【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

地方議会に関する地方自治法が75年ぶり改正、統一選谷間の変な政治日程に、衆総務委で共産「3時間短過ぎ」と反対も可決

2023年04月14日 19時58分46秒 | 地方
[写真]地方議会議事堂に立つ筆者、ここは現存しない、4年前。

 都道府県議会、市区町村議会の設置根拠である地方自治法の第89条が、75年ぶりに完成する法案が、きょう衆議院総務委員会を通過しました。
 第33次地方制度調査会の中間報告を総務省自治局が先取りして法案化した内容。ところが、おそらく総務省、自民党、衆参両院議員も意図せず、第20回統一地方選前半戦が終わり、翌週から後半戦が始まる時期に衆議院総務委員会で審議されました。
 このため共産党委員が「3時間は短すぎる」「地方議会関係者を参考人に招くべきだった」と批判しました。

 日本国憲法が審議されていた昭和22年、解体された内務省地方局から移行した地方自治庁の官僚は大慌てで地方自治法をつくりました。

 その第89条は、「普通地方公共団体に議会を置く」と十数文字だけの法的根拠を置きました。

 今回の改正法案が参議院でも可決され成立されると、現行法に溶け込んで次のような規定になります。

第89条第1項
 「普通地方公共団体に、その議事機関として、当該普通地方公共団体の住民が選挙した議員をもつて組織される議会を置く。」

第89条第2項
「普通地方公共団体の議会は、この法律の定めるところにより当該普通地方公共団体の重要な意思決定に関する事件を議決し、並びにこの法律に定める検査及び調査その他の権限を行使する。」

第89条第3項「前項に規定する議会の権限の適切な行使に資するため、普通地方公共団体の議会の議員は、住民の負託を受け、誠実にその職務を行わなければならない。」

 このようになります。

 今世紀劣化著しい、総務省自治三局ですが、今回は骨があるところを感じました。

 以上です。


猪瀬直樹参議院議員が初登壇し「GX経済移行法案のキャップ・アンド・トレードは2008年に私がダボス会議で提唱した」と語る

2023年04月14日 19時46分22秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[画像]猪瀬直樹・日本維新の会参議院議員、西村康稔経済産業大臣、西村明宏環境大臣、きょう2023年4月14日の参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 日仏共同テレビ局「フランス10」の及川健二代表・記者はきょうがバースデー。おめでとうございます。

 「ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記」はアクセスが低迷していますが、「https://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog」をランディングページ(最初に開くページ)とする読者はごく微減にとどまっています。最盛期の平和安全法制国会と比べても4割減ですから、健在と言えるでしょう。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年4月14日(金)】
 猪瀬直樹参議院議員が初めて登壇しました。歴代都知事は、青島さん、石原さん、舛添さん、小池さんと「前議員バッジ」を持っていますが、猪瀬さんだけ「前議員バッジ」がないので、おととし衆議院第二議員会館前の青空の下、一人ポツンとポールに腰掛けて時間をつぶしている姿をお見受けしたので、新人議員となり、意気軒高だと思われます。

 「GX経済円滑移行法案」(211閣法12号)が西村康稔経済産業大臣から趣旨説明され、各党の質問に、西村経産相と西村明宏環境相の、安倍首相の下官房副長官経験のある清和会の両西村が答弁しました。

 猪瀬さんは「今から15年前の2008年1月東京都副知事であった私は、石原都知事の代理として世界経済フォーラム、いわゆるダボス会議に出席しました」「キャップ・アンド・トレード制度であり、東京が率先して先進的な施策を導入し、国全体における技術開発や産業育成に繋げていく目論見がありました」「国策としては実現しませんでした。なぜ導入が止まってしまったのか。当時の検討内容と、実現に至らなかった経緯について環境大臣に説明をお願いしたい」と語りました。当時、福山哲郎参議院議員もキャップ・アンド・トレードの法案を出し、政権交代後に衆議院も通過しましたが、鳩山由紀夫首相退陣の混乱で会期内に消化できず廃案となったまま、今日にいたりました。

 「特定先端大型研究施設共用促進法改正案」(211閣法35号参議院先議)は全会一致で可決し、衆議院へ。本院先議法案の可決はこれが初めて。
 「民事訴訟デジタル化法案」(211閣法60号)は共反対、自公立維国賛成で可決し、衆へ。
 「改正防衛省設置法」(211閣法19号)は共反対、自公立維国賛成多数で可決し、成立しました。

【衆議院本会議 同日】
 「マイナンバー法改正案」(211閣法46号)が河野デジタル相から趣旨説明され、各党議員が登壇して質問しました。

【衆議院総務委員会 同日】
 「地方自治法改正案」(211閣法39号)は前回質疑が終局していました。採決の結果、共反対、自公立維国賛成多数で可決すべきだと決まりました。来週火曜日の本会議に上程。

【衆議院文部科学委員会 同日】
 毎年のように提出されている「著作権法改正案」(211閣法51号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。

【衆議院外務委員会 同日】
 「日米宇宙協力協定」(211条約3号)
 「二国間航空協定に関する日・EU協定」(211条約7号)
 「サイバー犯罪に関する条約の第2追加議定書」(211条約9号)を承認すべきだとしました。

【衆議院法務委員会 同日】
 「入管難民法改正案」(211閣法48号)がきのうの本会議後の当委員会付託を経て、すばやく、斎藤法相から趣旨説明されました。与野党の修正協議のうえで今国会で成立する方向性。

【衆議院安全保障委員会 同日】
 重要広範議案「防衛産業基盤強化法案」(211閣法20号)が防衛相から趣旨説明されました。今国会の重広はすべて衆議院の委員会で審議入りしました。

【衆議院経済産業委員会】
 重要広範議案「GX原子力基本法・電気事業法を改正する電源法案」(211閣法26号)の参考人質疑。この後、環境委・原子力特別委との連合審査会を開くことを決めました。連合審査会は4月19日(水)9時から。

【衆議院内閣委員会 同日】
 一般質疑。

【参議院地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会 同日】
 「第13次地方分権一括法案」(211閣法44号参議院先議)が共反対、自公立維国賛成多数で可決すべきだと決まりました。

【参議院災害災害対策特別委員会 同日】
【参議院消費者問題特別委員会 同日】
 大臣所信に対する一般質疑。

【参議院改革協議会 同日】
【参議院改革協議会の専門委員会 同日】
 開かれ、牧野京夫さんらが議論しました。

 以上です。


来週も定例の衆議院本会議はすべて開催へ、第20回統一地方選後半戦の国会議員の地元応援限定的

2023年04月14日 19時17分18秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]第20回統一地方選前半戦で、非組織選挙区内外ボランティア・車上労務員のみで当選した陣営、先週、宮崎信行撮影。

 第20回統一地方選後半戦の市区長・市区議選挙はあさって日曜日に告示されますが、来週の衆議院本会議も定例日に予定通り開かれることとなりました。

 4月18日火曜日は、「孤独・孤立対策推進法案」(211閣法36号)
 4月20日木曜日は、「空家対策特措法改正案」(211閣法43号)
 4月21日金曜日は、「日本語教育機関認定法案」(211閣法22号)

 で、所管大臣が趣旨説明し、各党議員が質問して、所管大臣が答弁することになります。

 第20回統一地方選は微減の自民党、微増の立憲民主党、惨敗の共産党とも、候補者はいつも以上に必死で、従事者は、回数を減らしつつもイベントでは力を入れた陣営が勝利しました。後半戦も、当たり前ですが、候補者とその家族のやる気・志を、近所の友人がどれだけ支えるかが、コロナ前よりも一層問われます。

 以上です。

岡田克也・岸田文雄、あす(4/15)ニアミス、新浦安駅前で、日本一若い小選挙区でポストアベ政治、自、立こども子育てから逆転の潮目になるかも

2023年04月14日 19時00分58秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]街頭演説会開催中に、演説を終えた岡田克也さんに、好意的な文脈で歩み寄り、ひじタッチ・おじぎをする聴衆、前回衆院選前哨戦(2021年10月)、東京・都区東部で、宮崎信行撮影。

 岡田克也さんと岸田文雄首相が、あす令和5年2023年4月15日(土)、千葉県浦安市の「新浦安駅前」でニアミスすることが分かりました。

 千葉5区補選の応援で、岸田首相は午後4時半、岡田幹事長は午後5時に、新浦安駅周辺で街頭演説会にのぞむこととなりました。

 18歳から30歳までの支持率では、安倍自民党が立憲民主党を圧倒する割合で上回ってきましたが、岸田内閣ではがれ、他の年代の割合と変わらなくなりました。「異次元のこども子育てたたき台」をめぐって、自公から立憲にさらにシフトするかも。日本で最も若年人口の割合が大きい千葉5区でニアミスは注目されます。

 立憲民主党は下野後、海江田万里さん、岡田克也さん、枝野幸男さんらの街頭演説は聴衆50人程度がざらでした。安倍晋三さん、岸田文雄さんらの街頭演説は500名前後が集まるのがざらです。 

 とくに下野後の立憲民主党は、弁士の超至近距離に60歳前後の男性1人が陣取り、腕組みをしながら演説を視聴。その後、拍手と合いの手を入れながら、弁士を握手をする姿がたびたび見られました。筆者は心の中で「腕組みおじさん」と命名していましたが、腕組みおじさんは演説を聞くだけど、票をとるような手足の動かし方をしていないようで、現役時代どれだけ偉かったか知りませんが、まるっきり投票結果に結びついてきませんでした。

 千葉県警の所轄署若手警察官は、あすが初めての要人警備・警護で緊張するかもしれませんが、日本一若い選挙区での聴衆の反応は興味深いところです。

 第20回統一地方選と国政統一補選は、次期政権交代に向けた潮目になりそうな気配が出てきました。

 以上です。