宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

正力松太郎・小林与三次親子の後輩が法相で読売新聞安堵か 

2012年10月24日 18時11分28秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

 福島県浪江町出身で元神奈川県議会議員の田中慶秋さんが法相から引きずり降ろされ、滝実さんが法相になりました。滝さんは東大法学部卒の旧内務官僚(旧自治省・旧警察庁、現在の総務省・国家公安委員会)の出身。読売新聞社の事実上の創業者といえる正力松太郎元社主・小林与三次元社長親子も同じく東大法学部卒の旧内務官僚で、公正取引委員長の国会同意人事を控える中、読売新聞社内には安堵が広がったでしょう。東大法学部卒の自治・警察官僚の法相起用は多く、宮澤内閣の後藤田正晴副総理・法相などがいます。ただ、後藤田先生なら顔が有名なのでいいのですが、下稲葉耕吉元法相(ご健在)にいたっては、元警察庁ナンバー2(元警視総監)だったとはいえ、ヒラの参議院議員のときから、警護官(SP)がつくという不思議な議員で、「脅迫があったから」ということで職務権限に基づく、警察権力の国会介入だったのではないかと感じられます。

 私が見たところ、最近の読売新聞は単価が安いと思われる通信販売の広告が目立ち、朝刊一つで3000万円ぐらいしか広告収入がないようにも思えます。3000万円といえばすごいようにも感じられますが、年間売上高は100億円程度にしかならず、社員一人あたり1000万円以下です。新聞業は販売収入と広告収入の2本立て。が、部数が減ると、販売収入と広告収入が同時に減るので、とてもリスクの大きい商売で、読売会館をビックカメラに貸したり、遊園地(よみうりランド)を保有するなど、平時から不動産保有を多くしているのはこのためです。景気の先行きは、少なくとも来春まで好転しない見込みで、しばらくは地獄が続きそうです。

 公正取引委員会委員長人事をめぐる国会同意人事をめぐって、民主党政権が右手で握手をしながら、左手の拳を振り上げているような気もします。来年4月の日本銀行総裁人事では武藤敏郎前副総裁(初代財務事務次官)の指名を私は望んでいますが、公取委員長については適任者が思い当たらず、第181臨時国会で国会同意人事をしないという選択肢もあるかもしれません。

 もちろん、再販売価格維持制度を突然やめることはないでしょうが、そもそもブロードシート判の在京紙は6紙も必要なのか。選別があってしかるべきです。警視庁はきょうも、住吉会系の「団長」を称するヤクザを逮捕しました。「フィリピンで4人が食中毒になり、金塊入りのバッグを盗まれたから」として、海外損害保険を200万円騙し取ったという犯罪です。ホントウにヤクザが時代遅れになり、生活費稼ぎに必死になっていることがみてとれます。まさに「警視庁グッジョブ」であり、警視庁が住吉会、稲川会を壊滅させることを期待します。ヤクザは時代遅れです。警視庁がヤクザを撲滅することは是か否か、マスコミが世論調査をすれば、支持率は100%でしょう。むしろ、時代遅れになっているのは、読売新聞などマスコミの方です。

 読売新聞社はこの法相交代劇で満足しているのでしょうか。

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野党3党が召集伝達の衆・議運理事会欠席 世襲貴族、安倍ちゃんの「常識」とは誰の常識か?

2012年10月24日 17時00分20秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

 第181回国会(第181臨時会)の召集(天皇の国事行為=日本国憲法第7条)を国会に伝達するため、責任政党・民主党は衆議院議院運営委員会の理事会を2012年10月24日(水)午前11時に設定しました。通常国会の委員長が入閣したことから、高木義明・委員長代理理事が職権で設定しました。ところが、「年内解散」を要求する自民党・国民の生活が第一・公明党の3野党(坂本哲志、高木毅、太田和美、遠藤乙彦の4衆院議員)が欠席。午後3時から再度集まったものの、待ちぼうけとなり暫時休憩。このまま流会する見通し。

 国会法第1条は「国会の召集詔書は、集会の期日を定めてこれを公布する。常会の召集詔書は、少なくとも10日前にこれを公布しなければならない。臨時会および特別会の召集詔書の公布は、前項によることを要しない」となっており、臨時国会の召集は、当日でも可能で、その名の通り「臨時国会」となっています。「臨時国会の場合は召集7日前」とも言われますが、これは慣例に過ぎず、法的根拠がありません。ですから、きょうの野党の欠席戦術は法的根拠がない作戦です。たしかに第45期衆議院では、民主党が法的根拠のない「事業仕分け」大作戦をしましたが、民主党には憲法73条により予算編成権があります。国会においては野党は、憲法や現行法を盾に抵抗しなければならず、法的根拠のない抵抗は、それこそ「理由なき反抗」でしかありません。

 野田内閣は日本国憲法第7条に基づき、国会の召集を断行する構え。

【「常識番長」安倍ちゃんの常識は誰の常識?】

 さて、ここで問題になるのは、自民党総裁の安倍晋三さんが就任以来記者会見で18回言及している「常識」とは何か。広辞苑によると、「常識」はcommon sense の翻訳後で「普通、一般人が持つ、また、待っているべき知識。専門的知識でない一般的知識とともに、理解力・判断力・思慮分別などを含む」とのことです。就任以来の1年弱で「常識」を18回記者会見で繰り返した、元首相、父方も母方も祖父が衆院議員の安倍ちゃんの「常識」とは、憲法・国会法でなく、何の常識なんでしょうか。安倍ちゃんの「常識」にひそむ、「一般人」とは誰のことなのでしょうか。

[自民党本部ホームページから引用はじめ]

10月19日(金)

これは今までの常識からいって、政党間の交渉ではなかったことではないかと思います。

我々がかつて政権にあった時は、そういう努力を重ねて法律を通し、予算を通し、必要な対応をお願いしていたわけであります。そういう常識に則って、責任をもう少し感じて対応していただきたいと思います。

それは常識だろうと思いますね。

10月18日(木)

これは政治の世界では常識的な政府の努力ですから、そういう努力は当然していただけるだろうと思います。

10月11日(木)


これは何回も申しあげております通り、国民との約束であり、この約束の上に立って三党合意を進めていく、法律の成立に協力したわけでありますから、当然「近いうち」というのは、誰が考えたって年内、これが常識であろうと思います。この常識の中で、当然総理はいつにするか考えておられるんだろうと思いますね。

その中において、明確に国民との約束を交わしたんですから、それを果たすんだろうという常識の下で、党首会談に応じていきたいと思いますね。
10月5日(金)

ですから、その通常の形、常識に則ってですね、ちゃんとやってもらいたいということですね。

10月4日(木)

これは常識的に考えて政府・与党が考え、そして譲歩すべき点は譲歩していくということではないでしょうか。ですから、これはあくまでも彼らが、今私が申し上げている常識的な問いかけに答えていくことがまず第一ではないかと思います。

常識を一にするという常識の範囲内でですね、そしてその上に立って、しかし賛成するためには、これは当たり前のことですが与野党が交渉をすると。

民主党の特徴というのは、この重要な常識、国益とは何か、主権とは何か、国を維持していくということはどういうことかという認識が欠落しているとしか思えませんし、法務大臣ですからね、法の番人ではないだろうかと思います。


でもそれは、どういうスケジュールで、いついつまでにやっていくということはですね、これは常識的に考えて政府・与党が考え、そして譲歩すべき点は譲歩していくということではないでしょうか。ですから、これはあくまでも彼らが、今私が申し上げている常識的な問いかけに答えていくことがまず第一ではないかと思います。


10月1日(月)

その中に置いてですね、常識で考えなければいけませんけれども、その常識についてですね、お互いに認識をともにしていきたいと思います。

9月28日(金)


そんな中において、民主党は先の総選挙で、消費税を上げなくても自分たちの政策的な課題は行えるよと、全く逆のことを今言っているんですから、普通であれば、「その前に解散総選挙をやってくださいよ」これが常識だろうと思います。

[引用おわり]

 そして、安倍総裁を選んだ自民党国会議員・党員の「常識」とは何か。そして、竹島に不法上陸する韓国大統領と安倍さんの「常識」とは何か。尖閣諸島の領有権を主張する中国首脳と安倍さんの「常識」とは何か。

 説明責任が問われますし、安倍総裁をたしなめる人が今の自民党にいるのでしょうか。例えば、菅義偉・幹事長代行の安倍内閣のときに官房長官をねらっていた風情から安倍さんを注意できるとは思えません。かつて家庭教師だった平沢勝栄さんも未入閣の状態で総裁に物言えるのでしょうか。石破茂幹事長は自分が総裁になりたいと思っているでしょうから言わないでしょう。せめて、清和会の年長者で先輩官房長官である細田博之総務会長が言えるかどうかでしょう。それができなければ、自民党は世襲貴族のインチキ政党であることを明確な対立軸として提示して、第46回衆院選に臨むべきでしょう。

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衆院民主党秘書会の「心合わせ」中止 安倍ファミリーの毎日新聞はふざけるな

2012年10月24日 08時21分10秒 | 第181臨時国会(2012年10~11月)友情解散

 少し毎日新聞の報道ぶりが前以上にえげつなくなってきて、猛省を促したいところです。新聞社は12月決算が多いので、広告収入ねらいもあって「年内解散」という社論を打つところがあります。具体的には、利益率の低い読売新聞、親会社(フジテレビジョン)の支配が強い産経新聞が必死。一方、朝日新聞、日経新聞などはそれほど「年内解散」を煽らなくても良いという風情が私にはみてとれます。

 毎日新聞社はナゴヤキャッスルホテルも含めて、かなり苦しいようです。社員の父親が公正取引委員長から退任したことも不安なのでしょう。ただ、この会社はいつからかしりませんが、新聞業界では極めて珍しい3月決算のようです。

 大変残念なことに、衆議院民主党秘書会が主催した「旅行会」が毎日新聞の報道をきっかけに中止になってしまいました。ところで、宿泊を予定していた宿は、国会内に支店を持つ旅行代理店の社員だった人が、若女将を務めているようで、きょう(2012年10月24日)夜8時から9時のテレビ東京「いい旅夢気分」で放送されるようなので、ぜひこれを見て行った気持ちになったり、余裕のある方はお出かけになってはいかがでしょうか。

 衆議院民主党秘書会が宿泊予定だった温泉宿の若女将のブログはこちら

若女将のブログから引用はじめ]

北四大祭・元ミス花笠&元JTB社員が平家の庄の若女将に!

「いい旅夢気分」出演!

10月24日 20:00~ テレビ東京にチャンネルを合わせましょう♪

お見逃しなく

[引用終わり] 

 で、中止になった毎日新聞のマッチポンプのような記事はこれ。

 ◇ 

民主党秘書会:緊張感ゼロ?温泉ツアー計画 12月初め

毎日新聞 2012年10月23日 02時30分

 衆議院の民主党秘書会が12月1、2の両日、1泊2日の日程で栃木県日光市などを訪れる旅行会を計画していることが分かった。今月29日に召集される臨時国会の会期中に衆院解散・総選挙になる可能性がある中、身内から「緊張感がなさ過ぎる」(民主党秘書)との批判が出ている。

 案内文は今月15日付で、衆院議員会館の部屋に手渡しで配布された。

 初日は宇宙航空研究開発機構(JAXA)を見学し、湯西川温泉(日光市)に宿泊。日光東照宮や美術館めぐりも予定している。

 野田佳彦首相が8月、「近いうち」に衆院を解散すると発言し、野党は年内解散を求めて攻勢を強めている。そんな中での親睦旅行で、野党側を刺激することにもなりそうだ。【岡崎大輔】

 民主党:秘書会が旅行会中止

毎日新聞 2012年10月23日 19時59分

 衆院の民主党秘書会は23日、12月に1泊2日で栃木県日光市などを訪れる予定だった旅行会の中止を決めた。湯西川温泉(日光市)に宿泊する計画だったが、「国会情勢に鑑みて中止する」との文書を23日付で配布した。29日召集の臨時国会で衆院解散・総選挙をにらんだ与野党の攻防激化が予想される中、民主党内でも「緊張感に欠ける」との批判が出ていた。

 ◇

 というわけで、読む人が読めば、「今月29日に召集される臨時国会の会期中に衆院解散・総選挙になる可能性がある中、身内から「緊張感がなさ過ぎる」(民主党秘書)との批判が出ている」という記事中に、救いようのない政治センスの悪さが紛れ込んでいることは分かる話で、毎日新聞も落ちた物としか言い様がありません。同社は安倍晋太郎さんが記者だったことから、西山記者事件に端を発した倒産のときに、自民党安倍ファミリーには頭が上がらない状態が続いています。景気の先行きでは、旅行業界が大きく落ち込む見通しとなっており、キャッスル次第では重大な局面を迎えそうです。

 衆議院民主党秘書会は10月15日(月)に案内を出しており、臨時国会召集はその後に決まりましたが、時期を考えれば、顔合わせ、心合わせ、力合わせに絶妙なタイミングでした。もちろんはじめから「日程は調整中であり、変更となる場合がございます」と書いてありましたが、毎日新聞の報道後に、「国会情勢に鑑み、中止することといたしました」と伝えました。

 健全財政といえば、徳川家康。そのお墓である日光東照宮に行くことになっていました。国会や皇居(旧江戸城)から見て、日光東照宮は「北辰の道」といって、北極星が出る方向にあります。北極星という揺るぎなき目標が初代将軍の墓ということで、江戸時代280年間の天下泰平につながりました。利根川の改修による関東平野の開拓で財力をつけて天下を取った徳川。3代将軍家光が大幅に改築した今の東照宮は、予算は「費用おかまいなし」。年間の国民総生産の2・8%の金56万両がかかっていますが、家光は決算を聞いて「思ったよりも安かった」と言ったとされています。実際には、経済大名でありながら軍縮など緊縮財政をした家康の遺産は、尾張徳川家だけでも、94万両だったとされていますので、その範囲内の額に過ぎないということになります。この公共事業をして緊縮財政をしたという財政運営が280年間政権を持たせたことになります。

 有名な「見ざる」「言わざる」「聞かざる」の3匹の子どもの猿。何か秘書のように思えますが、実は意味合いは違って、「子どもの内は母親の愛情の下、悪いことは見ない、聞かない、話さない」という意味。この後、の、青年の3匹の猿のうち1匹は下をのぞき込んでいて、「人生の曲がり角」というように、人生を示しているのが、神厩の猿の彫刻の意味合いです。ところが、宿は桓武平氏ゆかりの宿ですが、そこから2日目に視察予定だった東照宮の徳川は清和源氏なので、総選挙後の、二大政党の枠を越えての秘書稼業もありだよ、という暗示が込められていたのでしょうか。

 ところで、なぜ北にあるのに、「東照」なのかというと、これは驚くべきことに、アマテラスを暗示しています。江戸城(現皇居)と不忍池の位置関係は、京都御所(旧皇居)と琵琶湖の位置関係と同じですが、不忍池にも東照宮があります。これは風水学に興味をお持ちの方なら詳しいところでしょう。けっしてタブーではなく、文庫本などでもたくさん出ています。

 このような権威(ヘリテージ)を構築した上での、権力(パワー)だったから、国民総生産の2・8%のお金を使っても、280年間政権が続いたことになります。こういった研修の機会が失われました。ちなみに、日光東照宮については私が学生時代にご縁があり、台湾(中華民国)の学生とともに、日教組の県組織の専従の方に運転などをしていただき、日光東照宮の文庫長さんにご案内していただく良縁をいただいた際、帰り際に日教組の専従の方が東照宮で購入されたご本を「お土産に」と頂いたので、今それを引っ張り出してきてご紹介しました。あまりにもよくしていただいたので中華民国の学生たちから「申し訳ないからこのまま日帰りで帰ろう」と相談を持ちかけられ、私が日教組の方にお話を聞いたところ「ご恩返し」とのことで、いろいろ聞いて私が総合的に判断して「ご恩に甘えないとかえって先方が心苦しく思われる」と台湾人の学生たちに伝えしていただいた良縁でした。湯葉もおいしかったです。この場を借りて、あらためて御礼申し上げます。

 それはさておき、こんや8時からテレビ東京「いい旅夢気分」、12月1日(土)、2日(日)は東照宮に行って、帰りにスーパー銭湯に行って、「毎日新聞ふざけるな」と言いましょう。ちょっと、毎日新聞、産経新聞、読売新聞の3紙はいくらなんでも一線を越えています。よっぽど経営が苦しんでしょう。民主党は負けてはいけません。言うまでもなく、私は100%民主党の味方です。

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