連休前国会は残り2日間となりました。きょうは園遊会に3割程度の国会議員が参加するため、早めに終わりました。
【平成28年2016年4月27日(水)】
【衆議院財務金融委員会】
●フィンテックとビットコインの銀行法改正案は1日で審議が終わり、衆委可決、連休明け成立へ
「フィンテック」金融Finaceと情報技術Information Technologyが融合したフィンテックと、仮想通貨ビットコインを規制する、銀行法改正案(190閣法43号)は1日だけで審議おわり、採決。共反対、自公民賛成多数で可決しました。明日の本会議で可決し、連休前に参送付。連休明けまもなく成立へ。
[追記 2016年5月11日]銀行法改正案の議案番号に間違いがありましたので、直しました。[追記おわり]
次回のこの委員会は、5月10日(火)午後1時40分から。
【衆議院国土交通委員会】
●インスペクション宅建業法改正案も全会一致で可決
インスペクション、中古住宅の診断をしたかどうかを重要事項説明に義務付ける、宅地建物取引業法改正案(190閣法34号)は全会一致で可決しました。あすの本会議で可決し、参へ。参では1本法案が先にありますが、5月中の成立は確実。だいたい「士業」に関する法案は、毎年連休前に衆でかけこみ処理される雰囲気を感じます。
【衆議院消費者問題に関する特別委員会】
●特商法と消契法改正案がついに審議入り。
大型法案である、「特定商取引法改正案」(190閣法44号)と「消費者契約法改正案」(190閣法45号)がついに審議入りしました。TPP審議の影響、熊本地震の影響で2週以上遅れました。
河野太郎消費者相は、「罰則の法定刑を引き上げる」「判例が積み上がってきたので反映する」と説明しました。
民進党の中根康浩さんは「趣旨説明の後にすぐ質疑するのは異例であり先例にしないでほしい。河野消費者相が防災相を兼ねていることから、国益を考えて特別に勘案した」としました。河野消費者相は野党の質問中にも、内閣委の質疑に呼ばれましたが、松本副大臣が答弁し続けるという異例の対応がとられました。
ただ、この法案は参考人質疑もあるでしょうし、参院の委員会は地方創生も兼ねていることから、今国会(6月1日まで)での衆参可決成立は難しいのではないかと考えます。なお、今国会は参院選を前にしているため、仮に衆から参に送られて間に合わなければ、参は継続調査をとらず廃案となってしまいます。このため、衆に留め置いて閉会中審査として秋の臨時国会に先送りするか、衆参で可決し成立するかのいずれかの措置が取られると考えます。与野党国会対策委員会ではすでに決まっているかないし連休明けの早い時期に判断されるとみられます。
【衆議院法務委員会】
「外国人技能実習生機構法案」(189閣法30号)と「出入国管理法改正案」(189閣法31号)。
【衆議院厚生労働委員会】
趣旨説明された法案がありますが、きょうは一般質疑のみで終わりました。
【衆議院内閣委員会】
一般質疑の後、「人工衛星の打ち上げ及び管理法案」(190閣法41号)と「衛星リモートセンシング法案」(190閣法42号)が島尻宇宙相から趣旨説明されました。
【衆議院経済産業委員会】
「FIT再生可能エネルギー買い取り法改正案」(190閣法28号)の参考人質疑がありました。石川和男参考人は「もともとの法律は東日本大震災の前に閣議決定されたものだ。ただ、そのときと原発のエネルギーミックスの構成比が変わっている。今回の法案には賛成だ。今後の見直しも必要だ」という趣旨の陳述をしました。
【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会】
今井雅人・民進党幹事長代理が提出した「衆区割り審設置法及び公職選挙法改正案」(190衆法26号)は自公反対、民共賛成少数で否決されました。あすの本会議で採決し、否決、廃案へ。
細田博之・自民党幹事長代行が提出した「衆区割り審設置法及び公選法改正案」(190衆法25号)は自公の賛成多数で可決しました。
【衆議院外務委員会】
まず一般質疑として、民進党の武正公一さんが日本海呼称問題に関する外務省の対応を確認し、連休明けにも再度確認することになりました。
20分後から、条約の質疑になりました。
「日独租税協定の承認を求めるの件」(190条約4号)、「日本チリの租税条約の承認を求めるの件」(190条約5号)、「日印租税条約の改定議定書の承認を求めるの件」(190条約6号)が共反対、自公民賛成多数で承認されました。共産党は「多国籍に活動する経団連関連企業の税逃れを促進するものだ」としました。
【参議院本会議】
●引退する直嶋正行元経済産業大臣が卒業質問
「使用済み核燃料再処理法改正案」(190閣法17号)が林経産相から趣旨説明されました。7月25日で引退する、直嶋正行元経済産業大臣が質疑しました。自動車総連の働く仲間の代表として24年。政権交代後に、岡田克也幹事長と直嶋政調会長の2人が官邸を訪れ、河村建夫官房長官と引継ぎをしたシーンは日本憲政史の名場面と言えそうです。元新党友愛。これが本会議では卒業質問となりそうですが、経産委員会での質疑が続きます。
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