宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【日経平均1割下げ】解散引き延ばしの失望売りか?

2008年10月08日 16時01分17秒 | 第170臨時会(2008年9月~12月)麻生兵糧攻め
 今年の風邪はお腹に来るようです。
 背中と腰の張りはほぼなくなりましたが、お腹が重く、今週いっぱいは静養に充てたいと思っております。

 YAMACANさん、民間人ですさんから温かいコメントをいただき勇気百倍です。たんぽぽのなみださんは、当ブログを読んで岡田克也さん著「政権交代-この国を変える」の感想をエントリーに書いてくださっています。トラックバックありがとうございました

 衆院予算委員会ではいくつか書きたいことがありましたが、可能なら後追いで書いていこうと思います。無理なら、先を追っていきます。

 きょうの日経平均暴落は、きょうのうちに書かねばなりません。

 10月8日の日経平均は午前の取り引き(前場)で昨日に続き1万円の大台を割った後、さらに下げ、午前の取引終了後(前引け)では前日比4・5%安。前引けでは、「前日の米株式相場が欧米の金融不安を背景に急落したことを嫌気した」(日経)との報道が出ましたが、午後の取り引き(後場)に入ってから、あり得ない暴落を見せました。

 このような相場では、後場に買い戻しが出るものですが、さらに下げ、午後3時の取引終了(大引け)では、9・38%安い9203円32銭でした。

 1日で9・38%下落というのは、上海のような新興市場でしか見た記憶がない数字です。たったいま、時事通信の速報が入りました。戦後3番目の下落幅だそうです。

 で、グラフのA地点=麻生首相就任時と比べると、日経平均は4分3に暴落(25%下落)してしまいました。



 B地点は9月30日との比較です。この日は、麻生首相が解散引き延ばし戦術をとることが明白になった日です。この日からは比べても22%の下落です。

 これはまさに“麻生暴落”というべきではないでしょうか?

 「欧米市場と連動しているじゃないか!」という批判があるでしょう。が、為替が円高ドル安、円高ユーロ安に大幅にふれているという事実を考えると、欧米通貨と比べ「円(Yen)」は決済通貨として信頼されていると考えられるでしょう。それにもかかわらず東京株が暴落している。

 ここから先はすべて私の推論です。

 日本市場の機関投資家を切り盛りしているトレーダーは30代、40代の働き盛りが多いと思われます。1960年代、1970年代生まれ。バブル全盛期を学生として知る「新人類」、生まれながらにして競争社会を勝ち抜いてきた「団塊ジュニア」、子どもが急に減った関係で甘やかされながらも個性を持つ「就職超氷河期世代」といったところで構成されています。男女比はおそらく今でも男性の方が多いでしょう。

 独身者が多いのですが、既婚者は逆に子どもが2人のマイホームパパといった二極分化が見られます。生まれてこのかた「食べられない」という経験がないので、仕事一途を嫌います。とはいえ、リストラとIT化の影響で正社員でいる限り“時間奴隷”を強いられています。

 こういった怒れる正社員トレーダーが、私の造語で恐縮ですが、“サイレント・オピニオンリーダー”として、“麻生失望売り”を演出。早期の解散総選挙→政権交代へ圧力をかけているのではないでしょうか?

 マーケットのことは証拠が出ませんから、私の推論が正しいかどうか、今も将来も分からないでしょう。しかし、“時間奴隷”のために報道機関の世論調査にも参加できないサイレント・オピニオンリーダーは浮動層扱いされますが、投票日には一家そろって投票所に絶対行きます。

 昨年夏の参院選の当日も自転車に乗って都内のいろいろな投票所を見て回りましたが、午後3時頃に子ども連れで投票所を訪れる高学歴高年収夫婦をたくさん見ました。私はこのとき、民主党の大勝を確信し、その通りになりました。家族そろって投票所もうでという光景は、最近までなかったと思います。高級住宅地に住む麻生さんの頭にもそのイメージはないでしょう。

 それと、4年に1回米大統領選の直前には相場が荒れる傾向があります。麻生自民党政府はこのことを知らなかったのでしょうか?

 麻生さん、サイレント・オピニオンリーダーをなめてかかると、自民党はぶっ飛ぶよ! 政権交代後も政党の体をなしていたければ、麻生首相は補正予算の成立と同時に衆院を解散すべきです。

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