causticなんて英語を知っている人は専門家でなければ、かなりの英語通である。私もよくは知らない。カタストロフィー理論に一時迷どわされていたころ、そういう風なタイトルの論文を見かけたことがある。
多分、論文のプレプリントだったのだろう。それを捨てたという記憶もないから押入れの奥を探せば、そのコピーが見つかるであろう。
いまはしかしそういうことではない。S 先生の著書『虹』(恒星社厚生閣)のなかにエアリーという人の論文が引用されており、そのタイトルの末尾がCausticであった。そして S 先生はこの語を「焦線」と訳されている。この語が単独で出てくるとなんだかわからないが、続けてこの語は「焦点」という語と対比して考えればよいと書かれていた。ともかく「焦線」という訳語はなかなか印象的でよい(注)。
それで、いつもコタツの上にある、学習英和辞典を引いてみたが、この語は載っていなかった。それでしかたなく本棚から岩波の大英和辞典をとりだして見たら載っていたが、訳語は「火線」とか「火面」とかであって、「焦線」ではなかった。
岩波の理化学辞典を調べるのが面倒なので失礼をするが、Websterの英語辞典を引いてみると繊維とか紙を化学反応で燃やしたり、壊したりすることのできるものといった説明の後で
designatig or of the curved radial surface, or a plane curve in this surface, formed by the reflectoin or refraction of rays from a curved solid surface
とある。あまりよくはわからないが、後半の部分は「曲がった固体表面から出た光の反射とか屈折でできた平面曲線」とかいうことだろうか。これなら意味がわかるが、なかなかcausticとは難しいものだ。
ちなみに円筒形をした湯呑茶碗の中に見えるちょっとハート形に近い光の線がcausticの一番いい例であろう。これがどうしてできるのかは昔読んだことのある、金原寿郎著『物理の研究』下(旺文社)に説明があったし、これを高校の授業で物理の I 先生が作図して示してくれたことを覚えてはいるが、その現象をあまり深く考えたことは一度もない。
(注)「焦点」の英語はfocusであろう。
多分、論文のプレプリントだったのだろう。それを捨てたという記憶もないから押入れの奥を探せば、そのコピーが見つかるであろう。
いまはしかしそういうことではない。S 先生の著書『虹』(恒星社厚生閣)のなかにエアリーという人の論文が引用されており、そのタイトルの末尾がCausticであった。そして S 先生はこの語を「焦線」と訳されている。この語が単独で出てくるとなんだかわからないが、続けてこの語は「焦点」という語と対比して考えればよいと書かれていた。ともかく「焦線」という訳語はなかなか印象的でよい(注)。
それで、いつもコタツの上にある、学習英和辞典を引いてみたが、この語は載っていなかった。それでしかたなく本棚から岩波の大英和辞典をとりだして見たら載っていたが、訳語は「火線」とか「火面」とかであって、「焦線」ではなかった。
岩波の理化学辞典を調べるのが面倒なので失礼をするが、Websterの英語辞典を引いてみると繊維とか紙を化学反応で燃やしたり、壊したりすることのできるものといった説明の後で
designatig or of the curved radial surface, or a plane curve in this surface, formed by the reflectoin or refraction of rays from a curved solid surface
とある。あまりよくはわからないが、後半の部分は「曲がった固体表面から出た光の反射とか屈折でできた平面曲線」とかいうことだろうか。これなら意味がわかるが、なかなかcausticとは難しいものだ。
ちなみに円筒形をした湯呑茶碗の中に見えるちょっとハート形に近い光の線がcausticの一番いい例であろう。これがどうしてできるのかは昔読んだことのある、金原寿郎著『物理の研究』下(旺文社)に説明があったし、これを高校の授業で物理の I 先生が作図して示してくれたことを覚えてはいるが、その現象をあまり深く考えたことは一度もない。
(注)「焦点」の英語はfocusであろう。