ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「12月解散の可能性は高い、ここで緩んだほうが負け」岡田克也さん

2008年10月31日 23時59分59秒 | 第170臨時会(2008年9月~12月)麻生兵糧攻め

 民主党の岡田克也(おかだ・かつや)さん(三重3区)は、31日付のブログで、「12月解散の可能性は高い、ここで緩んだほうが負け」と発言しました。全く同感です。

 「解散の時期について、麻生さんのおっしゃったこと、私の受けた印象は、12月解散の可能性はかなり高いなということです」

 「もちろん、その時点における調査結果がどうなるか。今回のように自民党苦戦ということであれば、解散はさらに先延ばしされる可能性はありますが、12月の予算編成後、つまり12月末に解散して、1月に投票日が来るという可能性はかなりあるのではないでしょうか」

 「そういう意味で、解散が延びたといって、

ここで緩んでしまったほうが負けということだと思います。」

 岡田さんは要所でボソッと厳しいことを言って、周囲を驚かせることがありますが、基本的にはイメージ通りの優しい(優しすぎる?)人です。

 「もちろん、選挙が近いということで、全力で走ってきた候補者、あるいはその周辺の活動家・運動員の皆さんにとっては、休みも必要です」と気づかいました。

 その上で、

 「しかし、そこで完全に休んでしまったら、次に再起動するのにやはりそれなりのエネルギーと時間が必要になります。そういう意味で、多少ペースを落としながら、しかし走り続けるということが重要ではないでしょうか。特にあまり経験のない新人の皆さんにはそのことを是非私からも伝えていきたいと思います」

 全文は上記リンク先でご覧ください。

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農林中金理事長の参考人質疑を聞いてきました

2008年10月31日 23時53分36秒 | 第170臨時会(2008年9月~12月)麻生兵糧攻め

【衆院財務金融委員会 2008-10-31 農林中金理事長への参考人質疑

 民主党は政府提出の「金融機能強化法案」で農林中央金庫(農林中金、農中)を国の資本参加の対象に入れることに疑問を呈しています。

 きょうは農林中金の上野博史理事長(元農水事務次官)らを招いて参考人質疑が行われました。

 民主党では古本伸一郎(ふるもと・しんいちろう)さん(愛知11区)が質問に立ちました。

 JAバンクのトップに位置する農林中金は、日本最大の投資銀行(Invest Bank)です。

 そのトップの年収は4100万円。民主党の資料要求で明らかになりました。

私の感想
 「欧米の投資銀行を考えれば、もっともらってもいいくらいだ」と思っていましたが、傍聴席で「こんな人によく頭取(理事長)がつとまらない」と印象が変わりました。

 古本さん「農林中金の融資の割合は何割か?」

 この質問に上野理事長は答えられない。農水官僚として国会答弁は手慣れているはずなんですが。後ろの随行者にたずねた上野さんは答弁席に立ち、

 「約10兆円です」。

 古本さんは割合(%)を聞いていたのですが・・・。トヨタ・イケイケ体質の古本さんなので、怒り出すかと思いました。が、民主党は金融不安の解消を最優先にしているため、審議を急いでいるので、次の質問に。

 「逆に投資に回しているのはいくらですか?」

 上野理事長はまたしても答えられず、随行者に助けを求めました。

 「約36兆円です」。

 農林中金の2008年3月決算の連結バランスシートによると、資産の部計が61兆855億円に対して貸出金は9兆8539億円(16%)、有価証券が36兆2420億円(59%)となっています。

 古本さんは法案全体に関する意見を聞くために同席していた第二地方銀行協会会長に対して、会長が経営する銀行について同じ質問をしたところ、パッとそらんじました。見事!・・・いや当たり前です。

私の感想
 この程度の数字を答えられないような人が農林中金の61兆円の資産を動かして、役員報酬を4100万円も得ていていいんでしょうか!


 古本さんは「預貸金利ざやはいくらか?」という質問をしました。古本さんがかみ砕いてくれたところによると、「銀行が100円の収益をあげるために、いくら貸し出せばいいか?」という指標だそうです。

 第二地方銀行協会会長の銀行は「0・65%」=「つまり100円の収益をあげるためには2万円を貸し出せば稼げる」(古本さん)。

 続いて上野理事長が答えました。

 「0・01%です」。

 古本さんは「農中の場合は100円を稼ぐのに100万円貸さないと利益が出ないというシステムだ。第二地銀が利益を出すのに切々と努力しているのに・・・」

 私の感想
 融資をしないでため込んで、海外に投資するくらいなら、その資産を農協組合員に還元すればいいのに!



【衆院財務金融委員会 2008-10-31 一般質疑】


 午後は中川金融相(財務相)、内閣府副大臣、農水省副大臣らに対しての質疑応答です。

 いったん農林中金問題を離れます。まず、松野頼久(まつの・よりひさ)さん(熊本1区)の質問で重要な答弁がありました。中小企業への貸しはがしの原因になっていると民主党が指摘している金融庁の監督指針と金融検査マニュアルについて、金融庁検査局長は「来週(11月3日週)にも改定する」と確約しました。

 農林中金問題に戻ります鈴木克昌(すずき・かつまさ)さん(愛知14区)の質問で、農水省経営局長は「保有する外国債は米、独、仏の順で発行額が多い」として、「資産運用総額のうち、ドル建てが26兆円」と答弁しました。

 午後2時59分。細野豪志(ほその・ごうし)さんの質問に対して中川金融相(元農相)が驚きの答弁。

 「農中がどのくらいの証券化商品を持っているのかは、私には分からない」。

 細野さんは「個別の農協を金融庁は検査できない」として、農協の監督官庁が都道府県であるので、農中→JA信農連→JA農協と流れていく中で、金融以外の事業の損失への補てんに使われる可能性などのモラル・ハザードを指摘しました。

 細野質問に農水省は答弁できず、審議がストップする事態になりました。当ブログの予想通りになりました。中川金融相は「もう少し、政府として整理して(後日)お答えします」と了解を得ました。

 細野さんは農林中金の理事長が全員農水省事務次官OBだとして「農林中金とは、農水省が大物事務次官を送り込んで10年間理事長をやらせるという組織だ」としました。

 散会(4時1分)の30分前に細野さんが発した言葉がすべてを集約していました。

「JAバンクにお金が集まるのは、

農協が国からの補助金の受け皿だからだ!」


審議のもようのビデオ

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm?ex=TD

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◎ねらいは農協はずしの「農民分権」だった!農業者戸別所得補償法案で直接支払い 篠原孝・前ネクスト農相



JA農林中金理事長の報酬は4100万円 歴代全員が農水省事務次官

 JAバンクの親玉にあたる農林中央金庫の上野博史理事長の報酬が4100万円に上ることが分かりました。 
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「弱虫太郎の解散先送りは選挙情勢悪化のせいだ」安住淳さんが分析

2008年10月31日 20時26分40秒 | 第170臨時会(2008年9月~12月)麻生兵糧攻め

 民主党国対委員長代理の安住淳(あずみ・じゅん)さんが、麻生首相の解散先送りの理由を選挙区情勢分析が悪化しているからだと解説しました。

 メールマガジン「安住淳国会通信334号」に記しました。

 「ガソリン税の暫定税率撤廃」など第169通常国会を完勝した安住さん。民主党は例年秋に人事異動をしていますが、今秋は3選した小沢代表が解散が近いと見込んで、引き続き同じ体制で執行部を運営しています。

 国対は激務ですから、2年目に入ると大変なのではないでしょうか。

 「自作自演の総裁選」
 「このまま突っ込めば終わったのに麻生首相は、運よく金融危機という救命ボートに助けられた」
 「決断できない首相」
 「弱虫太郎」
 「一歩間違えばすべてを失って自民党は消滅しかねない」

 と小気味よい言葉が並びました。

 ◇

              「断末魔のあがき
 
 国会には、どんよりとした空気が漂っている。 みんな選挙のモードでやって
きたから、突然の先送りに戸惑っているのが正直なところだ。 この2ヶ月を振
り返ると、とにかく自民党の目論見がことごとく崩れた政局であった。
 自作自演の総裁選挙とその余勢をかっての解散総選挙というシナリオ。 
しかし、国民は踊らず冷静な判断を下した。 結果、支持率は上がるどころか
下がり続け、総選挙の惨敗も確定的になった。このまま突っ込めば終わったの
に麻生首相は、運よく金融危機という救命ボートに助けられたというのが本当
のところだろう。
 
 決断できない首相、弱虫太郎などプライドをズタズタにされても麻生氏は、反撃
すらできないで忍の一字だ。 何故かというと、これまでの解散政局と今回は
違うからだ。 これまではどんなに負けても、自民党が野に下る、消滅するなんて
いうことはなかった。 しかし今回は、一歩間違えばすべてを失って自民党は消滅
しかねない。 だから慎重にならざるを得ないのだろう。

 聞くところによると、この9月から10月末まで4回にわたる選挙区情勢調査をや
ったというからすごい。一回数億円もかかる調査だ。 そしてやるたびに、状況が
どんどん悪化しているというからこれまた凄まじい。 表向きは金融だ景気だとい
ろいろ言っているが、先送りの理由は一点、この選挙区調査に尽きる。 つまり 
選挙に勝てる見込みがないと解散は出来ないということだから、麻生自民党はそ
の論理で言えば、任期満了まで解散出来ずに自然死を迎えるということになるの
ではなかろうか。  

 この発想と行動は、まるで国民の命を無視して本土決戦を主張した63年前の
この国の陸海軍の軍人たちを彷彿とさせる。(後略)

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