物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

日本の誇るべきもの

2010-07-31 12:43:57 | 日記・エッセイ・コラム

日本の誇るべきものにアニメとマンガがあるが、これが韓国に激しく追い上げられているという。韓国にすでに追い越されているものに造船業とか電機企業がある。これらは追い越されているというのはちょっと言いすぎかもしれないが、少なくとも急追されている。

日本独自のものが他にはないのだろうか、これは別に経済的に日本を救うものという意味では決してない。私の知るところではそれには遠山啓の影響を受けた数学教育の思想「量の体系」と「水道方式」等がある。これは現在でも数学教育協議会という民間教育団体で発展している。これはやはり日本の誇るべき一つの大きな独創といってよいだろう。これをさらに大きく育てていくことはきわめて重要なことである。

他にはもちろん武谷の三段階論がある。これは広重徹の批判を受けたが、やはり日本の大きな独創の一つといっていいだろうと思う。最近では武谷の三段階論を評価する人が少なくなっているようにも感じられるが、おざなりにしてもいいような思想ではない。三段階論に結実した、その根にあたる思想を掘り起こして、再生させることが日本の独創を起こすために必要なのではないか。

経済とか政治の分野とか至るところの様子を新聞とかテレビで知るにつけ、日本人は自信を失いがちである。また、その急追をインド、中国や台湾、韓国から受けているが、それでもなお独自性のあるところが何かをもう一度よく見ていくことが大切なのではなかろか。

他にも優れた思想や文化、技術等はたくさんあると思われる。そういったものをてこにして日本を世界から尊敬される国にしたいと思う。それはもちろん、かつてのような軍国日本ではないし、また経済大国としての日本でもないかもしれないが、文化的な独創性、独自性を持った国(実は国という言葉を好きではないのだが)を目指すことであろうか。