物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

なにが生きがいか

2015-03-21 13:41:46 | 日記
私は大抵仕事場にこもって終日何かの文章を書いていたりする。

それは最近では初等的な数学のエッセイが多いのだが、それが生きがいというかやりがいのあることだと感じている。

普通の人から見たら、このことは奇妙に映るだろうと思っている。だが、その姿勢は変える必要を感じていない。

昔、大学院生だった頃、受験数学の神様のような感じがしていた戸田 清先生が H 大学を退官することになって、戸田先生のファンだった私はその最終講義を聞きに行ったことがある。

そのときに戸田先生は「啓蒙活動としての数学教育は十分にやった」とその最終講義で言われた。

だが、そういう意味とは全く違うけれども、私には数学教育の分野での仕事はまだまだやりつくされてはいないと考えている。いや、私が死んだ後でもやはりなかなかやりつくされないのではないか。

そういう意味では神様のつくられた世界を、いや、これは人間が関与して新たに創造していくことも含めての広い概念であるけれども、ときほぐすことをやり尽くすことはなかなかできない。そのほんの一部を私が掘り起こすという気持ちがしている。

素朴に神を信じるとかそういう気持ちにはなかなかなれない。しかし、それでもそういう広い自然というか事物というかそういうものに潜む自然の法則はあると信じている。

これも大学院生の頃に当時私たちのセミナーの指導教授だったOさんに宇宙の永遠の時間についてどう感じているか尋ねたことがあった。彼は「太陽系がなくなったあとでも自然の法則に従って宇宙は粛々と動いていくだろう」という世界観をもっていた。

それは唯物論的な思考をもった、科学者のもてる世界観の典型的なものであったろうか。いま私の世界観もそれに近づいて来ている。


鳥がV字編隊で飛ぶのは?

2015-03-21 13:23:17 | 日記
今日の朝日新聞のbeの紙面でこの問いがなされていた。

先頭の鳥の両翼の先端で渦が生じているので、その上昇気流をうまく利用してV字型編隊をして飛んでいるということである。

そのことはまあ合理的に人間は理解できるが、鳥はどうやってそんなことをわかるのだろうか。そこが不思議である。あまり知能が鳥にあるとは思えないので、そこが不思議である。

このV字型飛行によって空気抵抗を20%も減らすことができると聞けば、その鳥の賢さに感心してしまう。

ただ、これは遺伝的な情報とは思えないのでやはり生後の学習の結果なのであろう。鳥には知能がさほどあるとは思えないけれども、自分の生存がかかっているから、学習するのであろうか。

この話とは別だが、花カマキリの生態を報告したテレビを先日見た。この花カマキリは動物なのだが、花まがいの芳香までまき散らして虫、この場合には蜂のようだったが、をおびき寄せている。なんという頭のよさなのであろうか。

もっとも頭のよさなどということは本当はできないだろう。本能的にそうなっているに過ぎないのであろう。これはその形や色とかが花に似た形態をもつように進化したところの自然の妙に驚かされる。

なかなか自然界には一筋縄ではいかない神秘がまだまだ隠されていると感じるのは私だけであろうか。