【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

政府、秋の臨時国会に、消費税法・地方税法の改正案を提出 社会保障と税の一体改革関連8法の改正案

2016年09月26日 23時59分58秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

(初投稿は27日午後8時で、26日付にバックデートしました)

 政府は、平成28年2016年9月26日(月)の国会召集当日に、

 「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律案」(192閣法3号)

 「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案」(192閣法4号)

 を提出しました。

 秋の臨時国会に税制改革法案が出るのは比較的珍しいことです。

 私はこれらの法律を、2012年以降、「社会保障と税の一体改革のための関連8法」と表現してきました。ただ、霞が関・永田町では「平成24年税制抜本改革法」と呼ぶのが主流となっています。が、「平成24年法の平成28年改正法案」ではなにがなにやら分かりません。ですから、「社会保障と税の一体改革のための消費税法の改正法案」と「社会保障と税の一体改革のための地方税法の改正法案」と呼ぶことになるだろうと思います。

 何がなにやら分からないところですが、消費税法改正案は、衆参の財金委員会で審議される見通しで、消費税10%を「平成31年10月1日」に延期するのが柱です。その一方、住宅ローン減税等の適用期限を「平成31年6月30日から平成33年12月31日まで延長」する条項もあります。ところが、地方法人税法の税率の引き上げ時期を「平成29年4月1日から平成31年10月1日」に延期する条項もあります。ですから、消費税・所得税・法人税とも、据え置きとなる内容が盛り込まれています。

 地方税法改正案は衆参総務委員会で審議されるでしょうが、自動車取得税の廃止時期を平成31年10月1日に延期する条項も含まれています。国税分と地方税分の合わせ技で、地方税である「法人住民税」の均等割強化も先送りされることになります。

 なかなか、これ以上の延期となると、ますます複雑な法律になっていきます。消費税10%については、この次の次の段階では、「さらに延期」ではなく、「中止(条項の廃止)」となると考えられます。

このエントリー記事の本文は以上です。

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
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政府、地方交付税法(特別交付税)及び(震災復興)特別会計法の改正法案提出 平成28年第2次補正予算関連

2016年09月26日 23時59分55秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

(初投稿には27日午後8時で、26日付にバックデートしました)

 政府は、平成28年2016年9月26日(月)、同日召集された第192回臨時国会に、

 「地方交付税法(特別交付税)及び(東日本大震災復興)特別会計法の改正法案」(192閣法1号)を提出しました。

 なお、これからも、法案のタイトルは私が付けた愛称で報じていきます。後ろにつける、議案番号「192閣法1号」を、検索すると他の情報にあたるでしょうから、そちらでご確認ください。

 この法案の正式名称は「地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案」です。

 同日政府が提出した「平成28年度第2次補正予算案」の関連法案です。

 内容は、今年度の地方交付税総額を510億円増額。すべて特別交付税で、熊本地震による災害に係る復興基金の創設に出捐します。国の予算の歳出の款項の歳出額とは、「その金額まで歳出してよい上限」を示すものに過ぎませんが、地方交付税は法律で下限が裏打ちされているので、自治体は、国の予算総額分が来る前提で、予算を組めるわけです。

 もう一つ、東日本大震災復興特別会計に165億円を増額し、復興債償還を早めます。

 閣法(内閣提出法案)の内容は、執筆した省のウェブサイト(総務省)に載り、数日後に参議院や衆議院のウェブサイトにも全文載るようになります。参議院や衆議院がつくった分かりやすい概要も、審議時間が長い法案には載りますので、参考になります。

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日米ACSA新条約に署名、第192回秋の臨時国会に「承認を求めるの件」提出へ 安保法の「事態」盛り込む

2016年09月26日 23時59分51秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

(このエントリー記事の初投稿日時は27日午後5時で、それから26日付にバックデートしました)

[写真]外務省ウェブサイトから、シュローティ在日米軍司令官、ケネディ米大使、岸田外相、稲田防衛相、2016年9月26日、東京・外務省。

 「日米ACSA新条約」が、平成28年2016年9月26日(月)署名されました。現行条約は、新条約の発効日に失効するとの規定があるので、形式的には「新条約」、実質的には「改定議定書」になります。

 日米ACSA条約の承認を求めるの件は、第192回臨時国会に提出され、承認される見通しです。 

 正式名称は

 「日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援,物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定」。

 日程感としては、秋の臨時国会召集日に署名されましたが、もともと、1年前の安保法成立後にも署名されるのではないかとの観測がありました。当ブログ内関連エントリー(自衛隊・米軍「物品役務協定条約(ACSA)」の改定議定書、2016年秋以降に先送り【追記有】)にあるように、第24回参院選(2016年7月10日)を懸念し、選挙後に先送りされていました。

 条約を読みましたが、安保法の「武力攻撃予測事態」「重要影響事態」「存立危機事態」「国際平和共同対処事態」の定義を落とし込むことが主眼のように感じました。ですから、一連の流れとして、2013年秘密保護法→2014年閣議決定→2015年日米ガイドラインと平和安全法制→2016年日米ACSAと来たことになります。

 今後は、集団的自衛権を落とし込んだ憲法改正や、日豪のACSAの改定という展開になります。「日英ACSA」構想も浮上しており、これは地球の裏側の戦争しかありえませんので阻止しましょう。自衛隊派遣の対処基本方針(案)が国会に事前又は事後に提出されることもありえます。

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「この瞬間も任務にあたる自衛官に」安倍首相が演説中に拍手しスタンディングオベーション安保法施行後で初の所信表明演説で

2016年09月26日 15時47分22秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[画像]なぜか突然、自衛官・海上保安官に拍手しだす、安倍晋三首相(自民党総裁)、衆議院インターネット審議中継から宮崎信行がスクリーンショット。

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院本会議第2ラウンド】

 第2ラウンドは、NHK国会中継入り。

 まず、佐藤勉・新議院運営委員長ほか14名提出の「北朝鮮による5度目の核実験に対する抗議決議」(192決議おそらく第1号)が全会一致で可決。安倍首相が発言しましたが、やたら長く発言し、NHK国会中継でも流されました。

 安倍晋三首相は、平成28年2016年9月26日(月)の衆議院本会議で所信表明演説にのぞみましたが、途中でNHK国会中継が自然災害に関係して、中断し、その後録画の遅れ再生となったようです。

 この中で、「今この瞬間も任務に就いている自衛官、海上保安官の諸君」として力による現状変更を認めない、わが国の自衛・海上警備に言及。

 ここで、首相自ら「今この場所から敬意を表そうではありませんか!」とし、自ら拍手しだしました。

 この後、議長は「お座りください」と注意したことから、おそらく自民党の一部議員が立ち上がって首相ととともに、拍手を贈ったもよう。

 首相は次のように語りました。

 「東シナ海、南シナ海、世界中のどこであろうとも、一方的な現状変更の試みは認められません。いかなる問題も、力ではなく、国際法に基づいて、平和的・外交的に解決すべきであります。そして、我が国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く。強い決意を持って守り抜くことを、お誓い申し上げます。現場では、夜を徹して、そして、今この瞬間も、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっています。極度の緊張感に耐えながら、強い責任感と誇りを持って、任務を全うする。その彼らに対し、今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」


 なぜ、唐突にこのようなことが行われたのか。

 ことし3月の平和安全保障法制の施行後初めての首相の演説(答弁及び決議への発言を除く)です。

 歴史的なシーンに、ならないことを、願いたいところです。

 働き方改革実現会議のとりまとめを紹介しながら、「この国から非正規という言葉を無くす」と宣言し、与党から拍手を浴びました。ただ、「非正規」という言葉は日本政府の法令には初めからなく、総務省統計局の労働力調査でしか使われない言葉です。

 この後、麻生太郎財務大臣が財政演説。平成28年度第2次補正予算案について「一般会計で歳出と歳入に3・2兆円を追加し、一般会計総額は100兆とんで100億円(100・0100兆円)になる」「特別会計では復興特会の復興債を一部前倒す」「財政投融資計画では、現下の低金利をいかして、長期のインフラ整備のために、3・6兆円を追加した」と演説しました。

 動議が出て、あす午後1時から質疑をすることになり、きょうは散会しました。

【平成28年2016年9月26日(月)参議院本会議第2ラウンド】

 会期について報告。

 北朝鮮による5度目の核実験に対する抗議決議案が山本順三・新・議院運営委員長から趣旨説明されました。第24期参議院初めての押しボタン式の採決の結果、投票総数234、賛成234、反対0の全会一致で可決しました。安倍首相が発言しました。

 安倍首相の所信表明演説。

 麻生財務大臣の財政演説。

 質疑はあさって、しあさって。

[安倍首相の所信表明演説全文首相官邸ウェブサイトから引用はじめ]

平成28年9月26日
第百九十二回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説

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動画をご覧いただけない場合はこちら(政府インターネットTV)
一 はじめに

 世界一への執念。
 歴代最多のメダルラッシュとなったリオ五輪では、世界の強豪たちに真っ向勝負を挑み、最後の一瞬まで勝利を諦めない選手たちの姿に、日本中が感動しました。
 四年後の東京オリンピック・パラリンピックは、必ずや、世界一の大会にする。何としても、成功させなければなりません。同時に、我が国の「未来」を切り拓く。私たちもまた、世界一暮らしやすい国、世界一信頼される国を目指し、新たなスタートを切る時です。
 参議院選挙で、自由民主党と公明党の連立与党は、目標の改選過半数を大きく上回る勝利を得ることができました。
 「この道を、力強く、前へ」
 これが、選挙で示された国民の意思であります。安定的な政治基盤の上に、しっかりと結果を出していく。国民の負託に応えていく決意であります。
 この国会に求められていることは、目の前の課題から逃げることではありません。挑戦です。いかに困難な課題にもチャレンジし、建設的な議論を行って「結果」を出すことであります。
 一億総活躍、地方創生、農政新時代、そして地球儀を俯瞰する外交。安倍内閣は「未来」への挑戦を続けます。世界の真ん中で輝く、日本の「未来」を、皆さん、共に切り拓いていこうではありませんか。

二 災害復旧・復興

 この夏、台風十号をはじめ記録的な豪雨が相次ぎました。お亡くなりになった方々に哀悼の意を表し、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。北海道、東北を中心に各地で、生活インフラ、収穫間近であった農作物などに甚大な被害が発生しており、激甚災害として、その復旧に全力を挙げてまいります。更なる防災・減災対策に取り組み、国土強靱化を進めます。
 熊本地震から五か月。仮設住宅への入居はほぼ完了しましたが、更に災害公営住宅の建設、保育所や介護施設の復旧など、被災地の生活再建を加速します。中小・小規模事業者、農林漁業者の皆さんの事業再開を支援し、生業の復興も進めます。特別交付税を増額し、被災自治体の財政負担を軽減します。一日も早い復興を目指して取り組んでまいります。
 東北では、外国人宿泊者が昨年、震災前を上回りました。「観光先進地・東北」を目指し、新たなチャレンジを支援します。福島では、中間貯蔵施設の建設、除染など住民の帰還に向けた環境整備、廃炉・汚染水対策を着実に進めながら、未来のエネルギー社会を拓く「先駆けの地」として、新しい産業の集積を一層促進してまいります。
 あの大震災、困難の日々を胸に刻みながら、被災地の皆さんと力を合わせ、新しい東北の未来を切り拓いてまいります。

三 アベノミクスの加速
(国際協調)
 英国のEU離脱、失速する新興国経済。世界経済は今、大きなリスクに直面しています。
 新たな危機に陥ることを回避するため、G7が協力して、全ての政策対応を行う。伊勢志摩の地で合意しました。英国のEU離脱の判断に際し、G7が緊密な協議を行い、速やかに行動しました。
 先般のG20では、中国をはじめ新興国とも、この危機感を共有しました。世界経済の成長と市場の安定のため、国際協調の強化に、更なるリーダーシップを発揮してまいります。

(政策総動員)
 G7の議長国として、日本はその責任を果たす。あらゆる政策を総動員いたします。事業規模二十八兆円を超える経済対策を講じ、内需を力強く下支えします。アベノミクスを一層加速し、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げてまいります。
 有効求人倍率は、四十七全ての都道府県で一倍を超えています。史上初めての事です。実質賃金もプラスに転じ、六か月連続でアップ。雇用の拡大、賃金の上昇による「経済の好循環」が生まれています。
 この流れをより確かなものにする。本年、最低賃金を、時給方式となって過去最大の二十五円引き上げます。千円を目指し、社会全体の所得の底上げを図ります。
 「経済の好循環」の成否は、全国の中小・小規模事業者の皆さんの元気にかかっています。生産性向上、販路開拓などの努力を後押しします。下請法の運用基準を十三年ぶりに抜本改訂し、下請取引の条件改善を進めます。低利融資による資金繰り支援と併せ、地域経済を支える金融機関のセーフティネットである金融機能強化法を延長します。
 消費税率十%への引上げを三十か月延期します。平成三十一年十月の実施に向け、軽減税率導入へ準備を進めます。それまでの間、逆進性対策として、所得の低い世帯への給付を行います。
 消費増税が延期された中にあっても、二〇二〇年度の財政健全化目標を堅持します。アベノミクスの果実も活かし、優先順位を付けながら社会保障を充実していきます。無年金者対策は喫緊の課題であり、来年度中に、年金受給資格期間を二十五年から十年へと短縮します。「成長と分配の好循環」を創り上げてまいります。

四 一億総活躍

   経済対策のキーワードは「未来への投資」。一億総活躍の「未来」を見据え、子育て支援、介護の拡充を進めます。
 「介護離職ゼロ」を目指し、五十万人分の介護の受け皿を前倒しで整備します。介護休業に積極的な事業者を新たな助成金で支援します。
 「介護の仕事は、本当にやりがいがある。そのことを国民の皆さんに正しく理解してもらいたい。」
 介護福祉士を目指す学生、小金栞さんから聞いた言葉が、私の耳から離れません。大きな希望を持って介護や保育の道を進んだ、こうした皆さんの高い使命感に、私たちはしっかりと応えていかなければなりません。
 技能や経験に応じた給料アップの仕組みを創るなど処遇の改善に取り組みます。補助者の活用などにより現場の負担軽減を進めます。再就職準備金を倍増する他、あらゆる手を尽くして、必要な人材の確保に努めていきます。
 保育の受け皿整備を加速します。小学生の放課後の受け皿づくりも、学校施設を活用し、全国で展開します。子育て支援を拡充することで、「希望出生率一・八」に向かって、歩みを進めてまいります。
 「みんな限界にチャレンジしている」
 パラリンピック三大会に出場した佐藤真海さんが、かつて私に語ってくれました。リオ・パラリンピックでは、限界を全く感じさせないアスリートたちの姿に、日本全体が勇気をもらいました。
 障害や難病のある人も、お年寄りも若者も、女性も男性も、一度失敗を経験した人も、誰もが生きがいを感じられる社会を創ることができれば、少子高齢化というピンチも、大きなチャンスに変えることができるはずです。
 二〇二〇年、そしてその先の未来に向かって、誰もがその能力を存分に発揮できる社会を創る。一億総活躍の「未来」を皆さんと共に切り拓いてまいります。
 その大きな鍵は、働き方改革です。働く人の立場に立った改革。意欲ある皆さんに多様なチャンスを生み出す、労働制度の大胆な改革を進めます。
 子育て、介護など多様なライフスタイルと仕事とを両立させるためには、長時間労働の慣行を断ち切ることが必要です。
 同一労働同一賃金を実現します。不合理な待遇差を是正するため、新たなガイドラインを年内を目途に策定します。必要な法改正に向けて、躊躇することなく準備を進めます。「非正規」という言葉を、皆さん、この国から一掃しようではありませんか。
 定年引上げに積極的な企業を支援します。意欲ある高齢者の皆さんに多様な就労機会を提供していきます。
 各般にわたる労働制度の改革プラン、「働き方改革実行計画」を、今年度内にまとめます。可能なものから速やかに実行し、一億総活躍の「未来」を切り拓いてまいります。
 若者こそ、我が国の「未来」。若者への投資を拡大します。本年採用する進学予定者から、その成績にかかわらず、必要とする全ての学生が、無利子の奨学金を受けられるようにします。給付型の奨学金も、来年度予算編成の中で実現いたします。

五 地方創生

 一人の若き農業者と、先日、山形で出会いました。
 「美しい田んぼを守っていきたい」
 二十二歳の工藤ひかりさんは、農業の道を志した理由をこう語ってくれました。汗水流して収穫したラズベリー。「おいしかったよ」という声に大きなやりがいを感じているそうです。
 農家の平均年齢は今、六十六歳を超えています。他方、一見困難に思える、その世界に飛び込み、チャレンジする若者たちがいます。
 過疎化、高齢化。地方が直面する困難は、深刻です。しかし、特色ある農林水産物、豊かな自然、伝統・文化。それぞれの地方が持つ個性は、いまだ十分に活かされているとは言えません。ここに、大きなチャンスがあります。
 安倍内閣は、地方創生の未来に、大胆に投資していきます。
 財政投融資を活用し、リニア中央新幹線の全線開業を最大八年間前倒しします。整備新幹線の建設も加速し、東京と大阪を大きなハブとしながら、全国を一つの経済圏に統合する「地方創生回廊」を整えます。それぞれの地方が、自らのアイデアで、自らの未来を切り拓く。自治体による地方創生への挑戦を、新しい交付金によって応援します。

(観光立国)
 宮崎の油津港では、海外からのクルーズ船が、四年前の三倍に増えました。英語での観光案内を地元の高校生たちが買って出るなど、地域に活気が生まれています。
 旅行収支が、昨年、史上初めて一兆円の黒字となりました。外国人観光客は、三年間で二倍以上に増え、本年、過去最高、二千万人を大きく上回る見込みです。
 次は、四千万人の高みを目指し、観光分野に大胆に投資します。
 岸壁の整備、客船ターミナルの建設など、クルーズ船受入れのための港湾整備を進めます。滑走路の増設など地方空港の機能を強化します。那覇空港や高松空港では、来月から入国審査手続の一部を事前に行うバイオカートを導入し、審査待ち時間を最大三割短縮します。最先端技術を積極的に活用し、世界一の出入国管理体制を整えてまいります。
 二〇一八年を目途に、三大メガバンクのATMコーナーの半分、三千台で、海外発行のカードを使えるようにします。クレジットカードのIC対応を義務化し、外国人観光客の皆さんが安心して決済できる環境を整えます。
 世界一安全な国創りも欠かせません。多くの若者たちの将来を奪った軽井沢スキーバス事故の教訓を踏まえ、貸切バス事業への監査機能を抜本的に強化し、許可更新制を導入します。
 ホテルなどの建設を後押しするため、本年から容積率規制を大幅に緩和しました。Wi‐Fiの整備なども支援します。「観光インフラ整備プログラム」を年内に策定し、外国人観光客四千万人時代を見据え、投資を加速してまいります。

(農政新時代)
 これからの成長の主役は、地方。目指すは、世界であります。
 三年連続で過去最高を更新してきた農林水産物の輸出は、本年も、昨年を上回るペースです。
 TPPの早期発効を大きなチャンスとして、一兆円目標の早期達成を目指します。その先には、欧州とのEPAの年内大筋合意を目指すなど、「良いものが良い」と評価される経済ルールを世界へ広げ、おいしくて、安全な日本の農林水産物を、世界に売り込みます。輸出基地、輸出対応型施設を全国に整備します。国際的に遜色ない生産性を目指し、経営規模の拡大も支援します。
 農政新時代。その扉を開くのは改革です。農家の所得を増やすため、生産から加工・流通まであらゆる面での構造改革を進めていきます。肥料や飼料を一円でも安く仕入れ、農産物を一円でも高く買ってもらう。そうした農家の皆さんの努力を後押しします。年内を目途に、改革プログラムを取りまとめます。
 夢や情熱を持って、農林水産業の「未来」に挑戦する。そうした皆さんを、全力で応援してまいります。

(世界一を目指す気概)
 世界シェア七割。
 欧州、アジアなど世界中で、今、カニ蒲鉾が一世を風靡しています。その製造装置で、世界の市場を制覇したのは、地方の中小企業です。
 百年前に誕生した一軒の蒲鉾店は、機械化の工夫を凝らした先に、ものづくり企業へ生まれ変わりました。蒲鉾だけでなく、豆腐や菓子の製造装置など新製品を次々と開発。高い技術力を活かし、世界の食品メーカーに販路を拡大してきました。
 「限りなき挑戦で、世界のオンリーワンを目指す」。宇部から、世界へ、挑戦を続けています。
 ひたすらに世界一を目指す気概。オンリーワンで世界を席巻する匠の技。こういう皆さんが挑戦を続ける限り、日本はまだまだ成長できる。皆さん、今こそ、臆することなく、自信を持って、世界一を目指していこうではありませんか。

六 地球儀を俯瞰する外交
 「一生懸命頑張れば、東京ではメダルを取れるかもしれない」
 リオ五輪・水泳に参加したユスラ・マルディニ選手の言葉です。内戦のシリアを逃れ、凍える寒さの海を泳ぎ切りました。暗い海で、ボートの中の子どもたちを安心させるため、笑顔を見せながら泳ぎ続けたそうです。
 ドイツでも諦めずに練習を続けました。そして目標の地、リオへ。初の難民代表団の一員として、夢のプールサイドに立ったユスラさんは、世界中の難民の人たちに、このメッセージを送りました。
 「夢は叶えられる」
 二〇二〇年「夢」の舞台となる我が国は、その国際社会の期待に応えなければなりません。
 地域紛争、大量の難民、相次ぐテロ、地球温暖化。世界は多くの困難に直面しています。日本は、積極的平和主義の旗を高く掲げ、国際社会と手を携え、世界の平和と繁栄に貢献する決意であります。
 日本の外交・安全保障の基軸は、日米同盟。これは不変の原則です。日米の絆を一層強化し、「希望の同盟」として世界の諸課題に共に立ち向かってまいります。
 その強い信頼関係の下、抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くします。
 北部訓練場、四千ヘクタールの返還を、二十年越しで実現させます。沖縄県内の米軍施設の約二割、本土復帰後、最大の返還であります。〇・九六ヘクタールのヘリパッドを既存の訓練場内に移設することで、その実現が可能となります。もはや先送りは許されません。一つひとつ、確実に結果を出すことによって、沖縄の未来を切り拓いてまいります。
 今月、プーチン大統領と十四回目の会談を行いました。領土問題を解決し、戦後七十一年を経ても平和条約がない異常な状態に終止符を打ち、経済、エネルギーなど日露協力の大きな可能性を開花させる。本年中に大統領訪日を実現し、首脳同士のリーダーシップで交渉を前進させていきます。
 韓国は、戦略的利益を共有する最も重要な隣国であり、未来志向、相互の信頼の下に、新しい時代の協力関係を深化させてまいります。
 中国の平和的発展を歓迎します。地域の平和と繁栄、世界経済に大きな責任を持つことを、共に自覚し、「戦略的互恵関係」の原則の下、大局的な観点から、関係改善を進めてまいります。
 これまで延べ百を超える国・地域を訪れ、地球儀を俯瞰する視点で積極的な外交を展開してきました。自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有する国々と連携を深めてまいりました。
 「我々は、核兵器のない世界を希求する勇気を持たなければならない」
 本年、現職の米国大統領として初めて、オバマ大統領による被爆地・広島への訪問が実現しました。唯一の戦争被爆国として、我が国は、「核兵器のない世界」を目指し、国際社会と共に、努力を積み重ねてまいります。
 北朝鮮がまたも核実験を強行したことは、国際社会への明確な挑戦であり、断じて容認できません。弾道ミサイルの発射も繰り返しており、強く非難します。このような挑発的な行動は、北朝鮮をますます孤立させ、何の利益にもならないことを理解させるべく、国際社会と緊密に連携しながら、断固として対応してまいります。核、ミサイル、そして、引き続き最重要課題である拉致問題の包括的な解決に向けて具体的な行動を取るよう強く求めます。
 東シナ海、南シナ海、世界中のどこであろうとも、一方的な現状変更の試みは認められません。いかなる問題も、力ではなく、国際法に基づいて、平和的・外交的に解決すべきであります。
 そして、我が国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く。強い決意を持って守り抜くことを、お誓い申し上げます。
 現場では、夜を徹して、そして、今この瞬間も、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっています。極度の緊張感に耐えながら、強い責任感と誇りを持って、任務を全うする。その彼らに対し、今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか。

七 おわりに

 先月、天皇陛下が、国民に向けておことばを発せられました。天皇陛下の御公務の在り方について、御年齢や御公務の負担の現状に鑑みる時、その御心労に思いを致し、有識者会議において国民的な理解の下に議論を深めていく考えであります。

(未来への架け橋)
 橋を架ける。
 熊本の白糸台地は、江戸時代、水に乏しい不毛の大地でした。この困難の中に、布田保之助は、希望を見出しました。
 水路橋を架け、山から水を引く。
 高さ二十メートルもの石橋は当時存在しませんでした。三十億円を超える費用を捻出しなければならない。高い水圧、大雨、想定外の事態に何度も失敗しました。
 それでも、保之助は、決して諦めませんでした。三十年以上にわたる挑戦の末に、「通潤橋」を完成させました。熊本地震で一部損壊したものの、今でも現役。百五十年にわたり白糸台地を潤し、豊かな実りをもたらしてきた。
 まさに「未来への架け橋」となりました。
 少子高齢化、不透明感を増す世界経済、複雑化する国際情勢、厳しい安保環境。我が国は、今も、様々な困難に直面しています。  私たちに求められていることは、悲観することでも、評論することでも、ましてや、批判に明け暮れることでもありません。建設的な議論を行い、先送りすることなく、「結果」を出す。私たちは、国民の代表として、その負託にしっかりと応えていこうではありませんか。
 憲法はどうあるべきか。日本が、これから、どういう国を目指すのか。それを決めるのは政府ではありません。国民です。そして、その案を国民に提示するのは、私たち国会議員の責任であります。与野党の立場を超え、憲法審査会での議論を深めていこうではありませんか。
 決して思考停止に陥ってはなりません。互いに知恵を出し合い、共に「未来」への橋を架けようではありませんか。
 御清聴ありがとうございました。

[安倍首相の所信表明演説全文おわり]

麻生太郎財務大臣の財政演説(財務省ウェブサイトから全文引用)はじめ]

第192回国会における麻生財務大臣の財政演説

平成28年9月26日

先に閣議決定いたしました「未来への投資を実現する経済対策」を受けて、今般、平成二十八年度第二次補正予算を提出することとなりました。その御審議をお願いするに当たり、補正予算の大要につきまして御説明いたします。

(はじめに)
日本経済につきましては、安倍内閣におけるこれまでの取組によって、雇用・所得環境が大きく改善するなど、確実に成果が生まれております。しかし、少子高齢化や潜在成長力の低迷といった構造要因も背景に、個人消費や民間投資は力強さを欠いた状況にあります。また、新興国経済の陰り、英国国民投票におけるEU離脱の選択等、世界経済の需要の低迷、成長の減速のリスクが懸念されます。
こうした経済の現状を踏まえ、去る八月二日に「未来への投資を実現する経済対策」を閣議決定いたしました。
本経済対策は、当面の需要喚起にとどまらず、民需主導の持続的な経済成長と一億総活躍社会の着実な実現につながる取組を中心としており、構造改革と未来への投資の加速を目的とするものであります。

(平成二十八年度補正予算(第二号、特第二号及び機第一号)の大要)
平成二十八年度第二次補正予算につきましては、一般会計において、総額で約四兆千百億円の歳出追加を行うこととしております。その内容としては、本経済対策に基づき、「一億総活躍社会の実現の加速」に係る経費に約七千百億円、「二十一世紀型のインフラ整備」に係る経費に約一兆四千百億円、「英国のEU離脱に伴う不安定性などのリスクへの対応並びに中小企業・小規模事業者及び地方の支援」に係る経費に約四千三百億円、「熊本地震や東日本大震災からの復興や安全・安心、防災対応の強化」に係る経費に約一兆四千四百億円を計上しております。また、東日本大震災復興特別会計への繰入として約千三百億円を計上しております。
その財源につきましては、歳出面において、既定経費を約八千三百億円減額することとしております。また、歳入面においては、税外収入で約二千八百億円の増収を見込むほか、前年度剰余金を約二千五百億円計上しております。これに加えて、建設公債を二兆七千五百億円発行することとしています。
この結果、平成二十八年度一般会計第二次補正後予算の総額は、一般会計第一次補正後予算に対して歳入歳出ともに約三兆二千九百億円増加し、約百兆百億円となります。
また、特別会計予算等につきましても所要の補正を行うこととしております。このうち東日本大震災復興特別会計につきましては、歳出面において、復興関係経費及び復興債の償還費の追加等を行うこととしております。一方、歳入面では、一般会計からの繰入等を計上しており、歳入歳出ともに約三千二百億円の増加となっております。
財政投融資計画につきましては、本経済対策を踏まえ、現下の低金利状況を活かし、インフラ整備に対する超長期の資金供給等を行うため、約三兆六千億円を追加しております。

(むすび)
以上、平成二十八年度第二次補正予算の大要につきまして御説明いたしました。
何とぞ御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。

[麻生太郎財務大臣の財政演説の全文引用おわり]

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衆議院、自公民ともすべての常任・特別委員長が刷新、会期は66日間を多数決で、議事進行係は笹川博義さん

2016年09月26日 12時51分18秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院本会議第1ラウンド】

 大島理森議長が会期を提案。

 採決となり、自公民などの賛成多数で、11月30日(水)までの66日間とする、ことが決まりました。採決の際に「TPP反対~~」との野次が飛びました。

 この後、自公民とも、すべての常任委員長、すべての特別委員長が刷新されました。自公民が分け合う全委員長が同じ日に交代したのは珍しいと思います。

 本会議では常任委員長17人が全員新しく選ばれました。

 「議長が指名するよう」、議事進行係の笹川博義さんが動議を出しました。笹川さんは第46回2012年衆院選初当選の2期生。

 議院運営委員長に自民党の佐藤勉さん、内閣委員長に同じく秋元司さん、総務委員長の公明党の竹内譲さん、法務委員長に自民党の鈴木淳司さん、外務委員長に三ツ矢憲生さん、財務金融委委員長に御法川信英さん。

 文部科学委員長の永岡佳子さんには「オー」という野次、厚生労働委員長の丹羽秀樹さんには「エー」という野次があり、丹羽委員長は苦笑い。

 農林水産委員長は北村茂男さん、経済産業委員長は公明党の浮島智子さん、国土交通委員長は自民党の西銘恒三郎さん、環境委員長には平将明さんが就任しました。

 安全保障委員長は山口壮さん。第47期は無所属で当選しましたが、その前は民主党公認でしたから、自民党の山口さんに対してイチバン大きい「エー」という声が出ました。山口委員長も当分耐えるしかないでしょう。

 国家基本政策委員長は棚橋泰文さん。

 予算委員長の浜田靖一さんには「ヨーシ!」という声が上がり、党内外からの信頼のあつさを感じさせました。浜田先生、ボールペンカチカチやる癖はおやめください。

  決算行政監視委員長は、民進党の玄葉光一郎さん、懲罰委員長は、同じく民進党の大島敦さんが選ばれました。

 この後、情報監視審査会委員に、元防衛副大臣の今津寛さんを充てる人事が多数決となり、自公民などの賛成多数で就任。

 この後、先の通常国会と同じ、10特別委員会が設置されました。このうち、地方創生に関する特別委員会と環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会の2つは、各々採決となり、自公民などの賛成多数で設置が決まりました。

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院災害対策特別委員会】

 秋葉賢也委員長が互選されました。 

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会】

 倫選特の委員長には、竹本直一さん。 

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会】

 衆議院は別に選挙があったわけではありませんから、会派間の配分は変わらず、沖北特は引き続き民進党で、鈴木克昌さんが新しく就任しました。参側は今回から自民党になりました。

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院北朝鮮により拉致問題等に関する特別委員会】

 ここ数年開店閉業、という印象がある、拉致特は、城内実委員長。法案がなければ、無理に開かないことを願いたいです。 

【平成28年2016年9月26日(月)消費者問題に関する特別委員会】

 原田義昭委員長。 

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会】 

 民進党の松野頼久さんが委員長になりました。

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院東日本大震災復興特別委員会】

 自民党の吉野正芳委員長が就任。動議を出した民進党の金子恵美さん、郡和子さんが理事になりました。 

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院原子力問題調査特別委員会】

 参側は廃止になった原子力特は、衆側では、三原朝彦さんが委員長に互選されました。 

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院地方創生に関する特別委員会】 

 木村太郎委員長が互選されました。

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会】

 自民党の塩谷立(しおのや・りゅう)委員長が選ばれ、あいさつで「円満な運営」を宣言しました。

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ついに改憲が現実味を帯びた、衆議院憲法審査会、7分遅れも迅速な人事 森英介会長に

2016年09月26日 11時02分47秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

【平成28年2016年9月26日(月)衆議院憲法審査会】

 衆参とも、改憲勢力が3分の2を超えて、「国会」に衣替えして70年で初めて、憲法改正の発議が現実味を帯びた、第192回国会。

 本会議より早い、午前10時45分に憲法審査会(以前の名称は「調査会」)が、設定されました。

 理事会(幹事会)が延びたようで、7分前後遅れのスタート。

 会長には森英介さんが新しく就きました。前会長も自民党の元法相で、この人事が自民党内でどのようなパワーバランスが働いているのかはよく分かりませんが、与野党協調型だとされています。

 幹事には、自民党から憲法改正草案の事務局長だった、中谷元さん、伊藤達也さんの閣僚経験者2名が補充。民進党は武正公一さん、辻元清美さん。民進党花斉会は10人足らずのグループですが、代表・幹事長・政調会長と同じ花斉会の武正幹事ということで、党内の意思疎通は万全といえそうです。

 いつも通り、会長代理には、民進党型側筆頭幹事の武正さんが、会長からの指名で就任しました。

 きょうはこれだけで終わりました。

 召集初日にスタートしたのは驚きです。さて、どうなりますやら。


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第24期参議院は、波静かに、山本順三議運・山本一太予算委員長、厚労は日医、「地方創生・原子力」は廃止

2016年09月26日 10時54分06秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

【平成28年2016年9月26日(月)参議院本会議 第1ラウンド】

 委員長人事をめぐって直前まで調整が続きましたが、橋下聖子会長率いる参議院自民党、小川敏夫会長率いる参議院民進党は波静かにスタートしました。

 伊達忠一議長がギャベル(木槌)をならし、第24期参議院、第192回臨時国会が正式に始まりました。

 常任委員長人事では、民進党から出ている3人の常任委員長(難波奨二内閣委員長、小林正夫経済産業委員長、増子輝彦国土交通委員長)をのぞく、公明党から出ている2名、自民党から出ている4名の第1種常任委員長が辞任。

 ただちに選挙され、総務委員長に公明党の横山信一さん、法務委員長に公明党の秋野公造さん、

 外交防衛委員長は前任者と同じく自衛隊出身の自民党の宇都隆史さん、

 財政金融委員長に藤川政人さん、文教科学委員長に赤池誠章さん。

 厚生労働委員長には、日本医師会組織内で、在職4年目を迎える羽生田俊(はにゅうだ・たかし)さんが就任しました。

 農林水産委員長は渡辺猛之さん、環境委員長に森まさこさんが就任。

 第2種常任委員長は、議院運営委員長と行政監視委員長が前国会後に参議院自民党の役員人事等にともない辞表を出していました。これとあわせて、予算委員長に山本一太さん、決算委員長に岡田広さん、行政監視委員長に佐藤信秋さんが就任しました。(国家基本政策委員長は民進党の柳田稔さん、懲罰委員長は自民党の溝手顕正さんが続投)。

 そして、議院運営委員長には山本順三さん。

 この後、特別委員会が設置されました。

 前回と比べて、地方創生と原子力が、廃止されました。きょねんから、他の委員会と合併していました。

 設置された7特別委は、この後の、審議のなかで書きます。

 調査会は、「国際経済・外交に関する調査会」「国民生活・経済に関する調査会」「資源エネルギーに関する調査会」の3つが設置されました。

 このため「原子力」の文字が入る会議体は、参議院では消えたことになりそうです。

 本会議では、情報監視審査会委員に自民党の佐藤正久さん、中曽根弘文さん、民進党の石橋通宏さんが補充されました。ここも、自衛官出身や元外相が入るというのは、さっそく既得権益を感じるところです。 

【平成28年2016年9月26日(月)参議院災害対策特別委員会】

 災害特は、公明党の若松謙維(わかまつ・かねしげ)さんが委員長に互選されました。動議を出すときに、民進党の川合孝典さんが出していて、国政復帰されたのだなあ、と感じました。理事を選んで、散会。
 
【平成28年2016年9月26日(月)参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会】

 沖北特は、民進党から自民党に交代。藤井基之委員長。

【平成28年2016年9月26日(月)政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会】

 倫選特は、8月同様、有田芳生が委員長に。民進党への委員長配分が続きます。

【平成28年2016年9月26日(月)北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会】 

 拉致特は、山谷えり子委員長。

【平成28年2016年9月26日(月)政府開発援助等に関する特別委員会】

 参議院だけにある、ODA特は野村哲郎委員長。

【平成28年2016年9月26日(月)消費者問題に関する特別委員会】

 地方創生がとれて、消費者特に。石井みどり委員長。

【平成28年2016年9月26日(月)東日本大震災復興特別委員長】

 「原子力問題」がとれて、再び「復興特」に。改選前から引き続き、民進党の桜井充委員長。

【平成28年2016年9月26日(月)参議院議院運営委員会】

 山本順三委員長で、インターネットは無しに。第1ラウンドでは人事について。野党側筆頭理事は民進党の吉川沙織さんが続投。

【平成28年9月26日(月)参議院情報監視審査会】

 非公開で開かれました。

【平成28年2016年9月26日(月)参議院常任委員長会議】

 非公開。

【平成28年2016年9月26日(月)参議院本会議第2ラウンド】

【平成28年2016年9月26日(月)両院・開会式】

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