る寺院であり、どうしても寺町通、となりますと、南のアーケード街のほうが有名になっているのもたしか。

 新京極通とともにアーケード街の寺町は、そう、修学旅行の定番ともなっている場所、アーケードで区切られているために迷子の心配もなく、町衆、というかやくざな人たちも含めて、修学旅行生をまもってゆこうという不思議な風情を醸している。

 修学旅行の定番も御池通が北限という感じで、廬山寺はそこから遥か来た、御所東にあります。歴史は京都大改造とともに始まるこの寺町通ですが、一方で新しい歴史かといわれれば安土桃山時代、京都に在っては新興でも日本にとっては古い歴史なのです。

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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:岐阜-岐阜基地付近,すずやだよ!にぎやかな天丼だね!よろしくね!

2024-11-13 07:01:03 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 榛名さんの総監部グルメ日誌はどんどん総監部から離れてゆくと認識するものですが今回は総監部はないが補給処と基地のちかく。もうすぐ岐阜基地航空祭だ。

 近いぞ岐阜基地航空祭、ということで今回は岐阜基地周辺のグルメ情報をお伝えしましょう。岐阜基地航空祭は17日日曜日、ちょっとお天気が心配といいますか、台風が三つも日本の南方海上を遊弋している最中ではあるのですが、航空祭予行は大盛況だ。

 すずやだよ!にぎやかな航空祭だね!みんなよろしくね!、という。とうとう北大路機関も頭に来たか、とおもわれるかもしれませんがここは各務原市川島の“すずや”という、おうどん屋さん、お得なセットが頂ける。基地から徒歩では無理、自動車で。

 天丼、わしは天丼だ、お前のところの天丼は少しタレが少ないぞ、いいか、少し多い目にたれを掛けろ、わかったな。こんなセリフが“日本沈没”の田所博士の発言にありまして、多い目のタレってどのくらいなんだろう、と思いつつ何も言わずに待つ。

 タレ多め、と注文したわけではないのですが、このあたり、タレ、多めなのですね。大ぶりの海老天を中心にわき役が、品数は少ないがその分その大きさで強みを見せているという感じの天丼がでてきまして、ほめてほめてー、とすずやらしさがみえてくる。

 海老天をさくりっと齧りましたその土台には飯にどっぷりとタレが振りかけられていまして、これが各務原の天丼だ、と突き付けるような、これ真夏に塩分が発汗でハッカンした時などには最良なのだろうなあ、とメシがすすむような天麩羅がおいしい。

 うどん屋さんなので、うどんの美味さもいわずもがな、という。ほうれん草とこのあたりの出汁の風味を示すような鰹出汁と醤油の利いたつゆにどっぷりと、確たる歯ごたえの饂飩が浸されていて、そろそろ寒さを感じる中に、こう、熱いのを掻っ込む。

 すずや、各務原市川島松原町470-10というところにあって、地図を見ると道路がターンAガンダムのAの字みたいな交差点の、もう一歩で木曽川橋梁を愛知県に入る、その手前にあります。航空祭予行合間の時間帯などに、ちょっとお勧めの一軒です。

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【M-5撮影特報】岐阜基地航空祭2024事前訓練-70周年祝う飛行開発実験団大編隊(2024-11-08)

2024-11-12 20:05:06 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■C-1FTBを先頭に
 岐阜基地航空祭2024事前訓練の様子を。頑張ってみてもEOS-M5には22mmSTMと15-45mmSTMしか手元にないのですが広角レンズでもこんな感じで撮れるよ、と。

 飛行開発実験団の異機種大編隊がこちらへと向かってきました、こういうのは予行出ないと撮影できない構図、というのもこういう編隊は真下から見上げるように考えているものの、少し離れた場所から真横に見上げた方が圧縮効果で凄い写真となる。

 圧縮効果で、圧縮効果、圧縮、ううむ。今回の写真はEOS-7DではなくEOS-M5に15-45mmSTMレンズを装着して、いわば、景観景況を撮影できるようにして、このレンズも駐屯地祭では多少なんとかなるのだけれども、航空祭では厳しいのかもしれぬ。

 C-1FTBを先頭に異機種大編隊、銀悪露のC-1FTBが際立つとともに、今年の航空祭の低調ぶり、浜松基地がT-4の機動飛行を行わなかったり入間基地が外来の戦闘機による機動飛行を行わず輸送機も2機までしか飛行させなかったことを考えると岐阜が。

 岐阜が、というよりも雲が、少し前までの鮮やかな試験機塗装が急にどんよりと、いうまでもない、機体が日陰に。曇天ではないこの岐阜の空ですが、叢雲と太陽が重なりますと、青空を背景にしていても、まあ。この逆光で撮影したのではないかと。

 太陽が戻った、金色のC-1FTBとともに随伴する特別塗装のF-15や試験機塗装のままのF-2初号機やなんかがそれらしい色合いを見せている、そして改めて思うのがサブカメラにしてもこの15-45mmSTMの、45mm焦点距離で航空機を撮るむずかしさ。

 斜線編隊、エシュロン隊形で岐阜基地上空へ戻ってきた異機種大編隊事前訓練参加航空機たち、この基地からかなり離れた場所で撮影するのは圧縮効果で撮影するとともに、エシュロン隊形もまた圧縮効果で狭まった陣容のように映るという利点があるのだ。

 エシュロン隊形からブレイクターンへ。F-2初号機が旋回を始めた、ブルーインパルスのコンバットローリングピッチのような感じで、ブレイクターンが開始されるのは着陸の準備、航空祭でもこの軌道が見え始めましたら、その飛行展示はいよいよ大団円だ。

 ブレイクターン、広角といいうる45mmでほぼほぼテキトーに撮影したようなこの構図ですが、まあ、これはこれで、岐阜基地が住宅街の中にある基地、というところの一端が分るような構図、望遠レンズで狙いこむその瞬間が広角レンズだとこんなかんじ。

 18-150mmSTMレンズを新しく購入しようかなあ、いい構図なのだけれども、45mmの限界というところか、EOS-Mレンズそのものが先が無い機種で、EF55-250mmを変換アタッチメントとともに使っていましたが、航空機だとまともに動かない。

 EF55-250mmはいいレンズ、なのかもしれないけれどもAFがEFレンズでありEF-Mではないことからカメラに装着するとAFが滅茶苦茶な動きをして、被写体にピントが合う時にはすでに通過している、初期の全自動運転車並みにつかいみちがないのだ。

 構図は良く、そしてEOS-Mについても、ここまでCANONのミラーレスが初歩的となっていると、備蓄してある一眼レフを使い続けるほかないのかなあ、と思う。もっとも、玄人の意見をくださる方曰く、消耗品としてEOS-R7というのはいい、とも。

 EOS-R7、本命のカメラを延命させるための使い捨てには付けえるよ、とは玄人の方の場合、家電と割り切るための発言でして、ううむ、私が欲しいのはカメラなんだよなあ、と思いつつ。18-150mmSTMをどうするか何度目かですが、考えたのでした。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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掃海艇うくしま-火災事故により沈没,事故現場は福岡県宗像市沖2km-高速13号艇以来の艦艇損失事故

2024-11-12 07:00:53 | 防災・災害派遣
■うくしま沈没!
 非常に残念な事故です。

 海上自衛隊の掃海艇うくしま、が11月11日、火災事故により沈没しました。うくしま、火災事故は11月10日0940時ころ、福岡県宗像市沖2kmを航行中、エンジン部分から出火、海上保安庁へ火災発生を通報するとともに消火に努め、また同じ第43掃海隊所属の掃海艇とよしま、うくしま船体に接舷し、消火支援や負傷者救助等を実施しています。  

 負傷者1名と行方不明者1名、負傷者については海上保安庁巡視船により宗像市の漁港へ搬送され救急車により病院へ搬送されたものの、生命に別条はないとの事です。ただ、行方不明者は火元とされるエンジンルームにいたと見られ、現在も発見されていません。火災は1400時ころ、一時鎮火したものの1450時頃、再度延焼し消火不能となりました。

 総員離艦命令が艇長より発生られたのは1545時、離艦に際しては走錨防止のために投錨などの措置が取られ、行方不明者を除く全員が僚艦とよしま移乗、こののちも海上保安庁巡視船による消火作業が試みられましたが、2200時頃には特徴的な二本の煙突が焼損、明けて11日0050時頃、転覆しました。転覆により鎮火したものの0834時、遂に沈没する。

 事故原因は調査委員会発足間もない為不明ですが、掃海艇という特性上、磁気機雷などの探知を避けるため船体は木造、ベイマツが船体構造物として用いられたため、浮力があり松脂による密閉性は高いものの、木材の弱点として焼損するという特性は避けられず、結果的に沈没という事となりました。艦艇沈没事故は1966年の高速13号艇爆発事故以来だ。

 高速13号爆発事故は、航空機救難に当る高速艇という特性上、ガソリンエンジンを搭載しており、これが爆発の原因となりましたが、この事故では死者は出ていません。ベイマツは油脂を含み燃えやすく、一方、すがしま型掃海艇エンジンルームは当直員が配置されない設計であり、今回の事故の際には非常に残念な事ですが、ここに隊員がいた可能性が。

 うくしま。すがしま型掃海艇の6番艇で、すがしま型はペルシャ湾機雷掃海任務派遣等を受け最新の機雷に対し戦後海上自衛隊が戦時中戦後の遺棄機雷を相手とした実任務用の装備が必ずしも有効では無い事が判明、イギリス製機雷戦装置やフランス製機雷掃討機具を導入するなど新機軸の艦艇として12隻が建造、うち3隻が老朽化を受け除籍されています。

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【防衛情報】国際航空宇宙展2024,川崎重工国産巡航ミサイル開発状況と全通飛行甲板型護衛艦用カタパルト

2024-11-11 20:23:33 | 先端軍事テクノロジー
■防衛フォーラム
 国際航空宇宙展2024の話題です。

 川崎重工は国産巡航ミサイルの開発状況を公開しました。東京ビッグサイトにて開催された国際航空宇宙展2024において川崎重工ブースでは、巡航ミサイルの模型が展示、このミサイルは12式地対艦誘導弾システムの延長線上として開発されているものですが、射程は極めて大幅に延伸し、2500km、射程では中国内陸部へ届くものとなる計画です。

 島嶼部防衛用新対艦誘導弾、開発名称はこのようになっており海上目標を狙うものである展が示唆されていますが、日本版トマホークという位置づけの装備でもあり、特に自衛隊は暫定的な装備としてアメリカより導入するトマホーク400発に続いて本格的なミサイルとして量産を開始するもよう。トマホーク導入は予定より前倒しされているところ。

 川崎重工はこのミサイルへ独自開発したKJ-300エンジンを搭載しています。KJ-300といいますと中国の装備品を思わせる名称ですが、川崎重工が独自開発したターボファンエンジンで重量90kgで水力は365kgf、亜音速により巡航するものとしています。防衛省は2024年度予算にこのミサイルの開発費としまして新たに323億円を計上しています。■

 川崎重工の巡航ミサイルについて、川崎重工はこのミサイルは超音速巡航は行わない亜音速型のミサイルであるとしながら、従来の国産ミサイルと比較し、低RCS構造、つまりステルス性を有する構造であるとしました。また同時に、搭載するKJ-300エンジンは二軸推進法式を採用しており、高い機動性を持つものであるとも説明しています。

 三菱重工は現在12式地対艦誘導弾の改良型を開発していますが、興味深いのは防衛省が12式地対艦誘導弾の改良型を当面の装備として射程を900kmに延伸したものを開発し早期に装備化を目指すとともに、さらに1500kmに延伸するものを開発するほうしんですが、これらは三菱重工が開発するもので、川崎重工はまた別枠で開発しているということ。

 2024年度から施策を研究開発段階に進め2027年度から量産配備に移行する計画ですが、三菱重工の開発するものと川崎重工が開発するものは同時期に開発計画が進められており、このために射程が1500kmであるのか2500kmであるのかの情報が錯綜していましたが、二つの装備を並行して開発しているということが改めて展示でしめされた構図です。■

 川崎重工は護衛艦に搭載可能となるカタパルト方式を発表しました。東京ビッグサイトにて執り行われました国際航空宇宙展において川崎重工はGIGA-CELLバッテリーを用いた電磁カタパルトによる全通飛行甲板型護衛艦からの固定翼機発進を提案、その概念図としてはヘリコプター搭載護衛艦いずも型とおもわれる艦と戦闘機がえがかれていました。

 GIGA-CELLバッテリーはニッケル金属ハイブリッド方式のバッテリーとして提案され得ていて、36Vと150Ah、最大出力は108kwという数字が示されていました。特筆すべき点はこの重量が240kgという点で、イメージ図では艦内に大量のバッテリーユニットを収容する区画を提案、数十個単位を積むことで大電力を発揮する方式とのこと。

 カタパルトはイメージ図では発艦のようすが示されていますが、カタパルト部分からは白煙が描かれ、蒸気カタパルトであるのか電磁カタパルトであるのか、前者をおもわせる構図となっています。描かれている戦闘機はステルス機ですが、全幅からF-35Bとは異なる機種が描かれていて、VTOL機能をもたない艦載機の運用を想定してるもよう。■

 アメリカのゼネラルアトミクス社は護衛艦搭載無人機を提案しました。これは東京ビッグサイトにて開催された国際航空宇宙展2024でのゼネラルアトミクス社ブースでの展示となっていまして、イメージ図には183、と艦番号を記した護衛艦、いずも艦番号が183ですが艦首形状が若干改造され肉厚となっている構造の護衛艦が描かれていました。

 ゼネラルアトミクス社では、いずも艦上に二本のラインが描かれたCGに、滞空型ではなく主翼の全幅を狭めた無人航空機2機を並べた構造を提案し、これはF-35B戦闘機よりも小型の無人航空機を2機同時に運用する能力を示しているものと思われます。甲板上にはこのほか、E-2D早期警戒機やF-35B戦闘機が描かれ、E-2Dを描いた意図は不明です。

 MQ-9リーパー無人航空機を開発したゼネラルアトミクス社では、トルコのバイラクタル社がTB-2無人機の艦載型を開発したことを受け、MQ-9無人機の艦載機型を開発する方針を示しており、航空母艦では無く強襲揚陸艦などからの運用を提案していますが具体的配備計画には結びついておらず、今回新型機を日本へ売り込むこととしたもようです。

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