【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

立憲民主党は道府県議選が32議席増、政令市議選が2議席減と公式発表、第20回統一選前半戦

2023年04月10日 20時22分17秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
[写真]立憲民主党の大串博志選対委員長、きょねん6月、衆議院第4控室で宮崎信行撮影。

 立憲民主党は、きのう2023年4月9日(日)投票の41道府県議選で、236人が当選したとの集計を発表しました。現有204議席に321候補が立候補し、236名が当選したとの見解を表明しました。当選者のうち、党籍が有る公認は214名だとしました。

 17政令市議選は、現有117議席に152候補が立候補し、115名が当選したとの見解を発表しました。当選者のうち、党籍が有る公認は112名だとしました。

 この4年間に自治体合併や定数減はほとんどなく、道府県議選は10以上増えて、市議選は微減なので、10以上伸ばしたと言えそうです。

 執行部の責任論は消えました。

 このうち維新旋風の近畿2府3県では、総計で32議席から30人へとわずか2減。大阪市議は引き続きゼロ。11年近く低迷しており「発射台」が低く、テレビで見る印象よりもダメージを避けられたようです。

 筆者が4年前からウォッチを強めている、北海道議会は現有維持、札幌市議会は1減、神奈川県議会は1増、横浜市議会は4減となっており、地域での活動は立国合併後も足元は強いようです。

 現有がまったくゼロだった鹿児島県議会は3増。浜松市議会もゼロから1増。重複しますが、大阪市議会は現有ゼロに2名を擁立しましたが、獲得できませんでした。

 男女比率は発表しませんでした。大幅な職員増となった立憲民主党本部でも選対は愛想は悪いが専門職のプロ職人扱いで、フル稼働が続いているようです。

 以上です。

立憲民主党は県議増の勢いでベテラン原口一博さん「FMS、経営の神様許さない」江田憲司行政監視委員長は予備費採決

2023年04月10日 20時06分43秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]立憲民主党の原口一博さん(左)、きょねん2022年9月、宮崎信行撮影。

 「こども子育て予算倍増の叩き台」を示した岸田文雄自民党ですが、広島、山口両県で投票率を大きく下げ、現職の代替わりに失敗する例が散見され、意外にも西日本で日本維新の会が大勝し、東日本で立憲民主党が辛勝する展開となりました。あす告示の4つの衆議院補選と、次の日曜日に告示の市議・区議選は大混戦の様相となりそうです。維新が大阪府・市議会で過半数を握った勢いが失速しなければ、馬場伸幸さんの判断が注目される大型連休となりそうです。

 立憲民主党はベテランが健在ぶりを発揮。神奈川8区で当選7回19年の66歳江田憲司委員長が遅れ気味だった行政監視委員会で予備費を審議。佐賀1区で当選9回(野田佳彦元首相と同じ)27年の63歳の原口一博さんが取組FMS調達(米国防省からの直接購入)で松野博一官房長官に「経営の神様に習った仲間」として自信満々に問いました。

【衆議院決算行政監視委員会 きょう令和5年2023年4月10日(月)】
 午後1時の参・決算委より前の、午前10時から開議。
 「令和3年度予備費使用総調書の承認案」(衆議院先議)を審議し、一般会計分は立憲などが反対し、特別会計分は立憲などが賛成して承認すべきとの審査結果をまとめました。

 これに先立つ質疑では、原口さんが「FMSです。フォーリンミリタリーセールス。これ安倍首相とも議論しました。私たちの政権のときも500億ー600億円なんです」「どんどんどんどん増えて第2次安倍内閣になったらもう2倍になっている。そして、岸田政権で抵抗もなんもせんで1兆4000億まで膨らましているんですよ」と批判しました。原口さんは「ここにいる自民党の皆さん、これ認めていいんですか。こんなことをやったら我が国の防衛産業どうなりますか。それからこんだけの機材を入れて自衛隊の人たちこれに間に合いますか。型落ちした古いものを飛ばさせられる自衛隊員の身にもなってほしい」と働きかけました。

 原口さんはFMSから「CSIS」にもお金が入っていると指摘。森田会計検査院長の答弁を求めました。

 院長は「FMSにつきましてはこれまでも多角的な検査を実施しておりその結果を検査報告しています。国会要請を受けまして令和元年10月にFMSによる防衛装備品等の調達について報告したところでございますが委員のお尋ねFMS調達につきましても国会における御議論等を踏まえ引き続き適切に検査してまいりたいというふうに考えております」と述べるにとどまりました。

 原口さんは松野博一さんに経営の神様との異名をとった松下幸之助さんの私塾「松下政経塾の後輩だ」と指摘しつつも、色よい答弁はありませんでした。

【参議院決算委員会 同日】
 「令和3年度決算承認案」は4日目。省庁別審査2日目で、内閣府、警察庁、消費者庁の質疑がありました。

【衆議院情報監視審査会 同日】
 開かれました。

●あすは衆院統一補選告示日のため、本会議はありません。

 以上です。


【当選確実御礼】大野トモイ(大野知意)横浜市議は再選確実、第20回統一地方選前半戦は共産退潮が際立つ

2023年04月10日 02時13分20秒 | 大縄跳びの内側から
[写真]選挙戦最終日に東急東横線「日吉駅」前であいさつする大野トモイ(大野知意)横浜市議、2023年4月、宮崎信行撮影。

 筆者が100日ほど前から10日に1回ペース、告示後9日間で4回応援した大野トモイ(大野知意)横浜市議は、港北区(8人)で再選しました。さきほど神奈川新聞電子版で当確が出ました。そして、確定し、前回から2つ落とした最下位8位での滑り込みですが、底固い勝利です。

 ありがとうございました。立憲民主党公認漏れ(県連から党本部に上申されなかったので、党本部は可否の判断をそもそもしていない)での無所属で出馬しました。もともと4年前から連合非推薦でしたが、1歳半の子どもを抱えての公認漏れにシニア女性からの同情もあったようです。前回より若干順位・得票数を微減しつつも踏みとどまり再選しました。重ね重ねありがとうございました。

 けがの功名で、8人中3人が立憲系となりそうです。

 選管が設置された市町村・行政区のうち、当日投票率は、愛甲郡清川村に次いで、横浜市港北区が2位。港北区では期日前投票も前回より増えました。大雑把な足し算ですが、実質神奈川県内トップと言えそうです。

 ボランティアとして「大縄飛びの内側」へと選挙に初めてかかわった人も多いように思えました。大野さんとともに私もお礼しますし、私から大野さんにもお礼したいところです。

 遊説隊のドライバーも女性で、私も「逆ジェンダーバイアス」でしばらく気づきませんでしたが、珍しかったようです。今後のご活躍も祈念します。

 都内の地方自治体議員複数や、立憲民主党神奈川県連公認で出馬して惜敗した経験のある人も応援にかけつけました。が、国政与党で支持が厚かった頃の民主党はバラバラでしたが、じり貧野党となった現在の立憲民主党では、各級現職議員は誰も来ない方向で結束していました。が、最終街宣前に都内の党員市議がかけつけてくれました。

 コロナが明けて見えてきた、第20回統一地方選挙前半戦の光景は、共産党の退潮が際立っています。自民党、公明党、立憲民主党、国民民主党は一進一退か。4年前の参院選で誕生した2つの政党、れいわ新選組とNHK党(政治家女子48党)は伸長せず、参政党が青森県青森市で女性新人が当選しました。

 日本維新の会が奈良県知事選に当選しましたが、得票数過半数には届かなかったようです。が、首長選で当選して、「大阪維新の会顧問団」に入ることで、地方議員の選挙も優位に進めている印象があります。

 また、大阪府議会のみならず、大阪市議会でも初めて維新が単独過半数となり、大阪府内での小選挙区で維新と公明党の協力が、第50回衆院選(10増10減)で、11年以上ぶりに見直される公算が高まりました。大きな歴史的転換点となり、馬場伸幸代表が大きなキャスティングボートを握りました。

 以上です。