【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

あけましておめでとうございます 平成25年、2013年

2013年01月01日 00時17分59秒 | その他

 あけましておめでとうございます。

 平成25年の年明けです。

 ブログを始めたときと同じく、安倍内閣。私たち民主党穏健なる保守派は、野党内野党。

 と、まったく同じ場所に帰ってきました。初心に戻りました。

 自民党安倍政権は第23回参院選(2013年7月21日日曜日か)に向けて、補正予算、暫定予算、本予算と景気・経済に専念した政権・国会運営をします。望むところ。私はおこがましくも、経済は得意だという自負があります。しかし、知らず知らずのうちに実態経済観がさび付いていたり、理論的な勘違いを直さずに来たかも。初心に戻り、ていねいに指標の読み方、用語、理論の使い方を点検しながら、第183通常国会(2013年1月28日召集、6月26日当初会期末か)での自民党の答弁ミスをひと言たりとも見逃さない気構えで、必ず安倍自民党から日本を取り戻します。

 野党内保守勢力が、民主党、日本維新の会、みんなの党と鼎立する事態となりました。政権担当可能な非自民保守勢力の結集も頭の片隅におきます。しかし、それは心にしまい、あくまでも民主党の立て直しと7月の参院選勝利をめざします。

 政権交代ある二大政党政治の完成は、これからが正念場。ことしは両院の本会議場、第1委員(会)室が主流となりそうです。チャンスは少ないです。少ないからこそ、日々の精進が大事です。

 私は清々しい、晴れ晴れとした思いで、新年を迎えました。

 本年もどうぞよろしくお願いします。

 今後の政治日程(ことしの政治日程)を更新しました。
 
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鳩山由紀夫さんの代表質問、「厳しい経済情勢は政治災害だ」とした上で民主党政権のしくみを明かす

2013年01月01日 00時00分00秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

 鳩山由紀夫さんの代表質問(29日)、自民党国有地問題を抜き出してお伝えしましたが、それ以外の部分です。現下の深刻な経済状態について、「生活の危機は麻生内閣による人災、政治災害だ」との認識を示しました。

<民主党政権における政治と行政の仕組み>

 ①官僚主導の政権から国民主導の政権への脱皮
 ②政治主導で国の総予算(二百数十兆円)を国民の優先度に従い全面的に見直し
 ③与党と政府が一体となって政権運営に責任を持ち、政府と与党の使い分けをしないこと
 ④.ひも付き補助金を地方一括交付金にし、国から地方へ権限と財源を大幅に移譲し地域主権(地方分権)を実現する
 ⑤国民一人一人が主権者として政治に参加できるようにする
 ⑥友愛に基づく自立と共生の社会をつくる

 これはいいですね。
 この6項目を軸に、予算審議では民主党の政策の紹介、続いて政府を利用して数字などを入れ込み、議論で揉みあげ、国民に宣伝する。

 「友愛に基づく自立と共生の社会」もいいですね。「友愛」は鳩山一郎さんのキーワードですが、民社党と労働組合の「同盟」(総評と合併し、現在の連合に合流しました)のキーワードも「友愛」です。
 そして「自立と共生」は羽田孜・小沢一郎の新生党のキーワードです。寄り合い所帯が志を一つにした民主党にふさわしい。

 そして「他山の石以て玉を攻むべし」。
 自民党への「身を切るための6カ条」

 ①天下り、わたり廃止。
 ②ひも付き補助金をなくし、族議員絶滅。
 ③議員定数削減。
 ④百害あって一利ない派閥の解消。
 ⑤自民党支部は7000もあり、管理が行き届いていない。
 ⑥自民党本部は国有地なので国民に返せ。

 この中で、党支部など政治資金団体の管理の徹底と場合によっては、整理・統合も与党になる前にやっておいた方がいいかもしれません。

 自民党政府を利用して、国会の場で、マニフェストの最終点検をしましょう。「定額給付金2兆円があれば・・・」「内閣人事局の設置ではなく公務員制度改革は・・・」「消費税増税を付則に書き込むのなら・・・」というような話をすると、自民党の土俵に乗ることになりますからいけません。

 飛行機が誘導路から滑走路に進むことをTaxingと言います。Taxing中に飛行機の羽根を見ていると、上下にパタパタとすることがあります。あれは機長が最終確認をしているのでしょう。

 シートベルトをしめ、政権交代準備完了。もうすぐ滑走路です。

 以上です。


小沢一郎氏、午後7時から地方議員と国会内で懇談 毅然と欠席してほしい

2013年01月01日 00時00分00秒 | 第175臨時国会(2010年7月)ねじれ
 小沢一郎氏がきょう7日午後7時から民主党所属の自治体議員(地方議員)を衆議院第一議員会館10階に呼び出し、懇談することが分かりました。民主党代表選は、地方議員も郵便投票(11日必着)の対象で、すでに投票済みが半数を超えている、と思われます。このタイミングでの呼び出しは、地方議員に党員・サポーターへの呼び掛け、あるいは地方議員から衆院議員への突き上げを狙っているのでしょうが、効果は限定的で、いよいよ小沢陣営が追い込まれてきた可能性が高くなっています。

 代表選終盤に向けて、菅さんはひきしめ、小沢陣営はしめつけを強化しており、異様な緊張感に包まれています。この代表選で菅総理が再選し、向こう2年間の任期を得ないと、民主党はどういうことになるか、長期的な視点が地方議員に求められます。基本的には欠席がベストです。

 小沢一郎さんに近づくとろくなことはありません。役職者なら別ですが、今は党・政府の役職を持っていないんですから、会う必要はまったくありません。小沢氏に近づくと、必ず最後は不幸になります。私は何人もそういう人を見てきました。これはネガティブ・キャンペーンではありません。地方議員さん、あなたの人生を思って書いているんです。

 苦しいですが、小沢一郎さんをここで歴史の舞台から退場させないと日本は前に進めません。新進党を解党した男に日本を任せられるはずがありません。「小沢卒業」という歴史的必然に向けて、協力していきましょう。地方議員のみなさん、少なくとも都市部選出のみなさんは、有権者全員が味方だと思ってください。大丈夫です。

 心配ないからね。必ず最後に菅は勝つ。

【麻生“ナチス”暴言】AP通信が速報&どこがどう暴言かご説明します。

2013年01月01日 00時00分00秒 | 自民党

 8月4日付麻生幹事長、世界が許さない“ナチス”暴言 【議員辞職すべし】で取り上げた麻生発言について、ブログやネット掲示板での議論が沸騰しています。ぜひとも、もっと本質的な議論をしていただきたいと思います。

 東京都千代田区永田町1丁目7番1号の「国会議事堂」内での発言でも、「ナチスを例えに出した」時点で、麻生さんの首相の座はもうありません。

 APが至急電を流しています。
 その前に日本語で、ひとつの事例をご紹介します。

 ベルルスコーニ伊首相が2003年7月に騒動を起こしています。同首相はこの発言のあと、総選挙に負けて、野党に転落しています。その2年後、ベルルスコーニ財閥(TV局など)の総力を挙げて、選挙に勝ったので7月の洞爺湖サミットにやってきました。とはいえ、以下の発言の後、政権から転落したということを念頭に置いてお読み下さい。

(読売新聞の過去記事を参考にリライトさせて頂きます)

ベルルスコーニ・イタリア首相が失言、外交問題に 独議員に「ナチス強制収容所長役ぴったり」(2003年7月4日)

 イタリアのベルルスコーニ首相が欧州議会でドイツ選出議員を「ナチ」呼ばわりし、シュレーダー同国首相が公式謝罪を求める外交問題に発展している。

 ベ首相は、欧州連合(EU)議長として初めて出席した欧州議会で、シュルツ議員がベ首相がイタリア国内のメディアを牛耳り、自身が被告となった裁判を凍結する法律を成立させたことを批判。

 これに腹を立てたベ首相は、「(私の財閥で)ナチスの強制収容所を舞台とした映画を撮っているプロデューサーを知っているが、あなたは収容所長役にぴったりだ」と発言した。

 議場は騒然となり、議長がその場で発言を取り消すよう求めたがベ首相は拒否。ドイツのシュレーダー首相は3日、自国の国会でべ首相の“暴言”について、「不適切で受け入れられない」とし、「ベ首相がすべてを謝罪することを期待する」と述べた。
 イタリア国内でも、「ベ首相は政治家としてアマチュア」(伊紙コリエレ・デラ・セラ)などと批判の大合唱となっている。

 ◇

 この後、ベ首相はシュレーダー首相に電話し、謝罪しました。

 ベ首相は次の総選挙(2006年1月)で敗北し、政権交代。2008年1月に巧みな国会戦術で解散に追い込み、2年ぶりに政権奪還し、1ヶ月前にイタリア首相として洞爺湖にやってきたわけです。

 このように“ナチス発言”は首脳と国の信頼を貶め、政権転落につながります。グローバリゼーションの世界ですから、非欧州国の日本でも、同様です。

 さて、AP通信が英語で世界に発信しました。私は日本国民の一人として、このAP電があまり世界の英字紙で採用されないことを、あえて願いたいと思います。

  「ナチス」「ヒットラー」は、どのような意味合いであっても、絶対に比喩に用いてはいけません。これは世界の常識(Common Sence)です。理由は分かるでしょう。ユダヤ人が許さないからです。

 5日の日経平均が下落したら、麻生さんのせいだと思っていいかもよ。

Aso angers DPJ with remark likening party to Nazis(AP) 
2008 Aug 4 10:03 AM US/Eastern
 
 TOKYO, Aug. 4 (AP) - (Kyodo)—Newly appointed Liberal Democratic Party Secretary General Taro Aso angered the Democratic Party of Japan on Monday by making a remark likening the main opposition to the Nazis, referring apparently to the DPJ's victory in last year's upper house election.

 In a meeting with House of Councillors President Satsuki Eda, who hails from the DPJ, Aso said Germany had precipitated a tragedy "after deciding to let the Nazis assume power at one time," according to participants at the meeting.

 DPJ Secretary General Yukio Hatoyama called the remark "an intolerably abusive statement" and demanded that Aso, the LDP's new No. 2 leader after Prime Minister Yasuo Fukuda, withdraw it.

 "The DPJ won a sweeping victory in last year's upper house election. But does it aim to win power?" Aso was quoted as saying to Eda. "If so, the DPJ needs to act in a more responsible manner."

 The DPJ-led opposition camp, which controls the upper house, can block bills that have passed the House of Representatives in which the LDP and its coalition partner, the New Komeito party, hold a comfortable majority.

 "The public voted for the Nazis," Aso was quoted as saying, while Eda responded that people today would "not make such an unreasonable choice. I don't think the public see the DPJ in such a way."

 Aso later told reporters that he did not mean to liken the DPJ to the Nazis, saying, "I only said it is important to deliberate matters seriously in the upper house" out of concern that being negligent in such talks could allow the emergence of forces like the Nazis.

 Hatoyama told reporters the DPJ finds it difficult to overlook Aso's comment. "In linking us to the Nazis, this remark could give the impression that if the DPJ assumes power it will embark upon oppressive politics."

 Azuma Koshiishi, leader of the DPJ's upper house caucus, also questioned Aso's comment, saying, "Is it right for the secretary general of a governing party to say things that could be misunderstood?"