シトロエンC4ピカソは、以前から着目していた、垂涎のクルマだった。
この度。我々取材班は、2代目に進化したC4ピカソを、試乗させていただく機会を得た。うっしっし。
7シーターの、「グランドC4ピカソ エクスクルーシブ」。
税込車両本体価格は、385万6000円。
2段構えのそのヘッドライトは、現行ジープ・チェロキーを思い起こさせるデザインテイストと言えましょう。
ステアリングコラムから細く立ち上がったシフトレバーは、1955年登場の「初代DS」へのオマージュ。温故知新である。
さて、走り出してみる。
発進の瞬間。シートベルトがぐぐっと引き込まれ、まるでクルマが「今日も安全運転でネ!」と、注意を促してくれているかのようだ。
基本的に先代の「BMWミニ」と共用の、1.6リッター4気筒DOHCターボエンジンを積む、このクルマ。
だからといって加速に痛痒は感じないし、静粛性も満足すべきレベルにある。
アイシン製の6速ATは、極めてスムーズ。
アイドリングストップのマナーも自然で、カタログ上のJC08モード燃費も14.6km/Lと、決して悪くない。
シートはかつてのフランス車のように柔らかく沈み込むタイプではなく、低反発枕のように面で体を支えるタイプである。
何よりも印象的なのは、その浮遊感のある、ライドフィール。
空飛ぶ絨毯で雲の上を滑空するかのような、その乗り味!
先代のリヤサスペンションはエアスプリングだったが、新型はコンベンショナルなトーションビームに変更されている。
だがしかし。私には、先代の乗り心地との大きな違いを、感じ取ることは、できなかった。
まあ、先代に乗ったのも、6年も前のことなので・・・(^^;)
このクルマのハイライトは、やはりこの「スーパーパノラミックフロントウィンドウ」に尽きる。
この開放感というか爽快感は、オープンカー以上かもしれない。
コレを味わえるというだけで、このクルマを買ってしまいたくなるほどだ。
加えて、「パノラミックガラスルーフ」は、後席の住人にも、光のシャワーを降りそそいでくれる。
センターメーターに、タッチスクリーン式の空調&オーディオ操作パネル。
どちらも私の嫌いなアイテムだが、シトローエンだったら、許せる(笑)
実際、試乗中に室内温度がやや暑くて、温度設定を下げたかったのだが、運転しながらでは直感で操作できず、あきらめた(苦笑)
また、時代の流れとはいえ、「CDスロット」が無いのも、CDソフトを多数所有している私にとって、残念なところ。
感心したのが、「パークアシスト」である。
シフトチェンジとアクセル&ブレーキ操作はドライバーが行う必要があるが、ステアリング操作は、四方のカメラを駆使して、クルマが自動でやってくれるのだ。
実際に試してみたが、なかなか実用的で、バック駐車に課題を抱える私にとって、有益な装備に思えた。
何年か前に、トヨタのプリウスの同じような装置を試したことがあったが、今回のシトロエンの装置の方が、ずっと良く出来ている。
シトロエン グランドC4ピカソ。
極めてアヴァンギャルドで、魅力に溢れている。
近年のシトロエンは、唯我独尊な感じを取り戻し、絶好調に見える。
嬉しいニュースは、このC4ピカソ。2代目からは、5シーターの方も正規輸入されるようになったのだ!
「エクスクルーシブ」の税込車両本体価格は、364万1000円。
リヤサイドウィンドウ周りのメッキモールのあしらい方が、絶妙だ。
私が買うんだったら、5シーターの方である。
そしてもちろん、スペアタイヤは、標準装備。
このあたりも、私のハートを鷲掴みにし、がっちりと捉えて離さない。
まったくもって、ウハウハの、試乗会であった(^^)