物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

医家の不養生

2012-07-27 12:50:41 | 健康・病気

もう50年位かもっと昔になると思うが、岩波のPR誌「図書」に医家の不養生というエッセイが載った(?)。

よく記憶をしていないのだが、医学者の森林太郎(鴎外)は自分の仕事を優先したので、医家の不養生の最たるものだったとか書いてあった。

他にも医家の不養生の例があったと思うのだが、よくは覚えていない。要するに、自分の寿命よりも仕事を優先すると医家の不養生となるというような話であった。

人生は「長く生きることはすばらしいことだ」と私などはそれまで単純に思っていたが、そうではないかもしれないなどとその当時はまだ20歳代だった私に教えてくれた。

もちろん、いまでも長生きはそれだけでいいことだと思っているが、それでもやはりその単なる物理的な時間の長さよりも大切なのはその生き方の密度であると密かに思うようになった。

森鴎外は医学を学んだ人として、どうすればもっと長生きをできるかは医学的かつ合理的な思考としてわかっていたに違いない。しかし、彼は文学的な仕事を優先したということらしかった。

ここ1ヶ月ほど肩が痛くて、それで右手と右腕がときどきしびれる。それでしかたなく今日の午前中に整形外科に行って診てもらった。右手でうつパソコンのキーボードの作業はできるだけしないようにとのアドバイスを医師からもらったが、これはなかなか聞き入れることができない。

もちろん、私はブラインドタッチではないが、両手を使ってキーボード入力をしているが、いまのところまだ左手はそれほど痛んではいない。

できるだけキーボードの入力は少なくしたいとは思っているが、それが実現できるかどうかは自分でもわからない。まさに医家の不養生ならぬ、老人の不養生である。