宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

民主党下野後トップバッターは大串博志さん「改革の原点」諫早湾干拓事業から

2013年01月24日 22時01分11秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]下野後トップバッターで質問した大串博志さん。左は民主党最年少衆院議員となった3期の鷲尾英一郎さん。2013年1月24日(木)、衆議院農林水産委員会。

 民主党下野後、初めての質問に大串博志さんが立ちました。

 これは前の国会の最終日に衆議院農林水産委員会で閉会中審査が認められていたからです。

 委員長は、「次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。(略)農林水産関係の基本施策に関する件(略)以上の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。(略)御異議なしと認めます。よって、そのように決しました」と述べています。

 ですので、正式には前の国会の会期のカテゴリーに入れたいところですが、国会の流れから年明け通常国会の新スタートの前奏曲として扱います。

 大串さんは佐賀2区で比例復活しました。与党期では、初代の財務政務官や野田佳彦首相補佐官を務めました。

 大串さんはのっけから地元の話。といっても、佐賀・長崎両県の有明海の国営諫早湾干拓事業について。開門調査が司法から命令されていながら、それに向けて対策工事の予算が、今年度補正予算(閣議決定、国会未提出)に入っていないし、新年度予算案の概算要求でも金額が示されていないとただしました。

 「ギロチン」こと諫早湾干拓を受けて、民主党は立党大会を開いた第140回通常国会に「公共事業コントロール法案(公共事業の長期計画の透明化等を図るための関係法律の整備に関する法律案」(第140衆法32号渡辺周君外三名提出)。これが、「議員立法による対案路線」、「コンクリートから人へ」の理念のもと、民主党が国会でつよくなり、政権獲得につながった、改革の原点だからです。

 佐賀県連も地方議員団では、自民党に後塵を拝しているでしょう。しかし、私の認識では、国営諫早湾干拓事業入植者30数農業者のうち、少なくとも1人は、自民党国会議員の親族ではないかと思います。そのように、自民党は地域に根を張っているけれども、逆にそれは、しがらみとなり、改革を不可能にしてしまいます。

 改革の原点を継続する大串さんが、地元の話から入ったのは、そうやって国会も地方組織も民主党が鍛え直していく第一歩になる感じがしました。まあ、地元の話もしっかりとやらないといけないです。そもそも国営事業ですし。

 衆院文部科学委員会の閉会中審査には、笠浩文・前文部科学副大臣と泉健太・元内閣府(子ども子育て担当)政務官の2人が登場。政務三役を経験し、小選挙区で再選した落ち着きを見せました。この中で、下村博文文科相、自民党の馳浩さん、民主党の笠さんらが「教育委員会制度の改革が必要だ」との趣旨の発言で一致しており、これに関しては超党派で速やかな改善を期待したいところです。

 参院農林水産委員会では、中谷智司委員長(徳島、今夏改選)の名さばきの下、小川勝也さん(北海道、今夏改選)と徳永エリさんの北海道コンビが質問しました。

 「木曜3時」といえば、民主党代表定例記者会見ですが、海江田万里代表は、衆院での代表質問には自らが立ち、衆院予算委員会には「若手の論客を立てて、安倍内閣へしっかり質問していく」と述べました。

 ロケットスタートではなく、ていねいにしっかりと説明していくことが大事だと考えます。公共事業コントロール法案から、15年経って、民主党の時代認識が自民党のそれより正しかったのです。だから、要はそれをいかに血として肉として、そして何よりも「説明・説得」できるか。それがすべてです。

[国会会議録データベースから引用はじめ]

第182回特別国会 2012年12月28日(金)

衆議院農林水産委員会

 本日は、これにて散会いたします。
(後略)○森山委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。

(前略)

 農林水産関係の基本施策に関する件

 食料の安定供給に関する件

 農林水産業の発展に関する件

 農林漁業者の福祉に関する件

 農山漁村の振興に関する件

以上の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。

 まず、閉会中、委員派遣を行う必要が生じた場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣の目的、派遣委員、派遣期間、派遣地その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、閉会中、委員会において、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じた場合には、その出席を求めることとし、日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 本日は、これにて散会いたします。
(後略)

[引用おわり]

[国会会議録データベースから全文引用はじめ]
第140回国会 本会議 第45号
平成九年六月十二日(木曜日)
    ―――――――――――――
  平成九年六月十二日
    午後一時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 公共事業の長期計画の透明化等を図るための関
  係法律の整備に関する法律案(渡辺周君外三
  名提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時四分開議
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 公共事業の長期計画の透明化等を図るための
  関係法律の整備に関する法律案(渡辺周君
  外三名提出)の趣旨説明
○議長(伊藤宗一郎君) この際、渡辺周君外三名提出、公共事業の長期計画の透明化等を図るための関係法律の整備に関する法律案について、趣旨の説明を求めます。提出者鳩山由紀夫君。
    〔鳩山由紀夫君登壇〕
○鳩山由紀夫君 ただいま議題となりました公共事業の長期計画の透明化等を図るための関係法律の整備に関する法律案について、民主党並びに御賛同いただいた方々を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 公共事業は、国や地方公共団体が中心となって行う社会資本整備のための事業であって、そこから生み出されるサービスが、市民の健康で文化的な生活を充足させるために重要な役割を果たすものです。政府は、すべての市民がそのような生活を享受できるように、効率的に社会資本を整備することが求められております。
 ところで、国と地方の借金が総額五百十二兆円に達する今日の危機的な財政事情の中で、昨年閣議決定された各五カ年計画は、効率性が考慮されることもなく、軒並み四〇%近い伸びとなっております。このように、公共事業は、財政再建が至上命題とされる中でも、大幅にその事業費がふえ続けております。このままでは、日本の財政はいよいよ破綻し、将来の世代に大きなツケを残すことになります。
 特に問題なのは、公共事業関連の十六本の長期計画であります。そもそも、これらの長期計画は、その多くが緊急措置法とされ、一時的な法律であったはずのものが、見直されることもなく今日まで続いてきております。社会基盤が未成熟な時代はともかく、今日ではその役割が問われているところでございます。
 この長期計画の問題点は、計画目標を次々と高くし、予算を獲得するにしきの御旗として機能してきたところにあります。それは、閣議決定のみにゆだねられ、議会のチェックが及ばない仕組みとなっているためでございます。計画について外部からチェックができないことから、何十年も前に計画をされ、本来の目的を失った事業までも、そのまま惰性で続けられております。
 政府は、先般の財政構造改革会議における財政構造改革の推進方策において公共事業の削減を提言しておりますが、五カ年計画の計画期間を単に延長するだけで、個別の計画についての見直しや中止が全く考えられておらず、本質的な解決にはなっておりません。
 公共事業とりわけ長期計画には以上述べたように多くの問題があり、これらの点を改善しなければ公共事業の効率的配分はなし得ず、国民も納得しないばかりか、際限なく膨張し財政赤字を肥大化させることになります。唯一国会のみが、行政とりわけ官僚をコントロールできるのであります。したがって、国民生活によくもあしくも大きな影響を与える公共事業について、国民の代表である国会が実質的に関与できない現行制度が異常なのです。そのような視点に立って、公共事業コントロール法案は策定されたのであります。
 そこで、公共事業の長期計画の透明化等を図るための関係法律の整備に関する法律案について御説明いたします。
 第一に、道路等の公共事業関連の長期計画につき、その開始年次を統一し、計画を国会承認事項とすることによって、国会が優先順位を判断することとしております。
 第二に、公共事業が、国民生活や経済、環境に重大な影響を及ぼすものであることにかんがみ、審議会における資料を公表するなどその策定手続を透明化し、加えて公聴会の開催を義務づけるなど国民や自治体から広く意見を聴取する機会を設けることとしております。
 第三に、公共事業関連の長期計画につき、事業の有効性を検証するために、計画終了後に報告書を策定させ、各事業の及ぼした影響を評価することとし、その報告書が新たに策定される計画へと反映される制度といたしております。
 第四に、揮発油税などのいわゆる道路整備特定財源制度を廃止し、公共事業の優先順位をその時々の必要性に応じて弾力的に判断できるようにしております。
 これに関連して、公共事業を国民の必要としているものから優先的かつ効率的に実施するために、各議院に常任委員会として公共事業委員会を増設し、公共事業関連長期計画の審議を公共事業委員会において一括して審議することとする国会法の一部を改正する法律案についてもあわせて提出しているところでございます。
 公共事業については、国民からの負託を受けた国会において十分に審議されてしかるべきと思います。その優先順位や配分を国会の場で正々堂々と議論を尽くし、国民の判断を待つことが、真に責任ある政治の姿であると確信しております。議員が役所に働きかけを行ったり陳情合戦を繰り広げるようなことは、これで終わりにしようじゃありませんか。
 行政が一度決めたことが、時代が変わり環境が変わっても、永遠に正しいという話が幻想である
ことは、諫早湾や中海の干拓事業の例からもまことに明らかでございます。にもかかわらず、肥大し続ける膨大な国債を発行して、いたずらに公共事業を肥大化させ、私たちは今、当面の財政危機のみならず、未来へさらに大きなツケを残そうとしております。
 私は、民主党の代表として、未来への責任を掲げて今日の政治にチャレンジしたいと考えています。未来にツケを回すのではなく、たとえ今苦しみを伴うものであろうとも、正しい決断をすることによって未来に明るい展望を切り開こうではありませんか。だから、今、公共事業コントロール法なのです。
 議会人として、というよりも一国民として、党派を超えての力強い御支持をいただけるものと確信をいたし、私の趣旨説明といたします。
 ありがとうございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 公共事業の長期計画の透明化等を図るための関係法律の整備に関する法律案(渡辺周君外三名提出)の趣旨説明に対する質疑
○議長(伊藤宗一郎君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。田野瀬良太郎君。
    〔田野瀬良太郎君登壇〕
○田野瀬良太郎君 ただいま説明のありました公共事業透明化法につきまして、自由民主党を代表いたしまして、質問をいたします。
 御承知のとおり、我が国の社会資本の整備水準は先進諸国に比べていまだに大きく立ちおくれており、今後本格的な高齢化社会が到来する前に、着実に公共事業を実施し、社会資本の整備を図っていくことが急務であります。このため、それぞれの社会資本の役割や目的、その整備状況を勘案して、五カ年計画等の長期計画という形で中長期的な整備目標を立てて計画的に整備が進められているところであります。ただ、この五カ年計画の事業量、予算規模というものはいわば一つの目安であって、毎年度の予算の執行については当然国会の承認を要するところであります。
 ところで、公共事業の実施に当たっては、厳しい財政事情も踏まえ効率的に事業を実施するとともに、その実施方法も公正かつ妥当なものでなければならないことは当然のことであります。このため、国会においても、これまでも個別具体の事業についてさまざまな議論を行い、行政のチェック機能を果たしてきたところであります。
 さて、この法律案は、公共事業の優先的かつ効率的な実施ということをうたっておりますが、その内容には多くの問題点があり、私といたしましては、公共事業の円滑かつ効率的な実施にとってかえって障害となるのではないかという懸念を禁じ得ないのであります。
 以下、主な問題点のみに絞って指摘をさせていただきます。
 まず、この法律案では、公共事業の実施に係るすべての長期計画を国会の承認に係らしめることとしておりますが、毎年度の予算は、当然のことながら、その時々の経済情勢、社会情勢等を反映して、国会で審議、議決するものであります。したがって、国会としては、公共事業のあり方も含めて毎年度の予算を真剣に審議することが何よりも重要であります。
 しかるに、これに加えて、長期計画を国会で承認し、計画期間の事業費を決定するということになると、毎年度の予算の議決とはどういう関係になるのか、毎年度の予算の議決に対応して計画を変更していくのか、あるいは計画に合わせて毎年度の予算を決めていくのか。いずれにしても国会の議決が国会自身を縛ることになり、財政の硬直化を招き、そのときそのときの効率的な資源配分や機動的な公共事業の実施の妨げになるのではないかと考えます。この点についてどうお考えか、お尋ねをいたします。
 次に、この法律案では、すべての長期計画の計画期間を五カ年とした上で、開始年次を平成十年度に統一することといたしておりますが、現在でも、相互に関連する、例えば治山と治水、漁港と沿岸漁場整備といった長期計画は同じ計画期間で策定されているところであります。また、先ほど申し上げましたように、公共事業のあり方を含めて、毎年度の予算を真剣に審議することが何よりも重要であり、さらに、今回のように長期の計画期間自体も変わり得るものであることを考えますと、計画的に進捗しているそれぞれの計画を途中で中断してまで、あえて長期計画の開始年次を統一することにどれほどの意味があるのか、お尋ねをしたいと思います。
 次に、公共事業の実施に係る長期計画を一律に五カ年とすることについてお尋ねをいたします。
 十六本の長期計画の計画期間は多くは五年でありますが、土地改良長期計画については、農政の基本方向がおおむね十年後を展望して策定されており、これに即して土地改良長期計画の計画期間は十年となっています。このことからも、他の長期計画との横並びで機械的に五年とすることは適当ではないと考えますが、見解をお尋ねいたします。
 また、この法律案では、長期計画の策定に当たってはそれぞれ審議会の意見を聞かなければならないこととしておりますが、そもそも審議会については、行政判断の際に、必要な場合に意見を聞いて判断の一助にするものであります。しかるに、この法律案のように、すべての長期計画について審議会の意見を聞くことを義務づけ、審議会のないものについては新たに審議会を設置するというのは、行き過ぎであり、行政改革にも逆行するのではないかと考えます。また、審議会の意見を聞く場合にも、審議の公開や公聴会の開催など審議会の運営については、一律にではなく、それぞれの審議会において決定すべきことであると考えます。これらの考え方についてお尋ねをいたします。
 最後に、この法律案では、道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の改正により、揮発油税等に係る道路特定財源を廃止するといたしておりますが、道路特定財源は、我が国の立ちおくれた道路整備を緊急かつ計画的に進めるため、受益者負担の考え方に基づいて、自動車利用者に負担を求めているものであります。これを廃止し一般財源化するというようなことは、到底納税者の理解を得られるものではなく、絶対に容認することができないことを強く申し上げておきたいと思います。
 以上、質問とさせていただきます。(拍手)
    〔渡辺周君登壇〕
○渡辺周君 田野瀬議員にお答えをいたします。
 本法案が公共事業の円滑かつ効率的実施にとってかえって障害になるのではないか、あるいは効率的な資源配分や機動的な公共事業実施の妨げになるのではないかというお尋ねがございました。
 現在の建設国債及び特例公債、さらには借入金の残高から見ましても、バブル崩壊後、五年間で六十兆円の追加投資が膨大な財政赤字をつくっただけでなく、我々に公共事業依存、補助金依存の心理を植えつけてしまったことを自己批判的に考える必要があると思っております。
 確かに、私たちは、まだまだ日々の生活に真の豊かさを実感できる公共空間、社会資本が整備されているとは思っておりません。効率的、重点的な生活関連社会資本の整備は急がなければならないと御指摘のとおり思っておりますが、高度経済成長とともに拡大してきた公共事業の役割とプライオリティー、その規模も、時代時代の中で変わってきていると信じるところであります。
 この法案は、国民の代表たる私どもが、住民ニーズに限りなく近い視点で、効率的な公共投資が行われているかどうかをチェックする法案であり、資源配分のうち公共事業という公的部門による投資、配分を行政のみに任すことなく、議会の権威と議会の良識が責任を持つその第一歩であると考えております。
 また、公共事業の長期計画については、両院に新たに設置される公共事業委員会で一括して審議をし、その目標と事業量を承認することとしております。承認内容は計画の目標と事業量であって、計画期間内に実施すべき目安の量を定めております。したがいまして、各年度の予算がその計画と異なるような形で決定をされましても、それは予算の決定が最終的な決定ということで優先されるということになります。計画と各年度の予算が乖離する場合には、計画の見直しや変更が必要になることもあり得ると考えているところでございます。
 ただし、国会が計画を承認するということについては、何ら無意味な行為ということではなく、内閣との関係でいえば、国会の承認は政治的な意味で内閣を拘束する形となり、国会の承認内容と明らかに異なる予算案が決定された場合には、内閣は政治的な責任を国会に対して負うこととなります。したがいまして、御指摘のような財政の硬直化を招くことはなく、逆に、閣議決定で縛られている現行制度の方が、公共事業シェアの固定化をもたらし、個別事業の中止や見直しを事実上不可能にしているという点で、効率的な資源配分や機動的な公共事業実施を妨げていると我々は考えるところでございます。
 次に、公共事業長期計画を一律五年とすることについてのお尋ねがございました。
 現状の公共事業の問題は、計画が個別に策定される結果、計画相互の整合性や優先順位の判断ができないということであり、例えば交通関係の五カ年計画も開始年度が統一されておらず、道路と空港、港湾を総合的に判断して整備するという視点に欠けているものと言わざるを得ません。
 さらに、関係性の薄い計画間についても、国の財政等の総合的な観点から総額や優先順位を判断しなければならないにもかかわらず、それがなされていないという現状を改善する必要があることから、開始年度の統一と計画期間の統一を行っているところであります。また、総合的な政策判断の必要性から、両院に公共事業要員会を設置して、一括して計画の審議を行うこととしております。
 田野瀬議員御指摘の土地改良長期計画につきましても、国際社会を迎え、情勢が目まぐるしく変化する中で、十年の計画では逆に時代の変化に的確に対応できなくなる危険性があることにかんがみまして、これを五カ年としたところでございます。
 次に、審議会についてのお尋ねがございました。行政改革に逆行するのではないかという御指摘でございました。
 行政改革は、だれのために、何のために行うかという視点で考えなければなりません。行政改革とは、主権者たる国民の多様な物質的、精神的ニーズにこたえ、その意見を踏まえながら、限られた財源の中で効率的かつ機動的な行政システムをつくり上げることであります。公共事業長期計画を審議する審議会を公開し、国民や自治体の意見を幅広く聴取する手続を設けることで、官僚機構主導、かつひたすら拡大する公共事業をチェックすることができ、かえってコストの節減が可能であると考えております。審議会の設置と公聴会を含めて、私どもは年間五千百万円程度のコストを試算しております。しかし、これは公共事業の効率化によって補うことができるものと信じております。
 続いて、審議会の公開についてでありますが、公共事業長期計画は莫大な予算支出を伴うものであり、財政、国民生活、自然環境に重大な影響を与えるものであり、当然公開するべきものと考えております。なお、各審議会の公共事業長期計画以外の案件については公開することを義務づけてはおりませんので、審議会の自主性を著しく損なうことはないと考えております。
 残余の質問につきましては、担当提案者より答弁をいたします。(拍手)
    〔川内博史君登壇〕
○川内博史君 渡辺議員に引き続きまして、田野瀬議員の質問にお答えをいたします。
 審議会の設置についてのお尋ねに補足して御説明を申し上げますが、国民は、計画の策定過程に参加をすることを通じて、公共事業を十分に評価することができる。例えば、国道と一緒に並んで走っている狭い高速道路、あるいは使われることのない農道空港、そしてまた年間に数隻しか入らない港湾、環境に大きな影響を与えながらしかし食糧自給に寄与することのない干拓事業など、私たちが謙虚に反省すべき事例はたくさんあるということは否定をできないわけでございます。審議会の設置を行うことにより、莫大な税金の使い道を決める計画の策定に国民が参加をする、そのことに積極的に費用をかけることこそが、行政改革の趣旨に沿うことであるというふうに考えております。
 次に、田野瀬議員が意見を表明されました道路特定財源制度について、私どものスタンスを明らかにさせていただきます。
 確かに、この道路特定財源制度が制定をされました昭和二十年代、我が国の道路状況は大変に貧弱で、アメリカの調査団からは、この国に道路行政はないとまで言われたのでございますが、しかし、それから三十年以上にわたって道路整備は常に公共投資のトップを走り続け、その総額は平成七年度までに百九十四兆円にも達しているのでございます。
 確かに、まだ道路整備がおくれている地域があることは私たちも存じております。しかし、今後、国民負担の増大が予想される中で、道路だけが特別の地位にあり、道路特定財源制度によってその整備が保障されるということは、許されることではないと考えております。国民の貴重な税金をいただく中で、公共投資のみならずさまざまな行政ニーズとの比較の中で、なおかつ道路整備の優先順位が高い地域や町があるとするならば、今の道路特定財源制度の枠を超えてでも道路整備は行うべきであり、まさに本法案の予定する公共事業委員会の論戦に基づくことになるのでございます。
 財政危機が叫ばれる中、住民ニーズに沿った事業への重点的な投資は、国民全体の要請であると考えております。この要請にこたえるためには、むしろ道路特定財源制度は若干の障害になるのではないかと考えられております。私たちは、本法案によって、この道路特定財源制度の一般財源化を提案させていただいております。
 以上です。(拍手)
○議長(伊藤宗一郎君) 辻第一君。
    〔辻第一君登壇〕
○辻第一君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題になりました公共事業の長期計画の透明化等を図るための関係法律の整備に関する法律案について質問いたします。
 公共事業をめぐる現在の中心問題は、財政危機を招いた最大の原因である公共事業のむだと浪費構造にメスを入れることであります。その最大の問題点は、一たび決定されると、当初の目的を失っているのに事業を継続し、むだと浪費を拡大再生産していることであります。
 そのため、後は野となれ山となれで原野になっている苫小牧東部など巨大な拠点開発、利用されないのに増設工事をする港湾整備、農民にも歓迎されないのに巨額の費用を投資する土地改良事業などが全国各地で行われています。このような工事のための工事の際限のないむだ遣いに抜本的にメスを入れることこそ焦眉の課題であり、今国民は強く求めているのであります。
 以下、質問をいたします。
 第一の問題は、初めに総額ありきで公共事業の浪費の大もとになっている六百三十兆円という途方もない巨額の公共投資基本計画は、最近、期間を十年から十三年に延長することを決めましたが、これは浪費をなくすどころか、十三年間浪費
を続けるだけのことであります。この計画を撤廃しない限り、住宅、公園、下水道などの国民生活に必要な事業ではなく、大手ゼネコン奉仕型の大型プロジェクトばかりを優先させる公共事業のゆがんだ現状を是正できないことは明白であります。現在のつかみ金方式をやめ、本当に必要な事業を積み上げる方式に抜本的に転換すべきではありませんか。答弁を求めます。
 第二に、現在十六ある公共事業の長期計画は、縦割り行政による予算獲得合戦の産物であり、官僚組織と族議員を横行させ、政財官の癒着構造を温存させてきました。我が党が追及したように、農水省官僚が多数ゼネコンに天下り、農業関連公共事業を独占的に受注し、橋本首相も度が過ぎていると言わざるを得ませんでした。建設、運輸官僚のゼネコンへの天下りと、道路・港湾建設事業の独占的受注も周知のことであります。なぜここにメスを入れようとしないのですか。
 さらに、計画の根拠法となっている各緊急措置法は、大企業本位の経済政策のもとで、産業基盤優先の社会資本整備予算の確保を目的としたものであります。しかも、国民生活に密着した福祉・教育施設は公共事業の枠外とされております。提案者は、その点どうするのでしょうか。十六の長期計画という枠組みそのものについて抜本的に再検討すべきではありませんか。お答えをいただきたい。
 第三に、本法案による五カ年計画の内容は、事業の目標とその量を示すのみで、個別の事業計画を定めることとはされていません。これではむだな事業をとめることはできないのではありませんか。むだの典型であり、政治の焦点になっている首都機能移転や東京臨海部開発こそ中止すべきであります。明確な答弁を求めます。
 今こそ、アメリカの圧力でつくられた六百三十兆円という公共投資基本計画を廃止し、十六に及ぶ長期計画を白紙に戻して抜本的に見直す、首都機能移転など巨大プロジェクトの中止、公共投資膨張の根源である道路特定財源を改める、アメリカに比べて三割も高いという公共事業単価の水増しにメスを入れる、このことこそ緊急不可欠の課題であることを強調して、質問を終わります。(拍手)
    〔仙谷由人君登壇〕
○仙谷由人君 辻第一議員の質問にお答えをいたします。
 政財官の癒着の構造、天下りにメスを入れることになるのかという御質問でございますが、我々が提出いたしておりますこのような公共事業コントロール法案が成立いたしますと、公共事業委員会が設置されますので、その中で事実を明らかにすることによって、そしてその公共事業委員会の審議によって、十二分にメスを入れることができるようになると考えております。
 そしてまた、公共投資基本計画のようなつかみ金方式をやめるのか、あるいはむだな計画を廃止することになるのかというお尋ねでございますけれども、当然のことながら、この公共事業委員会の審議によりまして計画がむだであるとの判断に至った場合には、そのような計画は廃止することになると考えております。
 次に、必要な事業を積み上げる方式へ抜本的に見直すことになるのかという御質問でございましたが、市民や住民のニーズに合致する社会資本の整備がなされるようにするためには、権限あるいは財源の分権化、地域主権のシステムの確立を待たなければならないと考えております。しかし、その第一歩として、本法案により公共事業の策定過程や実態が国民の眼前にさらされることによりまして、国民の批判と関心が高まり、辻議員のおっしゃるように、本当に必要な社会資本の効率的整備に向けて前進するものと確信をいたしております。
 次に、長期計画の対象事業につきましては、民主党が中心になった政権をつくることができましたならば、ハードよりソフトを重視する、土木よりシステムへ比重をかける、そういうつもりでございます。福祉に関しましては、新ゴールドプランやエンゼルプランあるいは障害者プランをより充実させ、その確実な実行を図ることが肝要だと考えております。
 もう一つ、個別計画を長期計画の中に定める必要があるのではないかとの御質問がございましたが、長期計画の具体的な中身を吟味することができるようにすることがまさに本法案の目的でございます。
 最後に、大規模公共事業の典型である首都機能移転や東京都臨海副都心を見直すべきと考えるが、どうかという問いがございました。
 大規模公共事業については、見直すべきものは見直さなければならないと考えているところでございます。
 なお、首都機能移転につきましては、公共事業としての金額あるいは工事量及び工事の種類などが現在ささやかれておるわけですが、そうした問題以前に、新しい首都が必要か、必要であればいかなる機能を持ったものであるべきかという観点に立って国民的な議論がもっと必要だと考えているところでございます。(拍手)
○議長(伊藤宗一郎君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
○議長(伊藤宗一郎君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時四十二分散会
[引用おわり]

[お知らせ1 はじめ]

 「国会傍聴取材支援基金」を設けました。他メディアにはない国会審議を中心とした政治の流れをこのブログで伝えていきます。質素倹約に努めていますが交通費など諸経費がかかります。

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[お知らせ1 おわり]

[お知らせ2 はじめ]

 会員制ブログで今後の政治日程とそのポイントを解説しています。

今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。取材資金にもなりますのでご協力下さい。

[お知らせ2 おわり]

[お知らせ3 はじめ]

 このブログは次のホームページを参考にして、記事を作成しています。

衆議院議案(衆議院ホームページ)
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_gian.htm

最近の法律・条約(内閣法制局ホームページ)
http://www.clb.go.jp/contents/

今国会情報(参議院ホームページ)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/kon_kokkaijyoho/index.html

衆議院インターネット審議中継
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

参議院インターネット審議中継
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)
http://kokkai.ndl.go.jp/

民主党ニュース(民主党ホームページ)
http://www.dpj.or.jp/news

予算書・決算書データベース(財務省ホームページ)
http://www.bb.mof.go.jp/hdocs/bxsselect.html

goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/

[お知らせ3 おわり]


「道路特定財源の復活」、自民党が来年度に先送り

2013年01月24日 21時07分13秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]川内博史・民主党ガソリン値下げ隊長(現・民主党衆院鹿児島1区総支部長)

 道路特定財源の復活が先送りになったようです。自民党税制調査会は、平成25年度税制改正大綱を2013年1月24日(木)決定しました。総選挙により1ヵ月半程度の政治空白が生じ、ずれ込んでいました。

 この中で、前日から突然振って沸いたように登場した「自動車取得税(都道府県税)を廃止した上で、自動車重量税(国税で一部を地方に譲与)の財源を道路特定財源化する」との部分について、自民党がホームページで発表した平成25年度税制改正大綱の中で、来年度に見送ることになりました。昨日の報道ときょうの決定の間の政策決定プロセスは不明。

 川内博史・ガソリン値下げ隊長の念力が、鹿児島から永田町に伝播したのかもしれません。

 自民党ホームページの「平成25年度税制改正大綱」によると、「自動車重量税については、以下の方向で見直しを行うこととし、平成26 年度税制改正で具体的な結論を得る」としました。

 そして、「自動車重量税については、車両重量等に応じて課税されており、道路損壊等と密接に関連している。今後、道路等の維持管理・更新や防災・減災等の推進に多額の財源が必要となる中で、原因者負担・受益者負担としての性格を明確化するため、その税収について、道路の維持管理更新等のための財源として位置づけ、自動車ユーザーに還元されるものであることを明らかにする方向で見直しを行う」とし、道路特定財源化に向けて理論武装されていますが、いずれにしろ、次回(今秋)に見送られたもようです。

 海江田万里代表は自民党決定の前に開いた記者会見で、「これはまさに宮崎さんがおっしゃったように5年前に戻るものである。ですから、容認できない」とし、「いわゆる道路特定財源にするかというところは、非常にあいまいな表現になっています。整備など、ですか、などという言葉が入っていまして、そのなどの中身を詰めていけば、今指摘のあったような新しい道路も造っていくことになろうかと思いますが、そういうことは私どもは許されないと思っております」と語りました。

 しかし、これは民主党にとっても1年間、いや、10ヶ月の猶予は、良い訓練期間ではないでしょうか。そもそも、「ガソリン値下げ隊と道路特定財源の一般財源化」を説明できる人は、現職衆院議員では多いですが、それ以外の総支部長ではかなり厳しいでしょう。ちなみに、私は「政権交代3ヵ月後の税制改正で、揮発油税の暫定税率を廃止して、本則税率を暫定税率分引き上げた」とずっと勘違いしていました。暫定税率は今でも残っています。このブログでも数回勘違いして記述しているでしょう。そして、それは私が思っている以上に、小沢一郎氏こそがマニフェスト破り第1号であるとのことになります。ただし、小沢氏への私の怒りはすでにメーターが振り切れているので、いまさら怒りは増しません。

 この10ヶ月で、しっかりと税制を説明する力を私もつけていきたいと考えます。そして、税をシンプルにすることこそが、民主主義であり、庶民の味方です。それができるのは改革の党、民主党ということになります。つまり、組織が弱いというピンチはチャンスになるということ。がんばってまいりましょう。隊長もね!

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自民党官房長官、選挙区内「日揮」優先による情報隠しか テロル国際対応で大失態に発展も

2013年01月24日 08時15分16秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]自民党・第2次安倍内閣の菅義偉・内閣官房長官、首相官邸ホームページから。

 興味のある方はwikipediaで調べてみると面白いでしょうが、有名なフランス人(白人)小説家の経歴をみると、ある共通点があります。やはり芸術の都・パリに居住歴がある。これはうなづけるでしょうが、パリに住む前に、当時フランス領アルジェリアで暮らしていた経歴がある人がたくさんいます。それだけ、アルジェリアには「資源」があるのでしょう。

 日本時間の2013年1月16日(水)ごろ、おそらく「アルカイダ」などと関係があると見られるイスラム原理主義者であろうテロリストが、アルジェリア国のイナメナスという場所にある、化石燃料ガス採掘施設と従業員居住地を襲撃し、人質をとる事件が発生。アルジェリア軍の果敢な行動により、事件は解決しましたが、日本人や日本系企業従業員ら多くの死亡者が出ました。

 この会社は「日揮」(にっき)という会社で、横浜市西区みなとみらい21地区で、住友不動産が企画した「クイーンズスクエア」のAというビルに本社を置いています。

 ここは、衆議院神奈川2区なので、菅官房長官の選挙区となります。菅さんの政治資金管理団体「横浜政経懇話会」は例年2000万円前後の収入があり、3000万円前後を翌年度に繰り越しています。ほとんどの収入は年1回、11月下旬から12月上旬に国会近くのホテルで開いている政治資金パーティーで、例年1700万円程度を売り上げています。購入者(社)は750人前後なので、1枚2万円だと考えられます。他の政治団体からの出し入れはない透明性の高い会計で、支出先は、派閥を問わず同僚議員のパーティー券を各々2万円程度買ったり、神奈川県連を中心とした自民党新人・元職におもに10万円単位で寄付をしています。自民党にしてはクリーンな会計のうえ、支出先は党内バランスを配慮したものと感じられ、こうやって官房長官になるのもうなづける政治資金収支報告書になっています。

 日揮が菅さんのパーティー券を購入したり、寄付金をしたりしている形跡は報告書にはありません。しかし、選挙区内企業である日揮に対して、菅さんが配慮しているのではないかと疑いを持ちたくなるようなことがいくつかあります。

 こういった企業は秘密が多いです。その閉鎖性によって、お金をもうけるわけですが、日本企業は特有です。複数の新聞記事の情報を分析すると、2013年1月19日(土)午後9時過ぎに、アルジェリア政府が官邸に「死亡者の名前や人数」を伝えたとみられます。その3時間後に首相同士が電話しています。その1時間後に、安倍晋三首相は記者団に「邦人の安否について厳しい情報に接した」と語りました。その直後に記者会見した菅長官は「死亡と、いまだに生存が確認できないという情報だ」と述べています。そしてこのより前に、日揮から官邸(菅長官?)に対して「できるだけ情報を抑えてほしい」との要望があったことが既に報道されています。

 そして、人質事件の被害者(生存者・犠牲者両方含む)の帰国のために初めて自衛隊法により政府専用機が派遣されました。これは評価できます。

 ところが、菅長官は日揮の要望にそってかどうか、生存者・犠牲者含めて、一切の氏名の公表を拒否しました。なお、現時点で、政府の報償費から身代金などが出金されたということは、状況からしてないとみられます。

 ところが、このあと、日揮の元副社長である幹部社員が犠牲者に含まれていたことがアルジェリアの報道などから分かりました。この場合、幹部社員が現地にいることを、テロリストが知っていて襲撃した可能性があり、事件の全容解明に欠かせない証拠となることが明確になりました。私は国際刑事法はとんと分かりませんが、この幹部社員のご遺体を、どの国が司法解剖するかなどの根本的な問題になる可能性があります。

 菅さんは、自民党議員が選挙区にいると、政府の用心棒になるとアッピールしたかったのかもしれません。安倍首相がベトナム・ハノイでぶら下がりに応じながら、タイ、インドネシアに行ったことも、情報化の時代、それ自体に問題はないと考えます。タイのインラック首相の横で少し鼻の下がのびていたのも男性なら当然だし、なるべく平然としようと努めた表情だったところには、さすがは外相秘書官経験もある、首相経験者だと感じます。それはいいのです。

 しかし、清和会は「人命は地球より重い」との福田赳夫首相の珍言で、テロリストを刑務所から出し、国の外に出し、ばら撒いた過去をいまだに引きずっています。

 きょうは午前中に、衆院農林水産委員会、午後には、衆院文部科学委員会の閉会中審査(委員会による国政調査)があります。ぜひ、この問題についても、民主党がていねいに情報を整理し、「情報公開ある政治」「テロリズムの根絶」という民主党の基本政策に忠実に、「至誠にもとるなかりしか(言行不一致はないか)」をしっかりと、召集後の両院の内閣委員会や外務委員会などで追及してほしいと考えます。

 菅さんは経世会出身の好きな政治家だけに、ぜひ、私の疑惑を払拭してほしい。

日揮最高顧問も被害か アルジェリア紙「死亡」5邦人名(朝日新聞) - goo ニュース

 アルジェリアであった人質事件で23日、新たに日揮社員ら日本人2人の死亡が確認された。同社の最高顧問、新谷正法(あらたにただのり)さん(66)が事件に巻き込まれた可能性が高いことも判明。一方、地元紙は死亡者として日本人5人の氏名を報じている。次々に届く悪い知らせに関係者は言葉を失った。

 新谷さんが事件に巻き込まれた可能性は、日揮関係者が明らかにした。新谷さんは昨年6月、代表取締役副社長を退き、最高顧問に就任。アルジェリア事業を統括する立場で、現地での交渉に参加することも多かった。事件があったイナメナスの天然ガス関連施設には当時、出張で行っていたという。

 新谷さんを知る別の同社関係者は「アルジェリア事業は、会社が非常に大きいエネルギーを注いでいる事業。彼はその中心人物だった」と話した。

 一方、日本人5人の氏名は同日、地元紙シュルーク(電子版)が生年月日と合わせて報じた。同紙によると、死亡が確認されたのは、キヤマ・サトシさん(29)、イトウ・フミヒロさん(59)、マエカワ・ヒデミさん(60)、ゴトウ・ヤスジさん(59)、ヤマダ・タカシさん(72)。

 関係者の話では、5人は、人質になった木山聡さん、宮城県出身の伊藤文博さん、前川秀海さんの日揮社員3人と、後藤康次さん、山田隆さんの関連会社の2人とみられる。

 日本政府と日揮は事件で9人の日本人が死亡したと発表しているが、この5人が含まれるかは明らかにしていない。また、犠牲者の氏名などの詳細を公表していない。

■「帰ったら集まろうと…」 「負傷した。襲撃犯らといる。状況は悪くない」――。この日、「死亡」と報道された木山聡さんは、武装勢力の人質になっていた際、中東の衛星テレビ局アルジャジーラの電話取材にこう語っていた。木山さんを知る人は声を聞き、心配を募らせていた。

 木山さんは熊本県出身で長岡技術科学大学(新潟県長岡市)に進学後、入社。日揮によると、現場の監督役を任されていた。

 八代高専(現・熊本高専)で同級生だった埼玉県の男性(29)は事件後、他の同級生と電話やメールで連絡をとり合っている。同級生40人ほどの小所帯で、友人同士の結びつきは強い。「木山が無事帰ってきたら、みんなで集まろうって話をしていたんですが」と話す。

 熊本市の木山さんの実家近くに住む男性によると、木山さんは以前に会った時、「石油の出る国で働いています」と話していた。「どんな植物が生えているの」と尋ねると、「ちゃんと見ていなかったので、今度帰って来るまでによく見て教えますね」と答えたという。

 「小さいころの素直で明るい笑顔が思い浮かぶ。奥さんとまだ小さなお子さんがかわいそう。話の続きも、もうできないのか……」と声を詰まらせた。

 息子が木山さんと同級生という近所の女性(70)は「報道で声が出ていたのに……。突然のことで、本当に恐ろしかったろうに」。

 長岡技術科学大で教えた教員の一人は、木山さんの気さくで正義感が強い性格を覚えている。学生時代から海外で働きたいという意志が強く、英語をよく勉強していたという。

 大学院に進む際、オーストラリアの原子力関係施設でインターンシップで働いた。指導教官は「施設の責任者からも『きちんと自分の意見を言える』と評価が高かった」と振り返る。

 学生時代、自転車部だった木山さんは、長岡市内の自転車店によく顔を出していたという。マウンテンバイクを買ったり、店のアルバイトとツーリングに出かけたりしていた。男性店主(60)は「気のいい、話しやすいタイプで好感が持てた」と語っていた。

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自民党平成25年度税制改正大綱で「道路特定財源」復活か ガソリン値下げ隊を無にする暴挙だ[追記あり]

2013年01月23日 20時51分49秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]民主党の松本剛明・税調会長。

 インチキ政党=自民党。

 早くも自民党が暴挙に出ようとしています。

 与党・自民党はあすまとめる「平成25年度税制改正大綱」で、自動車取得税(都道府県税)を廃止したうえで、自動車重量税(国税であり一定額を地方に譲与)を「道路の維持管理などの財源として位置づける方向で見直す」との文言を盛り込む方針であることが、報道で明らかになりました。

 自動車重量税を一般財源から4年ぶりに道路特定財源に戻す考えと思われます。

【追記 2013年1月24日(木) 午前10時】

 自民党税制調査会事務局(政策調査会事務局)は、24日の決定を前に23日の案で、自動車重量税を「道路整備などの使途に限定する」との趣旨の文言が加わったことを認めたうえで「道路特定財源化ではない」と強弁しました。

【追記いったん終わり】

 民主党の青春といわれた5年前の第169回通常国会「ガソリン国会」の成果を踏みにじるばかりか、自動車取得税廃止分の税財源が都道府県に手当てされなく可能性が高く、歴史と地方に対する立体的な裏切り行為です。まさに自民党が日本とその歴史を取り戻し私物化する暴挙としかいいようがありません。

 与党の税制改正大綱が、税制改正法案として国会に提出されるまでには技術的に一ヶ月近くかかるとされています。総選挙により、1ヶ月以上遅れている今回の税制改正では、法案の成立が5月中旬にずれ込む可能性も指摘されています。その中で、火事場泥棒のように、付則に盛り込んでくるかもしれませんが、野党・民主党は主税局や法制局の力を借りて、議院修正をめざしたり、技術的に難しければ、つるしてつるしてつるしまくった上で、反対すべきです。それこそが健全野党だと私は考えます。

 NHKニュース7によると、民主党の海江田万里代表は出張先で「大きく私どもの考え方に反するもので、税制の枠組みは(きょねん6月15日の)3党合意の枠組みでもありますので、(自民党は民主党に)しっかりと説明してほしい」と語りました。別の報道によると、「ガソリン国会」で活躍した細野豪志幹事長も「率直に言って話にならない」「先祖返りしている。道路特定財源に戻すかのようなニュアンスだ」と述べました。まったく同感です。

 第180通常国会で、社会保障と税の一体改革関連8法案を修正したきょねん6月15日の3党合意には「自動車取得税および自動車重量税については、(社会保障の安定した財源を確保するための税制抜本改革のための消費税法改正法案の)第7条第1号ワの規定に沿って抜本的見直しを行うこととし、消費税率の8%への引き上げ時までに結論を得る」と書いてあります。たしかに、「自動車取得税を廃止し、自動車重量税を道路特定財源化する」 との結論は3党合意に反するわけではありません。しかし、自民党のやることはハチャメチャです。あまりにもテクニックが過ぎて、とても「公平・透明・納得」できません。いや、税制としてというより、議会制民主政治として「公平・透明・納得」できないということです。

 とにかく、税制改正大綱に入ってしまうと、野党が国会で修正するのは極めて難しいと考えます。

 松本剛明税調会長の粘り腰に期待したいところです。

 それと、全国知事会、全国都道府県議会議長会はこのような与党に任せていていいのか、参院選を前によく再検討してほしいところです。

 民主党が政権を失っても、ガソリン値下げ隊の足取りをすべて無にするかのような自民党税調のやり方は絶対に許せません。野田毅自民党税調会長はあすまでに思い直していただきたい。絶対に許せない暴挙です。

【追記 2013年1月24日 午前9時】

 自民党政策調査会事務局によると、「自動車重量税の道路特定財源化ではなく、道路整備に使途を限定化するという文言を入れることを23日決めた」とのことです。政調事務局には「言葉は悪いが、事実上のクーデーターに近い。大綱に入れるようならば、税法成立に反対し徹底的に追及するし、お前ら自民党員を根絶やしにしてやる」と伝えたところ、「ご意見うけたまわりました」とのことでした。

 自動車重量税は、平成24年度予算書では7032億円。一般会計の財務省所管歳入に、「4170億円」(59・3%)、特別会計の交付税および譲与税配布金勘定(内閣府、総務省、財務省共管)に「2862億円」(40・7%)が入っています。以前は、一般会計から繰り出して特別会計に繰り入れるという分かりにくい粉飾的に近い会計がされていましたが、ガソリン値下げ隊が直させました。このうち、本来ならば、自動車取得税廃止(2000億円)により地方譲与税を60%にするのが当然です。しかし、野田税調は、この2000億円程度を地方に渡さず、道路特定財源(道路整備に使途限定)化しようとしているようです。これは地方分権に逆行するだけでなく、財政民主主義に対する重大な挑戦であり、民主党のみならず全国民に対する犯罪です。野田の行為は絶対に許すことができない暴挙です。なんとか、24日の決定に入れさせないようにしないといけません。そうでないと、国会で野党・民主党が修正させるのは、事実上不可能なのが、現実としての国会における立法プロセスです。

【追記おわり】

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石井一議長、岡田克也最高顧問が海江田代表に拍手 羽田雄一郎さん公認

2013年01月22日 20時44分19秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]2013年最初の常任幹事会に集まった(左から)北澤俊美副代表、岡田克也最高顧問、菅直人最高顧問、輿石東参院議員会長、石井一議長、海江田万里民主党代表、2013年1月22日(火)、民主党本部内、筆者撮影。

≪民主党復活元年の常任幹事会開かれる≫

 民主党は今年初めての常任幹事会(第574回常任幹事会)を2013年1月22日午後、民主党本部で開きました。

 石井一議長(参院今夏改選)は、「きょうは本年最初の常任幹事会です。我が党は存亡の危機にある、という責任感の下に、常任幹事会が火の玉となって我が党が反転攻勢をスタートさせなければならない」と短くあいさつ。「海江田代表から年頭のごあいさつと決意の表明をしていただきます」と議事を進め、海江田万里代表が立ち上がると拍手が起きました。

 これには感動しました。というのは、昨年末の両院議員総会で野田佳彦代表が辞任を表明したときに、拍手も「ご苦労さん」という掛け声も一切かからなかったからです。これが民主党なんですね。しかし、年が明け、多少なりとも余裕が出てきたのでしょうか。

≪ピン議長、岡田克也最高顧問ら新生党シンドバッド4人衆がにらみを利かせば民主党は必ず復活できる≫

 民主党は大丈夫なのか?と聞かれれば大丈夫といえるでしょう。なぜならば、きょうの常任幹事会には、石井一議長のほか、岡田克也最高顧問、北澤俊美副代表、前田武志・企業団体委員長の4人が集まりました。来週からはじまる国会は「宮澤うそつき解散」から20年の節目になります。あのとき、いかだに乗って船を出た新生党シンドバッド合計44人のうち、4人がにらみを利かせている限りは大丈夫です。

 こうしたやっとできた政権交代ある二大政党制を見届けるように、昨年末、羽田孜さん、渡部恒三さん、藤井裕久さんの3人の最高顧問という名のシンドバッドが引退しました。そして、反転攻勢の年明けでも、新生党シンドバッドの健在ぶりを発揮しました。

≪バランス感覚ある細野幹事長が党綱領たたき台に新生党色を盛り込み、KEEP RIGHT ≫

 民主党綱領のたたき台を決めましたが、前文は「日本は古来より東西文化を融合し、大いなる反映と独自の誇るべき文化を発展させてきた」と保守色の強い書き出しとなりました。そして「政権交代の成功と挫折を経験した今、我々は改めて原点を問い直し、さらなる進化を遂げ、国民政党として再生する」としています。まさに私たちの20年の実験が、次の世代に引き継がれることを宣言しています。

 そして、基本的立場では「1998年、我が党は」として、立党日を正式に1998年と定めました。「我が党は生活者、納税者、消費者、働く者の立場に立つ者が集まって誕生した。同時に、今と未来の世代に希望、幸福、安心を贈るべく、古い政治を変える意欲を持つ改革者が集まった改革政党でもある」と明記されました。このように、政治改革、行政改革を進めてきた私たちの主張が、ややセンターレフト的な「生活者の党」から、しっかりと、KEEP RIGHT されて、「改革政党」と明記されました。しっかりとMIGHTY HAND である右手で財政をグリップしなければ、貧しい人々の生活を救えません。

 そういう私たち、「二大政党・自立と共生」を体現してきた新生党20年の歩みと、それを社会保障と税の一体改革で昇華させた細川元首相・日本新党代表の一番弟子、野田佳彦首相の努力が体現化されました。私は海江田さんは保守だと信じていました。そして、細野豪志幹事長はバランス感覚にすぐれているようなので、私たちの思いをしっかりと文章に取り込んだものだと考えます。

 新生党44人衆のうち、4人がしっかりとにらみを利かせている限り、必ず民主党は再生します。

≪健全野党・民主党、海江田代表、まずは「アルジェリア人質対策本部」から報告≫

 さて、ピンさんに促されてあいさつに立った海江田代表は「ただいまお話がありましたとおり、きょうの常任幹事会は本年最初の開催であります。ただ、私はあえておめでとうございます、という言葉は申しません」としたうえで、「いくつか私からご報告をさせていただきます。一つ目はみなさん、ご承知置きのことと思いますが、アルジェリアの人質事件のことであります」と述べ、対策本部を設けて、これまで3回会合を開いたことから報告しました。

 野党第1党が、このような政府の専権事項である外交案件の対策本部の話から入ったのも異例でしょう。これだけでも、前に進んだんだと考えます。

≪人質事件、ダッカ事件がつなぐ、ピンさんと岡田さんの運命の糸≫

 実は4人のシンドバッドと言っていますが、ピンさん、岡田さんと私はまったく党籍が一緒ですが、前田さん、北澤さんとは一時党籍がずれています。新進党が第41回衆院選に負けた後、意地汚く小沢一郎党首が居座ったことに抗議して、太陽党が結党されました。そのボートに乗りかけて、最後まで新進党に残る決意をしたのが、ピンさんと岡田さんの2人だけであり、初当選が21年も違うのに、2人は親友です。

 そして、その2人をつなぐ奇妙な歴史の糸があります。それはダッカ事件です。

 第11回参院選で「自民党は過半数割れ、新自由クラブを入れると過半数維持」という微妙な勝ち(引き分け)となった福田赳夫首相(自民党総裁、清和会会長)は、その直後ダッカ事件に見舞われます。ここで、福田首相はアメリカ人人質の解放をあせり、「人命は地球よりも重い」という訳の分からない言葉で、日本に収監されているテロリストを世に放ちました。これが現在にいたるまでテロルの連鎖を巻き起こしています。清和会が四半世紀ぶりに政権を担ったときに「9・11」が起きたのも偶然とは言い切れないでしょう。

 このダッカ事件の首謀者の一人「西川純」。

 私は冒頭で、代表に握手できる民主党に驚いたと当たり前すぎることを書きました。自民党では、この清和会・福田首相(党総裁)の判断にしたがって、日本を代表して、人質をつれていったのが、運輸政務次官だった石井一さんです。

 そのときのことを福田康夫さんは2007年10月16日の第168回臨時国会の参院・予算委で「今から30年前にダッカ事件ございましたけれども、あのときに石井先生は運輸政務次官でございましたね。そして、人質と一緒に中東まで行かれたという、本当に命懸け、本当に命懸けだったと思います。そういうことをしてくださったということでございます。そのおかげで皆さん無事で帰国できたということで、あのときはみんな日本じゅうほっとした気持ちでおったわけですね」としています。

 石井さんの派閥を超えた自民党愛が、いやむしろ国を愛する気持ちが日本を救ったわけです。ただし、福田さんは「今になっていろいろとそのときの決断がどうのこうのという批判めいたこともございました」「石井先生のそういう当時の政務次官の活躍も含めて評価は私は当時は高かったんです」「ですから、表立って批判する人は極めて少なかったというふうに記憶」しているとしました。事実上、「人命は地球よりも重い」との父の判断が間違っていると、エネルギー開発関連会社でニューヨークに勤めたこともある福田康夫さんが悩んでいることが明らかになった答弁でした。

 当時は、これに抗議した福田一法相が辞任し、石井一・福田一の「ピン・ピンコンビ」によって自民党は救われた格好となりました。ですから、後ろ盾である清和会を救った経世会のピンさんに無礼を働いた大阪地検特捜部は恩知らず。知らなかったとはいえ、つぶれて当然です。

 そして、「西川純」と岡田さん。

 おどろくべきことに、岡田克也さんの高校の2年先輩です。岡田さんは自伝で「それからの学内の日々は、(西川ら)3年生の多くが封鎖続行を唱え、私たち1年生が授業再開を主張するという構図で過ぎていった」と振り返っています。岡田さんは「毎日、生徒集会が開かれ、議論がつづいた。私も授業再開の観点から何度か発言した」としています。

 ここまでなら「岡田さんらしい」と思う読者も多いでしょうが、なんと岡田少年は「一方で社会の不正や矛盾を訴える封鎖続行派の意見に、説得力も感じていた」と西川らに同調した面もあるとの驚くべき証言をしています。「機動隊の導入によってあっけなく解かれた。(授業は再開し、)日々の生活は不条理なほど急激に元に戻っていった」ために「私は虚脱感のようなものにさいなまれた」(岡田克也著『政権交代ーこの国を変える』52ページ、講談社刊から)。

≪20年前の通常国会、経済演説をした大臣はだれ?≫

 このようにして21年も初当選が違う、ピンさんと岡田さんが熱病のように、宮澤うそつき解散に飛び込んでいった。あれから20年目の通常国会。

 そしてあの第126回通常国会の召集日に経済演説をしたのは、船田元・国務大臣なんですね。彼も新生党44人衆の一人です。昨年末めでたく国政復帰した自民党の船田先生。あれから20年入閣することなく、1期生だった岡田さんは外相、副総理を歴任、北澤さんが2つの内閣で防衛相、さらには当時2期生ながら自ら作った小選挙区制にてこづった前田さんも国交相になりました。やはり改革の党として、この20年がんばってきた4人のシンドバッドがにらみを利かせれば民主党は大丈夫です。

≪伝わらなかった世襲問題、羽田雄一郎さん、参院長野選挙区で公認、4選へ≫

 しかし、私も含めてシンドバッドの目が曇り、あの日の勇気と志が知らず知らずのうちに小さくなっていることがあります。昨年末、私は大いに反省しました。民主党は世襲新人は公認しないとの方針で総選挙に望みましたが、世論はまったく反応しませんでした。これには私は驚きました。私は世襲は大問題だと考えます。憲法違反だとすら思います。しかし、私は自分自身の認識と世間のとらえ方のギャップの中に知らず知らずのうちに、私自身も「永田町ムラ」の一員となり、説得力を欠いてしまった面があったのだと反省しています。

 同志を助けるために、千曲会の決定がありながら、衆院長野3区に出馬しなかった羽田雄一郎国交相の勇気とおもいやり。それこそが私たち新生党羽田ファミリーの原点です。きょう、第23回参議院議員通常選挙長野県選挙区で、民主党常任幹事会は、羽田雄一郎さんを公認候補(予定者)に決定しました


[写真]羽田雄一郎、第23回参院選長野選挙区公認候補(予定者)、政府インターネットテレビから。

 第180通常国会の真ん中で前田国交相が参院で問責決議をくらい、1ヶ月前後、法案審査がとまりました。もともと国土交通省は4省庁が合併したため、初めから国会提出法案が多かったのですが、羽田大臣は卒のない答弁で、改正海上保安庁法などどんどん成立させました。その能力は、世襲議員ならではのものであり、世襲議員を全否定すべきではないと私は考えます。ただ、衆院側で世襲すると出世が早すぎるという問題点を指摘したいところです。

 第181回臨時国会の冒頭では、衆・国土交通委員会に与党・民主党の副大臣が現れないという事態が発生しました。このときも羽田大臣は「冒頭、初日より、副大臣が出席できないということになりました。今、詳細、しっかりと調べさせていただいておりますが、次回の委員会の中で、本人からのおわびと、そして御説明をさせていただきたいと思いますので、本日のところは御容赦いただきたいと思います。よろしくお願いいたします」とわびました。結果として副大臣は激しい腹痛で病院に直行しており、連絡が遅くなったようです。この2週間後に解散。この副大臣は郵政選挙で小選挙区で当選した猛者ですが、第46回衆院選では落選してしまいました。ところで、この委員会は定刻から17分遅れただけで開議しました。これは以前の国会なら野党が怒って開会できずに流れてもいいような話です。しかし、野党・自民党はそうせずに、どんどん会議を開いて、解散を勝ち取りました。これも、もともとは羽田先生らの改革の力なんです。

 ところで、千曲会の一部に誤解があるようですが、雄一郎さんの衆院長野3区出馬を岡田さんがあれだけ強行に反対したのは、羽田ファミリーが大好きだからです。というのは、言うまでもなく、「政治の父」と仰いでいた小沢一郎さんがあんなふうになっちゃって、7期生58歳で副総理になれたとはいえ、新生党仲間も減ってきた岡田さんとしては、「政治の母」である羽田先生が最後の最後に20年間言ってきたことと違う行動を取るのは、羽田先生の政治人生の否定だと感じたわけです。平成5年政治改革では、小選挙区になると世襲が減るだろうという議論はありましたが、世襲制限という話はなかったかのように思いますが、岡田さんはドン・キホーテなので一度思い込めば誰も止められません。その母への愛情が岡田さんの「羽田世襲絶対ダメ」。その思いが本物かどうかは、夏の応援演説で分かるのではないかと楽しみにしています。

≪忘れちゃダメよ、野田総理がクビと引き換えにした「定数削減3党合意」は岡田さんが引き取る、早くも党内一任をとりつける≫

 さて、野田総理が党首討論で「近いうち解散の条件としての定数削減の3党合意」をしたことを忘れてはいけません。総理がクビと引き換えに残したものです。えてして、解散当日は情報量が過大すぎて、こういう情報が落ちます。これを岡田さんが引き継ぐことになりました。まさに最適任といえるでしょう。あたかも、野田「義経」に尊厳ある花道を用意した武蔵坊弁慶が延年の舞を踊りながら、飛び六方を踏む歌舞伎の「勧進帳」さながらの「岡田勧進帳」が第183通常国会の150日間の十八番となりそうです。

 

[写真]政治改革推進本部役員会であいさつする岡田克也最高顧問ら、2013年1月22日、民主党本部内、筆者撮影。

 民主党政治改革推進本部は2013年1月22日、岡田克也本部長、馬淵澄夫事務総長、原口一博副本部長(ネクスト総務相)、松本剛明事務局次長、足立信也・参・政治倫理および選挙制度改革に関する特別委筆頭理事、後藤斎・国会対策委員長代理らが集まり、今国会中の定数削減の3党合意について話し合いました。そして、第181国会に安住淳さんらが提出した「公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案」(181衆法1号=修正成立、その他の部分は衆院解散により廃案)をベースにして、自民党の細田博之さん、公明党の北側一雄さんとの協議に臨むことを決め、対応を岡田本部長に一任しました。

 くしくも政権交代解散をたたかった、3党幹事長がいわばその後始末のように、定数削減に取り組むことになりました。そして、この3人は1990年初当選のベルリンの壁崩壊後の1期生になります。細田さんと岡田さんは通産省の先輩後輩です。そして、派閥の関係であまり動けなかったようですが、細田さんも政治改革を実現する若手議員の会に心を寄せていたようです。これは、最近細田さんがジャーナリストの田原総一郎さんの番組で、宮澤うそつき解散に言及したときに突然興奮しだしたことで分かりました。あの熱病のような政治改革は、田原さん抜きにはけっして語れず、田原さんとの番組に出た1990年ないし86年初当選組の興奮は隠し切れません。1期生ながら社公民路線で消費税廃止法案の提出者・答弁者となった北側さんも岡田さんと新進党の3年間をともに過ごした仲です。

 海江田さん、細野さんともバランス感覚のあるすぐれた政治家のようです。しっかりと、KEEP RIGHT 民主党を実現できそうです。私は、とにかく、思っていることをまっすぐに右向きに、このブログで書いていこうと考えています。もう与党ではないのですから。野党の今こそ、思いっきり羽ばたいていきたい。あのシンドバッド、1993年6月18日から20年間。その勇気があれば、どんな難事でも必ず乗り越えていくことができる。私はこの20年間で、そのたった一事を学びました。そして、そうすれば、必ずうまくいくし、そうできない人のご事情も分かる大人になってきました。そして、だからこそ、これからも、シンドバッドであり続ける。それは弱い人を切り捨てることではなく、それこそが弱い人を救うことにつながると考えています。勇気を持って、KEEP RIGHTです!

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1月28日(月)召集 第183通常国会 詔書の副署に自民党参院選惨敗のジンクス

2013年01月22日 12時48分57秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]麻生太郎副総理、首相官邸ホームページから。

 天皇陛下は平成25年最初の詔書を発せられ、第183回国会(常会)を2013年(平成25年)1月28日(月)に東京に召集なさいました。

 この詔書は2013年1月18日付官報特別号外第1号に掲載されました。


[画像]2013年1月18日付官報特別号外1号からキャプチャ。

 ごらんのように、第183回通常国会の召集詔書の「副署」は「内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 麻生太郎」となっています。

 このとき18日の臨時閣議のころ、安倍晋三首相(自民党総裁)は、東南アジア歴訪中で、日本を不在にしていました。もちろん、首相の外遊は国会の閉会中のみならず、開会中もどんどん行くべきです。特に、今回、就任後初の外遊先としてベトナムを訪れたことは高く評価したいところです。

 しかし、内閣総務官室によると、通常国会の召集詔書を臨時代理が副署したのは、民主党政権では例がなく、前回は平成19年(2007年)の第166回通常国会の召集詔書を、安倍晋三首相の代わりに塩崎恭久・臨時代理(内閣官房長官)が副署して以来ということになります。そして、この通常国会直後の第21回参院選で安倍自民党は惨敗しました。世に言う、逆転の夏です。その影響もあって、内閣総辞職に追い込まれ、総理大臣が毎年交代する決められない政治がきょうまで続いています。

 そのときのトラウマを自民党にほうふつとさせる「臨時代理」による召集詔書の副署ということになります。

 そして、「ニッパチ(28日)召集」となると、2001年の第151回通常国会の「サンイチ(31日)召集」以来の遅さになります。実は、安倍さんが属する清和会出身の自民党総裁が、参院選に明確に勝ったのはこの1回きりです。これは、森内閣が召集し、ゴールデンウィーク前の最後の衆院本会議で、同じ清和会の小泉純一郎さんを首班指名。ゴールデンウィーク明けの最初の本会議で、所信表明演説をして、そのまま参院選になだれ込み勝利しました。

 この後、2004年の第159通常国会「年金国会」後の第20回参院選では、岡田克也代表率いる民主党が改選議席第1党になりました。しかし、小泉総裁(首相)は安倍幹事長を幹事長代理に降格することで続投しました。

 そして、上述のとおり、2007年の第166通常国会後の第21回参院選は「逆転の夏」として、民主党が非改選を入れても第1党になり、参議院議長(江田五月さん)のポストを取り、立党以来初めて三権の長を占めるにいたりました。

 清和会首相による参院選は21世紀では1勝2敗ですが、その前にさかのぼると、ナント1977年、福田赳夫首相による第84回通常国会後の第11回参院選まで清和会の総理・総裁はいませんでした。

 第11回参院選は、「自民党が過半数割れ、新自由クラブを入れると過半数」というなんとも「微妙な勝利」ないしは「ひきわけ」となりました。政権基盤が弱まった福田首相は、参院選直後の9月、ダッカハイジャック事件で、「人命は地球より重い」という一見すると美名の下に、テロリストを世に放ち、現在にいたるテロルの連鎖を招きました。このころから一貫して清和会外交はアメリカに弱すぎる傾向があります。

 安倍首相が、2001年の第151回通常国会を参考にして、28日召集の第183回通常国会を組み立てているのは確実です。しかし、第151回通常国会と違い、第183回通常国会は、予算が年度内に成立しないことが確実な国会です。

 論語では「君子を本を務む 本立ちて道生ず」といいます。困難なときこそ、「本(もと)」に専念すべし。補正予算から審議入りし、暫定予算を組んで、当初予算を成立させるという日程はやむをえない面があります。しかし、だからこそ、総理の副署による詔書で召集してほしかった。

 内閣総務官室によると、第164回通常国会の詔書も内閣総理大臣臨時代理が副署しています。このときの臨時代理は内閣官房長官の「安倍晋三」。安倍さんは(第3次)小泉内閣最後の通常国会の召集詔書に名前を残しながらも、第1次安倍内閣でも第2次安倍内閣でも自分の名前で通常国会召集の天皇の国事行為に名前を残していないことになります。おそらく、小泉首相は自分の後継者として、安倍さんに副署させたという意味合いもあるでしょう。安倍さんがいつまでも小泉さんの影を追い求めずに、自分らしい答弁で、通常国会に臨んでほしいと考えます。

 政権交代ある政治において、安倍さんに内閣総辞職の選択肢はありません。あるのは、衆議院解散のみです。

 自民党と民主党。

 ともに命がけで第183回通常国会にのぞみましょう。

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黙祷

2013年01月17日 05時51分34秒 | その他
黙祷。5時46分。阪神・淡路大震災から18年。あのときの私たち新進党の対応は、結党1ヶ月の野党としてはベターだったと自負しています。近畿の地盤が強く、閣僚経験者も多かったので。新進党の命名者、土肥(どひ)さんのお宅は倒壊。その3年後、小沢一郎氏に解党されてしまいました(号泣)

◎面舵いっぱい民主党!海江田代表は保守を競え、まっすぐに右向きに RIGHTの本当の意味とは

2013年01月14日 06時28分31秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

[写真]海江田万里・民主党代表。

 ライト(right) とはどういう意味でしょうか。

 right は「右」「正常」「まっすぐ」「権利」の形容詞、名詞、副詞です。

 語源は「riht」とつづる古英語で「正しい、まっすぐな」の意味。

 これより前に成立した旧約聖書には「right hand」に賄賂をつかむ人間たちを嘆く詩がある。(men in whose hands are evil devices, and whose right hands are full of bribes)=旧約聖書詩篇26

 一般にmighty hand が right handだから、「向きが正しい」「道徳上または社会的通念から見て、考え方や行為などが正しい」「元来曲がっていない」「まっすぐな」「正面の」「直角の」「好都合な」「健全な」「正常な」「正確に」。

 アメリカなどに見られる道路標識のKEEP RIGHT にはこれらの意味が内包されています。

 そして、名詞として「正義」「公正」「(法律上の)権利」という小難しい翻訳後が明治維新後に日本に入ってきました。
 
 組織や国家を有機体として捉えた場合、右手がしっかりとまっすぐにのびていないといけません。

 KEEP RIGHT は組織が本来あるべき姿であり、右手をしっかりとまっすぐに正しい向きの伸ばすことが本来のあり方です。

 民主党はまっすぐに右向きに日本維新の会、みんなの党と保守を競うべきです。

 参議院選挙に向けて、多くの支持者、地方議員、そしてほとんどの産別も、民主党がKEEP RIGHTすることしか再生できないと知っています。 

 海江田民主党は面舵(右に舵を取ること)いっぱーい!!!

  KEEP RIGHT で参院選で「正しい」民主党の土台を作りましょう。

 キープライト、民主党

 まっすぐに、右向きに!

 海江田民主党は、面舵いっぱーい!

 参考)旧約聖書 詩篇 26 http://www.biblestudytools.com/rsv/psalms/26.html

 参考文献 小島義郎ら 編英語語義語源辞典 三省堂

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アベノミクス「日本経済再生に向けた緊急経済対策」で大工の雇用は回復しない 予算「執行」を国会で

2013年01月12日 16時14分07秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]大久保勉ネクスト経産相(参院議員)。

 安倍晋三首相(自民党総裁)はきのう2013年1月11日(金)に記者会見し、緊急経済対策・追加景気対策である「日本再生に向けた緊急経済対策」を発表しました。3連休明けに「平成24年度第1次補正予算案」を決定。さらに、総選挙で作業が遅れている「平成25年度税制改正大綱」も今月策定。25年度当初の政府関係機関予算などにも反映されるでしょう。そのなかで、補正予算案提出が28日の召集日ではなく所信表明に対する代表演説が終わる31日ごろにずれ込むという予想も出てきており「ロケットスタート」に懸念が出てきました。

 ペーパーは全文読みました。

「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/01/11/20130111keizaitaisaku.pdf)

 まあ、経済対策のパッケージとしては、そこそこ悪くないかなあというのが正直なところ。とはいえ、それをまとめたエントリーのようなものを書いて清和会安倍ちゃんを助けることは本意ではありません。リンク先か、新聞でご確認いただきたいです。

 どうしても書きたい感想と、民主党は国会でどう対応すべきかだけ書きます。

【本当に景気が回復するのか】

 まず、「本当に景気が回復するのか?」という疑問を持つ読者には、これは、政府支出をした分は必ず景気は上向きになります。ですから、上向くでしょう。

 野田佳彦・民主党最高顧問は首相として「政治生命をかけて」社会保障と税の一体改革法をつくりました。建設国債、国庫債務負担行為、繰越明許費で、来年4月からの消費税増税分を先食いしないか。今月から復興増税が始まり、筆者に振り込まれた原稿料も源泉徴収税上乗せで、天引き後の手取りが減りました。消費増税分の先食い財源や前倒し発注の総額について、国会がしっかりと予算の実施状況を調査すべし。

【雇用60万人拡大目標はできないと思う】

 「雇用60万人拡大」について。私はできないと思います。「60万」という個別の数字についてあれこれ議論しません。雇用は拡大してほしいです。

 が、一つ懐疑的な面があります。それは建設業に集中している点です。建設業界から介護業界への雇用のシフトは長期的にみられました。その後、復興需要により、現在、建設業での優秀な親方は人手不足感があるようです。しかし「アベノミクス緊急経済対策」のパッケージに盛り込まれた雇用創出は建設業が中心です。

 例えば、象徴的な部分を抜き出せば、「医療関連イノベーションの促進」の最初にあるメニューが「iPS細胞を用いた再生医療研究加速のための施設・設備整備など」となっています。施設の整備なんですから、これは「建設業」です。復興庁の「復興再生に向けた農地・農業用施設の整備」も、国土交通省の「全国ミッシングリンクの整備」(ミッシングリンク整備とは大分県と宮崎県間や紀伊半島などの高速道路がつながっていないところに高速道路を建設する政策のこと)も建設業。トンネルの事前防災・減災も、国交省・総務省から自治体への各種交付金も建設業です。「同じ建設業での専門が違う」と指摘があれば、私は「それこそ、その専門性を持つ人材はどこから調達するのか」と反論します。

 大工は人材難で、日雇いの警備員が増えるだけに感じます。ならば、セーフティーネットを厚くする民主党路線の方が良かったことになります。フルタイムでなく日雇いで警備員をしても実績にはならないし、持続可能な経済・雇用はできません。

【国会は予算審議よりも、予算の実施状況の調査に力を入れるべきだ】

 人手不足であれば、予算が執行できず、景気回復は遅れます。自民党系首長が基金を積みまして喜ぶようなことがあると地獄におちます。

 私はながく政治(国会・首相官邸・横浜市・神奈川県庁)を見てきて、予算の編成、予算の審議にしか興味がありませんでした。しかし、3年3ヶ月の民主党第1次与党期に、「予算の執行」に興味を持ちました。それはなんといっても東日本大震災のがれき(災害廃棄物)処理。環境省の2011年度予算が当初0・2兆円が最終補正後1・4兆円になり、0・6兆円を繰越明許をかけた。年度中には自民党の茂木敏充政調会長(現在はリアル経産相)から「5000分の1しか執行できていない」との指摘が出て、三権の長経験者から環境大臣に回った江田五月さんが「本省から職員を現地に送って不眠不休で対応させている」と答弁する姿がありました。予算の執行状況をもっとしっかり国会が監視しなければならないと感じた問答でした。

 予算の実施状況の調査は、第183通常国会での予算成立後も会期末まで断続的にやらないといけない。ここで、民主党が与党経験をいかせるか、台無しにするか。党の存亡がかかった命題だと考えています。また、参議院予算委員会のように委員会に委嘱調査するしくみも、衆議院でも採用すべきだと考えます。衆参の決算・行政監視委員会も大事です。

 緊急経済対策には、「信用金庫・信用組合による会員・組合員(である会社)の海外子会社への融資などの解禁」が盛り込まれました。「融資(枠)」について、「民間」の力を引っ張り出す「規制改革」「税制改正」を盛り込んだことで、真水10・3兆円に対して、事業規模20・2兆円を実現していることで、さすがにこれは敵ながらあっぱれとしか言いようがありません。

【カギ括弧を忘れるな】

 「15ヶ月予算」というのは、小渕内閣から使われた言葉ですが、行政府は別として、立法府にとっては、明確に憲法・財政法違反です。ですから、最低でも「」(カギ括弧)は必ずつけないといけません。国難のときこそ、本来の意味で言葉を使うべきです。

 経済通が使う言葉の本来の意味と違った比喩の使い方が気になります。菅直人最高顧問は第1次野党期から、我が党内で「グリーン・ニューディール」という言葉を使っている頃から、ひとり、「グリーン・イノベーション」と言っていました。イノベーションは「技術革新」のことです。では、ライフ・イノベーションの中核がiPSであることは言うまでもありませんが、iPSはイノベーションでしょうか?あれは「発見」でしょう。あるいは、「介護は日本の成長産業」という場合の成長産業は比喩であり本来の意味ではありません。「介護はフロンティア」のフロンティアも同様です。そして介護分野にイノベーションがあったら、雇用は増えるどころから減るでしょう。このように菅最高顧問は、本来の意味を知らずに比喩的に使うことで、経済政策は言葉使いが混乱していました。反省してください。

 ある民主党政策調査会・経済産業部門にかかわるスタッフ同士がお酒を飲みながらワイワイと経済政策を語り合いました。経産省のクールジャパンについて論じました。気のおけない仲間で、ストレス発散のために政策談義をする、政策オタク、サラリーマン的組織である民主党らしい雰囲気。そこで「アニメや、(秋葉原のコスプレなどの)オタクはクールジャパンでない。経産省は予算を減らすべきだ」と一致。ところが、これは「クールジャパン」の意味を「冷たい日本」だと思いこんでいたようです。民主党スタッフも高学歴なわりにどうかと感じます。が、経産省も1億人納税者へのアカウンタビリティー(説明能力、説明責任)への意識があれば、「「クール」ジャパン」というように、「クール」の部分だけにカギ括弧をつける謙虚さが必要です。経産省、「クール」ジャパンがんばってください、応援しています。

 なお、民主党のネクスト経済産業大臣には参議院から元リアル財務副大臣の大久保勉さんが就任しました。

緊急経済対策、事業費20.2兆円=公共事業復活5.2兆円―GDP2%押し上げ(時事通信) - goo ニュース 
 
                              

 政府は11日午前の閣議で、「日本経済再生に向けた取り組みの第1弾」と位置付ける緊急経済対策を決定した。国の支出10.3兆円に地方自治体や民間企業などの負担を合わせた総事業費は20.2兆円。衆院選で自民、公明両党が増額を主張した公共事業に5.2兆円を充てた。大規模な財政出動に規制緩和などを組み合わせ、官民一体で早期のデフレ脱却を目指す。

 安倍晋三首相は閣議後に首相官邸で記者会見し、緊急対策について「従来とは次元の違うレベルで、一体かつ強力に実行する政策パッケージだ」と強調。実質GDP(国内総生産)が2%程度押し上げられ、約60万人の雇用が創出されるとの試算を明らかにした。財源捻出へ5.2兆円の建設国債を追加発行するため国の借金が膨らむが、「財政規律は極めて重要。基礎的財政収支の黒字化を目指す」と、中長期的な財政健全化目標は堅持する考えを示した。

 緊急対策は「復興・防災対策」「成長による富の創出」「暮らしの安心・地域活性化」を重点3分野に掲げた。復興・防災では、中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故を受け、老朽化したトンネルの点検・改修などを盛り込んだ。公共事業費の総額は、2012年度当初予算の公共事業関係費5.1兆円とほぼ同額。民主党政権下で減少傾向が続いた公共事業の復活を印象付けた。復興関連には国費で1.6兆円を配分した。

 経済成長に向け、民間企業を支援するファンドの創設が目立つのも今回の景気対策の特長だ。新規ビジネスの創出や海外での企業の合併・買収(M&A)などを後押しするファンドに出資する。暮らしの安心では、電線の地中化などに予算を配分した。

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1月11日(金)のつぶやき その2

2013年01月12日 01時13分17秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

野党・民主党は、予算(与党と霞が関)を国会がしっかりとコントロールするしくみをつくるべきです。予算の中身の精査はその次だと考えます。#kokkai #アベノミクス #緊急経済対策 #keizai #niconico #nhk


#緊急経済対策 で景気が良くなるか? これは政府支出を増やせば、その分以上景気は必ず良くなります。では、私たちがチェックすべきは何か。まずは、分配の公正さ。次に、雇用拡大給与増につながっていくか。そして、私たち共有の財布である国の財政の後年度負担です。#kokkai

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1月11日(金)のつぶやき その1

2013年01月12日 01時13分16秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

民主党は「国庫債務負担行為」の修正で、自民党の消費税先食い「前倒し発注」をけん制すべきだ goo.gl/wBVn3


午前9時50分スタートの安倍首相の記者会見に前後して「緊急経済対策」に関して実況したり、解説したりします。#nhk #kokkai


政府はきょう #緊急経済対策 を決定し、3連休明けの火曜日に「平成24年度第1次補正予算(案)」を決定。しかし、野党は28日の第183回通常国会召集まで予算書を見られません。#kokkai #dpj #アベノミクス


民主党、日本維新の会、みんなの党の3野党が、補正予算をしっかりとチェックし、国会で審議するためには、早めに情報をとらないといけません。


午前9時50分の安倍首相の記者会見に注目することは、#自民党 の #アベノミクス への関心を呼んでしまうことになります。でも、 #参院選 よりも、#国会審議 をしっかりやる方が民主党再生に大事です。#kokkai #seiji #nhk #日経平均


衆議院予算委員会は、2月6日(水)ごろから始まる見通し。それに先駆けて、補正予算書の情報をとることは大事ですが、まだまだ情報公開が遅れている分野です。自民党は情報を小出しにすることで、求心力を持ち、選挙に勝つことを得意にしています。


緊急経済対策11日閣議決定 nhk.jp/N45U6BBE #nhk_news

国会実況 国会中継さんがリツイート | 32 RT

【総理の動き】本日、安倍総理は、日本経済再生に向けた緊急経済対策に関する政府与党会議に出席しました。 「明日にも緊急経済対策を日本経済再生本部及び閣議において決定し、早急に補正予算を編成したいと考えています。」 ⇒ twme.jp/pmo/00vx

国会実況 国会中継さんがリツイート | 37 RT

午前8時50分 財務省が「国際収支統計」。通信機器(スマートフォンなど)の輸入と、石炭・火力発電などの燃料(液化石油ガス、液化天然ガス、石炭)の輸入が日本経済を猛烈に苦しめていることが分かります。燃料はやや改善しましたが。mof.go.jp/international_…

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【緊急経済対策】安倍首相(自民党総裁)は午前9時50分から記者会見。しかし、#衆議院 #予算 委員会の閉会中審査を開いてもらって、その場で発表すべきでしょう。#kokkai #nhk #経済 #アベノミクス

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そのころは景気が安定。2007年にサブプライムショックがおき、リーマンショック、震災・原発事故。RT @kezdori 朝ズバ、安倍首相の経済対策の財源は?と国の借金推移縦棒グラフを提示。不自然な空白あるなと思ったら、2005年から2007年の横ばい期間を飛ばしてるじゃないか!!


【午前9時50分】 #安倍首相の #緊急経済対策 記者会見。3連休明けに「平成24年度第1次補正予算(案)」となり、28日スタートの国会論戦(5ヶ月間)の最初のテーマとなります。#kokkai #nhk #niconico


【ニコ生(2013/01/11 09:50開始)】《緊急経済対策を閣議決定》安倍晋三 内閣総理大臣 記者会見 生中継 #緊急経済対策 #nicohou #seiji live.nicovideo.jp/watch/lv122092…


緊急経済対策。自民党 各府省 は情報を小出しにせず、野党 国民 に全体を迅速に手軽に情報提供すべきです。


「雇用の最大化」を日銀の義務にしたいですね。RT @smith796000 日銀内の反日勢力を殲滅すれば今より良くなるのは当然だと思います。 RT @h_a_n_x_i_n: 上念先生!アベノミクスうまく行けば、日銀倒せれば来年の雇用よくなりますか??来年就活なんで不安です!


新進党自爆で小渕・小泉政権で激増。1人辺り500万円(>_<)RT @kezdori 直近の急激な伸びは民主政権だったっての。我々が財源に疑問を抱いたマニヘスト掲げたさ。 RT @kokkai_live: RT 朝ズバ、安倍首相の経済対策の財源は?


日本経済再生に向けた緊急経済対策 まもなく安倍首相が発表しますが、無駄な歳出・歳入、後年度負担がないか、しっかりチェックします。#kokkai


補正予算を国会で修正するのは、事実上不可能です。


【ニコ生視聴中】《緊急経済対策を閣議決定》安倍晋三 内閣総理大臣 記者会見 生中継 #緊急経済対策 #nicohou #seiji live.nicovideo.jp/watch/lv122092…


安倍首相「民主党政権の経済政策は分配ばかりで国全体のパイを広げなかった」「自民党政権は成長による富の創出をめざす」と二大政党を比較。#kokkai #niconico #第1次 #補正予算 #nhk #緊急経済対策

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安倍首相が示すメニューは、「今年度第1次補正予算(経済対策)」、「来年度歳入(税制改正)」、「来年度歳出(補助金など)」をパッケージ(一体)にした発言。国会では、ていねいにバラバラにして、精査しなければいけません。#nhk #緊急経済対策 #kantei

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減税による景気対策。これは「税制改正法案」になるので、「30日規定」は使えません。


安倍首相「経済の再生と自立可能な財政の両立」。#kantei #nhk #niconico


安倍首相は、消費税増税分を先食いして公共事業にあてる #補正予算#国会 に提出する可能性があります。野田前首相は社会保障(年金、介護、医療、子育て)のために消費税を上げました。#緊急経済対策 #kokkai

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日銀への政治的圧力、補正予算(国会提出)、減税(税制改正法案)、当初予算が複雑に絡みます。RT @47newsflash 政府は緊急経済対策で、GDPの2%押し上げと60万人の雇用創出を見込んでいることを公表。 bit.ly/17n4iz



民主党は「国庫債務負担行為」の修正で、自民党の消費税先食い「前倒し発注」をけん制すべきだ

2013年01月11日 06時47分55秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]民主党の前原誠司ネクスト財務大臣。

 第2次安倍内閣は、きょう2013年1月11日(金)、補正予算歳出、来年度税制改正、官民ファンド、融資枠の新設などを盛り込んだ総合経済対策(緊急経済対策とも追加景気対策などとも言うのパッケージを閣議決定します。そして、3連休明けの来週火曜日(15日)の閣議で「平成24年度第1次補正予算(案)」を決定。印刷に回して、28日の召集日ないし29日に国会に提出します。

 「繰越明許費」や「国庫債務負担行為」も補正されるでしょう。民主党は参院第1党として、「繰越明許費や国庫債務負担行為の議会による減額修正」をちらつかせて、政府・自民党をけん制する必要があります。とくに平成26年度一般会計歳入に見込まれる消費税増税分のマネーが「国庫債務負担行為」の設定により、2年先の未来から、今年度に引っ張ってくることが可能だからです。


[画像]平成24年度一般会計予算書(当初予算書)のPDF147ページ。赤囲み、赤文字は筆者が加筆。

 現在執行中の平成24年度一般会計当初予算書から、ごく一部分の抜き出しです。例えば、防衛省の「武器購入」には、1806億円の国庫債務負担行為が設定されています。これにより、防衛省は、歳出(国会が防衛省にその額まで執行して良いと認めた限度額)を超える金額の発注が可能になります。これが「前倒し発注」ということになります。国が裏打ち保証をしているので、業者も安心して今年度歳出を超えた金額の契約をしても、未収になる可能性はほとんどないので、安心して受注できます。

 ですから、このしくみを使えば、2014年度4月からの消費税増額分で入るであろう未来の国庫から、お金を手前に引っ張ってくることができます。ですから、民主党は債務負担行為の設定に絞って、補正による増額・新設がないか目を光らせ、場合によっては参院での修正議決もちらつかせるべきです。そうすると、「前倒し発注」の動きを緩慢にし、「消費税先食い」という、民主党支持者への裏切りをけん制できるでしょう。


[画像]平成24年度一般会計予算書(当初予算書)のPDF147ページから。赤囲み、赤文字は筆者が加筆。

 あるいは、今年度から来年度への繰越は「繰越明許費」の設定で可能です。なので、今年度が残り80日間となって今でも補正予算に驚くべき高額な数字が出てくることになります。とくに、国庫から歳出して自治体の歳入となる補助金・交付金は国が繰越明許をかけて4月以降にすることも可能だし、とりあえず県庁に移して「基金」にして、来年度以降に執行することも可能です。このことから、「15ヶ月予算」という発想もでてきます。

 例えば、総務省の「市町村合併体制整備補助金」や「過疎地域等自立活性化推進交付金」は、未消化ならば来年度以降に繰り越し明許をかけることができます。そうやって、選挙で選ばれた市町村長が、試験で選ばれた霞が関官僚にアタマを下げる政治が続きます。このような状態で、道州制をしようが、参議院議員を兼職しようが、根っこは何も変わりません。

 とくに国交省は、一般会計を繰越明許したり、国庫債務負担行為を設定した上で、特別会計に予算をプールしたり、銀行から借り入れたりしています。この全体像は国交事務次官でも理解できていないと考えられます。農水省も同然ですが、総額はずっと少ないのに、一つ一つの費目が細かいので、質はより悪いでしょう。

 例に出した「防衛省」は特別会計をもっていないし、一つ一つの契約が高額であることはみなさんも想像しやすいので、理解できる面があるでしょう。さらにいえば、武器、弾薬、車両などの工場の現場には、我が党の働く仲間が多く、その中から第23回参院選比例代表の公認新人候補もいます。

 総務省についても県庁や市町村に渡しきりにする自由度の高い「交付金」なので、総額は圧倒的に大きくなってしまいますので、新聞の見出しの驚きに比べれば、ずっと良心的です。

 そして歳入と歳出の帳尻を合わせる「寄せ木細工」の議会修正は、現在の日本で、野党第1党の民主党には不可能なのが現実です。新進党が住専予算でやった「予算総則」の削除に続き、今回は「繰越明許」の(一部の)削除、「国庫債務負担行為」の削除や減額。これは技術的に修正案を出せると思います。後は、胆力ですが、これはネクスト財務大臣(金融担当大臣兼務)に前原誠司さんが就任しましたので、期待できるでしょう。

 前原ネクスト財務大臣、ぜひ、国庫債務負担行為の減額修正をちらつかせてください。この場合は、「経済対策の事業規模」「真水」「補正予算の総額」「補正予算のフレーム」の金額は動きません。「事業規模」は変わるかもしれませんが、新聞の見出しにはまったく影響のない程度の金額でしかありません。

 我が党は「財政民主主義」の確保と、消費税の先食いをけん制する。それが第2次野党期の予算審議の2本柱だと、私は考えています。

 衆院でも参院でも第1党なんですから!

 第1次与党期には「上を向いた人」だらけだった我が党ですが、今は「前を向いた人」だけとなりました。それは民主党・無所属クラブだけでなく、民主党・新緑風会も同様だと信じています。

 ファンファーレの音が聞こえてきました。

 前へ!政治を国民の手に取り戻す動きは、これからがスタートです。

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民主党代表が白川日銀批判「自分の庭先だけきれいにして他はどうでもいい、というわけにはいかない」

2013年01月10日 22時55分10秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]民主党の海江田万里代表(ネクスト首相)と白川方明・日本銀行総裁。

 民主党(dpj)の海江田万里代表(ネクスト首相)2013年1月10日(木)の定例記者会見で、「自分の庭先だけをきれいにしていて、他の所はどうでもいい、ということではないんじゃないかと私も思っている」と述べ、名指しは避けながらも、白川方明・日本銀行総裁の金融政策を批判しました。日銀(BOJ)が発行する「日本銀行券(Yen)」の量を制限することで、Yenの価値を高め、日銀の求心力を高めすぎているとの認識があると考えられます。きょうは私は現地ではなく、動画で見ました。

 

 リアル経財相(内閣府の経済財政政策担当大臣、以前の経済企画庁長官に相当)を務めた海江田経済代表は、「私も経財相をやって、(その間に日銀金融政策決定会合が)国債の買い入れの機構(基金)を設けたし、その後の前原さん(前原誠司ネクスト財務相・金融相)が(経財相)として日銀と確認書のようなものをつくった」と第1次与党期の実績をアピール。

 そのうえで、「(新しい日銀総裁は)もちろん、日銀の独立性は守っていただかないと困りますが、自分のところの庭先だけきれいにしていて他の所はどうでもいいということではないんじゃないか、と私も思っている。日本経済全体の成長に資するような、回復に資するような方に金融政策の舵取りをやっていただきたい」と語りました。

 具体的な人名には触れませんでしたし、案件の提出者は政府・自民党で、海江田さんの念頭にも具体的な人名はないように感じました。しかし、少なくとも、日銀出身者からの次期総裁起用は念頭にないのは確実でしょう。

【軽減税率よりも給付つき税額控除を】
 これとは別に、2014年4月1日からの消費税率8%を前に公明党が主張しており、3党合意にも入っている「軽減税率(複数税率)」について、海江田さんは「(2015年10月1日に)10%になるときには給付つき税額控除を導入したい。合理的なことは合理的なんですね。全部が軽減税率にすると財源が抜け落ちて、税率をさらに上げなければいけなくなる。私はこの方式がベストだと思うし、こういうことを(国会で)主張していきたい」と述べ、第1次野党期からの「給付つき税額控除の導入」を引き続き主張していく考えを示しました。

 民主党は第1次野党期の2007年12月の「民主党税制改革大綱」で、「控除から手当へ」などを打ち出しました。藤井裕久さん、古川元久さんらが中心になって書いたと理解しています。そのほとんどは第1次与党期に法制化しました。

 例えば、政権交代直後に自民党も賛成して成立した「租税特別措置透明化法(粗特透明化法)」や、「新・児童手当(子どもに対する手当)」らを裏打ちした「控除から手当へ」の理念、昨年6月15日の3党合意に入った「マイナンバー制の導入と給付つき税額控除による低所得者対策」といった、民主党税制の基本は、すべてこの「2007野党税制大綱」がベースになっています。私は「2007税制大綱」は、「2009マニフェスト」よりも、民主党政治の思想を表し、かつ与党3年3ヶ月での「達成率」が高かったととらえています。2007税制改正大綱で、「心残り」となったのが、マイナンバー法案(審議未了で衆議院解散により廃案)とその先にある給付つき税額控除(法案未提出のまま衆議院解散)です。

 「給付つき税額控除」の旗を民主党が第2次野党期も掲げ続けることを現執行部が公の場で明言したのは、これが初めてだと思われます。

 なお、2014年4月1日から2015年9月30日の1年半の低所得者対策については言及しませんでした。また、与党が今やっている来年度予算の歳入に反映する税制改正協議について聞かれた海江田さんは、「あした(民主党)税調の役員会があるようなので、(それを踏まえて、自公民3党税調会長で)まとめてもらいたい」として、松本剛明・民主党税調会長(税制調査会長)ら税調役員に任せたり、与党との話し合いにゆだねる意向を示しました。


[写真]松本剛明・民主党税調会長。 

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[ 随時更新 ] 補正予算に関する情報 (2012年度第1次補正予算・第2次安倍内閣)

2013年01月10日 22時00分00秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

(ここから下の部分の初投稿は2013年1月8日午前7時)

 日本国憲法第83条「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」にもとづき、「平成24年度第1次補正予算(案)」に関する、第2次安倍内閣政府・自民党、公明党、各府省の報道を随時更新していきます。以前もやりましたが、今回は民主党が下野して自民党が与党になりました。予算の編成権と国会への提出権は政府与党が独占しています(憲法86条など)。このエントリーは、備忘録として2月の国会論戦にそなえる目的。それと、各府省の新聞を使った世論誘導、自民党政権による補助金・交付金や基金などの新設に警戒する目的もあります。

 補正予算案は15日(火)に閣議決定。第183通常国会の召集日である今月28日(月)ないし29日(火)に国会に提出され、2月5日前後から衆院予算委員会。衆院可決後、参院予算委を経て、2月中旬にごろには参院でも可決され、成立する見通しです。

 補正予算のフレーム(一般会計、特別会計ごとの歳入歳出の補正後の今年度予算の大枠)には、年金の安定性と最低保障機能を確保するため、昨年6月15日の3党合意も盛り込まれた「当初予算から年金特例国債を削除する」ことを反映するために技術的に必要でありながら特例公債法(180国会閣法1号など)の成立が遅れたことで補正できなかった基礎年金国庫負担分2・6兆円に充てる年金特例公債の発行が含まれています。

【平成24年度第1次補正予算(案)の編成に関する報道】 報道のまとめ、要約については、当ブログの文責。( )内は当ブログで加筆。[ ]内は付日、新聞、面、見出しの段数。

[2013年1月5日付朝日新聞2面 3段見出し]
 (補正予算のフレームは)事業費ベースで(歳入歳出の増額補正は)10兆円ほど。 (そのうち)、景気対策の柱になる公共事業は国費2兆円超で、自治体を含む事業費ベースで3兆~4兆円。(メニューは)全国防災対策事業費など。

[5日付日経4面3段見出し]
 (補正予算の歳入の増額補正分の)財源は(前年度であり、きょねん11月16日に決算書が国会に提出された)2011年度の(歳出の)決算剰余金全額1・9兆円を(財政法6条に反して)充てる。(このほか)5兆円の建設国債を発行して(歳入の増額補正分にあてる)。

[6日付聖教新聞第2社会面トップ、おそらく時事通信の配信記事]
 (公明党の太田昭宏さんが大臣を務める)国交省は自治体が管理する道路を対象に、点検や修繕を行うための補助金を計上する方針を決めた。

[6日付日経1面4段見出し]
 経産省は電気自動車(EV)用の充電設備を総額500億円以上補助し、急速充電器を現在の4倍弱の5000基に増やす。

[6日付日経3面2段見出し]
 政府は東日本大震災の津波被災地のうち、(沿岸部でなく)内陸部の住宅4万世帯に250万円ずつ配る。総務省の震災復興特別交付税(交付金)を1000億円強(補正予算の歳出に増額補正して)計上する。(交付金を受けた)自治体は(その歳入を)基金化して複数年度にわたって歳出できる。

[6日付朝日4面2段見出し]
 (国交省は)古いビルの建て替えに官民ファンドを設立。補正で数百億円計上へ。

[7日付読売新聞1面トップ(YOMIURI ONLINE)]
 政府は、今月中旬にまとめる緊急経済対策で、公共事業を実質的に5兆~6兆円規模とする方向で最終調整に入った。2012年度当初予算の公共事業費(約4・6兆円)に匹敵する規模を集中的に投入する。日本銀行による大胆な金融緩和策とともに、13年度予算案と合わせた「15か月予算」として切れ目のない経済対策を実行し、デフレ脱却を図る。政府・与党は、7日から詰めの協議に入り、15日の閣議決定を目指す。緊急経済対策は国の支払いベースで9兆~10兆円とする方向だ。12年度補正予算案は、基礎年金の財源不足を補う国の負担分(2・6兆円)なども盛り込み、12兆~13兆円規模になる見通しだ。公共事業では、防災対策として道路や橋、トンネルなどの改修・整備に充てる国費を2兆~3兆円規模とする。4月以降に予定する契約を前倒しで実施できる特別枠を数千億円分設ける方向だ。東日本大震災の被災地を中心に復興事業を拡充する。公共事業を行う地方自治体が負担する額の多くを国が肩代わりする形にして、総額2兆円程度の臨時交付金を地方向けに拠出する。この肩代わり分を合わせると、公共事業は計5兆~6兆円規模となる。

[7日付朝日1面2段見出し]
 新藤義孝総務大臣は津波被災地の内陸部住宅支援のために、震災復興特別交付税(交付金)を1000億円規模で増額。都内で記者団に語った。対象は3万棟強。

[7日付朝日3面3段]
 政府、地方インフラ総点検へ。補正に数百億円を盛り込み、補助金の増額をはかる。今ある社会資本整備総合交付金の一部(の歳出の使途)を防災・減災に限る(ことで増額補正に対する世論の理解を得る)。事実上の「老朽化対策交付金」(といった新しい名称の費目を設けたい)。

[7日付夕刊日経1面トップ5段]
 補正予算(の歳入歳出は)12兆円超。(歳出では)公共事業費大幅上積み。国債増発5兆~6兆円。

[8日付日経5面4段(まとめ物)]
 国費の歳出は13・1兆円。建設国債は5・2兆円。(メニューでは)農水省が土地改良事業を2400億円(増額補正を要求)。

[8日付日経第2社会面(38面)3段]
 文科省は理科教材費を大幅に増やす。小中学校の理科の実験器具購入用補助金として約100億円を盛り込み、子どもの理科離れに歯止めをかける。

(ここから上の部分の初投稿は2013年1月8日午前7時)


[資料]第46期衆議院スタート 「伊吹議長、赤松副議長、安倍首相」投票者一覧

2013年01月09日 19時21分56秒 | 第182特別国会(2012年12月)安倍再登板

 第46期衆議院スタートにあたり、平成24年2012年12月26日(水)、衆議院本会議が開かれ、伊吹文明議長、赤松広隆議長、安倍晋三首相(第2次内閣)が選ばれました。国立国会図書館の国会会議録検索システムに当日の議事録が全文アップロードされました。同日の参議院本会議はまだ公開されていません。

 年が明けて、前の任期の民主党議員(衆参とも)の当落に関する検索が増えています。このエントリーには、当然のことながら、第46回衆院選の当選者の名前しか、情報として入っていないことになります。ですから、当落を気に懸けている人が多い落選者は誰なのか。それを私が知りたい。

国会会議録検索システムから引用はじめ]

第182回国会 本会議 第1号
平成二十四年十二月二十六日(水曜日)
    ―――――――――――――
(中略)
     ――――◇―――――
 日程第一 議長の選挙
○事務総長(鬼塚誠君) 日程第一、議長の選挙を行います。
 選挙の手続につきましては、衆議院規則によることといたします。なお、念のため申し上げますと、投票は単記無名投票であります。お手元に配付の投票用紙に被選人の氏名を記載し、木札の名刺を添えて持参されることを望みます。
 これより点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○事務総長(鬼塚誠君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。
 これより名刺及び投票の計算並びに投票の点検を命じます。
    〔参事名刺及び投票を計算、投票を点検〕
○事務総長(鬼塚誠君) 投票総数四百七十七。名刺の数もこれと符合しております。
 本投票の過半数は二百三十九であります。
 投票の結果を御報告申し上げます。
          伊吹 文明君 四百七十五
          赤松 広隆君     二
 右の結果、衆議院規則第八条により、伊吹文明君が議長に当選されました。
    〔拍手〕
    ―――――――――――――
議長選挙投票者の氏名

議長選挙投票者の氏名
あかま 二郎君   あべ  俊子君   安倍  晋三君   逢沢  一郎君
青山  周平君   赤枝  恒雄君   赤澤  亮正君   秋葉  賢也君
秋元   司君   秋本  真利君   麻生  太郎君   穴見  陽一君
甘利   明君   安藤   裕君   井野  俊郎君   井林  辰憲君
井上  信治君   井上  貴博君   伊東  良孝君   伊藤 信太郎君
伊藤  忠彦君   伊藤  達也君   伊吹  文明君   池田  道孝君
池田  佳隆君   石川  昭政君   石崎   徹君   石田  真敏君
石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君   泉原  保二君
稲田  朋美君   今枝 宗一郎君   今津   寛君   今村  雅弘君
岩田  和親君   岩屋   毅君   うえの賢一郎君   上杉  光弘君
江崎  鐵磨君   江渡  聡徳君   江藤   拓君   衛藤 征士郎君
遠藤  利明君   小倉  將信君   小此木 八郎君   小里  泰弘君
小田原  潔君   小野寺 五典君   小渕  優子君   越智  隆雄君
大岡  敏孝君   大久保 三代君   大串  正樹君   大島  理森君
大塚  高司君   大塚   拓君   大西  英男君   大野 敬太郎君
大見   正君   奥野  信亮君   鬼木   誠君   加藤  勝信君
加藤  寛治君   梶山  弘志君   勝沼  栄明君   勝俣  孝明君
門   博文君   門山  宏哲君   金子  一義君   金子  恵美君
金子  恭之君   金田  勝年君   上川  陽子君   神山  佐市君
亀岡  偉民君   鴨下  一郎君   川崎  二郎君   川田   隆君
河井  克行君   河村  建夫君   神田  憲次君   菅家  一郎君
菅野 さちこ君   木内   均君   木原  誠二君   木原   稔君
木村  太郎君   城内   実君   黄川田 仁志君   岸   信夫君
岸田  文雄君   北川  知克君   北村  茂男君   北村  誠吾君
工藤  彰三君   熊田  裕通君   小池 百合子君   小泉 進次郎君
小島  敏文君   小林  茂樹君   小林  鷹之君   小林  史明君
小松   裕君   古賀   篤君   後藤  茂之君   後藤田 正純君
河野  太郎君   高村  正彦君   國場 幸之助君   今野  智博君
左藤   章君   佐々木  紀君   佐田 玄一郎君   佐藤   勉君
齋藤   健君   斎藤  洋明君   坂井   学君   坂本  剛二君
坂本  哲志君   桜井   宏君   櫻田  義孝君   笹川  博義君
清水  誠一君   塩崎  恭久君   塩谷   立君   柴山  昌彦君
島田  佳和君   下村  博文君   白石   徹君   白須賀 貴樹君
新開  裕司君   新谷  正義君   新藤  義孝君   末吉  光徳君
菅   義偉君   菅原  一秀君   助田  重義君   鈴木  馨祐君
鈴木  俊一君   鈴木  淳司君   鈴木  憲和君   瀬戸  隆一君
関   芳弘君   薗浦 健太郎君   田所  嘉徳君   田中  和徳君
田中  英之君   田中  良生君   田野瀬 太道君   田畑   毅君
田畑  裕明君   田村  憲久君   平   将明君   高市  早苗君
高木   毅君   高木  宏壽君   高鳥  修一君   高橋 ひなこ君
竹下   亘君   竹本  直一君   武井  俊輔君   武田  良太君
武部   新君   武村  展英君   橘  慶一郎君   棚橋  泰文君
谷   公一君   谷垣  禎一君   谷川  弥一君   津島   淳君
辻   清人君   土屋  品子君   土屋  正忠君   寺田   稔君
とかしきなおみ君   土井   亨君   冨樫  博之君   渡海 紀三朗君
東郷  哲也君   徳田   毅君   冨岡   勉君   豊田 真由子君
中川  俊直君   中川  郁子君   中谷   元君   中谷  真一君
中根  一幸君   中村  裕之君   中山  展宏君   中山  泰秀君
永岡  桂子君   永山  文雄君   長坂  康正君   長島  忠美君
二階  俊博君   丹羽  秀樹君   丹羽  雄哉君   西川  京子君
西川  公也君   西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君
額賀 福志郎君   根本   匠君   根本  幸典君   野田  聖子君
野田   毅君   野中   厚君   葉梨  康弘君   萩生田 光一君
橋本   岳君   橋本  英教君   馳    浩君   浜田  靖一君
林   幹雄君   林田   彪君   原田  憲治君   原田  義昭君
比嘉 奈津美君   平井 たくや君   平口   洋君   平沢  勝栄君
ふくだ 峰之君   福井   照君   福田  達夫君   福山   守君
藤井 比早之君   藤丸   敏君   藤原   崇君   船田   元君
船橋  利実君   古川  禎久君   古屋  圭司君   保利  耕輔君
星野  剛士君   細田  健一君   細田  博之君   堀井   学君
堀内  詔子君   前田  一男君   牧島 かれん君   牧原  秀樹君
松島 みどり君   松野  博一君   松本   純君   松本  文明君
松本  洋平君   三ッ林 裕巳君   三原  朝彦君   御法川 信英君
宮内  秀樹君   宮川  典子君   宮腰  光寛君   宮崎  謙介君
宮崎  政久君   宮澤  博行君   宮路  和明君   宮下  一郎君
武藤  貴也君   武藤  容治君   務台  俊介君   村井  英樹君
村上 誠一郎君   望月  義夫君   茂木  敏充君   盛山  正仁君
森   英介君   森山   裕君   八木  哲也君   保岡  興治君
簗   和生君   山際 大志郎君   山口  俊一君   山口  泰明君
山下  貴司君   山田  賢司君   山田  美樹君   山本  公一君
山本  幸三君   山本   拓君   山本ともひろ君   山本  有二君
湯川  一行君   吉川  貴盛君   吉川   赳君   吉野  正芳君
義家  弘介君   若宮  健嗣君   渡辺  孝一君   渡辺  博道君
安住   淳君   赤松  広隆君   荒井   聰君   泉   健太君
生方  幸夫君   枝野  幸男君   小川  淳也君   大串  博志君
大島   敦君   大西  健介君   大畠  章宏君   岡田  克也君
奥野 総一郎君   海江田 万里君   菅   直人君   黄川田  徹君
菊田 真紀子君   岸本  周平君   玄葉 光一郎君   後藤   斎君
後藤  祐一君   郡   和子君   近藤  昭一君   近藤  洋介君
階    猛君   篠原   孝君   田嶋   要君   高木  義明君
武正  公一君   玉木 雄一郎君   津村  啓介君   辻元  清美君
寺島  義幸君   中川  正春君   中根  康浩君   長島  昭久君
長妻   昭君   野田  佳彦君   原口  一博君   福田  昭夫君
古川  元久君   古本 伸一郎君   細野  豪志君   馬淵  澄夫君
前原  誠司君   松原   仁君   松本  剛明君   三日月 大造君
山口   壯君   山井  和則君   柚木  道義君   横路  孝弘君
吉田   泉君   笠   浩史君   若井  康彦君   鷲尾 英一郎君
渡辺   周君   足立  康史君   井上  英孝君   伊東  信久君
石関  貴史君   石原 慎太郎君   今井  雅人君   今村  洋史君
岩永  裕貴君   上西 小百合君   上野 ひろし君   浦野  靖人君
遠藤   敬君   小熊  慎司君   小沢  鋭仁君   河野  正美君
木下  智彦君   坂元  大輔君   坂本 祐之輔君   阪口  直人君
桜内  文城君   椎木   保君   重徳  和彦君   新原  秀人君
杉田  水脈君   鈴木   望君   鈴木  義弘君   園田  博之君
田沼  隆志君   高橋  みほ君   谷畑   孝君   中田   宏君
中丸   啓君   中山  成彬君   西岡   新君   西田   譲君
西根  由佳君   西野  弘一君   西村  眞悟君   馬場  伸幸君
東国原 英夫君   平沼  赳夫君   藤井  孝男君   松田   学君
松浪  健太君   松野  頼久君   丸山  穂高君   三木  圭恵君
三宅   博君   宮沢  隆仁君   村岡  敏英君   村上  政俊君
百瀬  智之君   山田   宏君   山之内  毅君   赤羽  一嘉君
井上  義久君   伊佐  進一君   伊藤   渉君   石井  啓一君
石田  祝稔君   稲津   久君   上田   勇君   浮島  智子君
漆原  良夫君   江田  康幸君   大口  善徳君   太田  昭宏君
岡本  三成君   北側  一雄君   國重   徹君   輿水  恵一君
佐藤  茂樹君   佐藤  英道君   斉藤  鉄夫君   高木 美智代君
高木  陽介君   竹内   譲君   遠山  清彦君   富田  茂之君
中野  洋昌君   浜地  雅一君   樋口  尚也君   古屋  範子君
桝屋  敬悟君   青柳 陽一郎君   浅尾 慶一郎君   井坂  信彦君
井出  庸生君   江田  憲司君   大熊  利昭君   柿沢  未途君
柏倉  祐司君   小池  政就君   佐藤  正夫君   椎名   毅君
杉本 かずみ君   中島  克仁君   畠中  光成君   林   宙紀君
三谷  英弘君   山内  康一君   渡辺  喜美君   阿部  知子君
青木   愛君   小沢  一郎君   亀井  静香君   小宮山 泰子君
鈴木  克昌君   玉城 デニー君   畑   浩治君   村上  史好君
赤嶺  政賢君   笠井   亮君   穀田  恵二君   佐々木 憲昭君
志位  和夫君   塩川  鉄也君   高橋 千鶴子君   宮本  岳志君
照屋  寛徳君   吉川   元君   阿部  寿一君   石川  知裕君
小泉  龍司君   中村 喜四郎君   長崎 幸太郎君   野間   健君
鳩山  邦夫君
     ――――◇―――――

 日程第二 副議長の選挙
(中略)
 投票の結果を御報告申し上げます。
          赤松 広隆君 四百七十五
          伊吹 文明君     一
           ほかに無効     一
 右の結果、赤松広隆君が副議長に当選されました。
    〔拍手〕
    ―――――――――――――
副議長選挙投票者の氏名
(中略)
     ――――◇―――――
(中略)
     ――――◇―――――
 日程第九 内閣総理大臣の指名
○議長(伊吹文明君) 日程第九、内閣総理大臣の指名を行います。
 この手続は、衆議院規則及び先例によることといたします。衆議院規則第十八条第一項によりますと、記名投票で指名される者をまず定めることとなっております。お手元に配付の投票用紙に、指名される者の氏名を記載し、かつ、投票者の氏名を記載の上、持参されることを望みます。
 これより点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(伊吹文明君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。
 これより投票の計算及び点検を命じます。
    〔参事投票を計算、点検〕
○議長(伊吹文明君) 投票総数は四百七十八。
 本投票の過半数は二百四十です。
 投票中、被指名者の記載をしていないものが二票あります。これは当然無効であります。
 投票中、投票者の氏名を記載していないものが一票あります。これは当然無効であります。
 投票の結果を事務総長から報告させます。
    〔事務総長報告〕
          安倍 晋三君 三百二十八
          海江田万里君   五十七
          石原慎太郎君   五十四
          渡辺 喜美君    十八
          志位 和夫君     八
          森 ゆうこ君     七
          福島みずほ君     二
          自見庄三郎君     一
           ほかに無効     三
○議長(伊吹文明君) 右の結果、安倍晋三君を、衆議院規則第十八条第二項により、本院において内閣総理大臣に指名することに決まりました。
    〔拍手〕
    ―――――――――――――
安倍晋三君に投票した者の氏名
あかま 二郎君   あべ  俊子君   安倍  晋三君   逢沢  一郎君
青山  周平君   赤枝  恒雄君   赤澤  亮正君   秋葉  賢也君
秋元   司君   秋本  真利君   麻生  太郎君   穴見  陽一君
甘利   明君   安藤   裕君   井野  俊郎君   井林  辰憲君
井上  信治君   井上  貴博君   伊東  良孝君   伊藤 信太郎君
伊藤  忠彦君   伊藤  達也君   伊吹  文明君   池田  道孝君
池田  佳隆君   石川  昭政君   石崎   徹君   石田  真敏君
石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君   泉原  保二君
稲田  朋美君   今枝 宗一郎君   今津   寛君   今村  雅弘君
岩田  和親君   岩屋   毅君   うえの賢一郎君   上杉  光弘君
江崎  鐵磨君   江渡  聡徳君   江藤   拓君   衛藤 征士郎君
遠藤  利明君   小倉  將信君   小此木 八郎君   小里  泰弘君
小田原  潔君   小野寺 五典君   小渕  優子君   越智  隆雄君
大岡  敏孝君   大久保 三代君   大串  正樹君   大島  理森君
大塚  高司君   大塚   拓君   大西  英男君   大野 敬太郎君
大見   正君   奥野  信亮君   鬼木   誠君   加藤  勝信君
加藤  寛治君   梶山  弘志君   勝沼  栄明君   勝俣  孝明君
門   博文君   門山  宏哲君   金子  一義君   金子  恵美君
金子  恭之君   金田  勝年君   上川  陽子君   神山  佐市君
亀岡  偉民君   鴨下  一郎君   川崎  二郎君   川田   隆君
河井  克行君   河村  建夫君   神田  憲次君   菅家  一郎君
菅野 さちこ君   木内   均君   木原  誠二君   木原   稔君
木村  太郎君   城内   実君   黄川田 仁志君   岸   信夫君
岸田  文雄君   北川  知克君   北村  茂男君   北村  誠吾君
工藤  彰三君   熊田  裕通君   小池 百合子君   小泉 進次郎君
小島  敏文君   小林  茂樹君   小林  鷹之君   小林  史明君
小松   裕君   古賀   篤君   後藤  茂之君   後藤田 正純君
河野  太郎君   高村  正彦君   國場 幸之助君   今野  智博君
左藤   章君   佐々木  紀君   佐田 玄一郎君   佐藤   勉君
齋藤   健君   斎藤  洋明君   坂井   学君   坂本  剛二君
坂本  哲志君   桜井   宏君   櫻田  義孝君   笹川  博義君
清水  誠一君   塩崎  恭久君   塩谷   立君   柴山  昌彦君
島田  佳和君   下村  博文君   白石   徹君   白須賀 貴樹君
新開  裕司君   新谷  正義君   新藤  義孝君   末吉  光徳君
菅   義偉君   菅原  一秀君   助田  重義君   鈴木  馨祐君
鈴木  俊一君   鈴木  淳司君   鈴木  憲和君   瀬戸  隆一君
関   芳弘君   薗浦 健太郎君   田所  嘉徳君   田中  和徳君
田中  英之君   田中  良生君   田野瀬 太道君   田畑   毅君
田畑  裕明君   田村  憲久君   平   将明君   高市  早苗君
高木   毅君   高木  宏壽君   高鳥  修一君   高橋 ひなこ君
竹下   亘君   竹本  直一君   武井  俊輔君   武田  良太君
武部   新君   武村  展英君   橘  慶一郎君   棚橋  泰文君
谷   公一君   谷垣  禎一君   谷川  弥一君   津島   淳君
辻   清人君   土屋  品子君   土屋  正忠君   寺田   稔君
とかしきなおみ君   土井   亨君   冨樫  博之君   渡海 紀三朗君
東郷  哲也君   徳田   毅君   冨岡   勉君   豊田 真由子君
中川  俊直君   中谷   元君   中谷  真一君   中根  一幸君
中村  裕之君   中山  展宏君   中山  泰秀君   永岡  桂子君
永山  文雄君   長坂  康正君   長島  忠美君   二階  俊博君
丹羽  秀樹君   丹羽  雄哉君   西川  京子君   西川  公也君
西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君   額賀 福志郎君
根本   匠君   根本  幸典君   野田  聖子君   野田   毅君
野中   厚君   葉梨  康弘君   萩生田 光一君   橋本   岳君
橋本  英教君   馳    浩君   浜田  靖一君   林   幹雄君
林田   彪君   原田  憲治君   原田  義昭君   比嘉 奈津美君
平井 たくや君   平口   洋君   平沢  勝栄君   ふくだ 峰之君
福井   照君   福田  達夫君   福山   守君   藤井 比早之君
藤丸   敏君   藤原   崇君   船田   元君   船橋  利実君
古川  禎久君   古屋  圭司君   保利  耕輔君   星野  剛士君
細田  健一君   細田  博之君   堀井   学君   堀内  詔子君
前田  一男君   牧島 かれん君   牧原  秀樹君   町村  信孝君
松島 みどり君   松野  博一君   松本   純君   松本  文明君
松本  洋平君   三ッ林 裕巳君   三原  朝彦君   御法川 信英君
宮内  秀樹君   宮川  典子君   宮腰  光寛君   宮崎  謙介君
宮崎  政久君   宮澤  博行君   宮路  和明君   宮下  一郎君
武藤  貴也君   武藤  容治君   務台  俊介君   村井  英樹君
村上 誠一郎君   望月  義夫君   茂木  敏充君   盛山  正仁君
森   英介君   森山   裕君   八木  哲也君   保岡  興治君
簗   和生君   山際 大志郎君   山口  俊一君   山口  泰明君
山下  貴司君   山田  賢司君   山田  美樹君   山本  公一君
山本  幸三君   山本   拓君   山本ともひろ君   山本  有二君
湯川  一行君   吉川  貴盛君   吉川   赳君   吉野  正芳君
義家  弘介君   若宮  健嗣君   渡辺  孝一君   渡辺  博道君
赤羽  一嘉君   井上  義久君   伊佐  進一君   伊藤   渉君
石井  啓一君   石田  祝稔君   稲津   久君   上田   勇君
浮島  智子君   漆原  良夫君   江田  康幸君   大口  善徳君
太田  昭宏君   岡本  三成君   北側  一雄君   國重   徹君
輿水  恵一君   佐藤  茂樹君   佐藤  英道君   斉藤  鉄夫君
高木 美智代君   高木  陽介君   竹内   譲君   遠山  清彦君
富田  茂之君   中野  洋昌君   浜地  雅一君   樋口  尚也君
古屋  範子君   桝屋  敬悟君   阿部  寿一君   石川  知裕君
小泉  龍司君   中村 喜四郎君   長崎 幸太郎君   鳩山  邦夫君
海江田万里君に投票した者の氏名
安住   淳君   赤松  広隆君   荒井   聰君   泉   健太君
生方  幸夫君   枝野  幸男君   小川  淳也君   大串  博志君
大島   敦君   大西  健介君   大畠  章宏君   岡田  克也君
奥野 総一郎君   海江田 万里君   菅   直人君   黄川田  徹君
菊田 真紀子君   岸本  周平君   玄葉 光一郎君   後藤   斎君
後藤  祐一君   郡   和子君   近藤  昭一君   近藤  洋介君
階    猛君   篠原   孝君   田嶋   要君   高木  義明君
武正  公一君   玉木 雄一郎君   津村  啓介君   辻元  清美君
寺島  義幸君   中川  正春君   中根  康浩君   長島  昭久君
長妻   昭君   野田  佳彦君   原口  一博君   福田  昭夫君
古川  元久君   古本 伸一郎君   細野  豪志君   馬淵  澄夫君
前原  誠司君   松原   仁君   松本  剛明君   三日月 大造君
山口   壯君   山井  和則君   柚木  道義君   横路  孝弘君
吉田   泉君   笠   浩史君   若井  康彦君   鷲尾 英一郎君
渡辺   周君
石原慎太郎君に投票した者の氏名
足立  康史君   井上  英孝君   伊東  信久君   石関  貴史君
石原 慎太郎君   今井  雅人君   今村  洋史君   岩永  裕貴君
上西 小百合君   上野 ひろし君   浦野  靖人君   遠藤   敬君
小熊  慎司君   小沢  鋭仁君   河野  正美君   木下  智彦君
坂元  大輔君   坂本 祐之輔君   阪口  直人君   桜内  文城君
椎木   保君   重徳  和彦君   新原  秀人君   杉田  水脈君
鈴木   望君   鈴木  義弘君   園田  博之君   田沼  隆志君
高橋  みほ君   谷畑   孝君   中田   宏君   中丸   啓君
中山  成彬君   西岡   新君   西田   譲君   西根  由佳君
西野  弘一君   西村  眞悟君   馬場  伸幸君   東国原 英夫君
平沼  赳夫君   藤井  孝男君   松田   学君   松浪  健太君
松野  頼久君   丸山  穂高君   三木  圭恵君   三宅   博君
宮沢  隆仁君   村岡  敏英君   村上  政俊君   百瀬  智之君
山田   宏君   山之内  毅君
渡辺喜美君に投票した者の氏名
青柳 陽一郎君   浅尾 慶一郎君   井坂  信彦君   井出  庸生君
江田  憲司君   大熊  利昭君   柿沢  未途君   柏倉  祐司君
小池  政就君   佐藤  正夫君   椎名   毅君   杉本 かずみ君
中島  克仁君   畠中  光成君   林   宙紀君   三谷  英弘君
山内  康一君   渡辺  喜美君
志位和夫君に投票した者の氏名
赤嶺  政賢君   笠井   亮君   穀田  恵二君   佐々木 憲昭君
志位  和夫君   塩川  鉄也君   高橋 千鶴子君   宮本  岳志君
森ゆうこ君に投票した者の氏名
青木   愛君   小沢  一郎君   小宮山 泰子君   鈴木  克昌君
玉城 デニー君   畑   浩治君   村上  史好君
福島みずほ君に投票した者の氏名
照屋  寛徳君   吉川   元君
自見庄三郎君に投票した者の氏名
野間   健君
投票者の氏名のみを記載したもの
阿部  知子君   亀井  静香君
     ――――◇―――――
○議長(伊吹文明君) この際、暫時休憩いたします。
    午後二時五十二分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

[引用おわり]
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