日曜日。
妻の発案により、夫婦でJR北海道の「一日散歩きっぷ」を購入。
時刻表を片手に、詳細は決めずに、大まかな行程だけを決めて、「行き当たりばったりのスリルを愉しむ、ぶらり旅」に出ることに。
8時02分。札幌駅構内で、朝食として駅弁を購入。
一番人気の「海鮮えぞ賞味」(1,000円)である。
冷静に考えると、朝食で1,000円はややお高かったような気もするが、旅立ちの高揚感で気が大きくなっていたのだから、しょうがない。
協議の結果。我々夫妻があまり行ったことのない太平洋側を攻めることと相成った。
8時29分発の苫小牧行きに乗車。
8時36分。「海鮮えぞ賞味」を、開封。
海の幸たっぷりで、これで1,000円ならば納得の、良い弁当であった。
ただ、この苫小牧行き列車はボックス席が無く、いわば通勤用の対面ベンチ席のみだったため、非常に他人の視線が気になり、弁当をむさぼるにはあずましくなかったが・・・(^^;)
10時過ぎに、苫小牧駅に到着。
我々夫妻は、今まで「登別温泉」には、あまりなじみがなかった。
なので、そこに向かうこととし、10時10分発の東室蘭行きに、乗車。
11時。JR登別駅に到着。
ヒグマさんの剥製に、歓迎を受ける。
クマ牧場。休業中というのが悲しいが・・・
温泉街までは、バスで向かう。
ちなみに、このバスは、アジア系観光客の皆様方で、非常に賑わっていた。
11時40分。私が全幅の信頼を置く、野口観光グループ「石水亭」に到着。
日帰り入浴は、タオル付きで1,000円。
銀杏(いちょう)館7Fの「空中露天風呂」を愉しむことに。
ホワイティな色合いの、その温泉。
アイヌ語で「ヌプルペッ」というそれは、「登別」の語源になったとのことである。
男湯は非常に空いており、湯ったりとしていたのだが・・・
そこまで「女湯のアジア系観光客の方々のでかい話し声」が、ギンギンと響いてきたのが、なんとも(^_^;)
まあ、文化の違いなのだから、しょうがないと、思うしかない。
ひるがえって日本人も、ハワイやグアムには行くわけだし。
ココロもカラダも温まり、さて、このホテルで昼食にしよう!と思ったところ・・・
な、なんと。このホテルには「ぶらり客」用のレストランは無く、予約客以外には食事を提供していないとのこと。なんてこった!ジーサス!
このあたりは、札幌のホテルとは、大きく異なる点だ。
下調べ無しのぶらり旅というものには、こういう誤算も、起こり得るのである。
まあ、それも、いわゆるひとつの醍醐味だと、愉しんでしまえばいいのだ。
腹ペコとなった我々夫妻は、昼食を摂るため、12時35分のバスで、JR登別駅へとんぼ返り。
ああ、できれば、もっと湯ったりと、温泉に浸かりたかったのだが・・・
13時17分。JR登別駅に、再到着。
だが、駅前にも、ココロ魅かれる食事処は、見当たらない・・・
かくなる上は、区間内なら乗り降り自由の「一日散歩きっぷ」を活用し、白老で「白老牛」をいただこうではないか!
我々夫妻は、13時29分発苫小牧行きの列車に乗り込んだ。
13時53分。JR白老駅に到着。
妻がスマホで調べたところ、「牛の里」というお店が、駅から徒歩圏内であると判明。
14時05分、そこに到着。
このお店も、アジア系観光客の方々でほぼ満席状態だったのだが、なんとか我々夫妻は、席を確保することができた。
自家用車でなく、公共交通機関で動く旅の大きなメリットは、生ビールを気兼ねなくいただけることである(^^)
旅先の魔力で気が大きくなっている我々夫妻は、迷うことなく、「ロースステーキ」(税込2,808円)を、それぞれオーダー。
ををっ、久々にリアルに見た、霜降りのお肉!
薬味は、緑色が「抹茶」で、黄土色が「山わさび」である。
そして、炭火ロースター。
それはまさに、「インドア炭火BBQ」の贅沢!
その脂身は、とろけるように甘く、私が平成に入ってから食したステーキの中では、まさにベストである。
焼き加減を、自分の好みにできるところも、見逃せないチャームポイント。
まるでぞうさんのような、このお肉!
加えて、「漬物食べ放題」も、地味ながらありがたいサービスである。
15時04分。3時のお茶をいただき、我々夫妻は満足&満腹で、このお店を後にした。
そして、16時16分。白老発苫小牧行きの普通列車に乗車。
コンビニで購入の「ポッキー グレートチョコレート」と、「じゃがりこ 明太チーズもんじゃ」で、さながら修学旅行気分。
16時41分、苫小牧に到着。
ここで、16時55分発札幌・手稲行きに、乗り換え。
そして、18時12分。札幌に帰ってきた。
「ぶらり旅」とは言ったものの、JRの乗り換え時間は想像よりもタイト。
地方線は本数が少ないため、お目当ての列車を逃すと、下手をすると、帰って来れなくなる。
時刻表片手の、実はスリリングな、時間に追われる旅であった(^_^;)