マイレガシィが3度目の車検のために、ディーラーさんに入庫した。
その間の代車は、この「ステラ・カスタム R Limited AWD」(CVT:税込車両本体価格147万1000円)だった。ご存じのとおり、この軽自動車はスバル謹製ではなく、ダイハツ・ムーヴのOEMモデルである。
658ccの直列3気筒DOHCエンジンは、52ps/6.1kg・mを発揮。
タイヤは、155/65R14のブリザックREVO2を履いていた。
私のレガシィにも付いていない「キーレスアクセス&プッシュスタート」を装備。
アクセスキーを携帯し、ドアハンドル横の黒いリクエストスイッチを押すことで、ドアロック&アンロックの操作ができる。
電動格納式ドアミラーはそれに連動し、ドアロック時には閉じ、アンロック時には開く。
ブレーキを踏みながらプッシュスタートボタンを押すことで、エンジンが掛かる。ブレーキを踏まないでそれを押すと、ACCモードになる。
プッシュスタートボタンの上にあるスイッチは、左が「エコドライブモードスイッチ」で、右が「アイドリングストップオフスイッチ」である。
ステアリングは革巻で、さらりとした触感は大いに良好。チルトステアリングも装備されている。
発進時に「ヴォオーン!」とエンジン音が高まり、クラッチが滑っているような感覚なのは、NAの軽自動車のCVTに共通のフィールである。だが、巡航速度に乗ってしまえば、ほぼ、違和感はない。また、アクセルオフ時には、いいあんばいでエンジンブレーキが利く。
路面状況は圧雪だったりソロバン状の凸凹だったりで、決して良くは無かった。だが、このクルマの脚は意外にもそれをさらりといなし、想像以上にしっかりと直進する。妻は、「このクルマの方が、前に乗ってたエスクードよりも、安定してるわね!」と感心することしきりであった。
また、現代のクルマらしく、信号待ちでは積極的にアイドリングストップする。だが、右折待ちの際のアイドリングストップで、精神衛生上良くないシチュエーションもあったことを、一応報告しておこう。
なお、後でカタログをよく読んでみたら「ブレーキを強く踏み込んでも再始動が可能。右折の際など、あらかじめ再始動させておきたい場合に便利です」と書いてあった・・・
最後までなじめなかったのは、センターメーターの視認性である。特に、スピードメーターは、意識して視線を左に持っていかないと確認できない。
個人的には、スピードメーターとタコメーターの位置を逆にすべきだと思う。そうすることで少し見やすくなるハズだ。CVTだから、タコメーターなんてほとんど見ないし、見るとしても「アイドリングストップの動作確認」くらいのものだ。
高いアイポイントと広いグラスエリアで、おおむね視界は良好。
だが、Aピラーの立つ角度は最適とは言えず、右左折時にそれが横断歩道を歩行中の歩行者を隠してしまうことが、ままあった。近年のミニヴァンルックのクルマに、共通のウイークポイントである。
空調については、操作パネルが下方にある上に、ATシフトレバーが邪魔をするため、走行中の操作や動作状況確認は危険である。信号待ちで、クルマが止まった時にいじりましょう。
ファンの段数は7段階もあり、私のレガシィ2.0iよりもきめ細かく風量を調整できる。動作音も、割と静かであった。
格納式のカップホルダーは、空調の送風口に近く、運転席からのアクセスも容易で、非常にイイ位置にある。夏に、使ってみたかったものだ。
定員乗車時のラゲッジルームは、必要十分といったところ。
バックドアが「右ヒンジの横開き」であることは、見逃せないチャームポイントである。後方に大きなスペースを必要としないという点で、日常の使い勝手に優れている。
まあ、「坂道や強風の時は上ヒンジの方が有利」かもしれないが・・・
妻の実家に届いた「リンゴ箱」は、なんとか積むことができた。
だが、週に一度のスーパーでの買い出しの荷物は、リヤシートを倒さないと積めなかった。レガシィツーリングワゴンであれば、定員乗車でもすべて飲みこんでしまうのだが・・・
まあ、軽自動車とは、そういうモノなのであろう。
このステラが我が家に滞在したのは、1泊2日。その間の平均燃費は12.4km/Lで、アイドリングストップ時間は27分22秒であった。
カタログ上のJC08モード燃費は24.8km/Lなので、達成率はジャスト50%。猛吹雪や、国道36号線の大渋滞に巻き込まれたりなど、路面状況や使用状況を考えると、まあ、こんなところだろう。決して悪くはないというか、むしろ優秀かもしれない。
ステラ・カスタムは、私の想像以上に、良くできたクルマであった。妻も「これで十分かも!」と高評価。
次に買うのは、軽になるのかなぁ・・・