第196回通常国会は、大雪の中、召集されました。2018年1月22日(月)は平成30年で、明治151年になります。安倍首相は政府4演説で、「明治維新150周年」の冒頭から「白虎隊」に言及。おととしの参院選で、東日本の「反安倍・反戦争」の声が旗幟鮮明となり、3か月前の衆院選でも流れは続いています。首相らしい取り込みと言えるかも。一方、選挙が無いのに、参院の構成が変わり、参議院東日本大震災復興特別委員長が、自民党で、山口県選出の江島潔さんに代わりました。
【衆議院本会議 第1ラウンド 平成30年2018年1月22日(月)】
人事案件は無く、議席の指定、前会と同じ、特別委の設置のみ。
【参議院本会議 第1ラウンド 同日】
人事案件は無く、議席の指定、前会と同じ、特別委の設置のみ。
【衆議院特別委員会 同日】
前の会と同じ委員長が互選されました。
【参議院東日本大震災復興特別委員会 同日】
参議院は選挙が無いのに、構成が変わってしまい、民進党の前任者に代えて自民党から選出。山口県選出の江島潔委員長が、復興特の委員長になる、明治151年の幕開けとなりました。
【参議院国民生活・経済に関する調査会】
会長に、民進党の増子輝彦幹事長が新しく選ばれました。
【その他の、参議院特別委員会 同日】
前の会と同じ委員長が互選されました。
【衆議院本会議 第2ラウンド】
【参議院本会議 第2ラウンド】
補正予算案に加えて、総予算案も同時に提出されたため、政府4演説がありました。
安倍晋三首相は施政方針演説ののっけから「百五十年前、明治という時代が始まったその瞬間を、山川健次郎は、政府軍と戦う白虎隊の一員として、迎えました」と切り出しました。さすがに驚きました。おととしの第24回参院選での、東日本での野党調整候補躍進も受けて、きょねんの第194回通常国会では、金子恵美さんが「白河以北一山百文」という東北差別に言及(関連エントリー
白河以北一山百文(しらかわいほくひとやまひゃくもん)東北への差別意識が今も薩長土肥に残ると金子恵美さんが指摘、肥前出身の今村前復興相の「あっちの方」発言
)。
記者会見で「私は東北の、「あっちのほう」に住んでいる人間だけれども、本当に許しがたいと思っています」と応じた安住淳さんも、金子恵美さんも、3か月前の第48回衆院選で小選挙区で当選。「無所属の会」13名として今国会にのぞみます。集団的自衛権と異次元金融緩和のあがなえない流れの中で、野党として、「あっちのほう」として、アウトローとして、言うべきことははっきり言い続けたい。きょうのような雪の日の226事件の首謀者が東北出身者が多いということは情報公開されていながらも公然のタブーとされてきました。なかなか政権交代が見えなければ、先のことは考えず、言うべきことを、より一層言っていくしかないと考えます。私も舌鋒鋭いと言われながらも、一向に地位が下がることが無く、もちろん、無所属の会は野党第3会派という絶望的に近い位置にありますが、巷間「政権交代ある二大政党政治が大事だ」という人は、10年前の10倍増になっている気がしますので、自分の信じた道を行くだけです。
安倍首相はこのほか「我が国に染みついた長時間労働の慣行を打ち破ります。史上初めて、労働界、経済界の合意の下に、三六協定でも超えてはならない、罰則付きの時間外労働の限度を設けます」と明言。ぜひ期待したいところです。
多くの人が懸念を覚えたでしょうが、河野太郎新外相の外交演説は威勢の良い進軍ラッパのようでした。河野さんは「地球規模課題の解決への一層積極的な貢献をしていきます」と語りました。最近は「インフルエンサー」という言葉がありますが、河野さんは日本の外務大臣の河野としてチヤホヤされたいだけのように思います。政治家とは言えません。
麻生太郎財務大臣の財政演説で、補正後の平成29年度予算規模は、99兆1100億円だとしました。経済の循環を考えれば、目くじらを立てるような金額ではないと考えます。
非世襲では唯一登場した、茂木敏光経財相。経済演説で景気の見通し、人づくり革命、生産性革命、TPP、財政健全化の5点に言及。経済演説は景気の見通しだけだったんですが、特命事項をたくさん抱えています。経産大臣の経験もあり、非世襲では集金力トップになっています。茂木さんは確実に自民党総裁・首相をねらっているのでしょう。ただし、登壇するときに与党から拍手が少ないのが、議会政治はムラ社会ですから、気になるところです。
【開会式 同日】
天皇陛下が出席。大島理森衆議院議長、天皇陛下がスピーチしました。最高裁判所長官が今月から代わったので、その人も参加していたと思われます。
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