宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「働き方改革国会」と首相年頭に第196回通常国会のテーマを設定&3党統一会派消える、枝野代表「終わった話だ、巻き込まないで」

2018年01月04日 23時56分20秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]安倍晋三首相(自民党総裁)、きょねん2017年10月4日、茨城県内で、筆者・宮崎信行撮影。

 安倍晋三首相(自民党総裁)は、きょう、平成30年2018年1月4日(木)、三重県内で記者会見し、今月召集の第196回通常国会を、「働き方改革国会」と設定しました。

 首相官邸ウェブサイトによると、首相は、「本年、働き方改革に挑戦いたします。正規、非正規、雇用形態にかかわらず、昇給や研修、福利厚生など、不合理な待遇差を是正することで、多様な働き方を自由に選択できるようにします。長時間労働の上限規制を導入し、長時間労働の慣行を断ち切ります。ワーク・ライフ・バランスを確保し、誰もが働きやすい環境を整えてまいります。70年に及ぶ労働基準法の歴史において、正に歴史的な大改革に挑戦する。今月召集する通常国会は、働き方改革国会であります。子育て、介護など、それぞれの事情に応じた多様な働き方を可能とすることで、一億総活躍の社会を実現してまいります」と語りました。

 当初内閣府で、働き方改革を担当していた、加藤勝信厚生労働大臣は、おととし、2016年8月28日放送のNHK日曜討論で、「3月までに実行計画をしっかりとりまとめていきたい。どういうタイミングになるかこれからの議論なんですが、答えが出てから、すぐにかかる、あるいは、同一労働同一賃金はガイドラインを年末に出すということもあります。いずれにせよ、スピード感を持ってやっていきたい」」(当ブログ内の書き起こしから)と語り、きょねん2017年3月に実行計画をまとめる、とのスケジュール感を示していました。これが、2018年通常国会にやっと出てくるということで、自民党のやる気の無さ、働き方改革ではなく、働かせ改革なのではないか、との懸念が出てきます。

 ただ、毎年1月の通常国会前の設定はたいてい外れており、きょねんは、2月中旬の予算委後半戦に浮上した、学校法人森友学園問題が最大の焦点となりました。

 一方、最大野党、立憲民主党の枝野幸男代表は、国会内で囲み取材に応じました。報道によると、囲み取材で、「希望の党とは理念・政策が異なっている。終わった話だと思っているので、われわれを巻き込まないでいただきたい」と語りました。

 前日、民進党の増子輝彦幹事長(参議院議員)が名古屋市で、希望の党の古川元久幹事長に統一会派を申し入れたことなどを牽制したものです。

 これで、第196回通常国会での、立憲民主党・希望の党・民進党の3党統一会派は消えました。

このエントリーの本文記事は以上です。

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通常国会提出のPFI法改正案は地方議会議決不要に、先の解散で廃案の「水道法改正案」の条項盛り込みの気配も

2018年01月04日 11時49分48秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 PFI法改正案が、第196回通常国会に提出されることは、当ブログは既に、昨年6月に報じましたが、この法案で、上下水道などの運営権売却に際して、地方議会の議決を不要にする条項が盛り込まれることが分かりました。

 これは、2018年1月4日付日経新聞が1面トップで報じたものです。

 昨年、岐阜県美濃加茂市長が、地方議員時代に、浄水設備導入で賄賂を受け取っていたことで有罪(執行猶予付き)が確定するなど、上下水道をめぐる地方議員と民間企業の癒着で、意思決定のスピード感を損ねることを懸念した動きだとみられます。

 当ブログが昨年繰り返し報道した、水道法改正案(193閣法49号)が、衆議院解散で廃案(関連

【新自由主義法案廃案】水道法改正案は衆議院解散で廃案に 再提出は早くとも2018年春以降

)となり、厚労省が特別国会に提出を見送る(旅館業法改正案を優先的に提出し成立した)ことになったことから、この条項をPFI法改正案に盛り込んでくる可能性もあります。

 PFIは内閣府、水道は厚労省、地方議会は総務省の所管になります。

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自民党国対委員長が辻元清美国対委員長に「一般質疑→法案審査→一般質疑」を「法案審査→法案審査→一般質疑」に変更提案、衆議院委員会定例日(火)(木)外す

2018年01月04日 11時37分18秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]左は森山裕・自民党国会対策委員長=2015年11月10日の衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット=、右は辻元清美・立憲民主党国会対策委員長=2015年12月17日・宮崎信行撮影=。

 与党・自民党の森山裕国会対策委員長が、衆院選後最初の通常国会となる、第196回国会から、委員会での「一般質疑→法案審査→一般質疑」の順で開催する慣例を「法案審査→法案審査→一般質疑」へと変更するよう、野党第一党・立憲民主党の辻元清美国対委員長に諮ることが分かりました。また、参議院第一種常任委員会の定例日である火曜日と木曜日と、定例日がダブっている、衆議院総務委員会(火、木)、衆議院農林水産委員会(火、水、木)、衆議院法務委員会(火、水、金)、衆議院国土交通委員会(火、水、金)の定例日から火、木をどかすよう提案することも分かりました。

 2018年1月4日付の読売新聞が報じました。

 通常国会の召集は10日前に伝達されるため、来週、1月8日(月)からの週で、さっそく、与野党のかけひきが活発になりそうです。

 森山国対委員長は、衆院選後の先の第195回特別国会で、自民党の3期生石崎徹・前予算委員からの要望を引き取る格好で、質問時間を、与党5対野党5に割り振るよう提案。辻元国対委員長と断続的に協議し、特別国会の会期を、39日間とる見返りとして、衆・予算委一般質疑のテレビ入りで与党の時間を大幅に増やすなどの折衝がみられました。


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nobuのアウトロー国会傍聴記に改称

2018年01月04日 11時24分45秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 仕事始めにあわせて、このブログのタイトルを「nobuのアウトロー国会傍聴記」に改称することにしました。

 これは、四半世紀にわたって、与党でも野党でも、メーンストリームを外れない、「中曽根先生方式」をとってきた私が、ついに、民進党・無所属の会の衆議院議席が13議席、議席占有率2・8%という、スーパー野党になってしまったことに伴う措置。

 また、昨年の衆院選直後に、週刊文春記者から「宮崎さんも、いずれ、メーンストリームに戻ったら・・・」と言われて、衝撃。分かっていたけど、自分がメーンストリームから外れたことに気付いたためです。

 これまでは、インターネット審議中継を見て書いても、個人的な情報網が裏付けとなっていたのですが、なかなかそうもいかず。別段メーンストリームに戻るまでの、「昼行燈」ではなく、まあ、アウトローもいいかと思いました。

 不評なら、すぐ戻します。

 以上

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