【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【保存版】公示前活動の“コツのコツ”

2008年10月24日 23時06分53秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 首相の解散先延ばし戦術が明白になってきました。

 現職の総支部長さん(衆院議員)も、ネットで活躍する支持者のみなさんもみんなイライラしているようです。

 しかし、そういった態度を見せれば、首相もしめしめと解散先延ばし・経済対策という名のバラマキ・しめつけを強化してくるのではないでしょうか。

 むしろ、来年10月まで総選挙を引き延ばされても、日常活動(解散前の活動)で連戦連勝を繰り返して、政権交代する構えで受けて立とうではありませんか。

 第45回衆院選では、「初めて選挙運動などにかかわる」という人が激増するのではないでしょうか。ですから、「何をしたらいいのか?」「公選法違反にならないだろうか?」と思う人も多くなると思います。

 民主党が作成したパンフレット「第45回 衆議院総選挙用 選挙活動コツのコツ」から、あくまで私(宮崎信行)の責任で、公示前に私たち政権交代応援団ができること(やるべきこと)をご紹介します。

 公示の前には「○○候補に1票を」など投票を依頼する行為はできません。でも次の8つの活動は違反ではありませんし、むしろ積極的にどんどんやれます。

 ①紹介カードを書いて友人・知人を候補予定者の後援会に知らせよう

 立候補予定者の後援会のリーフレット(討議資料)などに、紹介者のハガキがあります。選挙区に住んでいる友人・知人の名前や連絡先などを記入し、後援会に紹介しましょう。手元に控えておいて、公示日後に電話で投票先を確認してみてもいいかもしれません。

 ②政治活動用ポスターをどんどん貼ろう

 民主党のイメージポスターや民主党主催の演説会を告知するポスターをどんどん貼りましょう。実は、ポスターで投票先を決めている人は少ないのですが、街にポスターが増えればにぎやかになるし、民主党に対する親近感も増えます。総支部長らの活動にも勢いが出ます。ただし、公的な施設には貼れません。他人の所有物には了承を得てから貼りましょう。それから民主党演説会の告知ポスターは、公示日にははがしましょう。

 電話や手書きの手紙で友だちに候補予定者を紹介しよう

 選挙区ごとの民主党公認・推薦の候補予定者の名前を確認し、電話や手紙で友人・知人に「私は○○さんを支援しています」「私○○さんを大変立派な方だと思っている」「私は民主党を支持している」など自分の考えをどんどん広めましょう。

 ④候補予定者を呼んで話を聞こう

 候補予定者を呼んで、個人やグループでいろいろな話し合いの場を持つことは自由です。候補予定者の政見、抱負、経歴などを聞きましょう。民主党のパンフレットでは、「聞きましょう」と書いてありますが、候補予定者を呼んで、くらしのこと、仕事のことなど「悩みを話しましょう」というのもいいかもしれませんね。

 ⑤後援会をつくって加入を呼びかけよう

 特定の人を支援する後援会をつくることは何の問題もありません。親戚、友人、知人、職場の働く仲間、近所の人に勧めましょう。加入を勧める際には、PR文書の発送、電話での勧誘も可能です。ただし、「○○さんを当選させましょう」などの記載は事前運動とみなされますので、注意しましょう。

 ⑥各種の団体で候補予定者を推薦しよう

 各種の団体(組織)が候補予定者を推薦することは自由ですから、自分の所属組織に推薦について相談してみたらどうでしょうか。各種の団体は、候補予定者の政策などを広く聞く集会、座談会を開くことができます。

 ⑦各種の団体の広報誌に紹介記事を掲載しよう

 推薦を決定した各種の団体は、その団体の機関紙に推薦を決定したことの報告記事、候補予定者の経歴などを載せることができます。会員に候補予定者の政策や経歴を広く知ってもらいましょう。

 ⑧後援会や総支部に資金カンパをしよう

 候補予定者の後援会、民主党の総支部に個人としてカンパすることは自由です。後援会や総支部を資金面で支えましょう。労力を提供することも自由です。

 --いかがでしょうか?

 これらは、今すぐにできる日常活動です。首相と政権政党が解散を引き延ばして時間をつくってくれたのですから、私たちは日常活動で連戦連勝しましょう。

 世の中の雰囲気として、「選挙をすれば必ず政権交代する」と思っている人が多いようです。なぜですか? どんな確証があるのですか?あれば教えてください。注目候補に目がいって、自分の住民票所在地の候補予定者のフルネームを知らない人、まさかいませんよね?

選挙区ごとの民主党公認・推薦の候補予定者の名前リスト

 むこう11ヶ月間、いつ解散・総選挙があっても政権交代ができるよう日常活動をみっちりやっておけば、政権交代は100%実現します。

【金融機能強化法案】農林中金めぐり一転して対決姿勢に

2008年10月24日 09時42分54秒 | 第170臨時会(2008年9月~12月)麻生兵糧攻め

[写真は民主党金融対策チーム座長の大塚耕平(右)さん、事務局長の大久保勉さん]

 政府・自民党はきょうの閣議で、「金融機能強化法案」を決定し、衆院に提出。来週、趣旨説明をし、審議に入ります。

 15日付日経は次のように伝えています。

(引用はじめ)

 (政府は)10月中の成立を目指す方針だ。民主党は14日の幹部協議で政府案の内容が決まった段階で対応を協議する方針を確認したが、審議の引き延ばしなどはしない見通しだ。

(引用おわり)

 ところが、政府案に農林中金が入ったことで、状況が変わりました。

 「農林中央金庫(農林中金)」は農協グループ・JAバンクの資産運用などをしている民間組織です(以前は特殊法人でした)。3月31日に失効した「金融機能強化法」では国の資本参加の対象外でした。

 農林中金は農民(農業者)から集めたお金を、高リスクの金融商品に投資していました。これがサブプライム・ショックで損をしたようです。このため、農協の全面支援を受ける自民党が政府(金融庁)が作っていた法案に入れさせたもようです。

 農林中金の理事長は農水事務次官の天下りですが、報酬などは非開示。農水省経営局金融調整課長はあまり、農林中金のことに詳しくない様子です。

 民主党はスピーディーな審議をする心づもりのようですが、衆院財務金融委員会で、石破農相ら農水省関係者がきちんと答弁できなければ、審議は遅れてしまいます。しかし、農水省はこの法案の審議に参加するとは予想していなかったのではないでしょうか。来週の衆院は農水省の答弁が混乱する可能性が高いと推測します。

 農林中金の証券投資に関する資料をみましたが、かなり危機感を覚えました。現時点では詳細は省きますが、注目してください。

 当ブログでは、金融に関するエントリーはあまりアクセス数をいただけないことが多いですが、金融機能強化法案については引き続き、コンパクトに分かりやすく追いかけていこうと思います。

 なお、新聞は「公的資金の注入」という表現をしますが、当ブログは「国の資本参加」という表現をしようと考えています。「公的資金の注入」だとお金を“あげる”というイメージですが、実際には、国が優先出資証券を買い取ったりすることで国→金融機関にお金を“流す”というイメージだとの考えからです。

【追記 2008-10-24 22:30】
 初エントリーに「きょう午後の衆院本会議で緊急に趣旨説明、審議入りする」と書きましたが、28日の衆院本会議で首相が出席して趣旨説明と質疑で審議入り、29日の衆院財務金融委員会で質疑することになりました。きょうの本会議は3分間で終わり、驚きました。理由は、ただひたすら私の勘違いによるもので、おわびして訂正します。【追記おわり】


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