ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「古川元久政局」で「自公国税調」を「立維国令共有保参」より優先も「所得減税法案」は自公出し抜く、第216回臨時国会召集

2024年11月28日 18時54分30秒 | 214臨時215特別216臨時石破熟議
[写真]「自公国政策協議(税制について)」にのぞむ、宮澤洋一、古川元久さんら、きょう午前9時、宮崎信行撮影。


[写真]野党8党派国対委員長会談にのぞむ笠浩史さんら10議員、国民は古川さんでなく村岡敏英さんが出席、午前10時5分、常任委員長室で、宮崎信行撮影。

 第216回臨時国会が召集されましたが、午前中も新しい協議体ができました。

 自民党は月曜日に税制調査会総会を開きましたが、おそらくとくに「会長一任」もないまま、「自公国政策協議(税制に関して)」を開催しました。出席は宮沢税調会長、後藤茂之さん、公明党の赤羽一嘉新税調会長と竹内謙元政調会長、国民民主党は古川元久税調会長と浜口誠さんの6議員が出席しました。この場所を仕切る自民政調若手女性職員は、2年前の「旧統一教会救済新法の自公立維4党協議」ときと同じ人だと思いますが、党本部から引きずり出された気まずい宮沢会長をきづかったようで、わずか30秒ほどで、「報道の方、引いてください」とアタマ撮りを強制終了させてしまう「自民党しぐさ」を発揮しました。朝9時に始まり、10時の参・本には絶対遅れられない日程でした。


 この後、午前10時から常任委員長室で、野党国対委員長会談が開催されました。こちらは、立憲・維新・国民・れいわ・共産・有志の会・日本保守党・参政党の8野党体制になりました。参加したのは、立憲が笠浩史さん、後藤祐一さん、維新が遠藤敬さん(常任委員長兼務)、中司宏さん、国民が村岡敏英さん、れいわが山川仁さん(比例九州1期)、共産が塩川鉄也さん、有志の会が福島伸享さん、保守党が河村たかしさん、参政党が鈴木敦さん(2期)の8党派10議員が出席しました。ここでは、「熟議と公開の政治」への要請がありました。

 そして、国民民主党の玉木雄一郎代表ら衆参両院議員が衆議院事務総長室に集まり「賃金上昇を上回る所得税の負担増加等に対処するために所得税に関し講ずべき措置に関する法律案」(216衆法 号)を提出しました。玉木さんは「4倍増の28議席となり(予算を伴う法案の提出者1名以上と賛同者20名以上)衆議院で法案を提出できることになった」としました。賃上げや物価にあわせた所得税の基礎控除の引き上げなど手取り増やすように政府に所要の措置を求めるプログラム法案となります。開票後の目論見通り、自公国と関係なく提出され「2人の交渉の後押しにもしたい」(玉木代表)と語りました。

 「野党政策責任者会談」という6党派の枠組みも急遽設置されました。

 河村たかしさんと古川元久さんは、日曜日に落選した大塚耕平元政調会長とともに愛知県立旭丘高校同窓ですが、減税派の国民と保守に対して、増税派のレッテルをはられた党は「減税はポピュリズムだ」と反論しても、むしろ失速するSNS世論へと急激に変わりました。現役中間給与所得世代の「手取りを増やす」流れは勢いを増しそうです。

【参議院本会議 きょう令和6年2024年11月28日(木)】
 常任委員長の選挙などがありました。関口昌一議長が、百合子さまを「ノリコさま」と読み違えました。百合子さまは実父が「貴族院廃院」の喪失感で1年半後に急逝したこともあり、ご自身の生命力につながったとされるので残念です。

【衆議院本会議 同日】
 当初の会期は多数決で24日間ときまりました。自民党の常任委員長の仮決めのところが代わり、外務委員長に元五輪相の堀内のりこさん、財務金融に井林辰徳さん、厚生労働に藤丸敏さんらが委員長となりました。

【衆・震災復興・災害対策特別委員会 同】
 前の第215回国会から、衆は「復興と災害」をまとめてしまいましたが、東北勢から特に抗議はなかったようです。「復興と災害」の新委員会は、委員長に金子恭之・元総務大臣をあて、野党の理事は、党幹事長室で災害室長をつとめた森山浩行、近藤和也両氏(2009年初当選同期)がつきました。

【立憲「NC次の内閣」】
 今週も来週も「木曜5時」が定例。国対の「野党ヒアリング」は政治改革がテーマで野田佳彦代表は国対にも参加し、政調のNCにも参加しました。意外にも花斉会の党内基盤が弱い野田代表なので様々な党機構に顔を出し不本意に去った「国対委員長」の「スーパー国対委員長」をめざしているように感じます。

 NCでは「使命規定」を入れる「社会保険労務士法改正案」を山野和則さんらがリードして、超党派で起草することを決めました。また、きょねんの10月上旬に塩村あやかさんが質問して下旬には既に法案に仕上がっていた「悪質ホスト被害防止法案」の再提出の方針も決定しました。こちらは風俗営業規制及び適正化法の改正条文も入ることになりました。当然、警察庁と立憲との協議もなされていると考えられます。

 同党は、今国会中に政府から6機関16名の国会同意人事の提案があるのではないかとして「精査中」としたペーパーを配布。きょうの衆参議運で示されたと思われます。国家公安・個人情報保護・カジノ管理・公安審査・地方財政・NHK経営の6機関を部会に下ろして、12月12日(木)のNCで決定することにしました。ですから、本会議の採決は12日以降で、与野党が合意しているとみられます。

【参議院議案課】 共産党は「企業団体献金禁止法案」(216参法 号)と「政党助成法廃止法案」(216参法 号)を提出しました。

●あすは天皇陛下をお迎えてしての開会式の後から、所信表明演説が行われるので、異例の遅さになります。れいわ新選組の山本太郎代表が不定例記者会見を行う予定。野田さんの記者会見は予定されていません。あすの定例閣議で補正予算案をスピード決定することができるようです。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。 
このニュースサイトは以下のウェブサイトを活用しています。
Ⓒ2024年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

動画のご案内 自公国政策協議(税制について)開かれるも、仕切りの自民政調職員あきれた極端に短いアタマ撮り時間で体質変わらず 20241128 宮崎信行撮影

2024年11月28日 09時49分00秒 | 214臨時215特別216臨時石破熟議


https://youtube.com/shorts/MBcQtlYvroc?si=DoDVp3IJSn90TnPx
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする