宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

32ある1人区「香川県選挙区」で国民公募も玉木「4倍増とはいえ、正直極めて限定的」と他の擁立しない見通し

2024年11月26日 16時33分52秒 | 第27回参院選(2025年7月)
[写真]香川県内における国政選挙のようす、3年前の2021年10月、宮崎信行撮影。

 来年7月は、「政権交代をかけた参院選」が第27回にして初めて行われます。ある報道機関では、32ある1人区で野党が一本化すると与党が3勝29敗となる試算もあります。この試算は甘いところがあります。野党支持が強い夫婦でも、建設・金融・保険・製薬は連合が候補者を立てないので、自民党公認の業界出身者の個人名を夫婦で書くことにためらいがありません。ですから、私の試算では、石破茂さんは(鳥取・島根合区など)2勝30敗ぐらいでないと、日本保守党を連立に入れても過半数を割ることはないと思います。野田佳彦さんらにとっては高い壁です。

 さて、国民民主党の玉木雄一郎代表や、香川県連幹事長(高松市選挙区の県議)らは香川選挙区の候補者の公募を始めました。香川は裏表とも自民候補が過半数で圧勝しています。が、衆での全3区のうち1・2区は野党幹部なので、参でも勝てる公算はあります。2016年は、ここだけ共産公認が立ち、残りの31は民進公認でした。32ある1人区で「市民と野党の調整候補」の一本化が完成しました。第27回参院選では、香川・奈良・滋賀を見渡すと、立、維、国、共の4党の調整が必要だと考えられます。が、完全一本化は可能だと思われます。

 玉木さんはきょうの定例記者会見で次のように語りました。

 「参議院選挙は比例復活がないので、その意味では1人区っていうのは一定の調整が必要になることは私も理解をしています。ただ我が党としてですね、正直申し上げて、(先月の衆院選で)議席を増やしたとはいえですね、今の体力と実力で、1人区にどれだけ立てられるのかということを考えますと極めて限定的ではないかなと思っています。ですから調整の必要性はもちろん理解をするものですね。調整の必要となる対象選挙区が果たしてどれだけあるのかということも現実的に考えながら、一方で、全国比例はもちろん自公とも戦えますけど他の野党とも戦うということになってますし、また東京などが典型ですけれども、6議席も(蓮舫氏の欠員分も含む東京の)7議席も通るところはですね、もうもちろん与党とも戦えますけど他の野党とも戦いながら議席を取る選挙区でありますのでその意味では1人と考えるとできるだけ調整となりますけど、複数とか全国比例になると、できるだけ他の野党とも一定の差別化をしながら戦っていかなければいけないという複雑なゲームを戦うことになっておりますので、そういった我が党のあのサイズ規模、実力そういったものも踏まえながらですね、1人区での調整をどこまでするのかしないのかこれは今後考えていきたいと思います」と語りました。

 山形、香川に限られそうです。

 玉木さんはまだ明示していませんが、同党は結党以来一度も達成していない「全国比例4議席」を全党一丸の最大の目標とすることは、間違いないでしょう。

 32ある1人区の調整ができるかどうかが、立憲民主党の野田佳彦・小川淳也執行部にかせられた最も優先順位が高い課題といえそうです。

 老婆心ながら付け加えると、どの党にかかわらず「政治塾」に参加した若い優秀な人は、たとえ地元であっても、1人区公認候補の誘いには慎重にしたら、よいでしょう。

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