[写真]民主党の松本剛明・税調会長。
インチキ政党=自民党。
早くも自民党が暴挙に出ようとしています。
与党・自民党はあすまとめる「平成25年度税制改正大綱」で、自動車取得税(都道府県税)を廃止したうえで、自動車重量税(国税であり一定額を地方に譲与)を「道路の維持管理などの財源として位置づける方向で見直す」との文言を盛り込む方針であることが、報道で明らかになりました。
自動車重量税を一般財源から4年ぶりに道路特定財源に戻す考えと思われます。
【追記 2013年1月24日(木) 午前10時】
自民党税制調査会事務局(政策調査会事務局)は、24日の決定を前に23日の案で、自動車重量税を「道路整備などの使途に限定する」との趣旨の文言が加わったことを認めたうえで「道路特定財源化ではない」と強弁しました。
【追記いったん終わり】
民主党の青春といわれた5年前の第169回通常国会「ガソリン国会」の成果を踏みにじるばかりか、自動車取得税廃止分の税財源が都道府県に手当てされなく可能性が高く、歴史と地方に対する立体的な裏切り行為です。まさに自民党が日本とその歴史を取り戻し私物化する暴挙としかいいようがありません。
与党の税制改正大綱が、税制改正法案として国会に提出されるまでには技術的に一ヶ月近くかかるとされています。総選挙により、1ヶ月以上遅れている今回の税制改正では、法案の成立が5月中旬にずれ込む可能性も指摘されています。その中で、火事場泥棒のように、付則に盛り込んでくるかもしれませんが、野党・民主党は主税局や法制局の力を借りて、議院修正をめざしたり、技術的に難しければ、つるしてつるしてつるしまくった上で、反対すべきです。それこそが健全野党だと私は考えます。
NHKニュース7によると、民主党の海江田万里代表は出張先で「大きく私どもの考え方に反するもので、税制の枠組みは(きょねん6月15日の)3党合意の枠組みでもありますので、(自民党は民主党に)しっかりと説明してほしい」と語りました。別の報道によると、「ガソリン国会」で活躍した細野豪志幹事長も「率直に言って話にならない」「先祖返りしている。道路特定財源に戻すかのようなニュアンスだ」と述べました。まったく同感です。
第180通常国会で、社会保障と税の一体改革関連8法案を修正したきょねん6月15日の3党合意には「自動車取得税および自動車重量税については、(社会保障の安定した財源を確保するための税制抜本改革のための消費税法改正法案の)第7条第1号ワの規定に沿って抜本的見直しを行うこととし、消費税率の8%への引き上げ時までに結論を得る」と書いてあります。たしかに、「自動車取得税を廃止し、自動車重量税を道路特定財源化する」 との結論は3党合意に反するわけではありません。しかし、自民党のやることはハチャメチャです。あまりにもテクニックが過ぎて、とても「公平・透明・納得」できません。いや、税制としてというより、議会制民主政治として「公平・透明・納得」できないということです。
とにかく、税制改正大綱に入ってしまうと、野党が国会で修正するのは極めて難しいと考えます。
松本剛明税調会長の粘り腰に期待したいところです。
それと、全国知事会、全国都道府県議会議長会はこのような与党に任せていていいのか、参院選を前によく再検討してほしいところです。
民主党が政権を失っても、ガソリン値下げ隊の足取りをすべて無にするかのような自民党税調のやり方は絶対に許せません。野田毅自民党税調会長はあすまでに思い直していただきたい。絶対に許せない暴挙です。
【追記 2013年1月24日 午前9時】
自民党政策調査会事務局によると、「自動車重量税の道路特定財源化ではなく、道路整備に使途を限定化するという文言を入れることを23日決めた」とのことです。政調事務局には「言葉は悪いが、事実上のクーデーターに近い。大綱に入れるようならば、税法成立に反対し徹底的に追及するし、お前ら自民党員を根絶やしにしてやる」と伝えたところ、「ご意見うけたまわりました」とのことでした。
自動車重量税は、平成24年度予算書では7032億円。一般会計の財務省所管歳入に、「4170億円」(59・3%)、特別会計の交付税および譲与税配布金勘定(内閣府、総務省、財務省共管)に「2862億円」(40・7%)が入っています。以前は、一般会計から繰り出して特別会計に繰り入れるという分かりにくい粉飾的に近い会計がされていましたが、ガソリン値下げ隊が直させました。このうち、本来ならば、自動車取得税廃止(2000億円)により地方譲与税を60%にするのが当然です。しかし、野田税調は、この2000億円程度を地方に渡さず、道路特定財源(道路整備に使途限定)化しようとしているようです。これは地方分権に逆行するだけでなく、財政民主主義に対する重大な挑戦であり、民主党のみならず全国民に対する犯罪です。野田の行為は絶対に許すことができない暴挙です。なんとか、24日の決定に入れさせないようにしないといけません。そうでないと、国会で野党・民主党が修正させるのは、事実上不可能なのが、現実としての国会における立法プロセスです。
【追記おわり】
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