ペペサーレのランチで満足した後、我々取材班2名はマツダのお店へと向かった。
ターゲットはもちろん、ニューアテンザである。
試乗させていただいたのは、クリーンディーゼルエンジン搭載の「XD L Package」(6AT:税込車両本体価格340万円)だった。
全長4,860mm×全幅1,840mm×全高1,450mm。堂々たる体躯のクルマである。
ちなみに、かつての「センティア」のそれは、4,925mm×1,795mm×1,380mm。「ロードペーサー」は4,850mm×1,880mm×1,460mmだ。
先代で印象的だったボンネットのオープニングラインは、オーソドックスなものに改められた。セールスマン氏曰く、整備性の問題があったのでこうなったとのこと。
インテリアの質感は、極めて高い。欧州プレミアム勢に、勝るとも劣らない。
ディーゼルエンジンだけに、アイドリングでもそれなりに音はする。だが、車内に入ってドアを閉めれば、不快な振動等も無く、このクルマがディーゼル車であることを忘れてしまう。
その野太いトルクのエンジンは、この大柄なクルマを楽々と加速させ、運転しているとその体躯の大きさを忘れてしまうほどだ。それでいて、カタログ上のJC08モード燃費は、なんと20.0km/L!
6ATもダイレクト感があり、右足の意志に忠実に応えてくれ、至極快適。
なおかつ、忘れちゃいけないのは、このクルマには「6MT」の用意があることである。MT車のカタログ燃費はさらに良く、なんと22.4km/Lだ。まあ、これだけトルクの太いエンジンであれば、ATでイージードライブする方がおそらく似つかわしいだろう。・・・とは思うが、好事家のための選択肢を残してくれたマツダは、やはり、偉い。
マツダの「スカイアクティヴ・テクノロジー」。素晴らしいの一語に尽きる。
ただ、実際に購入するとなると、その大きさと価格が、やはりネックになる。
アテンザは、現行アコード同様、なかなか日本では活きづらいクルマなのではなかろうか。内容は素晴らしいと思うのだが・・・
ともあれ、マツダのクリーンディーゼル搭載車は、日本にディーゼル復権を促す起爆剤となることであろう。そして私は、スバルのボクサーディーゼル搭載車が日本国内でリリースされることを、心より期待する。