【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也vs小沢一郎最終戦 今週は「小沢さん本人申し出による政倫審の説得その1」

2010年11月06日 23時59分59秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]岡田克也幹事長が小沢一郎元幹事長に「幹事長室でお待ちしています」2010年11月4日午後の衆院本会議、MSN産経から)

 今週は補正予算が衆参本会議で代表質問まで進み、遅れていた閣法も保険業法改正案が衆院通過、ねじれの国交委(参院の委員長が自民党)でも、自民党提案の付帯決議付きで閣法が衆院委員会通過、衆院外務委では条約4本(承認案件)がすべてお経読み(趣旨説明)完了、衆院経産委では、スーパー野党的やり手筆頭理事だった自民党の塩崎恭久さんが衆・予算委の次席理事に栄転したこともあってでしょうか、参院先議の議案(北朝鮮への経済制裁延長)が審議入りしました。

 地味ですが、前進はしています。ただ、来週は補正審議のための予算委員会ということで、ほとんどの閣僚が拘束されます。野党時代に民主党国対委員長代理を務めた安住淳・防衛副大臣は5日付の個人メルマガで「(補正)予算が通過したら、(12月3日の会期末までに)各委員会とも法案をせいぜい一つぐらいしか成立できないのではないかと心配してしまう。ここは、日程的にも国会を乗り切る踏ん張りどころである」と隔靴掻痒ながら、国会運営にエール(不満?)を贈りました。

 さて。

 民主党の菅直人代表(総理)や、公明党の井上義久さんら各党幹事長から、小沢問題の処理(今国会中の小沢一郎氏の国会招致)を任せられている民主党幹事長の岡田克也さん。二大政党史的に言うと、「岡田vs小沢最終戦」、もっと短期間の現下の厳しい経済情勢・ねじれの中での、「線路の置き石処理」ですが、一歩前進がありました。

 岡田さんは、小沢問題に関して、「プロセスをオープンにする」と言っています。これは月曜日と木曜日の定例記者会見の活用ももちろんですが、目に見える行動で示していくという意味合いが強いと思います。

  政治倫理審査会規程などでは、政倫審は委員の3分の1以上の申し立てのほかに、「審査会は、政治倫理に関し不当な疑惑を受けたとして議員から審査の申し出があったときは、これを審査しなければならない」となっています。

 ですから、今週は「本人(小沢さん)が申し出て、政倫審で“政治倫理に関して不当な疑惑を受けた”として説明したらどうですか」と岡田さんが小沢さんに促したということです。岡田会見によると、「小沢さんの問題がさまざまな国会上、たとえば予算審議への影響、あるいは野党の予算の賛否への影響、予算の後の今後の法案審議への影響、来年度の予算、法案、それから統一地方選挙、そういったことにさまざま影響している、あるいは影響してくる可能性があるので、ご自身でご判断してぜひ政倫審の場で説明をしていただきたい」と話したそうです。

 で、これをもって「交渉決裂」という見出しが踊りました。新聞記者も、イライラしている、例えば、某社では6月のボーナスがいまだに出ていないのにネトウヨからは“マスゴミ”呼ばわりされるということで、イライラしているのは、かつての同輩としてご同情のいたり。でも、岡田さんの考えは、おそらくこうです。11月1日週は、ここまでにする。それ以上ステップを進めると、記者会見で説明しても、かえって有権者に分かりにくくなる、つまり“オープンでなくなる”ので、ここで終わるでしょう。

 会期末まではあと4つの週があります。

 で、次回ですが、私は、もう一度政倫審への出席を促すと思います。あくまでも私の推測です。2人の会話の中では、小沢さんへの圧力を高めるでしょう。ひとつあり得るのは、最新の衆院ホームページの政倫審名簿をみると、合計25人のうち、民主党議員で小沢系は、幹事(一般の委員会でいうところの理事)で1人、議員で4人ほどいます。これを菅グループ「国のかたち研究会」(国研)会長で、岡田さんとは同期当選の土肥隆一・政倫審会長や鉢呂吉雄・国対委員長にお願い・指示して、他の議員に差し替えるという手があります。そして、まあ、3分の1以上でいいのですが、「全会一致で小沢さんを呼ぶように決議する・・・かもしれないよ~」とほのめかすという手もあります。まあ、麗しき女学生の経験がある方には分からないでしょうが、生き馬の目を抜く男の世界で生きてきた者にとっては、拳は振り上げるものであって降ろすものではありません。

 岡田さんや筆者と同じく、“新進党(小沢一郎党首)被害者の会”のメンバーで、やはり第39回衆院選初当選(現在は参院議員)の、公明党の山口那津男代表は4日、「民主党として党首から命を受けて行っているわけだから、第一歩だ。(岡田氏は)『今国会中』と述べており、粘り強く説得することが大事だ」「最終的には菅(直人)党首の責任で解決に乗り出すことも考えなければならない」「民主党の中にいろいろな声が出てきているようだが、野党としては、岡田氏の責任ある努力を見定めることが大事だ。しっかり努力する姿を見せてもらいたい」と語りました。

 同じく「新進党被害者の会会員」の渡部恒三最高顧問は「幹事長の言うこと聞けない場合は、党を離党するってことだろうな」と述べたそうです。また、報道によると、自民党の石破茂・政調会長は、あす(11月7日)朝6時TBSで録画放送される「時事放談」の中で、「幹事長の言うことをきけない一兵卒なんて聞いたこともない。指揮官の命令をきけない一兵卒は除隊だ」と述べているようです。まあ、石破さんに関しては自民党→新進党→自民党の人ですが、岡田さんと石破さんは、政治改革関連法を通常国会で仕上げろ!と言って、宮澤喜一・自民党総裁(総理)の渋谷区の私邸に乗り込んだり与党の若手の声を集約して、羽田孜・総理に「解散?総辞職?」について、官邸の執務室で話し合った仲です。くどいですが、石破さんは自民党に帰った人ですから、岡田さんが石破さんをどう思っているか、石破さんが岡田さんをどう思っているかは分かりませんが、“同窓会での思い出話”はあります。

 私はこの「線路の置き石」をていねいに処理する過程で、新進党被害者の会(民主党、公明党、自民党に在籍)、オリジナル民主党結党メンバー、(自由党解党後に個人の資格で民主党に参加した)“第3次”民主党以降に初当選、入党した人が、ねじれを利用して、ドリルのように国政を前に進めることができるのではないか、と考えています。

 私の論に私情が多いとお思いの方も多いでしょう。他人の胸の内は分かりませんが、国会議員というのは、私情を吐露する機会が少ないし、吐露してはいけないとされています。極めておこがましいですが、私はそれを代弁しているつもりです。ありがた迷惑の人も、それは違うという人も、関係ないという人も、パソコン画面に向かってちょっとだけ笑みを浮かべる人もいるでしょうが、かつて志を共有したという実績は、ねじれ国会を前に進めるガソリンになると考えています。


岡田克也幹事長の定例記者会見(2010年11月4日) 

民主党ホームページから部分引用はじめ]

■冒頭発言

○小沢元幹事長との会談

 それから、先ほど申し上げたいろいろな影響があることについて、「それが
政倫審に出てこられて説明されたから全部クリアされるかと言えばそういうこ
とはわからない、これは野党がどういうふうに受け取るかは分かりません。わ
からないものの、現にそれが障害になっていることは事実であるので、ぜひそ
このところを考えていただきたい」と私から申し上げたところであります。
 
 私がいろいろと申し上げてきたことは、私個人の意見ではなくて、幹事長と
しての岡田克也の意見であり、当然、私が申し上げるに際して、参院の幹部も
含めて、役員会メンバー全員ではありません、役員会メンバーの中でも特に中
心的なメンバーの人々とは不断に意思疎通をしながら申し上げているというこ
とも申し上げたところであります。
 
 そういう説明をいたしましたが、小沢さんからは、自分の今の考えを変える
つもりはないということ、それがお返事でした。ただ、また再度お会いをして、
私の申し上げたことについてさらに意見交換をしようということになりました。
いつかということは特に決めておりません。
 
■質疑
 
○小沢元幹事長との会談
 
【記者】小沢さんのほうから、国会や党内に迷惑をかけているというような、謝罪的なお話はあったか。
 
【幹事長】小沢さんがどう言われたかということは、私の口から言うべきではないと思いますので、それは小沢さんのほうにお聞きいただきたいと思います。
 
【記者】今後、幹事長は、政倫審出席に向けて、意思が変わらないという小沢さんをどう説得するか。
 
【幹事長】今日の時点で、先ほどご説明したようなことですが、しかし、昨日までは会うことはないということだったわけですが、今日だいぶ意思疎通、意
見交換をすることができました。私がどう考えているかということもお分かりいただけただろうと思います。小沢元幹事長からのお話も承りました。そうい
う意味で、前進がないということではないだろうと思っております。
 
【記者】このまま強制的に政倫審を開くというような選択肢はあるのか。
 
【幹事長】今日は非常に、お互いの考え方を述べ合って、いろいろな意味で、言葉は非常に難しいのですが、意思疎通ができたわけですので、あまりそう硬
直的に考えるべきではないと思います。
 
【記者】再度話し合うことの意味合いは。
 
【幹事長】先ほど申し上げたように、私はいろいろなことを申し上げました。もちろん小沢さんもお話になったわけで、そのことを踏まえてお互い今は考え方が違うわけですが、意見を一致させるために再度お会いしたいと。一定の時間を置く必要があります、それは。よく考える必要がありますから。これはお互いですけれども。私も党のほうに諮って役員会の主要なメンバーの皆さんと意見交換をしなければなりませんし、総理のご意見もどこかでよくお伺いしなければなりません。そういったことを踏まえて、またお会いしたい、こういうことです。
 
(中略)
 
【記者】今まで要請されたのと違うように要請したのか。昨日まで面談に応じないと言っていた小沢さんが今日になって応じたことをどう考えるか。
 
【幹事長】今日お会いいただいたのは、私としては大変ありがたいことだと思っております。なぜ昨日と違うかということは私に聞かれても分かりませんが、よくお考えいただいたと、そして決断していただいたということは、私は評価しております。全体的に非常にいい雰囲気の中で、お互いの考え方をしっかり述べ合ったとお考えいただければと思います。
 
【記者】小沢元代表は、昨日のインターネット番組で(政倫審について)基本的には秘密会だと。一方で裁判は公開だという考えを示した。幹事長は、政倫審に出席するときは基本的に公開という考えか。
 
【幹事長】そこまで別に何も決めておりません。制度的には、政倫審も、議院証言法に基づく証言も、非公開でなければいけないとは書いてはいないということです。ご本人が望んだり議決によって公開にすることは可能な仕組みであるということです。
 
(中略)
 
【記者】小沢さんが政倫審などに応じない理由を直接聞いて、納得いくものだったか。
 
【幹事長】昨日のニコニコ動画での小沢さんの発言に関連しても、いろいろ私の考え方を申し上げたところです。話し合いをしているときに、納得したか、しないかって、あまりそういう言い方は、私はしないほうがいいと思います。 

【記者】これまでの役員会では小沢さんへの対応を幹事長に全部任せたというやり取りはされていないと思う。今後、執行部の総意として要請するか。最後まで小沢さんの判断にゆだねるのか。もっと大きい中で、小沢さんに強制的に、勧告というか政倫審に出ることを求めていくか。
 
【幹事長】今、話し合いをしているところですので、先の先のことまで言う必要はないと思います。いろいろなことを考えてやはり政倫審で、自らの判断でお話いただくことが望ましいと思っております。他方で、何らかの形で国会で説明されることが必要と考えているわけで、それ以上言うつもりはありません。それから、一任を受けても困ってしまうわけで、それはやはり今までもそうですがこれからも、役員というと非常に多いものですから、役員会で議論するとこれは正式に党としての意思決定ということになります。今はまだ話し合っている最中ですので、もう少し限られたメンバーで、連日お互いの確認をしながら、私が代表して、幹事長としてお話申し上げているということです。
 
【記者】先日の幹事長会談で、野党側に、小沢さんの国会への説明について、今国会中を目指して説明の環境整備に努めると言ったと思う。今日の面談を受けてもその方針に変わりはないか。
 
【幹事長】まず、幹事長会談で申し上げたのは、ひとつは小沢さんの問題に関しては、国民に説明できるように環境整備に努力すると。これは役員間で共有された考え方です。私の前に鉢呂国対委員長も前日、国対委員長会談で同じことを言われたと思います。今国会中にというところだけは、私の責任で申し上げました。(中略) 
 
【記者】証人喚問ではなく、なぜ政倫審なのか。本人の意思を踏まえるというのも、なぜそういうことを言うのか。
 
【幹事長】政倫審というのは基本的にいろいろな疑惑が降りかかったときに自らそれを明らかにするというものですから、まさしく政倫審でお話しになることが適切ではないかと考えているところです。
 
【記者】小沢さんのニコニコ動画出演がひとつのきっかけになったか。
 
【幹事長】これは、わかりません。私は何度もぜひお会いしたいということは申し上げてきました。今回それが成立したことは大変ありがたいことだと思っております。
 
【記者】幹事長の会談要請が秘書と秘書を通じてのもので、直接本人からなかったというのは事実か。今日の連絡は、幹事長から直接小沢さんにお話したのか。
 
【幹事長】まず、秘書と秘書、というのはやや違うと思います。今まで党の幹部職員と小沢事務所の事務所長の間で行われていたとお考えいただきたいと思います。私の個人秘書が行ったものでは、もちろんありません。何度かこの2人の間でやり取りがあったわけでありますが、そういう中で私からは、もしお会いできないということであれば、その事務所長の方に私のところに来ていただいて、私から直接事務所長にお話ししたいということを申し上げました。その時に、それはできないというお話で、10月25日からこのやり取りが始まって、何回か往復が、確か3、4回あったわけです。
 
 11月1日に初めて、中身は何ですかというお問い合わせがあり、私から、先ほど申し上げたような趣旨のことを申し上げたわけであります。つまり国会の説明についてご自身で決断していただくことが望ましいと考えているが、そういったことも含めてお話ししたいということを11月1日の朝、申し上げました。それに対して、ニコニコ動画でお話しになったのと同じ趣旨だと思いますが、司法手続きに入ったので司法の場で説明していきます、というお話をいただきました。私からは11月1日の夕方ですが、先ほど申し上げたように議院証言法第4条の趣旨、これはまず徹底させていきますと。つまり、証言とか宣誓を拒むことができるという規定ですね、趣旨は徹底させていきますということをまず申し上げました。これは幹事長会談でもそのことは何度も私、申し上げたところであります。単なるショーにしてはいけない、質問して証言できませんということで、それはショー化するようなことがあってはいけないということを申し上げました。
 
 それから、そのうえで、先ほど申し上げたように、議院証言法第4条の趣旨は、あるいは政倫審についてはまったく規定がないということは、結局司法手続きに入っていることであっても立法府の場で説明することを否定するものではないということを、これも同じルート、伝言、人づてで申し上げたところであります。今日になって、再度、院内でお会いしたいと申し上げて、会談が実現したということです。(後略)

[民主党ホームページから部分引用おわり] 

tag 新進党を解党した小沢一郎を歴史法廷の断頭台に送ろう。


Twitter(三宅さん)、ニコニコ動画(小沢一郎氏)、YouTube(仙谷官房長官)

2010年11月06日 17時46分07秒 | その他

 いろいろなことがあった今週でした。それも、ツイッター(三宅さん)、ニコニコ動画(小沢一郎さん)、YouTube(仙谷由人官房長官)とこれまで、既存大手メディアのテレビで耳にしたり、新聞で目にしたりすることが少なかった固有名詞がドーンと出てきました。私は「紙(新聞)育ち、インターネット在住」ということで、「宮崎信行」という本名、正確には戸籍名は「宮嵜信行」ですが、明示しながらやっています。「元日経新聞記者」という肩書きを永遠に使っていいことを退社時に、編集局総務(筆頭局次長)と編集局管理部長から確約をとっているのも、政治取材に関しては、まずその入り口に置いて信用が第一だということを知っていたからです。「民主党支持を明確に書く理由」といったスタンスも折にふれて、エントリーに書いていますが、Google検索などで来る新しい読者のためにも、もうちょっとまとまった「綱領」を常時明示する方がいいのかなと、検討しております。ただ、6月第1週に「赤信号を無視する菅直人さん」という自分が撮影した映像をYouTubeに公開し、こちらのgooブログにもエンベッド(貼り付け)した理由は自分の中には確たる信念があるわけですが、政治というのは、そのときの国会情勢、党内外政局、世論動向、選挙までの残り日数、経済情勢、国際情勢、他の報道、取材の事情などさまざまな要素に基づく物で、あとから万人が納得する説明責任などということは到底不可能です。基本姿勢を明示したら、あとは読者に判断してもらうしかない、メールでももらえば個別に回答していますが、コミュニケーションというのは隔靴掻痒です。ただ、ひとつ種明かしをすれば、「赤信号を無視する菅直人さん」をYouTubeから削除したのは、間違いなく私一人の判断で、私が作業したものです。何らかの圧力があったと考えた方もおられるかと思いますが、それはありません。菅さんはそんな細かい人ではありません。

 今週は、創業以来死亡事故ゼロの豪州国営「カンタス航空」の夢の超大型機「A380」(欧州4カ国政府出資の実質国営エアバス社製)が、シンガポール・チャンギ空港離陸後にエンジンの1機の1部分がインドネシア上空で落下するというアクシデントがありました。A380の1番機はシンガポール航空が持っていますから、この機の整備は同社がやっていたのではないかと思いますが、言いたいことは、日本の午後9時のNHKの大越さんのニュースの中で、コックピットからの映像が流れたことです。当然、カンタス航空が撮影したものでしょう。すばやい情報公開の姿勢が、世界でもっとも安全なエアラインという実績を維持し、その子会社のLCC(格安航空会社)である「ジェットスター」が日本にも乗り入れるというビジネスチャンスにも波及しているのでしょう。シンガポール航空も満足度1位にたびたびランクインしていますね。またしばらくA380を運航しないということで、資金繰りがしっかりできている会社だということも分かるわけです。キャッシュだけでなく、緊急時の資金繰りというのは「信用」があれば、担保がなくても大丈夫なわけです。国営ならいくらでも民間金融機関から資金繰りができるということはあり得ません。

 いろいろなことがあって忘れていますが、2010年のビッグニュースといえば、「日本航空の倒産(会社更生法申請のうえ事業は継続)」です。ちなみに、常に受け手の過剰反応を恐れるテレビに限らず、新聞もどこも「倒産」という表現を使っていませんでしたが、会社更生法の申請は「倒産」です。民事再生法、ADRだって倒産なんですから、会社更生法なら倒産も倒産、大倒産です。

 昨年9月の政権交代で始まった情報公開の流れ。インターネットとグローバリゼーションの油がささって加速する一方です。「情報公開」から「情報管理」へという考え方が重要です。「事業仕分け」によって出てくる「膿」「ヘドロ」に思わず目を背ける--それは人間だからいいでしょう。ただし、情報公開法、公文書管理法への理解を増しましょう。たとえば尖閣ビデオだって「30年後の公開を前提に今は非公開にしたらどうか」という言い方だってできたのではないでしょうか。いまさら遅いけど。

 オープンな政治によって、本物と偽者の仕分けが進みますが、情報の隠避や、ましては情報操作をしようとした偽者は、目も当てられないほど転落していきます。そうしているうちに、まったくテレビや新聞に出ない、自民党の支部長さんはしっかり足腰を鍛えているかもしれない。まあ、偽者を自覚している人はテレビにも新聞にも出ず、やるべきことだけやっていれば、幸せです。この辺は、地方議員さんでも長持ちしている人は、全然テレビや新聞に出ていない。ただし、地元での悪い評判というのもないですね。報道してくれないと嘆く地方議員さんは首長選に強行出馬して、政治生命を失う人がいます。そういう人は芸能界にも飛び込んだ方が早いのではないでしょうか。

 この11月1日(月)からの1週間はある意味、エポックメイキング(歴史を画する)な1週間だったと言えるでしょう。ツイッター、ニコニコ動画、YouTube、それと2ちゃんねるですね。2ちゃんねるの世論への影響力はやや低下しましたが、絶大です。このような不安定な時期には1有権者もうまく情報発信すれば、政策に反映されやすい。チャンスです。逆に、罵詈雑言、揚げ足取り、舌足らずの人間はより早く社会から排除される。実社会でもネット社会でも同様です。同じことをもう一度書きますが、それは、実社会でもネット社会でも同様です。


“100兆円の財務省帰り”の2議員、政府外でも強い責任感示す 補正予算審議入り、閣法第1号衆院通過

2010年11月04日 23時16分29秒 | 第176臨時国会(2010年10月)熟議
[写真]民主党衆院議員の古本伸一郎さんと大串博志さん

【衆院本会議 2010年11月4日(木)】

 「安定」への嫉妬からか、公務員叩きというのは昔からあるし、これからも続くでしょう。とはいえ、エリート官僚、キャリアがいなければ官邸や各府省は動きません。縁の下の力持ちのキャリア。それは国家公務員法をはじめどの法律にも「キャリア」という文字が見あたらないくらい陽の当たらない場所で働いているのに、それでも、きょうも深夜まで、ホントウに国益のために働いています。

 ただ、1府12省もあると、濃淡はある。私が見て、財務省というのは1級官庁だと思う。とりわけ主計局です。ただし、主計局を独立させた省にしてしまうと、人事が回らなくなって、みんな体をこわしてしまうでしょう。3級官庁だなあ、感じたことがあるのは、今で言うところの、厚労省でしたが、長妻昭大臣とその政務三役のもと、この1年間、最優先である「消えた年金記録の修復」は進んだという実績は冷静に評価すべきでしょう。

 とはいえ、これはすべて想像です。私は、官邸・各府省への入構証を持っていないし、そもそも体が1つですから、大臣会見のネット中継もほとんど見ていません。だから、新聞を読んだり、国会での答弁を聞いて、だいたい想像するのですが、それでも、どうなっているかはサッパリ分からないというのが本音です。実際のところ、与党議員の多くも知っているふりしますが、官邸のことなんかはまったく分かっていないというのが現実のようです。

 政権政党になって1年間に政務三役を経験した人は、「大臣であろうが、副大臣であろうが、政務官であろうが、(現場で)汗をかいていただく」という鉢呂吉雄・国会対策委員長の9月17日の就任会見の通り、それぞれの省を担当する委員会の委員長・理事に配置されています。これは見事なまで。野党時代の専門とは違った省の大臣就任で、新聞に「手腕は未知数」と評された人も内閣で担当した省を所管する委員会の委員長をやっています。「本業に戻りたい」「新しい分野に取り組みたい」というのは国会対策では完全無視! それが菅改造内閣を支える第176臨時国会のシフトで、これは来年、おそらく半年以上になると予想される第177通常国会のチームになると思われます。

 国の予算は、国債の発行・償還も含めて一般会計で補正後には100兆円をこえます。特別会計の政策的事業も含めると、百数十兆円というすさまじいお金を動かす“伝票を清書する仕事”で、財務省の政務三役が各府省の中でイチバンの重責なのは間違いないでしょう。

 きょうの衆参本会議で、補正予算に関する代表質問があり、民主党からは大串博志さんが立ちました。そして、質問終了後に、財務金融委員長の石田勝之さんの報告があり、「保険業法改正案」が採決され、「異議なし」の全会一致で可決し、参院に送られました。石田委員長の報告では、委員会での修正案は大串博志さんら民主党、公明党、自民党の3党共同提出だと説明があり、さながら大串デーの本会議でした。

 これが内閣提出法案、略して「閣法」としては、衆院通過第1号となりました。ハッキリ言って遅いのですが、とはいえ、第1号の閣法衆院通過でめでたい。さらによく出来ているのは、「口を出したらそれなりの責任も伴う」ので、「民主党・公明党・自民党が修正」していますので、参議院でも3党は賛成するでしょうから、可決・成立は確実です。そして、それを衆院で最初に仕上げたのが、財金委筆頭理事の古本伸一郎さんと理事の大串さんだというところに、政権の重責を知っている政府外議員の頼もしさを感じました。というのは、古本さんと大串さんは鳩山内閣発足から、菅内閣にかけての1年間、2人とも財務大臣政務官だったからです。大串さんが予算編成など歳出面、古本さんが税制改正など歳入面を担当していたのだと思います。なんせ省の中のことはあまり分かりませんが、とにかくそういうことだったはずです。

 昨年9月の時点では、大臣が副大臣・政務官を選んだはずですので、藤井裕久・財務大臣が古本、大串両政務官を選んだのだと思います。野党時代から目をかけていたのでしょう。やはり財務省の政務三役に選ばれる人はしっかりしているんだな、と感じます。自民党側の筆頭理事がちょっと嫌みな人だと、よく言われる人なので、口先よりもむしろ、フットワークが実を結んだのでしょう。

 古本さんは、党でも、政調会の税制改正プロジェクトチームの事務局長として、中野寛成・座長をサポートしています。前財務副大臣として、古本さんと与党として初めての税制改正を取り仕切った峰崎直樹さんは7月25日で参院議員の任期を満了し、内閣官房参与についています。11月1日付のメールマガジン「官邸お庭番日誌」では、民主党税制改正の目玉である租税特別措置(粗特)改革についての会合を見た印象として、「発言者も次から次への手を挙げて各業種別の要望項目について強い発言口調だったことが印象的だった。活発であることは良いのだが、業界の利益を前面に出しすぎるきらいもあり、これではまるで自民党時代の党税制調査会総会とほとんど変わりがない、とこぼす役員もいたことをも指摘しておきたい」としています。これは残念ですね。民主党議員の各議員室には、各種団体が税制改正要望書を届けるのですが、これをみると、「減税の特別措置の延長の要望」とかいうのが並んでいて、税制の抜本改革にはほど遠い。民主党税制の目玉ととして、ことしの4月1日から「租税特別措置透明化法」というのを施行していて、この1年間で、粗特がどのような効果を発揮しているのかの“伝票”を集める作業をしています。歳出削減が進む今の時代に、特定業界の減税特別措置の延長を声高に叫ぶ議員の下に、具体的に票や献金が集まるのでしょうか。そういう政府外議員には、「だったらその減税措置の代替財源はどこから持ってくるのか?」とたずねてみたいです。

 税とはすなわち国家であり、政治そのものです。日本医師会の要望書の中に、ひとつ、「法人税率の引き下げ」という項目がありました。これを見ただけで、なぜ医師会の影響力が落ちているのか、なんとなく察した気がします。開業医だけでなく、勤務医はいろいろタイヘンですが、高収入ではありますから、勤務医のために「所得税・住民税の配偶者控除の存続」を訴えたらどうなんですかね。余計なお世話ですから。

 とにもかくにも、古本さんと大串さんの「財務省政務三役帰り」の2人を見て、僕は「記者章で食堂に行ったり、橋本竜太郎首相の剣道の稽古の取材で入ったことのある大蔵省は、どうやら財務省になっても1級官庁のようだな」とうかがい知ることができました。参院財政金融委員会もがんばってください。

[関連エントリー][追記あり]菅さん“3月危機説”消える?民主党と公明党が共同修正で閣法が可決 衆院・財務金融委員会


小沢一郎幹事長が世論操作をねらって公私混同か? 企業団体献金の“マニフェスト違反”疑惑で

2010年11月04日 07時00分00秒 | 第176臨時国会(2010年10月)熟議
[写真]民主党の小沢一郎さん、岡田克也さん(各々の公式ホームページ)

 岡田克也幹事長は10月26日の第504回常任幹事会で、企業、団体から民主党の受け皿である「国民改革協議会」への政治献金の受け入れを再開することを報告し、了承されました。

 これについては、09マニフェスト(2009年衆院選)の17ページを開いてみると、「政治資金規正法を改正し、その3年後から企業団体の献金及びパーティー券の購入を禁止する」とし、「当面の措置として、国や自治体との1件1億円以上の契約関係にある企業などの政治献金・パーティー券購入を禁止する」となっています。ですから、現時点での献金受け入れは、マニフェストに沿っています。


[画像]民主党2009年衆院選マニフェストの17ページの一部分(赤いマーカー線は筆者が引いたもの)

 ではなぜ、ことし2010年1月、小沢一郎幹事長は突然、企業・団体献金の受け入れを禁止したのでしょうか。

 岡田幹事長は10月28日の記者会見で、そのうえで、ことし2010年1月から「(1億円以下も含めてすべての企業団体献金を受け入れないというルールは)党として内々に運用していたが、常任幹事会(の議事録を読ん)でも議論されたということはありません」として、「よくわからないのですね。なぜ(小沢幹事長が)そういう運用をされたのか」「ですから、今までの運用に戻したということであります。それ以上の意味はありません」と発言しました。

 この2010年1月というタイミングをどうとらえるか、です。

 まず政治資金規正法に基づく政治資金収支報告書は、1月1日~12月31日が会計年度です。だから1月なのでしょうか。

 もう一つの見方もできます。

 2009年12月に鳩山「故人」献金事件は、鳩山さんが上申書を提出し不起訴、公設秘書経験者の勝場氏が起訴、政策秘書経験者が略式起訴で即日罰金刑が確定しました。トップである鳩山由紀夫首相をめぐる批判は一定の収束をみました。ところが、年が明けると、小沢氏の大久保公設秘書と私設秘書経験者ら合計3人が逮捕され、世論はふたたび小沢さんへの批判に向かいました。このタイミングを考えると、小沢氏は、政治とカネに関する自分への風当たりを緩和するため、民主党(国民改革協議会)の企業団体献金の受け入れ禁止を早めたという考え方も浮上します。もともと民主党の収入の企業団体献金への依存度は極めて低かったのが現状です。また、世界的な企業が12月期決算に移りつつあり、また予算編成の最重要シーズンである12月が終わってみて、与党になっても時代の変化(歳出抑制)で、大幅な献金増加が見込めないとの見通しが確実になったのが、1月だったとも考えられます。

 小沢さんは以前から、公私混同というよりもむしろ公私の境界線が無い気性があり、自分への風当たりを交わすために、民主党という公器を利用したとしても、不自然ではありません。

 10月28日の記者会見中に私はこのような疑問を抱き、「ことし1月に、ことし1月に」と、鍵ことば(キーワード)を2回繰り返して、岡田幹事長に質問しました。

 岡田さんは、「(再開することで、世論への)影響はあると思いますし、報道のされ方によっては、その影響は大きくなるということです。ただ『内々で始めたことだから内々でやめればよかったのに』という議論も(役員・常任幹事らに)一部あるようですが、まず役員会で了承を得て、常任幹事会で報告するというオープンなやり方をすべきだと考えました。多少不利益はあるかもしれませんが、内々で済ませてしまう、事実上再開するとか、あるいは時期を少しずらしてみるとか、あまりそういう姑息なことはしたくない、堂々とやりたいと思って、常任幹事会にご報告をしたわけであります」と述べました。

 一方の小沢さんは11月3日のニコニコ動画番組で、司会の政治ジャーナリスト・角谷浩一さんが「企業・団体献金の受け入れ再開を決めたことで、若手議員が地元で批判を受けている」と指摘した上で岡田幹事長の考えについてたずねると、「うーん、ま、もう政治資金の関係ではね、ちょっとわかりません。彼の真意」と語りました。

 さて、真相はいかに。

 「国民改革協議会」の平成20年(2008年)分の収支報告書は次の総務省ホームページから見ることができます。平成21年分は11月末以降の公表にずれ込む見込みです。これは政治資金規正法の改正により、領収書が保存義務から「添付が必要」になったことへの特別措置によるものです。
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SF20090930-9.html

[追記あり]菅さん“3月危機説”消える?民主党と公明党が共同修正で閣法が可決 衆院・財務金融委員会

2010年11月02日 15時40分04秒 | 第176臨時国会(2010年10月)熟議
[画像]衆院財務金融委員会で質問する公明党の竹内譲さん(衆議院インターネット審議中継からキャプチャ)

[このエントリーの初投稿日時は2010-11-01 22:01:30]

 補正予算案は、11月2日(火)午後1時からの衆議院本会議、続いて、午後1時半からの参議院本会議で野田佳彦財務大臣が財政演説をして、審議入りできる見通しが高くなりました。補正には、参議院で民主党・国民新党のほかに、(一部の)野党の賛成が必要です。具体的に、かつ単純に言えば、「公明党が賛成に回れば可決・成立」します。実にカンタンな話です。公明党が欠席した状態で衆議院で審議入りを急いでいたら、かえって、成立が遅れることになると考えます。こんどの補正は「円高&デフレからの速やかに脱却する緊急の経済対策」なのですから、30日ルールは使えない“工具”といえるでしょう。

 また、公明党議員のツイッターで分かったばかりですが、11月2日(火)の衆議院本会議終了後の午後2時から、衆・財務金融委員会で、第174通常国会からの積み残しになっていた内閣提出法案「保険業法改正案(174国会閣64)」が審議入りし、質疑もすることになりました。 衆議院では厚生労働委員会の「雇用・能力開発機構法廃止法案(176国会閣9)」と、国土交通委員会の「土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(174国会閣37)」の2法案について、大臣が委員会で趣旨説明しましたが、さらに法案の質疑にまで入るのは、保険業法改正案が176国会の衆院ではトップバッターになると思います。

 衆・財金委員会の理事をみるとやり手がそろっているので、衆院議員が全員集合する本会議が終わり、野田大臣と自見庄三郎金融担当大臣(参院議員)の体が空く、午後2時以降の3時間の“空白の時間”を有効活用したのだと、推察しています。ちなみに財金委員長は衆参とも民主党です。ただ、公明党が修正案を提出する方針だと、竹内譲議員がツイートしていますので、ようです。ということは審議には一定の時間を要することになりそうです。熟議のねばり強さ、辛抱強さが求められます。

 このように考えていくと、予算委員会も午前9時~午後5時半まで設定しないで、午前10時~午後3時にして、各大臣がバラバラに各常任委員会に出席できるような時間帯を作り出せば、法案成立率を高めることができるのではないでしょうか。熟議のねじれ国会は、まずはルール作りから。あくまでも臨時国会ですし、与党国対は口が裂けても言ってはいけないことになっていますが、12月になれば「会期延長」という工具を取り出すことができます。

 それと、民主党議員からは、「法案を法律にすることへの執念や気迫がほとんど感じられないなあ」、という感想を持っています。

 与党時代の自民党だったら、看護師・助産師出身の元法相、南野知恵子さんが衆院本会議場の参議院議員傍聴席で、自分が手がけた法案の採決を見守る姿を見かけました。臓器移植法改正案では、ともに医者である自民党の古川俊治、国民新党の森田高両参院議員が傍聴に来ていて、成立すると古川さんが立ち上がって衆議院議員に手を振りながら「アリガトー!!」と何度も叫んでいました。それを一般傍聴席でやるとつまみ出されますし、おそらく参議院議員傍聴席といえでも同じでしょうが、ドクター古川の姿を見て、とがめようとする人はいなかったと思います。医療関係者の参院議員は、命を守る法案への執着心が高いようです。

 国会議員の英訳の一つに、"Lawmaker"があります。国会は法律工場であり、国会議員は法律工場の工員です。2010年1月、「命を守りたい、命を守りたいと思うのです」という施政方針演説でこぎ出した以上は、その執念を年末までみせつけてほしいと、せつに願います。

[追記 2010-11-2 9:00]

 衆院財金委理事は2日朝、きょうの衆・財金委(委員長=民主党の石田勝之さん)では、質疑にとどまらず、保険業法改正案の採決まで行けるのではないか、との見通しを明かしました。上述の、竹内議員のツイートの通り、公明党が修正案を提出。公明党が民主党に事前に示した修正案は、民主党理事も賛同できる内容だったようで、保険業法改正案は「修正可決」される見通しです。今国会で、衆院側での法案の委員会通過は第1号になる見込みとなりました。また、公明党の修正を反映した法案が参院に送られることになるので、参院財政金融委員会(委員長=民主党の藤田幸久さん)での審議・可決がスムーズに行くことになり、ねじれ国会のお手本となりそうです。なんとか会期中に成立させて、来年の通常国会に希望を持ちたいものです。菅さんも元気をもらえるんじゃないでしょうか。

 理事によると、古本伸一郎・筆頭理事のねばり腰が財金委運営をスムーズにしているようです。ベトナムの原発受注に成功した前経産相の直嶋正行さんと同様、トヨタ自動車(全トヨタ労連)出身のトヨタマンのイケイケドンドン体質が荒波の中、民主党丸を強く前に進めています。民主党政調の税制改革チームでは、民社協会の先輩である中野寛成座長を事務局長として支えており、中野さんは古本さんをとても頼りにしている、と周囲は評しています。つくづく政治とは、口達者なだけではダメだなあと思います。昨年末のNHKスペシャルで、「いやー実際にやってみて、自民党はこれまでこんなに大変なことをやっていたのかと思いました」と弱音ともとれそうな本音を漏らした古本財務政務官(当時)ですが、その言葉は、政権の重みを担って感じたことをオープンに国民に示す政治家としての強さの裏返しだったようです。保険業法改正案の衆・財金委での可決はきょうの午後4時半ごろになりそうです。財政金融委員会は、総務委員会と同様に、所得税法改正案など予算関連法案を審議する委員会ですので、来年の通常国会に向けて、菅政権の「3月危機説」への希望の薄日となりそうです。[追記おわり]

[追記 2010-11-2 3:35]

 保険業法改正案は、民主党の大串博志さん、公明党の竹内譲さんら合計3人(残り1人の党派は不明)が共同で修正案を提出し、竹内さんが趣旨説明をしました。討論の申し出はなく、石田勝之委員長がただちに採決に入り、起立総員の全会一致で可決しました。通常国会では、赤字国債臨時特例法案、所得税法改正案といった予算関連法案・歳入関連法案の主戦場となる財務金融委員会で、民・公が共同で修正した実績は大きいです。これに先立つ質疑では、公的な名称と紛らわしい小規模共済の規制などが議題となりました。[追記終わり]