[画像]第180常会の参議院の勢力図。
第180常会(通常国会)の召集にあたり、参議院の勢力図をつくってみました。
ケータイの種類などで見づらい方は、下のリンクをクリックしていたければ、画像だけのページになります。
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衆議院は省きます。与党が絶対安定多数をもっていますから。絶対安定多数とは、仮にすべての委員長を与党がとったとしても一番小さい委員会(10人)でも、委員長を除く委員だけで過半数をしめた議席数のことです。おそらく270~280議席の間でしょう。日本国憲法59条が定める「3分の2」ルール(319議席)はゼッタイムリ。第45期衆議院では、参院否決後の衆院再議決はありません。
なので、衆院の優越がある「予算案」と「会期の延長案」をのぞく、すべての議案(特例公債法案含む)の成立には参議院での過半数が必要です。参議院では、本会議での押しボタン式投票に議長は参加しません。定数242ですが、241の過半数である「121」が必要という考え方になります。このため、勢力図には、民主党出身の平田健二議長は入れていません。
民主党・新緑風会の106議席。うち2人は他の政党である「新党大地・真民主」に属します。横峯良郎さん=2007年民主党で当選、平山誠さん=2007年の新党日本名簿で当選)です。鈴木宗男代表(民間人)の指示でゆさぶりをかける可能性は否定できません。民主党員と2人のコミュニケーションが必要でしょう。
国民新党の4人のうち3人が政務三役です。ただ、唯一の政府外議員はきょねん「子ども手当つなぎ法」の採決を棄権したことがあります。
社民党・護憲連合(4)。無所属の糸数慶子さんは投票行動が同じことが多いので、5議席という考え方ができるでしょう。
新党改革(2)。舛添要一代表は、第22期参議院が始まった2010年の臨時国会中に民主党幹事長と雑誌で対談するなど比較的、民主党に近いスタンスをとっています。今回の「たちあがれ日本」との統一会派解消もその考えのあらわれだと考えられます。テレビ入り質問時間の割り当てで、民主党・新緑風会の配慮が期待されます。
日本共産党(6)。参院議員団長を兼ねる党書記局長が2010年12月、第22期参議院初の通常国会前に民主党幹事長と会食しその模様を機関紙が報じました。参院では近い立場が時にあります。「子ども手当つなぎ法」は統一地方選前に児童手当の公明党との対決色を高めたい考えがあったようで、賛成しています。このときは、国民新党政調会長が棄権し、みんなの党の1議員が賛成に回ったため、「120対120」の同数となり、西岡武夫議長(当時)が「可決」を宣言しました。
公明党は19議席です。
「自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会」は86議席。たちあがれ日本の3議員は新党改革との統一会派を解消し、自民党と合流。これにより会派名が変わりました。
みんなの党(11)。野党内でも問責決議案や修正案を独自に出すなど第22期参議院で独自色(あるいは孤立色)を強めています。なので、自公よりも与党から遠い位置に配しました。
無所属の尾辻秀久副議長と長谷川太紋さん。長谷川さんは地元県連との事情で離党しています。2人の立場や環境を考えると、無所属ながら党員以上に「党議」に従うものと考えられます。
このように法案・議案の可否はすべて、参議院の勢力図をアタマに入れておかないとどうにもなりません。国民一人一人がそうすべきとは言いませんが、少なくとも与党議員はこの勢力図を、大まかでいいですから、アタマに入れておいていただきたいと、国難の折、切に願います。
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