物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

イチローのトレード

2012-07-25 13:08:35 | スポーツ

昨日はたまたま気がついて小松高校と今治西高校の野球の試合があって、それを愛媛テレビ朝日で中継していたので、途中まで見た。それは9回の表の小松高校の攻撃途中で、時間切れとなったので仕事場に出かけることにしたが、その前にたまたまイチローがヤンキースに移籍するというニュースを見た。

衝撃のスポーツニュースであるが、淡々としたイチローの会見であり、夕方のニュースによるとその会見後にイチローはすぐにヤンキースに合流して、マリナーズとのゲームに出たという。

なかなか日本人には考えづらいことであるが、アメリカではこういうことが平然と行われるのであろう。それはやはりプロだから当然であるともいえる。妻なんかもこれはプロだから当然という意見であった。

イチローはオールスターゲームの休みの期間に熟考して、ヤンキースへの移籍を承諾したと語っていた。10年以上にわたって、マリナーズの主力として活躍してきたが、昨シーズンには年間の200本安打記録も途切れたが、それでもまだまだこれからもイチローは活躍をするであろう。

もっとも38歳の年齢は天才イチローの肉体にも衰えを見せているらしい。どんなに名声を博した選手でも結果を出せなくなれば、簡単に首になってしまうのがアメリカである。

給料も大幅ダウンらしいが、それでも新しい刺激を求めて挑戦するところがイチローらしくていい。いましばらくはイチローのプレーをテレビで見ることができるだろうか。


生活格差

2012-07-25 12:48:51 | テレビ番組

月曜日のTEDカンファランスのプレゼンは公衆衛生学者のウィルキンソンの先進国20カ国では、生活格差の小さいことと国民の生活幸福度の相関が大きいというプレゼンであった。

いろいろなデータを詳しく調べた結果らしくて、スウェーデンと日本が違った理由で生活格差が小さくなっており、高齢社会であるとか、幸福度が大きいということをデータで示していた。

ウィルキンソンは「アメリカンドリームを実現するにはデンマーク住まなくてはならない」という皮肉な言い方をしていたので、会場から笑いがもれていた。その統計相関の示すところでは一番住み難い国はアメリカであるということは変わらない。

アメリカンドリームとは如何に貧乏であっても大統領になったとかいう話とかに代表されるが、そういう例はほとんどないことがわかる。

妻は日本は格差の少ない社会なので、湯浅誠氏とかがこのごろ大きな生活格差ができてきたとかいうのに批判的な意見らしくて、なんとかかんとかいってもまだ生活格差が少ない社会だという意見である。

それに対して、確かに1960年代から70年代末までに生まれた人たちにはそうであったかもしれないが、やはり生活格差はだんだん顕著になってきたのではないかというのが私の意見である。

日本においては生活格差はまだそれほど大きくないかもしれない。しかし、それがだんだん大きくなって来ている。少数の富裕層と多数の低所得層の二手に分極し始めている。そして、一度、社会のレールから外れると復活の可能性はほとんどない。

いつだったか、カナダ人かアメリカ人のE大学の先生が、ある集会で日本では一度落ちこぼれると復活のチャンスが与えられないが、欧米ではまた復活のチャンスが与えられると言われていた。しかし、これも原則としてそうかもしれないが、現実にはかなり困難なことであるという風に解釈をすべきなのであろう。

Jyoi Ito (伊藤穣一:MIT メディアラボ研究所所長)さんがこのウィルキンソンのプレゼンをinsigtful(本質を衝いた)と評していたが、まさにその通りであろう。