
2008年のF1最終戦ブラジルGPは、天候のイタズラもあってか非常に緊迫したレースで、ファイナルラップの最終コーナーまでハミルトンとマッサのどちらがチャンピオンになるのか分からないという、スリリングな展開であった。なんせ、マッサがトップでチェッカーを受けた瞬間にはまだワールドチャンプは決定せず、その数秒後にハミルトンがグロックを抜いてチャンピオンを決めたのだから。
ブラジルGPは時差の関係もあって、ここ数年は録画して見ていたのだが、今年は月曜が休日ということもあって、この歴史に残るレースを生放送で観戦できたのは、実にラッキーなことだった。ホント、凄かったネ。

地元ブラジルGPで完璧な走りを見せて、ポディウムの中央に立ったマッサ。このレースの勝者でありながら、敗れてしまった彼の表情が痛々しい。思えば、トップを走りながらラスト3周でのエンジンブローに見舞われたハンガリーGPや、楽勝の展開でありながら給油のトラブルで後退してしまったシンガポールGPのノーポイントが痛かった。今年ライコネンを寄せ付けなかった彼の速さは、本物だと思う。潔い、素晴らしい敗者だ。地元ブラジルでチャンプにさせてあげたかったが、これもレースというものだ。また、来年も楽しませてほしい。