民主党最高顧問の渡部恒三さんが2012年2月18日(土)の会津若松ワシントンホテルでの後援会新年会で「若い政治家を育てることを考えてほしい。いい政治家が見つかればいつでも辞める」と述べ、引退の意向を示唆したものだと報じられています。福島民報の取材には「任期は全うするが、来年の新年会までには若い人を見つけたい」と応えたようです。後援会としては、ニューヨークのコロンビア大学ジェラルド・カーチス研究室で古川元久・国家戦略大臣、小泉進次郎自民党青年局長と同窓で、歯科医でもある渡部恒雄・東京財団上席研究員を後継者としたいのでしょうが、私は恒三さんに衆院議員を続けて欲しいと思います。恒三さんは福島4区だけの政治家ではありません。
恒三さんは早稲田大学大学院政治学研究科で二大政党制を研究。その後、「20歳代で県議、30歳代で国会議員、40歳代で大臣、50歳代で総理」を合言葉に出馬。20代から40代までは公約を達成し、憲政史上最長の衆議院副議長となりました。連続当選14回ですが、実は辛い経験もされています。その点の経緯もあり、引退示唆になったのかもしれませんが、例えば比例東北ブロック単独第1位になってもらうなどして、民主党の重しとなってほしいと考えます。尾崎行雄・衆議院名誉議員は、95歳まで現職でした。
第45期衆議院の任期は来年8月29日まで。
恒三さんはアメリカの有名なケネディさん(ロバート・ケネディ)と対面したこともあり、誰からともなく「会津のケネディ」と呼ばれています。日本のバブル期には通商産業大臣として、アメリカの通商代表、カーラ・ヒルズ女史と会津磐梯で4極通商会談に臨み、恒三さんの後援会の「歓迎ヒルズさん」の横断幕を見て、「コーゾー、私はあなたがうらやましい。私にはこのような故郷はない」と涙したと言われています。恒三さんのメッセージは年齢も、国籍も、大陸も超えます。
渡部恒三衆議院副議長は「私の帰る家をつくってくれ」と叫びました。小沢一郎氏による新進党解党です。恒三さんは無所属を経て遅れて民主党に参加しました。これ以降、小選挙区で公明党推薦候補と対立することになったことも、不本意だったようです。
自民党は福島4区支部長として前の会津若松市長の菅家一郎(かんけ・いちろう)さんを公認しています。この人は東京で見ましたが、かなり良い候補者です。
恒三さんは政界風見鶏として発言がフラフラしているように思えるときがあります。しかし、「政権交代ある二大政党政治)を日本に定着させる」という政治信念ではただの一回もぶれたことがありません。今こそ人物の本質をしっかりと見極めなければいけません。民主党の礎、渡部恒三。長老がいなければ、政党は機能しません。
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民主党最高顧問で衆院議員の渡部恒三氏(79)=本県4区=は18日、会津若松市の会津若松ワシントンホテルで開かれた新春の集いで「若い政治家を育てることを考えてほしい。いい政治家が見つかればいつでも辞める」と述べ、今任期限りで一線を退く考えを示した。既に後援会幹部には次期衆院選に立候補しない意向を伝えたもようだ。
渡部氏は新春の集いで「これからの会津を背負う若い政治家を育てないといけない。会津を託せる30代、40代の若い政治家を探してほしい」と語った。5月に80歳になることから高齢が理由の一つとみられる。福島民報社の取材に対し「任期は全うするが、来年の新年会(新春の集い)までには若い人を見つけたい」とも述べた。
ただ、渡部氏は年内の衆院解散はないとみており、早期に衆院が解散した場合には再度立候補することへの含みも持たせた。
渡部氏は南会津町出身。会津高、早稲田大第一文学部卒。県議を二期務めた後、昭和44年の衆院選で旧本県2区から立候補して初当選。以降14回連続当選している。
昭和58年に厚生相として初入閣を果たし、自治相・国家公安委員長、通商産業相を歴任。衆院副議長も務めた。平成5年には自民党から新生党に移り、二大政党制の実現を目指した。超党派国会議員の日韓議員連盟会長などを務める。
民主党の重鎮として野田佳彦首相の誕生などに関わり、「政界のご意見番」として、中央政界でも影響力がある。
【写真】新春の集いで「若い政治家を育てたい」と述べる渡部氏
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