これが政治の現実なのかなあという感じがしますが、2009年初当選の政権交代チルドレン。
再選したのは、香川2区の玉木雄一郎さん、和歌山1区の岸本周平さん。そして、比例復活ですが、愛知13区の大西健介さん、千葉9区の奥野総一郎さん、神奈川16区の後藤祐一さんの5人です。なので、与党期の代表選の選対事務局次長などをやるよりも、地元で自分の後援会と地方組織をつくり、連合と仲良くやった方が長い目で見ればはるかに出世できるわけです。これが政権交代ある政治のメリットの一つでもあります。ぜひ、地元の訪問先で、衆院予算委員会の国会中継で、この5人の姿を見ながら、将来、この5人の同期の下で、官房長官や幹事長になる人材になるべく臥薪嘗胆していただきたいものです。
ところが、正確にはもう4人います。すべて比例ですが、日本維新の会の阪口直人さん、今井雅人さん、みんなの党の杉本和巳さん、生活の党の畑浩治さん。この4人が2期目の任期を得ました。
召集前週の木曜日と金曜日に衆院では3つの常任委員会で閉会中審査がありましたが、うち3人が2度目の任期なので勝手知った風情で登場しました。
2013年1月24日(木)の衆・農水委閉会中審査では生活の党・畑浩治さんが、自民党政務三役から「農業者戸別所得保障(直接支払い)は民主党の良い事業なので、継続したい。自民党も法案を出しているが、今部会で検討中でああします、こうしますと言える段階ではないが、続けていきたい」との答弁を引き出しました。畑さんは「教条主義的なプロパガンダの時代は終わった」として、直接支払いを自民党政権も続けるべきだとしました。
1月25日(金)の衆・環境委閉会中審査では、日本維新の会・阪口直人さんが「福島での放射性物質の不適正除染が1月4日付け朝日新聞で報じられたが、その前に石原伸晃環境相は知っていたのではないか」とただしました。そのうえで、「私たちはサポートできるところはサポートしていきたい」と語り、野党でありながらも与党・自民党に協力的な立ち位置をとろうとしていることを、召集直前に示唆しました。
この後、みんなの党の杉本和巳(杉本かずみ)さんが「まず、アルジェリア人質事件で黙祷をしたが、委員会は違うがインテリジェンス(国際的な機密情報)の問題を扱っていきたい」と述べたうえで、質問しました。
このように、他党に行って当選した3人はやはり要領が良いようで、さっそく召集前から質問デビューしました。ただ、これまでこういう選挙制度のぎりぎりのところで当選していく人は世襲議員が多かったのですが、この3人は違うので、こういう要素も出てきたのかなと。それから、少なくとも2人以上は、地元の日常活動は多い人だったので、惜敗率が高くなった面もあるでしょう。
このほか、衆院農林水産委員に、みんなの党立党以来初めての委員が誕生。みんなの党唯一の東北選出の新人・林宙紀(はやし・ひろき)さんでさっそく、「例外なき関税撤廃とTPP事前交渉入りについて」質問。これまで党派を問わずTPP反対だった農水委に、みんなの党がどういう刺激を与えるか興味深いところです。
やりきれない面もありますが、将来的には、超党派での法案修正などもやりやすくなるでしょう。そして、仮に仮に、参院選で民主党が大敗するようなことになっても、「政権交代ある二大政党政治」はしっかりと守られていくと考えます。
それにしても、小選挙区絶対論者の私でも、小選挙区は厳しいし、小選挙区・比例代表並立制は難しいなあ、と感じます。でも、この旗だけは絶対に降ろせない宮澤解散から20年目の通常国会が幕を開けます。
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